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更新日:2017年10月30日

平成29年度第7回定例市長記者会見記録

日時

2017年7月27日(木曜日)14時00分~14時44分

場所 記者会見室
記者数 17人

市長から下記の話題について発表しました。

配布資料

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

 札幌国際芸術祭2017について

 8月6日から開幕をいたします「札幌国際芸術祭(SIAF)2017」でありますけれども、いよいよ10日ほどということになりました。

 このたび、女優で連続テレビ小説「あまちゃん」の主役を務められました「のん」さんがゲストアーティストとして芸術祭に参加することが決定いたしましたので、お知らせをさせていただきます。

 今回の参加は、芸術祭のゲストディレクター大友良英さんがこのあまちゃんの音楽を担当したときからのご縁ということでありまして、そこから実現をしたものであります。のんさんは、今月(7月3日)発売になりました芸術祭の公式ガイドブック「札幌へ アートの旅」にも登場いただいておりますけれども、近年は創作アーティストや声優といった分野でも活躍をされているところであります。

 今年(2017年)の春にガイドブックの撮影のために札幌を訪れていただいた時に、札幌の風景をご自身で3枚の絵画におさめております。その絵を大友さんがご覧になって、気に入って、「ぜひ多くの方に見てほしい」という思いに至りまして、今回の芸術祭への参加の打診をいたしましたら、快諾をいただいたということでありまして、この3枚の絵画を札幌市資料館のほうに展示いたします。

 このほか、芸術祭の開催に向けてさまざまな取り組みを進めておりますけれども、このたび、宮田屋珈琲さんとコラボレーションをいたしまして、SIAF(サイアフ)2017カラーのオリジナルサンドイッチを会期中(8月6日から10月1日まで)に、市役所1階の元気カフェや市内の宮田屋珈琲全店舗で販売するということになりました。

 また、芸術祭の開催に先駆けて、札幌駅前通地下歩行空間でありますとか、JRタワーコンコースなど市の中心部に、多くの皆さんが制作に携わっていただきました色とりどりの大風呂敷を展示しておりますけれども、開催を目前に控えて、まちをさらにこのことで一層盛り上げていきたいというふうに思っております。「市民と一緒につくる芸術祭」を象徴する大風呂敷は、会期中、市内各所に展示をいたしますので、ご注目をいただきたいというふうに思います。

 このように、札幌のまち全体、そして市民の皆さんを巻き込みながらこの芸術祭を進めていきたいというふうに思いますので、引き続きご注目をお願い申し上げます。

 札幌-ミュンヘン姉妹都市提携45周年記念事業について

 今年は、1972年にドイツのミュンヘン市と姉妹都市提携を結んでから45年という節目を迎えます。札幌とミュンヘンは、この間、芸術や文化、スポーツなどさまざまな分野の交流を通じてお互いの絆を深めてまいりました。

 この45周年を記念いたしまして、私を含む訪問団によるミュンヘン市への訪問や市民団体による交流事業などさまざまな記念事業を実施していきますので、お知らせをさせていただきます。

 まず、ディーター・ライター・ミュンヘン市長からのご招待をいただきまして、9月13日から17日までの5日間の日程で私がミュンヘン市に訪問をさせていただきます。市長に就任してからミュンヘン市に参りますのは初めてということになりますけれども、ディーター・ライター市長にお会いをし、お互いの都市のまちづくりについて意見交換をしていきたいというふうに思っております。

 滞在中は、姉妹都市提携45周年記念のレセプションをはじめといたしまして、世界最大のビール祭りであります「オクトーバーフェスト」の開幕式に出席をさせていただきます。そのほか、ミュンヘン市のまちづくりの先進事例を視察してまいりたいと思っております。このオクトーバーフェストは、ご案内のとおり、さっぽろオータムフェストの1丁目会場の「さっぽろオクトーバーフェスト」のモデルにもさせていただいているところであります。

 ミュンヘンでのまちづくりの事例の具体例でありますけれども、環境先進国でありますドイツの再生可能エネルギー政策に取り組む「ミュンヘン新電力公社」、それから、国際企業や女性起業家に対して充実した支援を行っております「ミュンヘンテクノロジーセンター」のほか、体験型の博物館として世界的な評価を得ている「ドイツ博物館」などを視察したいというふうに思っています。こういったそれぞれの視察先でさまざまな意見交換をさせていただいて、今後の札幌市のまちづくりに活かしていきたいと考えております。

