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更新日:2013年12月19日

平成25年度第12回定例市長記者会見記録

日時

2013年10月28日(月曜日)14時00分~

場所 記者会見室
記者数 16人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

発表内容

「札幌市まちづくり戦略ビジョン<戦略編>」の完成について

 札幌市におきます今後10年間の新たなまちづくりの基本的な指針となります「札幌市まちづくり戦略ビジョン」は、審議会において専門的な見地から審議を行っていただくとともに、市議会におきましても熱心な議論を、この間、重ねてきていただいたところでございます。また、市民意見も募集いたしまして、パブリックコメントでは、ビジョン編と戦略編を合わせますと約2,200人から4,400件を超える意見をいただいております。こうした議論や意見を反映させながら、まちづくり戦略ビジョン全体がこのたび完成したものでございます。

 戦略ビジョンでは、目指すべき都市像といたしまして、「北海道の未来を創造し、世界が憧れるまち」、そして、「互いに手を携え、心豊かにつながる共生のまち」ということを掲げております。この目指すべき都市像を実現するためには、人口減少あるいは超高齢社会の到来といったかつて経験したことのない社会の変化に対応いたしまして今までの価値観を変えていく、いわゆる「パラダイムの転換」というものが求められるテーマに、「選択と集中」をしていくことが必要だということでございます。

 そこで、戦略編におきましては、「暮らし・コミュニティ」、「産業・活力」、「低炭素社会・エネルギー転換」の三つの重点テーマを設定した上で、八つの創造戦略を構築し、今後10年間で集中的に取り組んでいくことといたしております。戦略ビジョンは、作ることが目的ではなく、実際に展開していくということが重要でありまして、これからが本当のスタートというふうに考えているところでございます。

 この戦略ビジョンに掲げたまちづくりの方向性に沿った施策というものを強力に推進していくために、全庁一丸となってこれに取り組んでいきたい、このように考えているところでございます。さらに、今後、待ち受けるさまざまな困難を柔軟に乗り越えて、この戦略ビジョンに掲げる都市像を実現していくためには、市民一人一人の創造性というものから湧き出るアイデアと行動力を結集いたしまして、市民の皆さんと共にまちづくりに取り組んでいくことが重要だと考えております。

 そこで、1人でも多くの方にこの件につきまして関心を持っていただくために、12月にシンポジウムを開催することといたしております。このシンポジウムでは、「デフレの正体」などの著者でございます藻谷浩介さんをお招きいたしまして、人口減少あるいは超高齢社会を迎える札幌の未来に関しましてお話をいただくとともに、これからの地域コミュニティや公共施設のあり方についてパネルディスカッションを行うことといたしております。

 報道機関の皆さま方には、このビジョンを広く市民と共に共有していくために、周知にご協力をお願いするとともに、今後の取り組みにご注目をいただきたいと考えております。

「家族のつぎに身近なきずな~マチトモキャンペーン」の実施について

 札幌市では、町内会への加入促進・活動への参加促進を目的といたしまして、11月から、「家族のつぎに身近なきずな~マチトモキャンペーン」というものを実施することとしておりますので、この点についてお知らせをさせていただきます。

 町内会では、防災・防犯、環境美化、排雪など、地域で暮らすために欠かすことのできない活動を担っていただいております。しかしながら、この加入率というものが、昭和53年度の93%をピークにいたしまして、年々低下をしております。また、町内会活動に対する関心も薄れておりまして、若年層におきましては、自分とは関係のないものと感じている方も比較的多く、町内会活動の担い手不足が喫緊の課題となっているところでございます。

 一方で、清田区の町内会では女子高校生が役員として活躍しておりますほか、高校生や大学生が学校近隣の町内で除雪ボランティア等に従事するなど、地域活動に対する新たな機運も生まれてきたところでございます。

 今回のキャンペーンでは、こうした動きを広めていくために、町内会の皆さんにご協力いただきまして、CMやタブロイド紙を作成いたしました。実際の活動を紹介することで、町内会活動を、「他人事」ではなくて「自分事」として感じていただき、そして、町内会への加入やその活動への参加のきっかけとしていただきたい、こんなふうに考えているところでございます。

 きょうは、このCM映像を用意しておりますので、ちょっとご覧いただきたいと思います。

 

~CM映像の披露~

 

