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更新日:2018年3月30日

平成29年度第20回定例市長記者会見記録

日時

2018年3月28日(水曜日)15時00分~16時07分

場所 記者会見室
記者数 18人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました

配布資料

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

 北1西1地下自転車駐車場の供用開始について

 「さっぽろ創世スクエア」は、札幌市の市民交流プラザやオフィス、駐車場などの複合施設といたしまして、北1条西1丁目街区で建設を進めております。4月の地下駐車場の開業を皮切りに、用途ごとに、順次、開業をしていくこととなっております。

 その一環といたしまして、来月(4月)18日から新たな公共駐輪場の供用を開始いたしますので、お知らせをさせていただきます。

 この駐輪場には、自転車767台を収容できますほか、この秋には、「西2丁目地下歩道」を通じて、駐輪場としては初めて地下街と直結をされますので、一層便利な駐輪場になるものと考えております。

札幌市では、放置自転車対策といたしまして、このような都心部での駐輪場整備と自転車の放置禁止区域を指定しております。このたびの駐輪場の供用開始に伴いまして、6月1日から駐輪場の周辺エリアを放置禁止区域に指定する予定であります。

今後も都心部における駐輪場の整備を進めることによって、市民や観光客の方が安心して街を歩けるとともに、良好な景観が保たれ、街の魅力が向上するよう取り組んでまいりたいと考えております。

 この新たな駐輪場が多くの方にご利用いただけますよう、報道機関の皆さまには、周知方、ご協力をお願い申し上げたいと思います。

質疑応答

 「そしあるハイム」の火災について(1)

時事通信

 東区の施設火災について、先日(3月20日)、部局をまたいだ緊急対策会議(東区共同住宅で発生した火災に伴う緊急対策会議)が終了して、報告書が取りまとめられたと思うのですが、これについての受け止めと、あと、来年度(2018年度)から部局ごとの対策になっていきますけれども、二度とあのような事故が起きないために行政としてどう対策していく所存か、お考えをお願いします。

市長

 まず、今回の会議において、各部局が横断的に垣根なく情報共有を行いまして対策が協議できた、今後の課題についても共通認識として確認することができたというふうに考えておりまして、そういう意味では一定の役割を果たしたのだろうというふうに思っております。

 今後の取り組みについてでありますけれども、3点ほど私のほうから指示をしたところでありますが、1点目は、制度や仕組みの隙間を埋めるための情報共有をしっかり図ってほしい、そして、それぞれの各部局がスピード感を持ってやってほしいということ。2点目といたしましては、早期に着手ができて、より効果的な防火対策、このことについて検討すること。3点目といたしまして、地域のさまざまな団体とも連携をしながら、施設の状況を適切に把握できる体制をつくること。この3点について指示をしたところであります。

 このほか、国に対しましては、スプリンクラー設置の補助制度、これが平成29年度に終了するというようなこともありますので、これの継続でありますとか、補助対象施設の拡大、それから、有料老人ホームや無料定額宿泊所に該当する、該当しないというようなことの判断基準の明確化をしてほしいと、この点を要望したところでございます。

 札幌ドームについて(1)

NHK

 北海道日本ハムファイターズの新球場の関連でお聞きしたかったのですが、今回、北広島に新球場の候補地が決定したということで、今後、札幌ドームの利活用について、現状、まず、日本ハムの本拠地移転によってどのような課題が生じるかというところに関する現状認識をお聞かせいただけたらなと思います。

市長

 日本ハムさんの主催される試合で使っていただいている分というのは相当数ありますので、これがなくなったときのドームへの影響と、これはこれまでもお話をしておりますので、相当大きなものが想定をされるということになります。

 それで、今、方向性が決まりましたので。決まりましたというのは、日本ハムさんが北広島で新しいボールパークを建設する検討をしていくと。一応、目安として5年後には札幌ドームを使用しなくなるということになりますので、ここに向けて、この穴をどう埋めていくのかということを今から早急に対策を講じていかなければいけないだろうというふうに思っています。

 一つは、スポーツイベント、例えば、セ・リーグなどのチームの主催試合というものができないだろうかとか、それからサッカーの試合、それと、ラグビーのワールドカップ(ラグビーワールドカップ2019日本大会)が来年(2019年)行われますので、札幌ドームでもワールドカップ仕様のラグビーの試合ができるようになります。そういう意味では、ラグビーの試合の主催ゲームを幾つかやっていただくようなこと。そういったスポーツイベントについていろいろな営業活動といいますか、それは札幌ドーム株式会社と共にやっていきたいなというふうに思っていますし、そのほか、今まで、夏場は特に日本ハムさんの使用を最優先してきて、お断りをしてきていたイベントなどもありますので、そういったイベントをやっていただく。そういうようなことをやって、できるだけ穴を埋めていくということをやって、直ちに動いていかなければいけないかなというふうに思っています。

NHK

 まだ札幌ドームの借金というものが残っている中で、日本ハムさんが出ていかれることで、やっぱり黒字を保てるのかとか、そういったところの不安、例えば市民に跳ね返ってくるのではないかという不安もあると思うのですが、そういったことにも対応できるというふうに考えているのですか。

市長

 少なくとも建設費の部分は、今の日本ハムさんがいる状態の中から、これ(札幌ドームの収益)を施設の返済に充てているわけではありません。これ(札幌ドームの建設費)は、公共施設として、何十年かの間に返済をしていくという仕組みになっていますので、今、日本ハムさんがいる、いないにかかわらず、計画的に返済をしていくということに、これは税金で今までも行ってきている部分であります。

 問題は、維持管理運営部門です。これまでは、札幌ドーム株式会社において、いわゆる施設の運営に係るお金を税金から支出しないでやってこられました。それが、黒字でなくなった場合に、その部分が出てくるかもしれないということでありまして、当然、野球として、収入もありますけれども、支出、経費もかかってまいりますので、そういう収支差というものをできるだけ埋めていくための努力をしていくということであります。ですから、維持管理の部門にできるだけ新たに税金を投入していかない、そのためにも新たなイベント、活用策ということを考えていかなければいけない、このことをもう少し具体的に詰めていかなければ数字としてお示しすることができませんので、まずはそういった努力を直ちに始めるというふうに考えています。

