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更新日:2021年3月23日

令和3年3月19日臨時市長記者会見記録

日時

2021年3月19日(金曜日)16時00分~16時57分

場所 市本庁舎12階1~3号会議室
記者数

21人

市長から下記の話題について発表しました

配布資料

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

引き続き、次の話題について質疑が行われました

発表内容

 新型コロナウイルス感染症への対応について

 初めに、本日(3月19日)、市内において新型コロナウイルス感染症の治療中のお一人の方がお亡くなりになられました。謹んで哀悼の意を表しますとともに、ご家族・ご遺族の皆さまに心よりお悔やみを申し上げます。

 さて、北海道における「集中対策期間」が今月(3月)7日に終了いたしましてから、約2週間が経過しようとしているところであります。今月21日には首都圏における「緊急事態宣言」も解除されまして、時期的にも年度末・年度初めということで、人の移動が増えるということが予想される状況であります。

資料「新規感染者数の推移」(PDF:314KB)

 市内の感染状況・発生状況ですけれども、昨日(3月18日)は65人という新規感染者数の報告がございました。50人以上になりますのが、2月11日以来という状況でございました。また、本日も47人の新規感染者の方が確認されたところでありまして、減少傾向が続いていましたけれども、3月に入りまして、新規感染者数が増加しているという状況でございます。

 昨日まで、週合計の新規感染者数が直近7日間平均で人口10万人当たりの感染者数は11.9人という状況になってございまして、北海道の「警戒ステージ4」に該当する15人という状況に少し近づいてきているという状況でございます。

 また、リンクを追えない、感染経路が分からない方の割合も増えてきているという状況もございますので、あらためて、市民の皆さまに感染拡大の防止対策の徹底ということ、そして、これから年度末・年度初めという人の動きが活発になる時期でもございますので、注意喚起をさせていただきたいと考えているところでございます。

資料「市内年齢別感染者数」(PDF:279KB)

 新規感染者の年齢別の割合でございますけれども、3月に入りまして、10代・20代の方、それから高齢者の中で70代の方の数が増えてきてございます。

資料「新規感染者の感染経路(3月)」(PDF:281KB)

 感染経路別に見ますと、これまで病院ですとか福祉施設での感染者が多かったのですけれども、家庭、それからいろいろな個人活動の中で、感染が拡大しているという状況が出てきてございます。

 先ほど、年齢別で申し上げましたけれども、10代・20代の若い方に加えて、70代といった高齢者の方も感染が広がっており、これまで1月・2月の段階では高齢者施設ですとか、病院の中に入られてる方が感染されておられましたけれども、比較的お元気な、アクティブシニアと申しますか、非常に元気に行動されているシニアの方の感染が広まっているという状況でございます。

 若い方で申し上げますと、学校での部活動、それから20歳以上の方ですと友人との会食、こういった機会に感染したと思われるケースが出てございます。こういった場面では、やはりマスクを外しての会話や、換気が不十分であったということが想定されるわけであります。

 一方で、3月に入ってからの状況で見ますと、高齢者の方が多く参加する集会などでのクラスターが発生してございますが、こういったところでも、非常に近距離での座席がある、いわゆる「3密」の状況で感染が広がっております。

 そういう意味では、これまでも皆さま方に、いろいろな場面でお願いしておりますけれども、3密を避ける・マスクを着用する・マスクを外しての会話を避けるというようなことを、あらためて徹底していただきたいと思います。

資料「高齢者が多く集まる場での感染対策」(PDF:317KB)

 高齢者の方が参加する集会、そういったところでの感染がございましたので、先日(3月16日)、注意喚起として出したお願いの文書の一部抜粋でございます。これは必ずしも高齢者の方だけではなくて、いろいろな年代の方に共通しているものでございますけれども、多くの方が参加する集会の場合には、やはり換気を注意していただく、座席の間隔を広く空けていただく、大きな声を出さない、距離を十分に取っていただくということについて、あらためて、こういう集会を主催される方にお願いをしたいと思います。

 加えて、参加される皆さんも、やはり会話の際には距離を取って、マスクの着用を徹底していただきたいと思いますし、何か体調に不安がある場合には、参加を控えていただくということを、あらためてお願い申し上げたいと思います。