 なかなかの出来かと思いますけれども、いかがでございましょうか。

 このCMは、11月、12月と3月に地上波テレビで放送していくほか、ホームページやチ・カ・ホのビジョン、劇場などでも放映する予定でございます。

 さらに、引っ越しシーズンであります1月から3月にかけましては、道内の大手不動産仲介会社や引っ越し業者と連携しまして、転入者に対して町内会への加入を呼び掛けていくことといたしております。

 「遠くの親戚よりも近くの他人」と古くから言われておりますように、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らし、そして、それが将来にわたって続いていくためには、地域住民同士の「きずな」というものを強め、地域が主体となってまちづくりをしていくことが何より大切でございます。町内会はその中核であると考えております。

 市民の皆さんには、あらためて、町内会の意義をお考えいただきまして、その活動に積極的に参加することをお願いしたいと考えているところでございます。

“札幌発”生ごみ水切り器の完成について

 7月の会見におきましてお知らせいたしましたが、札幌発の生ごみ水切り器が完成いたしましたので、ご紹介させていただきます。

 札幌市では、8月に開始いたしました「TRY!-10% 生ごみダイエットキャンペーン」におきまして、市民の皆さん方に生ごみの水切りをお願いしているところでありますが、この水切り器は、その水切りの輪をさらに広げるために、産学官の共同研究によりまして製作したものであります。

 実物がこれでございます。

 

~“札幌発”生ごみ水切り器の披露~

札幌発の生ごみ水切り器

 これは、札幌市立大学と生活用品メーカーでありますアッシュコンセプト株式会社、岩谷マテリアル株式会社のご協力によりまして、おしゃれで使いやすい、大変良いものができたというふうに思っております。カラーリングも非常に素晴らしくて、いいなと思います。

 私は先んじて使わせていただいておりますけれども、こういうものであります。ここに生ごみを入れて絞る、こういうことであります。

 実演をしたいと思います。

 

~“札幌発”生ごみ水切り器の実演~

札幌発の生ごみ水切り器実演

 ここに生ごみを入れます。そして絞ります。

 本当は一晩ぐらい干していただくと一番いいのですけれども、水を含んだまま捨てるよりは、これで10%は間違いなく重量が減ります。減ることによってごみの重量が変わりますので、今、92万世帯が札幌にありますので、各家庭でみんながこれを実践していただきますと、年間1万トンぐらいのごみの減量になるということであります。1万トンもの物をパッカー車に乗せて焼却場まで行くというのは、大変多くのCO2を排出することにもなりますし、また、ごみの焼却の程度についても、より負荷が掛かるということにもなります。そんな意味で、ぜひこれを皆さん方にご使用いただいて、ごみの減量にご協力いただきたい、こんなふうに考えております。

 使い方は非常に簡単でございます。絞った水を目で確認できるということで、水切りをしたという実感が持てるものになっておりますので、ぜひこれをご使用いただきたい。

 汚れますと、分解しまして、汚れを簡単に落とすことができるということで、私も、きょうプレゼンテーションをしなければならなかったので1週間ほど使っているのですけれども、カラーリングが良くて、台所が明るくなります。(水切りを)やったなという参加感もございますので、ぜひお試しいただくようにお願いしたいというふうに思います。

 今回、生ごみダイエットキャンペーンの一環といたしまして、この水切り器を市民の皆さん方に1万個無料で配布することにいたしております。この配布には、まちづくりパートナー企業でございます北海道日本ハムファイターズとイオン北海道にご協力いただきまして、11月23日に札幌ドームで開催されますファイターズファンフェスティバルにおきましてと、12月1日にイオンの市内5店舗で、合計1万個を配布させていただくことになっております。

 生ごみの水切りは、誰にでも簡単に実践できるものでございます。この札幌発の生ごみ水切り器がきっかけとなりまして、生ごみを捨てる際の「もうひとしぼり」という意識が定着してほしいと考えておりますので、報道機関の皆さま方にも、周知方ご協力をお願いしたいと思います。

 なお、この水切り器は、来春には全国で一般販売される予定でございまして、生ごみの水切りが札幌発で全国に広がっていくということを期待しているところでもございますので、どうかよろしくお願い申し上げたいと思います。

質疑応答

「家族のつぎに身近なきずな~マチトモキャンペーン」の実施について

北海道新聞

 今の発表の中にあった町内会の加入率の関係なのですけれども、そもそも論ですが、町内会の加入率アップがなぜ求められるのかというところと、特に若年層の加入が恐らく少ないのだと思うのですけれども、そういう方々に良さとかメリットをどういうふうに説明されるのか、そのお考えをお願いします。