NHK

 今朝、ちょっと一部報道で、市営地下鉄について、交通局のほうで試算をまとめられているということで、さまざまな影響が広がっていると思うのですけれども、その点については。

市長

 これも、今ある試合がゼロになったときにという単純なマイナス部分です。ですから、今申し上げましたように、ほかのスポーツイベント、試合やいろいろなイベントを埋めたときに、それがどうなっていくのかということですね。それは、札幌ドームの維持費と同じように、交通の部分も、そこに人が何人、その後のイベントとかで確保できるか、そういうようなことになってくるだろうというふうに思います。

 札幌ドームについて(2)

uhb

 ボールパークは残念ながら北広島ということで、5年後に札幌ドームはフランチャイズ球団を失う。日本野球機構の規定(日本プロフェッショナル野球協約)では一都道府県一球団ということで、ただ、ファイターズが了承すれば、準フランチャイズ的に球団を誘致することが可能かと思うのですけれども、準フランチャイズ的にほかの球団を呼び込むという意思はございますか。

市長

 今お話しのように協約があって、ファイターズさんの了承が前提とはなりますけれども、準フランチャイズも含めてできるだけ多くの、やはり、札幌ドームということに。これまでのいろいろな交渉の中でも、新しいボールパークの建設と札幌ドーム、ここはウィン・ウィンの関係でいきたいよねというお話をさせていただいてきましたので、日本ハムさんの試合に影響のない、例えばとすることで先ほど申しましたけれども、セ・リーグの主催試合などができるだけ多くできないかということについて、今、これからいろいろな交渉をさせていただきたいと思っております。

uhb

 では、まだ具体的なファイターズとの交渉には至っていないと。

市長

 至っていませんし、まずは、例えば、どこかのチームが札幌でやっていただけるかどうかという意向があって、そのチームが、今度はファイターズさんに了承をいただくと、その時は私どもも一緒にお願いするという手順になっていくのかなと思いますので、札幌ドームで主催試合をやっていただけるチームをまず営業したいというふうに思っています。

uhb

 セ・リーグであるということで、本拠地でアマチュアの大会とかで使えない時期があったりする球団というと、阪神タイガースと東京ヤクルトスワローズ、阪神と阪神甲子園球場のつながりを考えるとなかなか難しいのかなという気もしますし、逆に、ヤクルトスワローズは、明治神宮野球場が老朽化で建て替えの時期に来ているということもあり、何かチャンスのような気がするのですけれども、札幌ドームにヤクルトスワローズ、準フランチャイズで呼びませんか。

市長

 本当にそれは魅力的な話として、私どもも一つの選択肢として十分考えていきたいと思います。

uhb

 ちなみに、ヤクルトスワローズに対してどんな印象を持たれていますか。

市長

 ヤクルトさんは、以前に若松勉さんが監督をされていましたから、北海道に非常に縁があるというふうな感じを持っていますね。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(1)

uhb

 真駒内屋外競技場の取り壊しというのがちょっと宙ぶらりんになった気がするのですけれども、そういう意味では札幌オリンピックのスケジュール感に影響はないですか。

市長

 これは、今回、真駒内(北海道立真駒内公園)を提案したということに、一つはオリンピック・パラリンピックの計画の中で、今の屋外のスケート場ですね。そこをどうするかということで、道庁と協議をしてきた中で、道庁さんとしては、この建物を建て替えるつもりがない、現状の施設を使えるまで使うと。そういうことであれば、10年後なり20年後、この施設を使わなくなるということなので、では、そこに球場建設というのはどうだろうかということで提案をさせていただきましたので、オリンピック・パラリンピックの関係で言うと、スピードスケートについては屋根のあるオーバルが必要になりますので、帯広のスケート場(明治北海道十勝オーバル)をオリンピック・パラリンピックの際に使う前提で、今、IOC(国際オリンピック委員会)などと協議をしています。

uhb

 あまり影響はないと。

市長

 はい。

uhb

 2026年、ライバルとしてスイスのシオンだとかカルガリー(カナダ)だとかストックホルム(スウェーデン)が挙がっていますけれども、今年(2018年)平昌(ピョンチャン)、次(2022年)が北京と続いて、やっぱり2026年もアジアというのはすごい難しい気がするのですけれども、その認識はいかがですか。

市長

 昨日(3月27日)、議会(冬季五輪招致・スポーツ振興調査特別委員会)の場でお話をさせていただきましたけれども、札幌のいろいろな能力、ノウハウというものはかなり評価をいただいた。その上で、時期の問題については、夏の大会ですけれども、東京も入れると、3大会、アジアが続くということになります。そういう意味では、ヨーロッパ勢が正式に手を挙げてくると、これはかなり厳しい状況だろうというふうに思います。そういう意味で、2026年に正式に立候補するか、しないかということについて、3月末に対話ステージに手を挙げる締め切りが参ります。そこで顔ぶれが見えてまいりますので、そういった状況ですとかを踏まえて、JOC(日本オリンピック委員会)、そして道内で言えば北海道・帯広・ニセコ・倶知安という関係自治体とも協議をして、2026年についてどう判断していくのかということを決めていきたいというふうに思います。

uhb

 じゃ、いったん、降りて、2030年を目指すという決断もあり得ると。

市長

 いろんな可能性というのがあるだろうと思います。

 札幌ドームについて(3)

毎日新聞

 セ・リーグの試合を主催できるか、札幌ドームでやれるか、今後、協議をしていくという話がありましたけれども、市長の感覚として、例えば、今後、北広島市あるいは球団からいろいろな協力の提案というのが来ると思うのですけれども、それに対して、それをやる代わりに、例えばセ・リーグをやらせてくれというのは、交渉カードとして成立するというふうにお考えということでしょうか。

市長

 どういう状況が出てくるのか、何とも今は申し上げられないので、今のご質問の状況はどういうことを想定されているのか、ちょっと分からないのですけれども、何か交渉というようなことよりは、まずは、先ほど言いましたように、札幌ドームの活用をいろいろ考えていく中での一つの選択肢として、プロ野球の主催ゲームというのもあるだろうというふうに思っています。