 なお、今回の出張につきましては、帰国後、あらためて皆さまに報告をさせていただきたいと考えております。

 また、ミュンヘン市の訪問に先立ちまして、この45周年の事業に絡めまして、明日28日から、サッポロビールさんのご協力をいただいて、大通ビアガーデン8丁目会場において、姉妹都市提携45周年をPRする動画の放映でありますとか、うちわの配布を行ってまいります。さらに、すでに販売を開始しておりますけれども、阪急交通社さんによる「札幌・ミュンヘン姉妹都市提携45周年」を掲げた旅行商品の販売など、こういった民間企業との連携事業を行ってまいりたいと思います。

 そのほか、ミュンヘン市役所において札幌を紹介するパネル展が開催されますほか、市民団体の交流事業として、札幌ボート協会とミュンヘンボートクラブが混成チームをつくりまして、9月23日にミュンヘン市近郊のシュタルンベルク湖で開催をされます「ローゼンインゼル・レガッタ」というボートレースにこの混成チームが出場する予定であります。

その後も、10月には札幌市民訪問団がミュンヘン市を訪問してミュンヘン市の皆さんと市民交流を行いますほか、札幌で恒例となっておりますオータムビヤフェストやミュンヘンクリスマス市といった中でも45周年の記念事業を実施して、市民の皆さんが異文化に触れる機会というものをつくってまいりたいと考えております。

 姉妹都市交流というものは、そこで生まれる人と人とのつながり、このことが双方の都市にとって大きな財産になるものと考えております。報道機関の皆さまにおかれましては、このたびの記念事業にご注目をいただき、取材方をよろしくお願いしたいと思います。

 さっぽろオータムフェスト2017の開催について

 9月8日から開催いたしますさっぽろオータムフェストは、平成20年に「北海道・札幌の食」ということをメインテーマにしてスタートしたものでありますけれども、今年で10回目を迎えます。この10回目を記念いたしまして、「うまい!で祝う10回記念」ということをコンセプトにして、「UMAI(うまい)」が「SMILE(スマイル)」をつくる「オータムSUMAILE(スマイル)」と題してさまざまな記念事業を展開してまいります。

 まず、10回記念エンブレムを会場のさまざまな場所に掲示しますほか、ご来場の方にエンブレムがプリントされたフェイスシールを配布したいと思います。また、来場者の方がオータムフェストを楽しんでいるご自身の写真をSNSに投稿していただきますと、毎週お一人の方を「今週のベストオータムスマイル!」として表彰して賞品を贈呈したいと考えております。ご投稿いただいた写真につきましては、オータムフェスト公式ホームページに掲載をいたしますほか、9月24日から6丁目会場に設置した大型ボードにも掲載して、皆さんの笑顔を道内外に発信していきたいと考えております。

 このほか、各会場での10回記念特別メニューの提供に加えまして、札幌国際芸術祭2017とのコラボレーション企画として、11丁目会場では、「さっぽろシェフズキッチン」、「さっぽろアフタヌーンBar&Lounge」、さらには、会場近隣の飲食店におきましても、芸術祭のテーマカラーを使用したメニューの提供、こういったコラボレーション企画というものも準備をしているところであります。

 ぜひ、多くの方にお越しをいただいて、10回目のさっぽろオータムフェストを「笑顔」で楽しんでいただきたいと思いますので、周知方をよろしくお願い申し上げます。

質疑応答

 札幌-ミュンヘン姉妹都市提携45周年記念事業について

時事通信

 ミュンヘン姉妹都市提携45周年事業について確認なのですが、札幌市内で市として周年事業の催しをやる予定というのは現在あるのでしょうか。

市長

 先ほど申しましたように、さっぽろ夏まつりの時にも、45周年ということで、ミュンヘンとの関係、サッポロビールさんのご協力をいただいてスタートいたしますし、そちらには、この45周年の記念のうちわ、こういったものも配布をさせていただきますし、さまざまなコラボレーション事業を行います。何かセレモニーというものは、札幌市では、今、予定はしておりません。