市長

 加入率低下というのは、もちろん先ほど申し上げましたような、地域で暮らすのに欠かすことができない安全・安心、快適というふうな住環境を整えるためには、人のつながりが絶対に必要だという考え方でございます。そして、超高齢社会になりますと、本当に横の連携、地域の連携がなければ、見守り一つできない事態になります。孤独死といったものも防げない、そういう状況になることを防ぐことができるのは、やはり、地域の中でのお互いの関心、他人事ではない自分事として自分たちの地域のことを考える、そして、参加し、みんなで励まし合う、温め合うというですね、そういう絆がどうしても必要だという考え方でございます。

 若年者には、その必要性ということについて、リアリティーがなかなか持てないというような問題もあろうかと思います。それは、地域で過ごす時間がどんどん減ってきているということにも起因するというふうに思います。小学生、中学生、高校生ぐらいまでは、自分の家の近辺で活動するという地域性がありますけれども、高校を卒業しますと全市で活動いたします。しかも、その時間は、圧倒的に、自分の大事な時間といいますか、みんなが活動する時間を、会社だとかほかの場所で、地域以外で生活することになりますので、地域の大切さということについてのリアルな必要性がだんだん、意識が薄まってくるのだというふうに思います。

 しかし、自分の父や母、祖母たちが暮らす、そして、やがては自分もそこで暮らすということになりますと、地域の濃厚な関係といいますか、そういうものが必要なのだということを今の若者たちも薄々感じているものを、それをリアルに体現していただきたいということで、こういう運動を起こしていきたいというふうに考えております。

 まさに、ごみだとか除雪だとかという問題は、その地域で生活をする時間が少ない人にとっても、毎日、自宅から通うときに、町内会の皆さん方が一生懸命さまざまな努力をしている恩恵は間違いなく受けておりますし、街灯一つ、電気が切れたかどうかということも町内会の皆さん方の活動でそれが安全なまちづくりに役に立っているということもしっかりお示しできるような活動にしていければうれしいなと、そんなふうに思っているところです。

公契約条例について

北海道新聞

 話は変わるのですけれども、公契約条例案の話で、会期末が迫ってきて、案を市のほうで、市長のほうで出し直しましたけれども、理解があまり広がっていない現状であると私は認識しているのですが、そういった現状を市長はどのようにご覧になっていて、残り会期は少ないですけれども、どういうような議論とか対応を市議会に求めたいか、そのお考えをお願いします。

市長

 私どもは、昨年の第1回定例市議会において提案させていただきまして、原々案をご審議いただいていたところでありますけれども、この間、1年半余りの時間をかけて議論をされた問題点というものをしっかり反映させて修正案を提示させていただいたところでございます。

 この修正案にもさまざまな意見があることは、過日の業界との説明会あるいは意見交換会、さらには、議会の委員会等でさまざまな議員の先生方からお話を頂戴しているところであります。

 しかし、問題は、この条例案に反対するという方々のご意見が、やはり、最低賃金で働いてもらう権利を保証するということに帰結することになる議論だというふうに私どもは考えますので、それは、やはり、税金の使い方として考えなければいけないことではないでしょうかというふうにご説明をさせていただいているところでありまして、入札の中でわれわれが計算しているあるべき賃金というものを、それを全てこちらで決めているわけではなくて、最低賃金ということではない賃金体系でお支払いいただくことをご理解いただきたいということで、この間、議論をさせていただいているところであります。

 議会でもさまざまな議論がされて、この問題について、どう対処するか、現在、調整をされているというふうにお聞きいたしております。私どもの考えが必ずしも業界の皆さん方には賛成ということではないかもわかりませんが、議会の皆さん方の英知を振り絞って、意図するところ、そして、あるべき姿というものをしっかりこの審議の中でいたし、公契約条例の成立を私どもは期待をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。

特定秘密の保護に関する法律案について

北海道新聞

 あともう1点、また別の話題なのですが、政府が特定秘密保護法案を国会に提出しました。国家機密を漏らした公務員を処罰するという一面と、あと、もう1点は、知る権利が侵されるのではないかという指摘もあります。弁護士でもいらっしゃった市長なので、この辺りの問題は詳しいと思うのですけれども、この法案に対する市長の見解をお伺いしたいのです。