 若い方は、特に症状のない方が多いわけでありますので、自分は大丈夫だというふうに思って行動される方が比較的多いわけでありますけれども、ぜひ、自分もかかるかもしれないという状況の中で、感染対策につきましてはより徹底をしていただきたいと思っているところであります。

資料「変異株PCR(スクリーニング)検査実施状況」(PDF:317KB)

 とりわけ、最近、感染力が強い変異株が確認されてございます。2月28日から、札幌市におきましても、変異株のスクリーニング検査を実施してございます。

 最初は、変異株の発生地域との往来歴がある方などについて検査をしてまいりました。2月28日から昨日までの間の新規陽性者の方の検体は528ございました。そのうち、変異株の検査を行ったのが62あり、これは11.7%でございます。その中で変異株の確認をされたのが51ございました。

 こういう状況でございまして、昨日も政府のほうでは、変異株、変異ウイルスの拡大に伴いまして、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を改訂して、変異株のスクリーニング検査の割合を4割程度まで引き上げるという方針でございますけれども、札幌市におきましても、変異株と疑われる集団感染事例でありますとか、感染経路が特定できていない事例も発生している状況を踏まえまして、できるだけ広くスクリーニング検査を行っていきたいと考え、3月16日からは、回収可能な陽性検体について、原則全て、変異株のPCR検査を実施することといたしました。

 この原則回収可能な陽性検体というのは、医療機関などで検体を採って、民間の検査機関に送られますけれども、そういうものも原則回収できる物は回収するということです。例えば、入院の際に、抗原検査で検査をしているものは検体が残っておりませんので、その後陽性になった方の検体を回収することができない、そういうものもございますが、それらを除きまして、基本的には回収可能な検体については、札幌市衛生研究所においてスクリーニング検査を行っていこうということで、16日からの分について検査を行っている状況であります。

 先ほど言いましたように抗原検査などで検体が回収できないものを除きますと、だいたい全体の7割ぐらいはこの検査ができるのではないかというふうに考えているところであります。

 まずは、回収可能な検体を含め(陽性検体)全体の7割ぐらいの検体をスクリーニング検査していき、市内の変異株の広がりについて把握していきたいと、このように思っているところであります。

 それから、今後の体制といたしましては、一つは、この変異株の監視体制の強化ということであり、もう一つが、積極的な検査ということで、重症化リスクの高い方が多くいらっしゃいます療養型の医療機関ですとか、高齢者施設、こちらのほうには無症状の方について予防的な検査というものを実施しております。

資料「定期的なPCR検査状況」(PDF:311KB)

 (2020年)12月から試行的に実施いたしまして、3月から本格的にこの検査を行っているところでございます。昨日までの実施状況でありますけれども、医療機関では37施設5,769人、高齢者施設では85施設7,066人に対して検査を行っている状況でございます。また、この積極的なPCR検査の中で陽性と判明された方は、これまでの数の中では2人いらっしゃるという状況でございます。

 当然、無症状の方で検査をしておりますので、陽性の方の数が多いという状況ではありませんけれども、こういう形で無症状の方に積極的な検査をすることで、こういった施設での拡大を未然に防ぐことができたと、このように考えているところでありまして、これからも各施設におきましては、それぞれ従事者の方々の積極的なPCR検査を実施してまいりたいと思っております。

 早期に発見をすることでクラスターの発生を抑えていくことができると考えているところでありまして、今後とも各事業者の皆さんと調整を進めていきたいと思います。

資料「新型コロナウイルス感染症の外来体制」(PDF:272KB)

 それから、症状のある方についての医療機関などでの検査体制ということでございますが、昨年(2020年)11月以降、インフルエンザの流行ということが想定をされたため、各クリニックに発熱外来の実施ということをお願いいたしました。

 今年度(2020年度)、インフルエンザはほとんど広がっておりませんが、インフルエンザとの関係でいきますと、春以降、発熱外来は必要ないという状況になりますけれども、当初想定していたインフルエンザとの関係というよりは、市中の何らかの症状のある方に身近な所で受診していただいて、検査を受けていただくという意味では、非常に機能しています。

