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日時 |
2014年5月19日(月曜日)14時00分~ |
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場所 | 記者会見室 |
記者数 | 16人 |
「第56回さっぽろライラックまつり」のさなかでありますが、リラ冷えもいいかげんにしてほしいと思ったのですけれども、ようやく晴れまして、今週1週間、にぎやかな大通公園の様子を皆さま方にたくさん報道していただければ大変ありがたく思っております。
きょうは、3点ほどご説明させていただきます。
まず、第1点目でありますが、「札幌国際芸術祭2014」についてでございます。
「創造都市さっぽろ」の象徴的なイベントでございます札幌初の国際的なアートフェスティバル札幌国際芸術祭まで、残り2カ月を迎えたところでございます。ボランティアも、報道各社の皆さま方にご協力をいただきましたおかげで、昨日までに926人の方々にご登録をいただきました。目標にいたしております1,000人まであと一歩というところまでまいりましたので、この場をお借りいたしまして感謝を申し上げますとともに、引き続き、周知方、ご協力いただければ大変ありがたい、こんなふうに考えているところでございます。
きょうは、まず、坂本龍一さんが小学生と一緒に音楽作品をつくり上げる市民参加型のアートプロジェクト「ポエム・サンフォニック」の参加者の募集についてお知らせをさせていただきます。
これは、モエレ沼公園のガラスのピラミッドを会場にいたしまして、7月26日に、100人の小学生が、それぞれ持ち寄ったメトロノームに、自分自身を表現する色を塗っていただきまして、その上で、一斉に思い思いのリズムで音を鳴らし、音楽を奏でるというものでございます。ぜひ、お子さん方に、貴重な体験をして、坂本龍一さんと一緒に音楽をつくっていく、そんな経験をしていただきたい、そして楽しんでいただきたい、そういうふうに思っているところでございます。100台のメトロノームが一斉に奏でる音、その中から新たな創造的な音響空間というものが生まれる、このガラスのピラミッドがそんなふうになることを私も夢見ているところでありますが、6月30日が締め切りでございます。ぜひ、コールセンターにお電話していただきまして、ご登録をいただいて、いい体験を子どもたちにしていただきたい、こんなふうに考えているところでございます。
また、6月1日には、「トーク&レクチャー『READY GO!-芸術祭に向けて』」という企画が開催されます。今回、最終回となりますけれども、アソシエイト・キュレーターでございます飯田志保子さんと四方幸子さんが、芸術祭参加アーティストと共に、全体像や開催に向けた展望といったものを語り合っていただくことになっております。
何度も申し上げておりますけれども、この芸術祭は、札幌の未来を展望する機会を創出するものでございます。子どもから大人まで多くの市民の方々に参加をしていただきたいと考えておるところでございます。
なお、遅れておりました公式パンフレットでございますけれども、来月1日から図書館や観光案内所、美術館、あるいは、1日は日曜なので、月曜日からは区役所等でも配布するということにいたしておりますので、報道機関の皆さま方にも、引き続き周知にご協力をいただければ大変ありがたい、こんなふうに考えております。
国際芸術祭の初めての開催年に合わせまして、「さっぽろ天神山アートスタジオ」が5月31日にオープンすることになりましたので、お知らせをさせていただきます。
この施設は、国内外のアーティストが札幌に滞在しながら創作活動を行う「アーティスト・イン・レジデンス」型のスタジオを持つ施設として整備したものでございます。また、市民とアーティストが触れ合う場といたしまして、交流スタジオだとか交流サロンなども整備しておりまして、市民がアーティスト等と交流いたしまして、アートの視点や表現というものに触れることができ、市民の創造性が育まれる場として末永く利用していただくことを期待しているところでございます。
札幌国際芸術祭2014の開催期間中には、芸術祭の参加アーティストが滞在をいたします。ワークショップや作品展示などで市民がアートに気軽に触れる機会というものが提供できるものと考えております。また、オープン当初から、参加アーティストの一人でございます深澤孝史さんが滞在しまして、誰でも自分の得意なことを銀行に預けて引き出しができるという市民参加型プロジェクト「とくいの銀行 札幌支店」の開設に向けて準備を進める予定でございます。