毎日新聞

 札幌ドームの今後の活用の件で、以前からアマチュア野球で使えるかどうかという話は上っていたと思います。例えば高校野球、大学野球。社会人野球は前例もありますけれども、札幌ドームの今の利用料金だとやっぱりなかなかアマチュアでは厳しいという事情もある中で、ある程度の減免というのもお考えになるのではないかと思いますが、そのあたりについて、アマチュア野球だったら今後どのぐらい下げてやれるとかというお考えはありますか。

市長

 今、具体的な数字を検討しているわけではありませんので、さまざまな可能性をこれから、札幌ドームをしっかり活用していただくため、これは市民の財産ですので、それを活用していくためにどうするかということをいろいろと考えていきたいと思います。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(1)

STV

 まず、ファイターズのボールパークなのですけれども、昨日、球団側が北広島で決まった後に正式会見を札幌のホテルでやりましたが、その中で、決め手はどこになったのかという話で、私は個人的にもすごく気になったことが、北広島市は情報管理が徹底されていた、プラス、自分たちのリクエストに対して対応が早かったというふうなコメントを日ハムの球団幹部の方がお話しされていたのですが、それは、やっぱり札幌市が劣っていたということなのかなというふうに思ってしまうのですけれども、市長はどのようにお考えになっていますでしょうか。

市長

 どういうことを指しておっしゃったのかがよく分かりませんし、札幌市が劣っていたというふうに発言されたのでしょうか。

STV

 ではないです。

市長

 でしたら、それ以上でもそれ以下でもないのではないでしょうか。

STV

 今回の負けたことに対しての検証というか、その辺は今後される予定というのはありますでしょうか。

市長

 (3月26日の)臨時の記者会見の時にも申し上げましたけれども、さまざまな、土地も含めて、やはり、自由度、制約ということからすると、いろいろあったのかなというふうに思っています。ですから、何か検証というよりは、これは、結果として総合的に事業をされるファイターズさんが決定をされた、一つの方向性を出された、そのことについてはやはり粛々と受け止めつつ、札幌市とすれば、札幌ドームの5年後、ファイターズさんの試合がなくなるということは方向性として出たわけでありますので、そのことにしっかり対応していくのが札幌市としての考えだろうというふうに思います。

STV

 前向きに考えられているのはとても大事なことだと思うのですが、きょう(3月28日)、市民の方からお話を聞く中で、一例ですけれども、正式表明するに当たり、上野正三北広島市長が、直接、例えば高橋はるみ北海道知事に申し入れをしたりだとかという中で、札幌市は、どうして吉岡亨副市長だったのか、市長はどうして前面に出てこないのだと。真駒内の人からすると、どうして真駒内を正式表明したのに、市長は真駒内に直接来て説明をしてくれないのかと。何といいますか、結果に対しての文句というよりも、結果が出る以前から、どうしても市長が前面に出てやっているという印象を受けないというふうに市民の方の声が多かったのですけれども、そのことに対してはいかがでしょうか

市長

 そういう声があったのだとすれば、真摯(しんし)に受け止めていかなければいけないだろうというふうに思います。

STV

 何か厳しい質問になってしまうのですけれども、市長としての政治的な責任はあるというふうにお考えでしょうか。

市長

 このことは、最終的に総合的な判断をされたことだろうというふうに思っておりますので、その結果を受けて、先ほど申しましたように、札幌ドームのことについて、これをしっかり考えていかなければいけないというふうに思います。

STV

 いろいろな手を尽くされた結果だと思うのですが、やり方いかんでは、民間の会社とのいわゆる交渉事なので、なかなか中身も公開できないとか、難しい局面もさまざまおありだったと思うのですけれども、札幌ドームに残ってもらうためのすべをもう少し2手、3手打てなかったのかなという後悔は市長としてはなかったでしょうか。

市長

 この構想が出てきた時に、何度か球団の方とも札幌ドームを使ってというお話もさせていただきましたけれども、構想が明らかになった時には、すでに、札幌ドームを使うことも球団さんとしては検討した上で、その経費ですとかいろいろなことを考えると、新たな投資をしても、ゼロから新しいものを未来志向として向かったほうがいいという結論でお話が出てきたということで、私どもとしては、札幌ドームの活用についてお話を組み上げる、そういうきっかけといいますか、すでにそういう状況ではなかったというふうに思っております。

 北海道新幹線札幌駅ホームについて(1)

STV

 明日(3月29日)、新幹線の札幌駅のホームの5者会(北海道新幹線札幌駅ホーム位置に係る調整会議)が予定されているリリースが出たのですが、各社の各報道によると、明日、ある程度の結論が出るということなのですけれども、市長は、以前の定例記者会見の時に、大東案というか、東側案その2という案のほうがいいのではないかというようなイメージをお持ちだというお話があったと思うのですが、市議会(平成27年第4回定例市議会)で現駅案の決議をしておきながらどういうことなのだと、市民はすごく疑問を持たれている方が多いのですが、その辺の状況は市長としてどのように考えていらっしゃるか、説明をいただければと思うのですが。

市長

 市議会の中で、過去に、それは西案があったり、地下案があったり、さまざまな案が出てきて、当初の認可計画とは違う案が出てきたと。そういう中で、市議会として、やはり認可されている現駅という結論といいますか、決議をされた状況だと思います。

その後、それをいろいろ具体的に検討していく中で、現駅案であれば、可能ではあるけれども、非常にホームが狭隘(きょうあい)であったり、それよりも将来の拡張性といいますか、そういったことからすると、東側の案(大東案)がいいのではないかという提案があって、その状況についても市議会(3月6日の総合交通調査特別委員会)の中でご説明をさせていただきました。一部は、やはり現駅でいくべきではないかというご主張をされる議員さんもいらっしゃいましたけれども、おおむね、市議会の全体の中では、拡張性のある東案でもいいのではないかというような状況があって、その後、先日(3月17日)、知事と一緒に経済界のご意見もお伺いいたしました。