 そういう意味では、この発熱外来につきましては、4月以降についても、身近な所でPCR検査を積極的に行っていくということで、医療機関には引き続きお願いをしていく考えであります。これまでのPCR検査センターのほかに医療機関・診療所の発熱外来でのPCR検査、このことについて検査体制を継続して、4月以降も行っていくという考えでございます。

資料「新型コロナウイルス感染症の入院体制」(PDF:224KB)

 こういった中で、陽性者が確定してからの医療体制でありますけれども、従来は、中等症以上の方につきましては、急性期病院、いわゆる「重点医療機関」に入院をしていただく、それ以外の無症状あるいは軽症の方につきましては、宿泊療養施設などに入っていただき、症状に何らかの変化があれば、こういう急性期病院に入っていただくという体制をつくってまいりました。

 医療機関の空き状況、受け入れの状況などにつきまして「コビット・チェイサー」というシステムの中で、各医療機関がその日に何床の用意ができて、受け入れ可能なのかということが、保健所のみならず各医療機関が共有できる状況になっておりまして、入院調整というのはスムーズに行われてまいりました。

 こういうシステムなどを使うとともに、後方支援病院ということで、いったん入院をしていただいた方で回復期に入ってきた方については、療養病院や他の病院に移っていただくという体制で医療体制を整備してきたところであります。

 これに加えまして、今後の感染拡大といいますか、再拡大、あるいは変異株の状況から感染が拡大するということを想定しながら、これまでの医療機関に加えて、新たに介護の必要な無症状・軽症の患者さんを受け入れていただく療養病院等の医療機関を設けてまいります。比較的症状が軽いけれども介護が必要だという方には、スタッフの方や、看護師さんの数も必要ということが出てまいりまして、こうした方が重点医療機関に入っておられますと、治療行為としては比較的軽いけれども、病院の負荷としては高いということがあります。そのため、介護の必要な方に入っていただける、そういう医療機関の協力体制を、新たにつくっていきたいと考えているところであります。

 そういう意味では、これまで重点医療機関で病床を確保していただいたところに加えて、回復後の後方支援病院、そして新たに介護が必要な方を受け入れる病院、こういった医療体制全体を役割分担することで病床全体の確保を広げていきたいと、このように考えているところでございます。「札幌市モデル」と書いておりますけれども、札幌市としてこういう新たな体制をつくって医療提供体制の確保に努めていきたいと、このように考えているところであります。

 続いて、ワクチン接種に関連して、お話をさせていただきます。

 先般(2月24日)、国から高齢者向けの接種にかかるワクチン供給量が示されたところでございます。北海道から札幌市に4月中に配分されるものは、4月の最初の週に1箱、それから最後の週に、各市町村1箱ということでございます。4月中に札幌に供給されるのは2箱という状況であります。

 1人2回接種ということになりますと、この2箱分というのは全体で975人分という状況でございます。そういう意味では、4月中にワクチンを接種ができる数というのは975人と、極めて限定的な数でございます。

 以前にお話をさせていただきましたけれども、一部の高齢者施設から開始せざるを得ないという状況でございますので、多床室のある高齢者施設のうち、接種態勢が整っている施設、具体的に申しますと、お医者さん、あるいは看護師さんなどの医療スタッフがいて接種態勢が整っている施設から開始したいと思っております。

 ただ、医療体制が整っている施設も札幌市内たくさんございます。この数で対応できるのは、現時点で5つの介護老人保健施設ということで調整をしているところでございます。こういった施設で4月にスタートしたいというふうに思います。

 5月以降につきましては、まだ供給量が示されてございませんので、5月以降のワクチン供給量に応じて、これ以外の高齢者の方を優先に接種していくという体制を取っていきたいというふうに思います。

 接種券の送付などにつきましては、先日(3月6日)の記者会見でも申し上げましたけれども、当分見合わせていくと。5月の接種計画、この辺が明らかになってきた段階で、接種券の送付などについて、あらためてお知らせをさせていただきたいと、このように思っております。

 初めに申し上げましたとおり、現在、新規感染者数が増加の傾向にございます。そして、変異株も新たに確認されている状況でありまして、非常に予断を許さない状況にございます。