時事通信

 このたびの45周年を記念して、今後、毎年のように行う取り組みや、ここ(資料中)にある設置物などを置く予定というのがありましたらお聞かせください。姉妹都市交流の取り組みについてですけれども、このたびの周年事業を祝して、今後行う予定などがありましたら。

市長

 過去に設置したものはございますけれども、今年、何か新たなイベントをつくるとか、何か設置物を造るという予定は、今のところはございません。

 「さっぽろ女性応援会議」について

時事通信

 昨日(7月26日)行われたさっぽろ女性応援会議の意見交換会があったと思うのですけれども、市民の声を直接聞くのは初の試みだったと思いますが、実情を聞いてあらためてのご所感と、今後の会議にどう役立てるかというのをお聞かせいただけますか。

市長

 すでに、いろいろな立場の方、例えば、子どもさんがいて仕事を持たれている方ですとか、民間企業の経営層のような方とか、グループミーティングというのは実施をしてきてございましたので、その中でもさまざまな意見が出されておりました。その中から何人かずつ、昨日出ていただきまして、直接お話を伺いましたし、5月に設置をいたしました応援会議の委員の方にも同席を何人かにしていただきました。

 そんな中では、それぞれの立場でいろいろな課題があるなということはあらためて認識をいたしましたけれども、一つは、結婚あるいは出産を機会に仕事を辞めざるを得なかったといいますか、ご主人の転勤などで仕事を辞めなければいけなかった、そうすると、子どもさんが生まれて、復職しようとしたときに、前のキャリアをなかなかうまくつなげないといいますか、医療機関にお勤めの方ですから、資格をお持ちの方でもゼロからの採用になってしまうといいますか、そういったような問題をお伺いしまして、なるほど、われわれに気付かないことというのもあるなというふうにあらためて思いましたし、それと、やはり、企業の働き方、女性だけではなくて、男性の会社の中での働き方ですとか、家庭の中で、どうしてもご主人の帰りが遅くて家事や育児というものの分担というのがなかなかできないというようなことで、男性の意識改革とか、企業の中でのいろいろな意識改革というものをやはりしていかなければなかなか変わらないというようなお話も伺いましたので、今後、その応援会議の中でいろいろなご議論をいただいた提案といいますか、お話をいただいたことを、行政の立場としては、今あるいろいろな制度や仕組みをより使い勝手のいいものにしていくためにどうするかというようなこと、それから、札幌商工会議所さんにもこのメンバーに入っていただいておりますので、市内には中小企業の方が多いわけでありますけれども、どういったことからできるかというようなことも含めてですけれども、企業側あるいは経営者の方にもいろいろな考え方をしていただかなければいけませんので、経済界のほうにも会議所さんなどを通じて要請していく、そんなことを考えていきたいと思います。

時事通信

 昨日出た市民の意見の中で、これはちょっと盲点だったなという点は、資格を持っている方もゼロから求職しなければいけないというところですか。

市長

 そうですね。小さい子どもさんがいるとなかなか採用につながらないとかいうようなお話がありましたので、例えば、預けるというようなときにも、保育所を探すときも、仕事をすでに持っている方だとある程度優先されますので。そういった課題ですとか、現実的に皆さんがお困りになっていることを伺うことができたなと。

 それと、緊急時のサポート、例えば子どもさんが病気になったというときに、臨時的に預かる仕組みというのがあるのですけれども、そういったところは事前に診断書がいるとか、手続き的にすぐに対応がつかない、近所にご親族の方とかがいればすぐに預けられますけれども、そうではなく、周りに知った方がなかなかいないときの緊急サポートのようなものが、仕組みや制度はあるのだけれども、実際の使い勝手というようなことがいまひとつというような話もありましたので、そういった点は、改良できるものは改良していかなければいけないのだろうなというふうに思います。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について

北海道建設新聞

 前回(7月14日)の会見のほうでも出た話題ではあるのですが、プロ野球球団の日ハムさんの新球場建設に絡んで、市が提案している候補地の一つの共進会場(北海道立産業共進会場)の跡地の隣接地、大和リースさんが取得した土地なのですけれども、今後、(北海道との)契約が終わった後にいろいろとお話を聞いてみたいというお話をされていたかと思うのですが、今月(7月)の18日付で契約されていると思うのですけれども、その後お話しされたのか、その中でどういったお話をされたのかお聞かせ願います。