そういった中でやはり今、インバウンドのお客さんが非常に増えてきている、これからも増やしていくという中で、現駅の中で、狭い所で在来線のお客さんと輻輳(ふくそう)するよりは、東側のほうがいいだろうというご意見がある程度占めている、こんな状況に今なっているのかなというふうに思います。

 それで、明日は、最終的に、関係者で、それらも踏まえてどういう結論を出していくのかと、こういう手順になっているというふうに思います。

STV

 先週(3月19日)、専門家の方、北大の先生(岸邦宏・北海道大学大学院准教授)と北大の名誉教授(佐藤馨一・北海道大学名誉教授)の方が、やっぱり、その東案は非常に問題が多いという専門家としての意見を表明されているのですが、それに関しては、市長はどのようにお感じになっていますか。

市長

 一つは、やはり、在来線への乗り継ぎということについて、現駅案よりは遠くなる、これは、もう皆さんが思っていることです。ですから、先日(3月17日)の、経済界の方のご意見の中でも、例えば動く歩道のような、そういう利便性の確保、あるいはエスカレーターの設置ですとか。そういった移動に関してより利便性の高いものを考えてほしいという注文もございました。一番は、やはりそこのところが専門家の方々もおっしゃっているのだと思います。

 あとは、構造的な部分でもおっしゃっていたようでありますが、そのことは、逆に言うと、駅施設を担当しているJR北海道さんのみならず、鉄道・運輸機構さんも技術的には問題ないということでありましたので、それは、われわれは、そういう専門家のご意見というのはむしろ移動、距離の問題で、これはやはり一長一短があるのは事実だろうというふうに思います。

STV

 あとは、今まで現駅案を基にしたまちづくりを、たぶん、札幌市は準備していたのだと思うのですが、大東のほうに移ってしまうと、少しまちづくりの計画も練り直しをしなければいけないということになると思うのです。その場合に、今まで時間と人とお金を市としてかけてきたはずだと思うのですが、僕であれば、僕は市長というわけではないですけれども、JRさんが75億円も負担してくれると言っているのであれば、東に行くことによって、市としてかかったそういう経費も負担してくれないかというのを言ってみるというか、お考えはありますでしょうか。

市長

 それはなかなか難しいですよね。見直しをしていかなければならないのでありますけれども、ただ、いったん、何かつくり上げて、それを元に戻したというよりは、やはりホーム位置が決まらない、あるいは出入口が決まらないと、そこから先に進めないということで、今、立ち止まっている状況でありますので、無駄な時間、無駄な計画を作ったということではありません。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(2)

HTB

 北広島のボールパークについてなのですけれども、おととい(3月26日)、決まった後の北広島市長が札幌市から来てくれるお客さんも非常に重要だというようなお話がありまして、地下鉄の福住駅ですとか新さっぽろ駅からシャトルバスも考えなければというようなお話もありました。札幌市のバスターミナルですから、当然、札幌市との連携が必要になってくると思うのですけれども、今後、札幌市から北広島へのボールパークに行くお客さんもたくさんいると思うのですけれども、北広島市との連携、先日(3月26日)、札幌圏というふうにもおっしゃいましたけれども、どのように、今、市長はお考えでしょうか。

市長

 具体的なお話はこれからなのだろうというふうに思います。まずは、これからの具体的なプランニングをされる中で、輸送の分担率といいますか、車でどのぐらいの人を運んで、公共交通ならどのぐらいを運ぶ想定をするという、まずはそのプランニングを事業をされる方が詰めていただくことになるだろうと思います。その上で、車であれば道路の問題というふうなことがあるでしょうし、公共交通ということになれば、一つはJRさんの問題、それと、今のお話のように、例えば、シャトルバスということになれば、それぞれのバス事業者さんのご意向、やりとりということになるんだと思います。

 一義的には、やはり、プランニングをされている方々が各交通事業者とお話をしていただくことになるのだろうと思います。その上で、シャトルバス、例えば、大谷地なりなんなりということになれば、ちょっと分かりませんけれども、地下鉄の増便が必要なのかどうかとか、バスのターミナルを使うというようなことがあるのかどうか、そういったことについて具体的なお話をいただければ、できることはご協力をしたいというふうに思います。

 認可保育所等の待機児童の状況について(1)

HBC

 待機児童の問題での質問です。

 市長も力を入れている一つの課題だとは思うのですけれども、現状、待機児童問題をどのようにまず受け止めていらっしゃって、それに対してどう対応、対策を。要するに、あまり効果が出ていないのではないかなというふうに思うのですけれども、それに対してどう対策を今後打っていこうとするのか、現状と対策ですね。

市長

 これまでも、毎年1,000人以上の整備というふうにしてきました。ですから、私が就任してからも、4,000人(平成30年度予算案に計上の整備量を含め)を超える整備をしてまいりました。そういう意味では、やはり、子どもさんを預けたいというニーズというものはなかなか落ちていない、増えているという状況の中で、現実的には、先般、1次選考ですか、そういった中でも、実質、希望されている方が、3分の1ほど希望がかなわなかったという状況があります。そうすると、そういう意味では、まだまだ、やはり、これから、そういう整備、受け皿づくりというのはしていかなければいけないというふうに思います。

 これまでも、では一気に5倍、6倍という計画にすればいいじゃないかというお考えもあるかと思いますが、一方で、今、問題なのは、保育士さん、保育人材、担い手がなかなか確保できない。ですから、新たな保育所をつくっても、保育士さんが集まらずに、定員を全部埋められないというような所も出ています。ですから、この施設整備ということについては、むしろ、人材を確保していくということを併せてやっていかないとならないということで、このことも、資格を持った方々で、いったん、現場から離れられている方の復職支援ということも今しているところであります。

 ですから、ハードとソフトといいますか、両面をしていかないと、今、私どもで計画をしている数字というのは達成ができていますけれども、それを超える希望される方が増えていると、これはまだまだ追いついていないという認識はあります。

 まず、この1次選考について、直接、希望がかなわなかった方、今もいろいろな調整をさせていただいておりますが、本来的には第1希望ではないけれども、ほかの空いている保育所のほうに回っていただけるかどうかというふうなことを個別に調整させていただいて、4月の段階でできるだけ待機児童数というのを減らしていきたいというふうに思っていますが、現実には、先ほど言いましたように、希望される方までまだまだ届いていないと。これは、一朝一夕で解決していかないと思う部分もありますけれども、さらにハードもソフトも両方、受け皿確保をしていこうというふうに思います。