 市民の皆さまには、あらためて、新型コロナウイルスの感染拡大防止に対する対策の徹底をお願い申し上げたいというふうに思います。変異株であっても、私たちができること、皆さんにやっていただきたいことは、基本的には変わりません。これまでお願いをしてまいりました、会話のときにはマスクをしていただく、3密を避けていただく、できるだけ距離を取った中で集まっていただく、そして手指消毒・手洗い、これを徹底していただくということが、新型コロナウイルスに対する最大の対策ということになりますので、あらためてお願いを申し上げたいというふうに思います。基本的な対策であります3密回避・マスクの着用・手指消毒の徹底ということでございます。

 特に、変異株につきましては感染力が強いと言われております。これまでは、どちらかというと、飛沫(ひまつ)感染、マスクを取っての会話などで感染するということ、飲食の場などで注意をしてくださいということをお願いしてまいりましたけれども、これに加えて、少ないウイルス量でも体内に入ってしまうと増殖する、感染力が強くなるという傾向がございますので、飛沫感染に加えて、接触感染、いろいろな方が使う、共用する物を使用し、その後何か口にするということで感染が広がりますので、これまで以上に手指消毒ということを徹底していただく必要があろうかと思っているところであります。ぜひ、引き続き注意をしていただきたいというふうに思います。

 当然のことでありますけれども、何らかの形で体調に異変を感じている方は外出を控えていただく。そして、これから年度末・年度初めということで、歓送迎会などのシーズンでありますので、大人数での歓送迎会、これはお控えいただきたいと思います。少人数であっても、会話をするときにはマスクをしていただく、いわゆる「黙食」ということでお願いします。

 早期発見・早期受検ということで、市としても、先ほど申しましたように、検査体制の拡充なども含めて、しっかり取り組んでまいりたいと考えておりますので、体調不良等がございましたら、引き続き「#7119」にお電話をいただきたいと思います。早めの受診ということについて、お願い申し上げます。

 昨年、北海道独自の緊急事態宣言が解除をされて、ちょうど3月の連休から人の移動が多くなり、当然道外との往来も増えたということで、4月の中ぐらいから感染が急拡大したということがございました。私たちの気持ちの中で、緊急事態宣言が終了したということで、抑え込んだとふと安心してしまったということが、次の4月以降の(感染)拡大につながったという経験がございます。

 これから首都圏での緊急事態宣言が解除ということにもなります。人の往来ということについても多くなる時期でもございますので、引き続き、皆さま方には感染対策について、十分ご注意をいただきたいと思うところでございます。ご協力を引き続きお願いを申し上げる次第でございます。

質疑応答

 新型コロナウイルス感染症への対応について(1)

HBC

 先ほど、スクリーニング検査の強化という部分が出ましたけれども、例えばクラスターが出ているようなところで、そういったスクリーニング検査を積極的に行われるというようなことはあるでしょうか。

 例えば、昨日の(公表した)高校ですと、久しぶりに19人という、一つの集団(感染事例)としては大きい数だったかなというふうに感じるんですけれども、このあたりいかがでしょうか。

市長

 スクリーニング検査を始めた当初の2月末は、変異株の感染が確認されている道外エリアから往来があった方などを検査して、その濃厚接触者などの検査を行ってきましたけれども、そことの関連性というのが、現時点ではまだ分からないところでも変異株が確認されております。

 そういう意味では、これから先、市中への広がりということを確認していく必要がありますので、まずはクラスターが発生したようなケースについては、スクリーニング検査を行っていく必要があると思っています。

 そして、感染経路が分からない、どこから感染したのかはっきりしない方も、変異株ということを疑っていかなければいけないので、感染経路が分からないケース、それからクラスターが発生したケース、こういったところについては、基本的にスクリーニング検査をしていきたいと思っております。

 (集団感染が確認された)高校も検査対象として、今は(変異株は)確認されておりませんけれども、こういったケースについても、積極的に検査対象を広げていきたいと、このように思っています。

HBC

 検査というのは、今ちなみにスクリーニング(検査)がもう行われていらっしゃるんでしょうか。

市長

 検査は行っていると思います。結果について、報告はまだ受けておりませんけれども。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(2)