市長

 大和リースさんのほうからは、正式な売買契約が終わってからというふうにお話をいただいていまして、7月18日に本契約に至ったということで、早速、20日の日に事務方のほうから接触をさせていただきました。

 その中では、これまでの経緯、だいたい報道されている内容ではありますが、札幌市が隣接の土地についてファイターズさんと協議をしている、提案をしているという状況説明と、加えて、今回、大和リースさんが北海道のほうに企画提案したお考え、内容についてお話を伺ったということであります。

北海道建設新聞

 それで、前回のお話の中で、情報交換がメインだったのかもしれないのですけれども、連携の可能性を模索されていきたいというお話をされていたかと思うのですが、そのあたりについては、あちら側から何か引き出せたものがあるのか・・・

市長

 まずは、状況の情報交換ということにとどまっておりますけれども、大和リースさんのほうからも、基本的に、今回、北海道との土地の売買になりますので、その売買契約に当たって提出をした企画提案、これを実現しなければいけない、そのことが契約の条件になっておりますので、それを前提としながら、どういう連携が可能なのかどうかということについてはこれからということになると思います。

 具体的に、例えば、共進会場跡地でファイターズさんが展開をされることがどのようなことになって、可能性があるのかないのかという具体的な話をしていくにはこれからの話になるだろうと思います。

北海道建設新聞

 つまり、ある程度、候補地として決まって、球団側のプランが見えないと具体的な話は、今の段階では・・・

市長

 前提として、大和リースさんが取得をした土地については、北海道に対して出した企画を実現しなければいけないと、一定の期間に。それが大前提ですので、何らかの形で連携できるのかできないのかというのは、具体的な中身といいますか、今後の話ということであります。

北海道建設新聞

 今後は、そうすると、定期的にこういった機会を持ったりしていくということなのでしょうか。それとも、ある程度、球団側との話が進むまでは今の状態のままと。

市長

 ある程度、状況に変化があるとか、ステップが変わった段階、例えば、次回のファイターズさんとの協議がどういう状況になるかというような、これは、地権者さんである八紘学園さんだとか、北大さんにもそうでありますけれども、逐次、状況に変化があった時には情報提供させていただいて、意見交換しておりますので、同じような形で進んでいくのかなというふうに思いますし、大和リースさんは、この案件とは基本的に関係ない状態で提案をされておりますので、そこを実現していくというのは、大和リースさんとしては第一義的にということになると思います。

北海道建設新聞

 相手のプランはということですね。案という中でのお話し合いということですね。ありがとうございます。

 その中で、8月2日に第4回目の日ハム球団との実務者協議があると思うのですが、その中では、今回、そういったお話というのはされたりするのか・・・

市長

 基本的に、ファイターズさんとのお話の中で今後していくということは、私どもが提案している2つの土地、若干、面積的には狭いという前提がありますので、そこでの土地利用、現行の土地利用規制との関係というのが一番の課題の一つだというふうに思っておりますので、話としてはそこが中心になっていくのかなというふうに思います。

 ですから、余談としてといいますか、与条件として大和リースさんがこういうようなことを考えていらっしゃるというようなお話はあったとしても、そこに、直接、次の会議の中で踏み込んでいくというようなことにはならないのかなというふうに思います。

北海道建設新聞

 そうすると、次の協議以降、土地の規制緩和という観点ですけれども、以前のお話にも建ぺい率の問題を指摘されていましたが、そういう緩和についての方策等々が次回の・・・

市長

 多分、メインの話はそこになるのではないかなというふうに思いますが。

京2020オリンピック・パラリンピック競技大会における費用負担について

北海道新聞

 今朝(7月27日)の朝刊で一部報道があったのですけれども、2020年の東京五輪に関して、結論が先送りされていた都外の開催経費350億円に関して、東京都が宝くじの収益金を充てるということを検討されていると。関係自治体のほうにも打診がいっているかと思うのですけれども、その件についての事実関係と、それに対する市長としての受け止めを伺いたいのですけれども。

市長

 先週末(7月21日)に、東京都のほうから、宝くじ事務協議会に対して連名で要請をしたいというお話がありました。内容については、宝くじ事務協議会に、一定の金額について、2020年のオリンピック・パラリンピックへの配分といいますか、今後の宝くじ発行についての要請ということでありました。それで、それに対しての意見を求められたということです。