オープン当日には、施設見学会のほかに、滞在アーティストによりますプレゼンテーションなどが行われる予定でございます。交流スタジオなど市民の方が利用できる施設でもありますので、オープンについて広くご周知いただきたい、こんなふうに期待をさせていだきます。よろしくお願い申し上げます。
札幌市では、今年度から、新たな事業といたしまして、「外食産業海外展開支援事業」というものを創設したところでございます。このたび、この事業に参加いたします出展企業を募集することといたしましたので、お知らせをさせていただきます。
この事業は、札幌市の事業所で最も数が多く、かつ海外への発信力が高い飲食店に着目いたしまして、外食産業の海外への店舗展開というものを後押ししようとするものでございます。外食産業の収益基盤の一層の強化を図るということはもちろんでありますけれども、海外における北海道・札幌の食というブランドの認知度を向上させることに貢献するというものでございまして、そのことによりまして、外国人観光客の増加を図っていく、そういうことを狙いとしているものでございます。
今回は、東アジアにおきます食の玄関口であり、かつ、札幌のブランドというものが一定程度定着いたしております香港に着目をいたしております。香港では、8月に食の国際見本市「フードエキスポ」が開催されることになっております。その会場の一部を北海道ブースとして借り切りまして、ラーメンやスープカレー、スイーツ、寿司といった北海道・札幌が強みを持つ外食産業を出展する予定としているところでございます。
出展に際しましては、単なる展示にとどまらず、現地の一般来場者に対しましてプロモーション活動だとかニーズ把握なども実施する予定としております。このほか、テナント誘致関係者やフランチャイズ希望者など、現地の外食産業関係者との個別ビジネスマッチング機会の提供などによりまして、海外展開を促進する運びとなっております。
この取り組みは、製品としての食品の輸出のみではなく、外食産業という業態の海外展開というものを促進するというものでございまして、先進的な試みというふうに自負をいたしているところでございます。
報道機関の皆さま方におかれましては、この事業にご注目をいただきまして、広く報道方お願いをしたいと、こんなふうに考えているところでございます。
待機児童の問題なのですけれども、先日、平成26年4月1日現在の待機児童数が出ました。去年よりも数は減ってはいるのですが、いまだに300人を超える状況なのですが、この1年、市長としてはどう取り組むお考えか、そして、目標としている来年春の解消というのは可能とお考えかどうか、お聞かせください。
これは、私の公約でもありまして、ゼロを目指すということで一生懸命努力をしておりまして、整備計画も、その計画を上回る、2,000人をちょっと切りますけれども、設備等を設けるということで努力をしてまいりましたが、需要がそれを上回るという状況が引き続いて起こっているわけでありまして、この問題の解消というのが非常に難しいということが明らかになっているところであります。他の自治体でも極めて厳しい状況であるということでございまして、ゼロというのはなかなか難しい案件といいますか、課題であるわけでございます。しかし、本当に真剣に、来年の4月にはゼロになるように最大限の努力をするというふうにしか申し上げようがございません。働きたい、子どもを預けたいというご希望が多いことは十分承知をしておりまして、最大限努力をするということでお答えをさせていただきたいというふうに思います。
北海道新幹線の札幌延伸の事業を前倒しするかどうか、国も検討しているということですけれども、もし前倒しとなると、地元の自治体の財政負担が増えるという可能性もあるのかなというふうに思いますが、地元の自治体として、財政負担が増える可能性についてどのように考えていらっしゃるか、お聞かせください。
与党PTと言うのでしょうか、等で、前倒し短縮ということで検討を開始されているということでありまして、大変、私は、それ自体は歓迎をしているところでございます。当初から、なるべく早くということでですね、公共事業というのは、早く仕上げることが目標を達成する、公共事業の経済効果が発生するわけでありますので、それ自体は歓迎したいというふうに思っております。