 「そしあるハイム」の火災について(2)

北海道新聞

 そしあるハイムの火災についてなのですけれども、先般(3月20日)、厚生労働省のほうから、これを受けた通知(生計困窮者等の住まいにおける防火安全対策の助言等について)が出まして、こういった生活困窮者が暮らしている住宅に関して、ケースワーカーが防火体制についてチェックを行うようにということで、チェックリストなんかも一緒に付けた形で指針が示されたところなのですが、ちょうど同じ日に開かれた「第3回東区共同住宅で発生した火災に伴う緊急対策会議」の中で、市のほうで示した対応策の中で、ケースワーカーが防火体制をチェックするといった項目は特になかったのですけれども、これについて、市としては今後どういうふうにしていくのか、そのあたりの市長の見解をお伺いします。

市長

 まず、今回、類似の施設あるいは未届けの施設も含めまして、一度、全てといいますか、考えられる施設についての調査を行っております。これは、いったん、全件点検をした上で、防火体制等に問題があれば、それを直していただくということになります。その上で、その後ということになると思いますけれども、今、消防局のほうと保護自立支援担当部に検討させておりますけれども、まずは、日常的な訪問の際に、特に明らかにこれは危ないなという状況があれば、それを消防のほうに通知をする、そういった場合にどういった点を見るか、例えば、避難通路に当たるような所に大量の荷物が置いてあって、これは問題だとか、例えば、灯油のポリタンクなどが大量に置いてある、ぱっと見て、これは明らかに大変なのではないかというようなことというのは一般の訪問の時にも気付くことだろうというふうに思いますので、こういう点は少なくとも見てくださいと。細かいところを全て見るというのは、これは(ケースワーカーには)防火知識はありませんので、通常の訪問の中でも、明らかにこれは火災の恐れがあるようなものについては、こういう視点でチェックをしてくださいというふうなチェックリストを基に研修をすると、こんなことは考えていかなきゃいけないだろうというふうに思います。

北海道新聞

 そのチェックリストいうのは、市独自で作るものなのでしょうか。

市長

 消防のほうで作ってというふうに思っております。

北海道新聞

 厚生労働省の作ったチェックリストとは違うということですか。

市長

 基本的には、厚生労働省が作ったチェックリストと、それは、いったん、ざっと見ていますので、そのほかに、通常の、もう少し細かいといいますか、そういうようなものを。どういうものができるのかというのはこれから協議をしていくということになると思いますけれども。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(3)

北海道新聞

 日本ハムの移転に関して、札幌ドームから移転するということになりますと、そのドームの問題もそうなのですが、例えば、ドームのある豊平区と日ハム、球団が交流をしたりとか、そういった地域連携の活動なんかもされているわけですね。札幌市とのそういった連携もいろいろあると思うのですけれども、こういった取り組みについて、今後どのようにしていくお考えでしょうか。

市長

 基本的には、ファイターズさんも先日(3月27日)おっしゃっていましたけれども、これは、札幌から出ていくというよりは、札幌圏の中で新たな施設を造ると。これは、北海道のチームということには変わりがないわけであります。そういう意味で、球場の所在地ということではないかもしれませんけれども、いろいろな活動、それは一緒にやっていただけるものをやっていくと。ですから、あまり変わらないのではないかというふうに思いますが。

北海道新聞

 連携を解消していくとか、そういうことはないということですね。

市長

 はい。

 認可保育所等の待機児童の状況について(2)

北海道新聞

 先ほどの待機児童の保育園の入所に関連しての質問の続きなのですけれども、全国紙とかの調査で、1次選考の入所の申し込み状況、倍率ですとか落選率とかが、札幌市が全国的に見ても非常に悪い状況だということなのですけれども、それについての認識というか、今、どういうふうに見ていますか。

市長

 全国的には、やはり、都市部の数字というのが非常に厳しい状況だというふうに思います。そういう意味で、開設する場所の問題であったり、全体の数が多いですから、どうしても担い手、保育士さんの不足等に影響も出てきます。これは、都市部においても共通な、どこが1位で悪いとか悪くないとかという問題ではなくて、これは、そういう状況を一日も早く解決をしていく、改善をしていくための努力をし続けなければならない、このように思います。

北海道新聞

 先ほども保育士、担い手の確保の重要性というのをおっしゃっていて、新年度に潜在保育士の調査とかも予定されてはいるのですけれども、保育士の人が働きたいと思うような環境をつくるというのが大事じゃないかと思うのですけれども、首都圏では、保育士不足の解消策として、国の手当に上乗せをして出したりとか、住居費を自治体が出したりとか、そういったようなプラスアルファの施策というのもやっているのですけれども、そうしたような一歩踏み込んでというのが必要なのではないかなと思うのですけれども、それはいかがですか。

市長

 結果として、そういう各自治体が競争し合うというものが本当にいいことなのかというふうに思います。これは、やはり、ナショナルミニマムといいますか、国全体の中で、地域差がない状況の中で行われて保育士さんの待遇・処遇改善がなされていき、受け皿が広がっていくというのが望ましいと思います。

 私どもも、政令市の市長会議(指定都市市長会)の中でも、やはり、どこかが競い合っていくというのは本来的ではないのではないかということで、国に対しては強くそのことを求めているところであります。

 札幌ドームについて(4)

北海道新聞

 ボールパークなのですけれども、札幌ドームのイベントについて先ほどいろいろ言及されていましたけれども、どんなものが誘致できるか調べなきゃいけないと。ボールパークで新しく北広島にできる球場が3万から3万5000人規模と言われて、ドームより少し小さいと思うのですけれども、コンサートとか、そういうイベントにとっては、札幌ドームの収容人数より小さい分、満員にしやすいというか、そういう意味では競合するのではないかなと。札幌にもしボールパークができた場合は、札幌ドームに配慮しているのか、あまりイベントを呼ばないとか、そういう配慮もあったのかもしれませんけれども、北広島でやるとなると話も違ってくるのかなと思っていて、その辺に対しての市長の危機感とか何かはありますかね。