HTB

 先ほど市長のお話で、今後、要介護患者(入院)受け入れ医療機関をつくっていくということだったんですが、具体的な病院の想定がおありになるのか、病院数、それから病床数の想定がどのぐらいあるのか、お聞かせいただきたいと思います。

市長

 順次広げていくことになろうかと思いますけれども、先ほど申しましたように、介護スタッフがいらっしゃる受け入れ可能な病院ということで、すでにいくつかの病院について調整を行わせていただいております。

 現時点で、何床確保できているという状況ではありませんけれども、当面、50床ぐらいまでを確保していきたいと思っております。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(3)

読売新聞

 札幌市内だと、食品関連の会社の集会で2件、比較的近い時期に変異株のクラスターが発生したと思うんですけど、これ時期とか形態が似てるっていうことに何か関連性があるかどうか現時点の調査で分かったりはしていますでしょうか。

市長

 結論から申し上げまして、現時点で何らかの関連性があったというところまでは確認できておりません。

 当然、いろいろな所に行かれている方はいらっしゃるので、関連性というようなことについても、引き続き調査をしているところであります。

 今、参加者の方への聞き取りもしている状況でして、なかなか聞き取りに時間がかかったりというような状況もございまして、現時点で確認ができているものはございませんけれども、そのほかにも、いくつか変異株が確認されているケースがございますので、関連性があるのかないのかということについても、引き続き、疫学調査を進めていきたいと思います。

読売新聞

 市長は先ほど、市中での変異株の感染とお話をされたと思うんですけども、この2つのクラスターの調査が全部終わった段階ではないので、なんとも言えないところもあるかもしれないのですが、やはり(クラスターと)関連がないかもしれない方というのは、結構出てきていることを考えると、市中でもやはり一定数広がってるんじゃないかっていうことなんですかね。

市長

 今申し上げたように関連性を追い切れない方もいらっしゃるので、場合によっては市中に広がっているということも、考えていかなければいけないだろうと。

 そういう意味では、少し幅広に検査をして、状況を把握していく必要がしばらくあるのではないかと思っています。

 先ほど申し上げたように、回収可能な検体については、原則全てスクリーニング検査を行っていきたいと思ってます。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会について(1)

読売新聞

 オリンピックの関連で、土日の間にも外国人観戦客の受け入れを正式に断念するという可能性が今出てきていると思うんですが、札幌も幾つも競技だったりとか、もともと観光客も多いこと考えると、観光なり大会本番の運営に大きな影響があるんじゃないかなって気はするんですけれど。

 まだ正式に出ていない話ではあるんですが、市長として現時点でどのように考えておりますでしょうか。

市長

 海外からの観客の受け入れをどうするのかということについては、5者協議(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会・東京都・政府・国際オリンピック委員会・国際パラリンピック委員会)で決定されると伺っておりますので、その動向を注視していきたいと思います。

 ただ、やはり海外のお客さまだけではなくて、観客をどのぐらい入れることができるのかということは、当然、感染対策をどの程度していかなければいけないのかということと同時に、市内にお越しになる方、宿泊者数、こういったものにも大きな影響があると思っております。

 ですから、海外のお客さまだけではなくて、観客をどの程度入れることになるのかということについては、経済的な部分にも影響があると思いますので、今後しっかり注視をしていきたいというふうに思います。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会について(2)

北海道新聞

 五輪の関係なんですが、注視をしていきたいということなんですが、現時点で、見送るという方針が、ほぼ固められてるというような報道もありまして。

 それで、札幌市としては、東京五輪で、例えば2030年の(冬季オリンピック・パラリンピック)招致の機運につなげたいとかですね。それから、現在落ち込んでいる観光業、本来だったら起爆剤にしたいというような思いもある中で、そういった決定がされるということになればですね、札幌市は大きなダメージもあるのかなと思うんですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

市長

 今申し上げましたように、最終的な結論について、しっかり待ちたいと思いますけれども、海外からのお客さまが来られるかどうかだけではなく、国内の観客についても、どれだけ入れるのか、入れないのかということも、経済的な面などに、大きな影響があると思っているところであります。

 例えば、道外からの観客が多いのか少ないのかで、ずいぶん影響が異なってくると思いますので、そういった状況を踏まえた対応を考えていかなければいけないと思っております。