 札幌市としては、まず、都以外の地方、私どもであれば札幌ドームに関して、どういうような経費がかかってきて、それの役割を私どもなり東京都というものはどうなるのかという具体的な中身を秋口までに詰めましょうということになっていますので、基本的には、私どもも、これまでも言っておりますが、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、東京都、国という範囲で負担をしていくという大原則、これ前提でまずはお話をしていきたいというふうに思っています。350億円なるものが一体どういう経費を想定してなのかということ自体もまだ何も言われていないものですから、まず、その中身だとかを詰めずにその金額を宝くじでという要請をするというのは、ちょっと手順としてはおかしいのではないかということで、今回、連名で要請することについてはペンディング(保留)にしてほしいというお話をさせていただいていましたし、ほかの都市も同じような状況で、反対というような意見もあったようでありますので、連名でそういう要請をするということには至っていないという状況であります。

北海道新聞

 都側にペンディングしたいということを回答されたという認識でよろしいですか。

市長

 まずは、内容をはっきりさせていく作業を進めてくださいというふうに返事をさせていただいたと。

北海道新聞

 先週末に打診があって…

市長

 7月24日にお答えをさせていただいています。

北海道新聞

 一方で、招致時の立候補ファイルですと、大会運営費に関しては組織委員会が責任を持って負担するということで、観客の方とかの警備費に関しては地元自治体が責任を持つということが明記されていたかと思うのですけれども、350億円の内訳が分からない以上、何とも言えない部分もあるかと思うのですけれども、今回の都の検討によっては、場合によっては札幌市が立候補ファイルの原則にのっとって負担せざるを得なかった部分を負担しなくてもいい、負担を求められない可能性も出てくるかとは思うのですけれども、その点に関しては、市長としてはどのようにお考えでしょうか。

市長

 基本的には、地元負担というのは、先ほど言いましたように、具体的な中身が分からないので、いいとか悪いとかという答えがまずできないし、それがはっきりして、例えば、それに対して宝くじの金額を充ててくださいというのであれば、われわれとしても理解はできると思うのですけれども、まず、その中身が分からないのに金額だけ、それは何のためのお金なのかということが、実態がよく分からないねというのがほかの自治体を含めて皆さんの意見じゃないかなというふうに思いますし、私もそう思っています。

北海道新聞

 建前としてはおっしゃるとおりだと思うのですけれども、行政サービスの延長としてやらざるを得なかった部分というのが宝くじで賄えることになったとすればどのようにお考えですか。

市長

 ですから、今のは、あくまでも仮定の話で、中身が分からないので、例えば、立候補ファイルの中でいくと、地元として役割を考えなければいけないというものがどこまであって、それに対する財源という話であれば、それはわれわれとしても理解ができるわけですけれども、何のための財源かというのが分からない状態で要請だけ一緒にしましょうというのは、ちょっとまだ話の整理ができていないのではないかなということであります。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について

北海道新聞

 今週の月曜日(7月24日)に高橋はるみ知事と懇談されたかと思うのですけれども、その中で、札幌五輪の招致に関して、道と札幌市だけでなく、ニセコ、倶知安なり関係自治体との協議を定期的に進めていきたいということを市長が提案されて、知事がそれに関して同意されたというふうに伺っているのですけれども、具体的にどのような協議を進めていこうというふうにお考えか、詳しく教えていただけたらと思います。

市長

 一つは、これまでもそれぞれの協議ごと、例えば、札幌市が持っている競技場を建て替えにするのか改修という形にするのか、一部増設というような形で協議をするのか。では、道が持っている施設、例えば、具体的に言うと、真駒内にある施設(真駒内公園屋内外競技場)ですが、ある程度、競技と競技場所というのは、昨年(2016年11月8日)、JOC(日本オリンピック委員会)に出した2026北海道・札幌オリンピック・パラリンピック冬季競技大会開催提案書の中では、場所をこうしますというのはありますけれども、それをさらに詰めていきましょうと。当然、今の費用を今後どうしていくのかということを具体的に積み上げていくためにも、競技施設の考え方というのをまずきちんと整理して詰めていきましょうと。新築といいますか、改築にするのか、改修にするのかというようなことも含めて、それを競技施設ごとに全部詰めていくという作業をしていかなければならないだろうと。