市長

 そういった話もこれからということになるのだと思いますけれども、今、ファイターズさんとのいろんな交渉の過程の中では、先ほども申しましたように、彼らも、札幌ドームとけんか別れをしてというようなことではなくて、より新しいサービスを展開してということでありました。ですから、できるだけ競合しないような、お互いウィン・ウィンになる関係でやっていきましょうと。そういう前提の中でしたので、私どもも、札幌ドームということではなくて、市内にという協議をさせていただいておりますので、そのことが消えているわけではないだろうというふうに思います。

北海道新聞

 今の話だと、札幌にいる場合はウィン・ウィンということにもなると思うのですけれども、北広島と札幌になったらそうもならないのではないかなという気もするのですけれども。

市長

 基本的な考え方としては、札幌市内あるいはその隣接した場所というふうに球団もおっしゃっていますから、結果として、北広島市域内にあるものですけれども、これまでもずっとおっしゃっていたのですけれども、市域の境というのは、確かに、われわれ行政体としては、こっちが札幌、北広島という行政区域はありますけれども、では、ファンの皆さんにとって、あるいは球団にとって、それはあまり大きな意味はないのだというふうにおっしゃっておりましたので、そのことを私どもは誠実に今までも対応してきましたので、これからもそういう前提でお話をいただけるのではないかというふうに思っております。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(4)

北海道新聞

 それと、先日(3月19日)の市議会の第一部予算特別委員会で、ボールパークですね、プロ野球の球団が札幌にあることが札幌市民のライスタイルにとって非常に重要なんだということを、長時間、思いを述べられておりましたけれども、どうしてあの場で、あのタイミングでああいう話になったのかということと、どんな思いを込めたのか。

 それと、協議の最終盤のところで市長の述べた資料とか映像とかを球団のほうに、もしくは日ハムの本体も含めて、多くの方に共有してほしいということでいろいろと働き掛け回ったりして、最終的には見てもらえますみたいな話になったと思うのですけれども、うまく伝わったというふうにお考えになっていらっしゃいますかね。

市長

 思いとしてはご理解いただけたのだというふうに思いますが、そのことだけで全体が決まっていくわけではありませんので、さまざまな条件の中で最終的な決断をされたのだと思います。ですから、ややもすると、札幌ドームを持っている自治体の長であるから、新しいボールパークについて非協力的なのではないかというようなことはありませんよというメッセージはお伝えをさせていただいたつもりでおりますし、加えて、議会の場でお話をさせていただいたのは、やはり、南区の方も含めて、非常に不安を、懸念を持たれている方々に対して、なぜ十分な説明がなくいったのだという状況をお話させていただかなければならないだろうと。なかなかそういう機会というのがありませんでしたので、議会という場であらためてお話をさせていただいたということであります。

 北海道新幹線札幌駅ホームについて(2)

北海道新聞

 大東案の話なのですけれども、新幹線のほうですね。

 大東に新しいホームと駅を造る場合は差額をJRが負担するということになっていると思うのですけれども、今、JRが言っているのは、今、大東案で示されている、精査中ではあると思うのですけれども、あのスペックでやりたいということだと思うのですよ。それで、さらに、例えば、こういう追加のものがあったらいいのじゃないかみたいな、機能とか施設の面でそういうアイデアが出てきたときには、あったほうがよりいい駅になる場合も、札幌市に、もしくは道庁のほうだと思うのですけれども、費用負担は、そこは大東案であってもしてほしいとなった場合に、それは札幌市として応じる可能性はあるのでしょうか。

市長

 新幹線の駅として、現状では細かいところのプランが上がっておりませんので、これから関係者で詰めていくということになります。新幹線整備の考え方としては、駅舎を含めて新幹線の費用ということになります。ですから、駅の中にどういう機能を入れていくのか、この全体の費用について、それぞれ区分の負担をする割合が出てきます。今出ているのは、認可案で想定をした金額の範囲内については、私どもも道庁さんも応分の負担をするというルールになっています。それを超えるものについてはJRさんの負担ですよねということになっておりますので、基本は新たな負担を生じないようにしてほしいということは申し入れていきたいというふうに思います。

北海道新聞

 それと、大東案で新しい駅が東側にできるということで、現駅案と違って、交通の要衝というか、本州と直接札幌市がつながる玄関口が新しくできてくると。市の都心の再開発の話も、先ほど、立ち止まっていて、新しく出入りの場所が決まれば考えていくということでしたけれども、創成川の東側も含めて、新幹線の駅が従来の想定より東側にできることで何か波及効果が期待できると考えていらっしゃいますか。

市長

 今の都心のまちづくり計画(第2次都心まちづくり計画)そのものが、従前の創成川以西から東側に少し目を向けて連鎖させていこうというふうに考えていまして、そういう計画で基本的な考え方になっています。ですから、せっかく東側に新幹線の降り口と、もう一つは、西1丁目、西2丁目の再開発ビルとどうつなぐのかということが一番大きなことになると思いますが、当然のことながら、東側に人の流れが出てくると、創成川の以東という所にも新たな民間を含めてのいろんな動きと関心というものも出てくるのではないか。ですから、プラスの面というのは出てくるかなというふうに思います。

 新MICE施設について

北海道新聞

 MICE施設に関してなのですけれども、先日(3月15日)の市議会(経済観光委員会)で建設に関して概要計画((仮称)新MICE施設整備基本計画)のようなものが発表されまして、非常に大きな人が集まる施設が中島公園の近くにできるということなのですけれども、この中島公園にこういう施設を造る目的についてお願いします。

市長

 中島公園そのものは、非常に都心の中での緑の多いエリアでもあります。そういった中で、公園そのものの位置付けという部分もずいぶん変わってくるだろうというふうに思います。