北海道新聞

 (海外からの観客受け入れを)見送るという前提の中でですね、感染対策についてはですね、特にマラソンなどは、沿道をどうするかというような観点が今議論されている中でなんですが、感染対策をどのように取っていくとお考えでしょうか。

市長

 これは組織委員会ともやりとりをして、今後も引き続きやっていかなければいけないというふうに思います。

 マラソン・競歩の沿道ですと、市民の方もお越しになる可能性というのはあるわけです。沿道での感染(対策)、感染症への対応ということについては、先ほど言いましたように、海外のお客さんがどうなるのか、国内のお客さんがどうなるのか、あるいは沿道(においての観戦)に対してはどうするのか。札幌ドームではサッカーの試合があります、これは器がはっきりしている状況での(感染)対策になろうかと思いますが、屋外のマラソン・競歩競技については、どういうふうにしていくのかということについて、大きな方針がまだ示されていませんので、市としても協議を引き続き進めていかなければいけないと思っています。

 新幹線建設工事に伴う発生土について(1)

朝日新聞

 新幹線の要対策土の受け入れ問題なんですが、月末(3月28日・29日)に手稲山口で説明会が予定されています。

市としては、手稲山口地区に受け入れをもう固めたという解釈でよろしいのでしょうか。

市長

 今回説明会を行いますのは、これまで鉄道・運輸機構において土地の調査をして、対策土をどのように処理をするのかという、盛り土の計画であったり、対策工事、そういった中身について検討したことを説明するという前提です。

 札幌市としても、やはり重金属等を含む対策土でありますので、周辺への影響、例えば地下水ですとか、そういったものへの影響がないような対策をしてほしいということを申し入れてまいりました。

 今回、運輸機構からは専門家の意見も踏まえたという形で対策案が示されております。それを見る限りでは、基本的に、対策土全体をシートで覆って、その上に覆土をするということで、例えば雨が降ったとしても、重金属等が溶け出して外に出て行かないとか、土が外に飛ばないようにするという対策の手法が示されておりますので、そういった工法などについて議会(総合交通政策調査特別委員会)にお示しをしつつ、住民説明をさせていただくということであります。

 そういった中で、例えば工法について、どういうふうに住民の方がお感じになるのか。これで安全だというふうにお考えなのか、懸念があるのかないのか、それを含めて、今後、議会での議論なども含めて、最終的に決定をしていくということになろうかと思います。

 今回は、これまで検討してきた対策、ある程度、安全に処理をするという考え方をお示しして、説明をさせていただくという状況だとご理解をいただきたいと思います。

朝日新聞

 そうしますと、まだ市としては完全に受け入れを固めたわけではないということでしょうか。

市長

 今回の対策工で、ある程度こういう対策を取れば、周辺への影響はないだろうというふうに判断をしてございます。そういった内容について、住民の方にご説明をして、ご理解をいただくという前提であります。

朝日新聞

 あと、金山地区と山本地区のほうはまだ止まった状態なんですけれども、こちらの2地区については、何か進捗(しんちょく)状況はありますでしょうか。

市長

 現状で進捗というのはございませんが、例えば、手稲山口で、その対策工によって、どのぐらいの量を確保できるのかという状況になりますけれども、工事によって出てくる土が、そこ(手稲山口地区)で全部収まらないという可能性もありますので、引き続き、他の地域などについても検討を進めていかなければならない、そういう状況も出てくるかと思います。

朝日新聞

 他の地域・・・今出ている3地域以外にもまた探すということですか。

市長

 そういうことも含めて検討していきたい。まずは、この対策工の説明をさせていただいて、ご理解をいただきたいと思っています。

 新幹線建設工事に伴う発生土について(2)

北海道新聞

 手稲山口への対策土の搬入の関係ですが、市長はこれまでもずっと地元の理解なく、前に進めることはないということをおっしゃってました。

 一方で、一定(令和3年第1回定例市議会)で開催中の代表質問の答弁でもですね、工期への影響への懸念というのも示されて答弁されてます。

 住民の方の理解、地元の理解というのをどのようにして確認されるおつもりか、お考えを聞きたいと思います。

市長

 まずはこの月末に対策工についての説明をさせていただきます。そういった中で、どういうご意見が出てくるのか。

 そういう状況の中で、例えば議会でもいろいろな議論をさせていただき、最終的にどうしていくのかという判断をしていくことになろうかと思います。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(4)