ただ、前倒しすることによって財政負担が重くなるのではないかという今のご質問でありますけれども、工事自体の総額は変わらないというふうに思いますので、それ自体は負担増ということではないというふうに思いますが、単年度の負担額がそれだけ上乗せされるというふうな事態になることは十分想定をされるということでありますので、これは、新幹線計画が決まったときから、地方の財政負担ということについて善処願いたいということは要望させていただいておりますが、この短縮に当たりましても、やはり、単年度で相当厳しくなることも想定されますので、具体的にいくらということになるのかまだ分かりませんけれども、地方の負担というものが軽くなるようなあらゆる手だてというものを、政府あるいは国におきまして考えていただきますように、要望活動をしっかり展開していきたい、こんなふうに考えているところでございます。
安倍首相が、先週末、集団的自衛権について、一部、行使容認という会見をしました。
市長は、あの会見をどうご覧になられたか。また、集団的自衛権の憲法解釈による行使容認ということについてどうお考えか、お聞かせください。
前にもお答えしたような気がいたしますけれども、憲法解釈を変える方向に、いわゆる解釈改憲というふうに言われている問題でありますけれども、これは、当然、そういうことをやっちゃいけないというふうに思っております。国是としての平和主義、憲法が、まさに、そのことをしっかりと規定したものを、憲法がない状態、9条がない状態にしてしまうということでありますので、とても心配をいたしております。
いろいろな事例を出されて、非常に危機感をあおっておられるように思います。非常に、それはあまりいい方法ではないのではないか、いろいろな識者によっても指摘をされておりますが、集団的自衛権を行使しなければ、容認しなければ解決できないような問題ではないような事例を出されて、だから集団的自衛権だという、そこの論理構造もよく分からない、非常に粗雑ではないかというふうに思いますし、危機感だけをあおって、集団的自衛権だというふうに言われるのは、どうも、世情、あまりよろしい評価ではないSF商法(※)的な、あるいは安手の詐欺的な、正しい判断をさせるいとまなくやってしまうというものに見えて仕方がありません。
国の根幹に関わる問題を、まさに、自由民主党も改憲をするということを正面にうたってきた党が姑息な方法で解釈改憲などをしようという、大政党が、大政治家の皆さん方が、まさかそういうことに手を染めるということはあってはならないというふうに思います。強く思います。ぜひ、やられるのなら、大きな議論を国民と共にし、そして、憲法が第96条で定める手続き、これにのっとった改憲手続きを真正面からやるべきだと。
国民は、議論をすればするほど、今の政府のやっておられることについては、冷静な判断をだんだんしてきております。時間をかけたくないという思いというのは、まさに冷静な判断をさせたくないというSF商法のやり方に酷似しているというふうに私は思えます。じっくり考えれば、世論調査の動向もそうであります。どんどん、おかしい、そういうことをやっちゃいけないということのパーセントが上がってきているという、どの新聞をとってもそうでしょう。そういう状況というのは、やはり、こういう大事な問題について、私は慎重な議論を、そして、本当に何が今、日本の取るべき道なのかということを、自分たち、そして、自分たちの子孫のためにも、しっかりとした議論がなされるべきである、そんなふうに思っているところであります。
(※ 催眠術的な手法で購買意欲を煽る商法)
中央区北5西8の伊藤義郎さんの邸宅についてなのですけれども、先日の都市計画審議会で、市のほうとして、マンション建設を認める、高さ規制を緩和する案を出されていましたけれども、これを出すということは、マンションの建設を容認するということだと思うのですけれども、そこに至った判断の理由と、市長ご自身も売却を求めたりとかいろいろなことがあったと思うのですけれども、その経過も含めてもう一度ご説明していただきたいのですが。
一貫して、伊藤さんの気持ちといたしましては、緑地部分を末永く保全したいという気持ちがございまして、私どもは、それにお応えするために、札幌市として何ができるかというふうなことでこの問題を考えてまいりました。全部を譲り受けるということで保全させていただくというのも1つの方法と考え、そういうこともご提案させていただいたりもいたしました。
しかし、伊藤さん側のご事情もございまして、自分のところを手放すということにしても、一体として経済的な効果と、緑の保全と両立させるという方法として、現在、建物が建てられている部分についての高度利用という選択をするという結論に至ったところでございまして、私どもは、大切な、歴史的な緑地部分というものはしっかり保全されるということを前提にいたしまして、さまざまな法令等に適合する範囲であれば、その方法も容認されるのだということで、今回のような結論になったということでございます。