 公園を利用される方にとってもプラスになるようなことであったり、MICE施設がいざという災害時には地域の方の避難場所、防災施設のような機能を果たすようなことも考えていきたいというふうに思っています。そういう意味では、あの周辺のまちづくり全体にプラスになっていくような計画作りというものが重要かなというふうに思いますし、周辺の土地利用というところで、民間の土地で既存の建物がなくなっているような所もありますので、そういう意味では民間の動きもこれから出てくるだろうというふうに思いますので、まず、札幌駅から(乗り替えなしで)ダイレクトに入ってくる、国際会議などもできるMICE施設になりますので、札幌の都心の新たな顔ということにもなるでしょうから、周辺の土地利用なども含めて、札幌の新しい顔にふさわしいような計画作りをしていきたいと思います。

北海道新聞

 MICE施設は全国各地に新しい施設がどんどんできていまして、札幌でも、一応、(札幌)コンベンションセンターがあるわけですけれども、こういった施設との競合とか連携についてどのように運営していきたいかということと、今回造る施設のそういった競合の中で強みみたいなものをどう発揮していきたいかということについてお願いします。

市長

 今回、新たなMICE施設を造るに当たって、札幌としてはコンベンションセンターがありますけれども、現状の国内で開催されている会議の規模が、3,000人以上の規模の会議とが非常に増えてきています。実際、3,000、5,000という、医学学会などでは1万人を超えるというようなところもあって、それは限られた所でしかできなくなっていて、ご案内のとおり、札幌というのは、非常に、会議をやると全国的な方も参加人数が多いということで、開催したいというニーズはたくさんあるのですが、規模が大きな会議を受けられない状況になっていますので、それをしっかり受け止められるような施設にしていきたいということであります。

 ですから、コンベンションセンターとはやはり明らかに対象とする会議の規模が違っておりますし、どちらかというと、コンベンションセンターは、都心から離れている、あるいは、周辺に連携できるようなホテル等がないということで、会議というよりは、市内あるいは道内の企業のいろいろな小規模な会議、集会、イベントなどに使われているという実態ですので、市内での競合関係というのは、目標、ターゲットが違っているというふうに思います。

 国内の都市との関係でいえば、やはり、ほかの都市もハード的には先行しておりますので、そういった都市との関係でいくと、かなり競合関係にあると思いますので、大学との関係であるとか、そういった人のネットワークもかなり重要になってまいりますので、何年も前から、こういう大きな会議というのは動いていかなければ実現しないということになりますので、そのMICE誘致の体制もしっかり考えていかなければいけないと思っています。

 森友学園への国有地売却に関する決裁文書改ざん問題について

北海道新聞

 国会で森友学園の文書管理の問題が取り上げられています。市の文書も膨大に上っていると思うのですけれども、こういった文書の管理の在り方、また、改ざんというのはないとは思いますけれども、こういった問題に対して市長のお考えをお聞かせください。

市長

 公文書の管理に対して、あるいは保存に対しては明確に規定があって、それに基づいて行われているという認識です。ですから、正直、あのような改ざんというのがなぜ起きるのかということについては非常に疑問に思っております。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(5)

北海道新聞

 ボールパークで追加で質問なのですけれども、日本ハムファイターズはこれからも最低5年は札幌ドームを使い続けるわけですけれども、今回の交渉の中で、札幌市と球団側との関係のすれ違いというのが注目されておりますけれども、今後の球団との関係をどう再構築していくか、この点についてお願いします。

市長

 過去のいろいろなやりとりというのは、確かにすれ違いがあったこともあるのかもしれません。ただ、少なくとも、この構想ができて動いている中では、すれ違いというよりは、札幌の場合、いろいろな制約の中で、フリーハンドでいろいろなことをしたいといっても、土地利用に限界があるとか、なかなか球団の希望どおりの状況にならなかった。ですから、それは、人間関係のこじれとかというよりは、やはり、与えられた諸条件の中で、それと、どうしても、やる以上はしっかり実現する形でプランを作っていきたいという思いでやっておりますので、ですから、きちんとした手順を踏むとか、そういった意味では、その部分が物足りなく球団の方には映ったのかもしれません。

 ですから、それは、行き違いというよりも、置かれている状況とか、球団としてはより素晴らしいもの、例えば真駒内でいくと、何でもっとフリーハンドにできないのだろうかというようなことがあったのかもしれません。

 札幌ドームについて(5)

北海道新聞

 札幌ドームをこれからもファイターズは使い続けるということで、いろいろな改修計画もあると思うのですけれども、野球に関して、5年後以降、プロ野球の利用が激減する中で、改修計画に影響はあるのでしょうか。

市長

 最終的な部分でいくと、先ほど言いましたように、プロ野球自体が、できれば札幌ドームでもできないかというようなことを模索していきたいと思っておりますので、そういった関係の中で、大幅な改修計画に影響があるということにはならないかなというふうに思います。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(6)

北海道新聞

 札幌から球団が出ていってしまうということなのですけれども、市長ご自身は、ファイターズのファンをこれからも続けられますか。

市長

 それはもう。北海道の球団でありますので。先ほど申しましたように、球場として札幌市域外の所に球場が造られるとしても、やはり札幌圏ということには変わりませんし、札幌のファンの皆さんも、若干、アクセスがご心配のところがありますので、そういったところはぜひ改善していただいて、多くの札幌のファンが行きやすい、通いやすいということに努力していただきたいというふうに思いますし、このことで、人間関係、感情を壊してというつもりは私はありません。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(2)

日本経済新聞

 2026年の冬季五輪の開催費用について、削減の見通しなどをあらためてお聞かせください。

市長

 今、IOCのほうといろいろな協議をしている中で、新たな削減の方向性というのがIOCから示されました。それで、例えば、施設整備に関して申し上げますと、スピードスケート会場の話もありましたけれども、当初の計画(2026北海道・札幌オリンピック・パラリンピック冬季競技大会開催提案書)の中では、真駒内の屋外競技場を建て替えるという前提で経費を積み上げておりますけれども、これは、IOCのほうも、若干、場所が離れていたとしても、既存施設を最優先してということで、帯広の会場(明治北海道十勝オーバル)を使う前提でやっています。そうすると、これだけで当初上げている施設建設費の280億円がなくなります。仮設の観客席にどのくらいかかるかというのはこれから詰めていくことになりますけれども、そういったことですとか、選手村も新たに造るという前提の計画になっておりましたけれども、既存の住宅団地の改修ですとか、既存のホテルを使うというようなことで、これも400億円ぐらい当初の想定から削減になっている。