NHK

 登別とかで観光振興ということでいわゆるクーポンとかを出したりというのが、また始まったというのがあるんですけども、札幌ではいわゆる「さぁ!サッポロ割」みたいなことを再開するという考えは、ちょっと現時点ではいかがでしょうか。

市長

 札幌市として発行する予定の観光促進策として、当初、「さぁ!サッポロ冬割」という形で考えておりましたけれども、ある程度感染状況が収まった状況でないと難しいかなと思っています。

 年度末あるいは年度初めに、人の動きが出て、アクセルを踏む以前に、感染拡大を注意していかなければいけない時期ですので、もうしばらく感染状況を見てからになろうかと思います。

 ただ、定山渓では、すでに「Come to 定山渓『どこでもクーポン』」を始めております。それぞれの団体等で行う振興策については、市で補助・助成をしている状況でございます。

 そういう意味では、こういった地域限定のものなどについては、すでに行っている状況でございますが、全体的な誘客促進策というのは、もう少し感染状況を見極めていかなければいけないと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(5)

北海道新聞

 ワクチンの接種についてお尋ねします。先ほど市長は5つの介護老人保健施設で調整中というお話でありました。これは、入所者の方だけでなく、職員の方も接種されるということでしょうか。

市長

 入所されている方だけ先に(接種が)終わっても、従事される方が後になると、やはり感染リスクは減少しませんので、高齢者の方を優先する状況でありますけれども、そういう(高齢者)施設については、従事者も併せて打つことも可能だというふうに国も言っておりますので、引き続き、今後調整していきたいと思っています。

北海道新聞

 先ほど、医師や看護師さんがいるということで、接種態勢が整っているところとお話しされましたけれども、接種の態勢が整っているというのは、お医者さんや看護師さんがいること以外に何かありますか。

市長

 基本的に老人保健施設ですと、お医者さんなり看護師さんがいて、医療行為ができますので、医療態勢が整っている状況になろうかと思っています。

 ただ、札幌市内に入ってくるワクチンの量はかなり限定的なので、そういった施設の中でも、例えばワクチンの配送ですとかに課題があるやなしや、というようなことを検証していければと思っています。

北海道新聞

 感染者が増えてるっていうお話の中で、部活動だとか友人同士の会食という話がありましたけれども、部活動などについてですね、何らかの対策を検討されてますでしょうか。

市長

 3月頭(3月1日)に、北海道教育委員会で各学校等に通知をしておりますし、札幌市においても2月に部活動での集団感染事例がありましたので、札幌市教育委員会関係のところに対しては一度注意喚起をしてございますが、これから春休みなどで、大会などもありますので、あらためて高校あるいは大学等の部活動での注意をしたいというふうに思います。

 スポーツ団体におきましても、市内の大会だったり、全道大会だったりいろいろな大会がありますが、とりわけロッカーですとか更衣室などで感染したと思われるケースもありますので、そういう注意事項について、あらためて通知をしたところであります。

北海道新聞

 友人同士の会食ということであれば、感染者全体がこれからまた増えていくということも予測される中で、今後、道の協議ということも必要になってくるのかもしれませんけれども、もしそういう場面になってくるとしたらですね、今の感染状況を踏まえて札幌市としては、その協議にどう臨まれますか。

市長

 3月に入りまして、少し感染(者数)が増加しております。

 そういう意味では、一つの基準値である(週合計の新規感染者数が直近7日間平均で)人口10万人当たり15人という数字に、少し近づきつつありますので、今後については、今の感染状況をいろいろ分析して、適切な対策について北海道と協議を始めることを指示しております。

 この週末も含めて、感染(者数)が少し増えてきておりますので、感染の状況やデータをあらためて道にも示しながら、協議を進めていきたいと思っています。

北海道新聞

 そういう感染状況次第によっては、再度の時短要請ということも十分あり得ると考えてよろしいでしょうか。

市長

 そうですね。これがさらに拡大をしていくという状況になれば、昨年の10月・11月からのソフトブレーキが、少し長くなってしまったという反省もありますので、どういう有効的な対策があるのかも含めて、早急に詰めていきたいと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(6)