2点質問があるのですけれども、まず、待機児童の件で、対策をしても、しても、待機児童がゼロになかなかならないという難しい現実が見えてきていますが、一方で、国は、お母さん方の働く時間を緩和したり、入りやすいようにする方向ですけれども、それについては、市長は今、どのように受け止めていらっしゃるのかということです。
もう1点は、話が変わりますが、国際芸術祭についてですけれども、目標2万枚の前売り券が今のところはまだ80数枚の売れ行きで、また、イベントに関しても数十人程度の参加で、まだ市民には広く知れ渡って認知されていないように思いますけれども、それについても、市長としてはどのようにお考えか、お願いします。
待機児童の問題につきましては、各自治体本当に苦労をして、知恵を出し合いながら、横浜市がゼロ宣言をされて、2年目はどうかというと、ゼロ宣言をした途端に、そういう横浜市ならということで移住されたり、今まで家庭保育をされていた方が預けたい、というふうに新たな需要が喚起をされたりということで、とてもゼロを維持するのは難しいという状況がございました。
それほど難しい問題であるということは、多くの皆さん方にご理解いただけるというふうに思いますが、しかし、私ども行政としては、保育に欠けるという場合に、保育をサポートするのは自治体の役目、責務でありますので、それをゼロに目がけて、しっかり施策を充実させていくということで、さまざまな施設のほかに、家庭的な保育等も含めて、努力をさせていただいているところであります。
要件が緩和されまして、64時間ですか、より預けやすいように基準を変えていきますので、これまた預けやすくなるわけでありますから、より保育を充実させていかなければならないという事態でありますが、なかなか読み切れないのが実情でございまして、しっかりご相談を受けながら、適正なものをご紹介し、ご希望に沿える状況をなるべくつくっていくということで、最大限の努力をさせていただきたい、そういうふうに考えております。
芸術祭でありますけれども、前売りがまだまだ芳しくない、当然、まだパンフレットも出来上がっていないという状況で、看板1枚上がっていないというふうな状況でございまして、周知が足りないというのはご指摘のとおりだというふうに思っております。急いで、これは、広報、広告等を充実させて、市民の皆さま方にいよいよ2カ月だぞという思いと、何をやるのかという内容についてお知らせする準備を急がさせていただいております。
6月1日と先ほど申しましたが、そこには、パンフレットを、約8ページの物をつくらせていただきまして、市民の皆さま方のお手元に届くように、あるいは、ホームページでもご覧いただける内容でございますけれども、しっかりと告知をさせていただきたい、そんなふうに思っております。
全体像を本当に細かく、詳しくというのは、芸術祭のコンテンポラリーアートの性質上、なかなか最後まで決まらないというところもございまして、担当者も早く周知をしたいという思いは十分あるわけでありますけれども、そういうさまざまな事情の中で最大限の努力をしておりますので、ぜひご理解をいただきながら、関心を持ち続け、かつ、皆さま方のほうでもご協力いただければ大変ありがたいと、こんなふうに考えているところでございます。
よろしくお願い申し上げます。
前回の会見の際に、大規模施設の耐震改修につきまして助成を検討したいというお話があったと思いますが、その経過についてご説明いただきたいのと、もう1点ございまして、北海道新幹線の関係なのですけれども、地元負担、単年度の負担が増えることになりそうですが、どれくらい増えるかということを市として独自に試算するお考えがおありなのかどうか、この点についてお聞きしたいのですが、よろしくお願いします。
耐震助成につきましては、何棟必要なのかということと、どのくらい必要なのかということの調査を現在しているところでありますので、どのぐらい助成ができるのかどうかということを含めて、検討中ということでございます。
それから、新幹線の負担増について、個別的に、札幌市独自にという計算は、今のところはできていない、また、その資料が足りないという状況でもございますので、これは、分かり次第、さまざまな情報を収集いたしまして、負担がどの程度になるのかということをしっかり把握して、それに対する対策、さまざまな方面に働き掛けをし、負担増をなるべく軽減されるような方法を考え、要請をさせていただきたい、こんなふうに思っております。
(以上)
この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)
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