 こういったものをもろもろ積み上げていく、そして、大会運営費について、仮設の規模ですとかグレードということで、今回(2018年2月9日~12日)、平昌にも行ってまいりましたけれども、仮設のスタンドとかも、グレードをそんなに上げていないものがありましたので、そういったもので造るとすれば、どのぐらいの経費が削減されていくのか、そういう意味で、昨日の議会(冬季五輪招致・スポーツ振興調査特別委員会)のほうでお示しさせていただいたのは、最大で今のやりとりでいっても当初計画よりは1000億円ほどの削減が見込めるという状況で進んでいますということになります。

日本経済新聞

 3月に、欧州が、どの国が出てくるかとか、ある程度の見通しが付くというお話なのですが、その3月は今年の3月ですか。それをもって立候補等をどうされるのかというのはあらためてご検討されるという形ですか。

市長

 はい。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(3)

北海道建設新聞

 経済界のほうから、札幌商工会議所のアンケート(冬季オリンピック・パラリンピックの札幌招致に関するアンケート調査)では、2030年を要請という意見も結構あったかと思うのですが、そのあたりを市長としてどう受け止められているかというのが一点と、今、3月に欧州の状況等々とか、期限ですので、見られた上で、最終的には10月ですかね、立候補ステージに進むかどうかという判断になるかと思うのですが、それにいくまでに、これまでのお話ですと、市民アンケートだったり、立候補ファイルを作ったりとかというお話があったかと思うのですが、だいたい4月以降、いつぐらいの時点でその判断をされるのか、もし目安があれば教えていただけますでしょうか。

市長

 最初の会議所さんのアンケートの関係で申し上げますと、やはり、アジアでの大会が続くので、その勝算はどうなのだろうかという意味では、2026年ではないほうがいいのではないか、あるいは、いろいろなまちづくりのインフラ、例えば新幹線などは2026年では全く間に合わないということになりますから、そういうようなことを考えると、2030年というご意見が多かったということでありました。

 今後、2026年に正式に立候補するかどうかということについては、今のような状況ですとか、先ほど来申し上げていますけれども、アジアが続いておりますので、ヨーロッパ勢が有力なところが出てくると、かなり厳しくなるだろうと。それは、JOCにとっても、やはりそうなってくると思います。

 ですから、今回、正式に立候補するということになると、国の財政支援、これは閣議了解というようなものまで取り付けなければいけないことになりますし、私ども、市民の皆さんとの関係でいけば、あらためて市民の意向調査ということをすると、それから立候補ファイルの作成、そんなことを考えていくと、10月に正式な立候補ということになっても、そんなに直前にやっていくという話にはならない。

 ですから、明確にこの時期までということがありましたけれども、一つの目安として、3月に顔ぶれがはっきりしていきます。ですから、4月以降に、これらの状況を踏まえて、JOCさん、あるいは北海道関係・自治体と協議をしていくと。

 今、対話ステージの中で、IOCとのいろいろな専門家を入れての協議というのは続いておりますので、これは4月以降もおそらく出てくるだろうと思います。ですから、できるだけ今回、IOC等のいろいろな詰めというのはチャンスがあればしておきたいというふうに思っておりますので、その辺との折り合いになってくるかなというふうに思います。

北海道建設新聞

 ということは、4月以降、欧州なり参加されるところの状況が分かった上で、4月以降のJOCとの協議、関係自治体との協議と並行して進んでいく対話ステージの参加の中でも詰めていくということなのですよね。

 ただ、市民アンケートで一定の時間が必要ということは、やっぱり、かなり早い段階、4月、5月とか、そのぐらいにはやらないと、行程的には難しいということなのでしょうか。

市長

 一定の時間が必要ですから、できるだけ早い時期といいますか、そういうところで判断をしていかなければいけないかなというふうに思っておりますが、今、それは4月か5月とか6月なのかというところまで状況を読み切れているわけではありません。

 札幌ドームについて(6)

毎日新聞

 コンサート会場としての札幌ドームの件なのですけれども、コンサートは、言うまでもなく、札幌ドームの収入の柱の一つですけれども、今後、ファイターズがいなくなれば、当然、コンサート誘致というのも考えなくてはならないと思うのですけれども、現状、なかなか札幌ドームを埋められるアーティストが少ないとか。先日でいいますと、あるジャニーズの人気グループが5大ドームツアーから札幌ドームを外すというのがちょっと話題になりましたけれども、なかなか札幌ドームはほかのドームと比べて課題も多いという中で、今後、多くのコンサートを誘致する中で、どういった課題と解決案があるとお考えですか。

市長

 コンサートだけというふうに申し上げているつもりではありません。

毎日新聞

 もちろんです。その一つとしてですね。

市長

 いろいろなスポーツイベント、先ほど言ったようにサッカーとか、ラグビーというのは全く今までなかった選択肢でありました。ラグビーというのは、来年のワールドカップに向けて、今、ラグビーができる会場にもなりました。そういう意味では、札幌ドームというものは、ワールドカップができるラグビーの会場としても使えるわけでありますので、スポーツイベントというものも当然やっていきます。

 ですから、コンサートというのも、今のお話のように、これが3倍、4倍になるかというようなふうにはおそらくならないだろうというふうに思います。ですから、できるだけいろいろなものを入れていく、収益性を上げていくという努力を重ねていく、そのためのスタートを早くからしていこうというふうに思っております。

毎日新聞

 なかなか札幌ドームを埋められるアーティストがいないというところで、よく開催者側、あるいは、事業者側から悩みがあるとは伺っていますけれども、そこに関しては、何か市として解決案、協力できるところはあるとお考えですか。

市長

 当然、主催をされる方々との、先ほどのプロ野球もそうですけれども、全て主催をされる方の意向ということを把握しながら進めていくということになりますので、今何かの仮定をもって、ネガティブなことではなく、プラスの形で進めていかなければいけないだろうというふうに思います。

 (以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

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