毎日新聞

 この数日間(新規感染者数が)増加傾向に転じているということですけれども、今のところまだまだこれから推移を見ていかないとと思うんですけれども、原因はどのように分析されていらっしゃいますでしょうか。

市長

 一つは、集団感染がございます。いわゆる変異株を由来とする集団感染、これ(変異株)は非常に感染力が強いということで、感染が拡大しているということがあろうかというふうに思います。

 それだけではなくて、感染経路が分からない、いわゆるリンクを追えない、どこで感染したのかが明確でないという方の割合も増えていて、また、会食といった個人活動も、若い方の行動歴の中で出ておりますので、ここは注意する必要があるのかなと思っております。

 そういう意味では、きょう(3月19日)お集まりいただいて、皆さんにお話をさせていただいたと同時に、市民の皆さんに呼び掛けさせていただきたいのは、若い方については、行動には引き続き注意していただき、高齢者の方でも、アクティブに動かれている方については、道外でも「昼カラ」でまた感染があったという報告も出ておりますので、やはり3密を避けていただくということを、あらためて徹底していただきたいと思っております。

 これまでの集団感染事例はどちらかというと、医療機関であったり高齢者施設でありました。そこは、定期的な(PCR)検査を行って防いでいこうということになっていますが、個人の活動については、例えば(新規感染者数が)増えていったときに、人流を止めるという意味で、外出制限をお願いしていくとか、営業時間の短縮(要請)をするとか、強い措置を取らざるを得ないことになりますので、今、何とか感染を拡大させないように、市民の皆さまにご協力をいただきたいということで、呼び掛けをさせていただいたところであります。

毎日新聞

 先ほど、4月中に多床室がある高齢者施設のうち、1,000人弱ぐらいの分が確保できているということですけれども、札幌市内の多床室のある高齢者施設のうち、だいたいそれは何割ぐらいに当たるんでしょうか。

市長

 ほとんど数パーセントにしかならないですね。

 高齢者全体としては54万人ほどいらっしゃいますので、先ほどの高齢者施設にも、数万人います。

 供給量に応じて速やかに接種ができる態勢をつくっていますけれど、(今後)5月以降の供給量が示されてくると思いますので、そういう状況の中で、あらためて施設に入所されている方、あるいは入所されていない方の接種などについてどうするのかについて、考え方を整理し、お示しできる段階で、逐次お話をさせていただきたいと思っています。

同性婚訴訟について

毎日新聞

 先日(3月17日)、札幌地裁のほうで同性婚の不受理について違憲との判断がありました。札幌市はパートナーシップ制度(札幌市パートナーシップ宣誓制度)もあると思いますけれども、ファミリーシップ制度の要請もあったことかと思います。

今後のそういったLGBTの方の権利の擁護を含めて、市長はどのようにお受け止めになって、これからどうしていこうとか、何かビジョンはありますでしょうか。

市長

 札幌市におきましては、早期にパートナーシップ制度の導入をしてきたということで、当事者の方々の声にできるだけ応えるようにしてきたという状況であります。

 しかしながら、法律上それが可能なところにも限界がございますので、今回の判決については、同性婚を含めて、婚姻についてのさまざまな制度、そういったことについては不平等であるという、一つの認識が示されたわけでありますので、今後、国においていろいろな法改正、いろいろなご意見があろうかと思いますので、その中で議論されていくんだろうというふうに思っておりますけれども、大きな一歩ということになっていけばいいなというふうに考えております。

 無料通信アプリ「LINE」について

日経新聞

 メッセージアプリのLINEについて、総務省が行政サービスとして使うことをやめるような方針を示してますけども、札幌市でもいろいろなところで活用されてますが、今回の個人情報の問題の受け止めと、国から要請や、やめるようになどの推奨が来た場合とか、今後の対応とかについて・・・

市長

 総務省については利用を止めるということを公表されたようでありますけれども、詳細についてしっかり情報収集しながら、対応を考えていきたいというふうに思います。

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

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札幌市総務局広報部広報課

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