 具体的な作業になかなか入れないでおりましたので、(冬季オリンピック・パラリンピックの開催地域が)アジア、アジアと続いてきたというような状況の中で、札幌・北海道開催というものが現実的なのかどうかというようなこともありましたけれども、インビテーションフェーズ(事前協議期間)を迎えるということになると、かなり具体的な議論を急いで詰めていかなければいけないので、そのことについて、道の担当部局と市の担当部局とで早急に詰めさせてもらいたいというお話をまず1点しまして、それを了解いただいたと。

 加えて、スキー競技はニセコでやらざるを得ないということになりますので、そういった場合のニセコ町とか倶知安町との関係、これは道のほうでサポートをしていただきたいと。加えて、帯広の競技場(明治北海道十勝オーバル)をどうするかというようなことについても、これも議論をしていかなければ、スケート競技をどうするかということを協議していかなければいけませんので、こういった札幌以外の市町村との協議のところには、やっぱり道のほうでサポートをきっちりしていただきたい、そういうことを含めて関係自治体との協議というもの、競技ごとの今後の在り方ということを具体的に先に詰めていく作業をさせてほしいということで話をしまして、知事にご了解をいただいたということです。

北海道新聞

 おっしゃったとおり、9月からインビテーションフェーズが始まるところかと思うのですけれども、その中で、(7月24日の北海道・札幌市行政懇談会の)冒頭われわれに公開された部分で、市長の五輪招致の強い思いというのは、おっしゃったのですけれども、知事からは、五輪の五の字も出なく、なんとなく見ているわれわれにしても、内容的にも、若干、温度差があるやに感じるところもあるのですけれども、経費の話ですとか、そろそろ、立候補申請というところまで考えるとあと1年とかというところだと思うのですけれども、そこがなかなか今現在は進んでいないということに関して市長はどのようにお考えでしょうか。

市長

 一つは、JOCとの関係も今後あると思いますけれども、これまでは、結構アジアの大会が続くので、2026年の大会を含めて、北海道、日本で開催をするというのはなかなか難しいのではないかということ、あるいは、2020年の東京のオリパラ招致前に手を挙げるということに対してどうかというJOC、国サイドの反応もありました。

 一方で、諸外国の国際情勢を見ると、IOC(国際オリンピック委員会)の危機感ということで、アジア、アジアと続いていたとしてもというような中での可能性といいますか、日本での開催の可能性というのが全くゼロ、薄いわけではないという状況も出てきたということで、そういう意味では、私としては、地元、足元を固めていろいろなことをしていかなければいけないということで、その辺は知事も、状況の変化があったなというご理解をいただいて、これはちょっと急いで事務方で詰めましょうというようになったというふうに理解をしています。

 北海道・札幌市行政懇談会について

北海道新聞

 道市懇(北海道・札幌市行政懇談会)の関連ですけれども、今、オリンピックの話がありましたけれども、ほかにも人口の話とか民泊の話もあったかと思うのですが、今回を通して市長として一番成果があったこととはどういったことなのでしょうか。

市長

 基本的に、限られた時間の中でありますし、今回はこの場で最終的に決定をしていくといいますか、何かを決めていくというテーマではありませんでしたので、どちらかというと、これから協働作業をしていくことを、連携をしっかり深めていきましょうという確認でありましたので、例えば、するのかしないのかというような意思決定をするようなテーマというものではなかったというふうに思います。

 そういう意味では、先ほどご質問にもあったように、オリンピック・パラリンピックに関しても、少し温度差のようなものもあったという、今までの中ではですね。ある意味では、かなり急いでいろいろな作業をしていかなければいけないなということについて、民泊の問題もそうでありますけれども、法律(住宅宿泊事業法)が施行されていくまでにあまり時間がないということでありますし、いろいろな課題がある中で、道と市が歩調を合わせてやっていかなければならないということはお互いに意識を持ちながら、なかなか具体的な作業に入っていないということでしたので、今回のトップ同士で、それはしっかりやりましょうということを決めて作業に入ってもらうということが、一番大きかったのではないかなというふうに思います。

 市長の夏休みについて

北海道新聞

 そろそろ8月が近づいてきて、市民もお盆の計画とかを立て始めるかと思うのですけども、市長はこの夏休みはどのように取られるかどうか、また、取られるとすれば、どのようなご計画でいらっしゃるでしょうか。

市長

 だいたい、毎年、去年もそうなのですけれども、お盆前後に1週間ほど休みをいただく予定でおります。去年も、最後のほうは大雨が予想されていて、急きょ切り上げてということもありましたので、なかなか遠出をするというのはできないと思っていますが、田舎のお墓参りも含めてですけれども、体を少し休める程度の休暇でいきたいと思っています。

北海道新聞

 働き方改革ですとか、市の職員の方もそうですし、一般市民もそうだと思うのですけれども、そういったことが言われている中で、市民にどういう休み方をしてほしいとか、そういうのはありますでしょうか。

市長

 どういう休み方といいますか、基本的には、先ほど言いましたように、1週間なら1週間まとまった休暇を取らせていただいて、職員も交代してやっていくという仕組みにしていますので、ぜひ、市民の皆さんにも、まとまった休暇を取っていただいて、リフレッシュしていただければなというふうに思っていますし、北海道にはいろいろといい所がありますので、私もそうですけれども、道内を回って温泉にでも入れればなというふうに思っています。

 市電の延伸検討について

HBC

 市電の延伸について伺いたいのですけれども、今月(7月)下旬から市電の延伸について調査を行っているというお話があったのですけれども、桑園、札幌、苗穂方面への市電の延伸がまちづくりにもたらすメリットと、また、現段階での課題がありましたら教えていただけますでしょうか。

市長

 市電をまちづくりに活用するということで、過去に活用計画というものを議論してきまして、今、お話があったように、まず、ループ化、そして低床車両の導入だとか、電停(路面電車停留場)のバリアフリー、それに加えて、将来の3方面への延伸ということの検討ということが札幌市路面電車活用計画の中にうたわれています。

 すでにループ化について実施をして、低床車両を順次入れておりますし、電停のバリアフリーというのも順次進めてきておりますので、また、延伸については、ループ化の効果あるいは課題というものをしっかりと検証しながら、その後の議論を進めていきましょうということになっておりますので、まずは、ループ化の効果。もちろん、利用者増になっておりますので、そういう効果がありますし、また、ループ化されたことで1周して戻って来られるという安心感の中で、海外の観光客の利用も増えている、それと、狸小路に新しい電停ができましたので、そこへの人のにぎわいというようなこと、まちのにぎわいづくりという意味では、効果というものは明らかにあっただろうというふうに思います。

 一方で、特に冬場、雪が降る都市でありますので、荷さばき車両との関係だとか、タクシーの乗車、それと、駅前は、サイドリザベーションということで、歩道寄りに電車が通過をするということになりますので、車の停車が課題になっておりまして、まだまだそこは完全にクリアできていないということがありますので、荷さばきの問題、こういったものをどう解決していくのかとか、軌道内への車両の侵入とか、そういったことについてどうしていくかという、課題解決というのはもう少し整備をしていかなければいけない部分もあるかなというふうに思いました。

 そういった中で、最終的に事業採算性のようなところまでの議論は、まだまだ延伸については、できる状況にはありませんけれども、少なくとも、今、ループ化をしたことによって、交通量といいますか、そういったものがどう変化しているのかというような基礎調査はしていかなければいけませんので、そういう基礎調査に入っているということであります。

HBC

 桑園や苗穂方面への延伸については、どんなメリットがあるというふうに考えていらっしゃるのですか。

市長

 ですから、交通面では、今、苗穂方向に新しく体育館ができたり、再開発事業なども起きていますので、そういった新しいまちづくりとの関係でいったときに、特に創成川の東側の人の流れとか車の流れというものも今後検討していかなければいけませんので、そういったものを含めた効果なり課題というものもあります。

 それと、JR札幌駅に着けるといったときに、新幹線が札幌まで延伸をしてきた時に、札幌の駅前の再開発を進めておりますが、ホーム位置がまだはっきりしていませんけれども、人の動線がどういうふうになっていくのかとか、バスターミナルも変えていかなければならないというふうに思っておりますので、そのバスターミナルの構想とどうつなげていくか、そのときに、交通量的に課題なり効果をどう見るかと。

 つながっていくことの効果というのはある程度想定はできますけれども、課題が多いというのも実態でありますので、そういうことを今後検討していくための基本的なデータの調査を定期的に行っていきたいということであります。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

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