市長

 特定秘密保護法というのですけれども、特定の、何を、誰が、どのように特定するのかということも、また、その情報がいつ開示されるのかということもあまり分からない状況の中で、やすやすと賛成するわけにいかないというのが世論調査でも過半の皆さん方が心配されているというふうに理解しておりますので、そこは慎重にしなければいけないだろうというふうに思います。

 特に、札幌におりますと、これは戦前の話ではありますけれども、北大のレーン夫妻の事件がございました。これも、最後まで何が秘密だったのかということが分からずに懲役15年とか、本当にひどい裁判が行われた経過がございます。これは、軍事機密ということでの冤罪(えんざい)事件というふうに言われておりますが、北海道大学もその問題に大学としてなかなか対応できなかったということをかなり反省的に総括されている文書に接したことがございますけれども、同じようなことが起こるのではないかということは、札幌人、北海道人として深刻にやはり考えなければならないのではないかというふうに私は思っております。

 秘密は、もちろん外交の際には、交渉過程というのは、なかなか公表をすぐして上手な交渉になるかどうかということについて支障があるということも、それも一定程度は理解できないわけではありません。しかし、それがかなり乱用される余地が相当顕著にあるというようなことにつきましては、なるべくあるべきではないのではないでしょうか。

 ドイツのメルケルさんの盗聴事件も、今、世の中、世界中を揺るがすことになっておりますが、これも同じ線上にある問題だというふうに私は思います。

 ぜひ、多くの皆さん方に、先ほどの町内会ではありませんけれども、他人事ではなく自分事として、特に報道に携わる皆さん方は、われわれ国民の一人一人の目であり、耳であり、口である、そういうことに携わる皆さん方に、この問題に対する大きな問題提起を国民一人一人にしていただきますように期待したい、こんなふうに思っているところであります。

札幌の地名の読み方について

STV

 実は、札幌の地名のことでお話です。南沢なのですが「ミナミサワ」「ミナミノサワ」、「コウセキヤマ」に「カタイシヤマ」といろいろと読み方が煩雑になっているのですけれども、これについて、今後、市のほうで整理するというようなお考えはあったりするのか、ちょっとご見解をお願いいたします。

市長

 読み方にも慣習というものがございまして、当初、条例で私どもが定めさせていただいたのは、例えば今の南沢も、「ミナミサワ」が公式な名前でありますけれども、中ノ沢があったり、北ノ沢があったりする連想上の問題として、「ミナミノサワ」と呼ばれる方も多くおられるということが実情だというふうに思います。

 私どもの制定している地名につきましては、その時に使われている呼び名、呼び方というものを尊重しようという基本的な態度でおりまして、「ミナミサワ」というふうに一応は言っておりますが、その後、住民の皆さん方が慣習的に使われる略称だとか、通称だとか、呼びやすいとか、親しみやすい、いろいろな形で多くの方がそれに親しんで、違った名前で読んでおられるということであれば、それはそれで尊重したいというふうに思います。それを条例で一定のものにするかどうかということについては、ちょっとまだ考えていないというのが現状だということだけはお知らせしておきたいと思います。

 放送局の皆さん方は、どう読むのかなということで大変気になるところかというふうに思いますが、市としてそれを統一しようという考え方は今のところ持っていないということでございます。

STV

 ただ、1点だけ、私も放送局で、こういうことでご質問させていただいているのですが、実は、市の担当者に問い合わせたところ、やはり、見解がいろいろ担当者によって違うとなると、私どももちょっと戸惑う部分があったりするので、それも市の中とか区役所の中で統一されたものがあるのか、ないのか、何かあるのでしょうか。

市長

 これは、多分、統一はされていないのではないかと思います。

 でも、そこ以外はないという、分かる、連想もできないというふうなことを申し上げていることはないというふうに思いますので、われわれサイドで、実務上、困るということはないように考えておりますけれども、「カタイシヤマ」というのは知らなかったという人も多いかなと思います。

「札幌市まちづくり戦略ビジョン<戦略編>」の完成について

NHK

 先ほどお話に出たまちづくり戦略ビジョンのことでちょっとお伺いしたいのですが、先ほど説明をしていただいたところであるのですが、戦略編の特徴、ポイントをあらためて聞かせていただいてよろしいですか。

市長

 これは、ビジョン編でつくったものを具体化するものとして、札幌のまちづくりの基軸といいますか、重点戦略というものを三つに絞って記載したものでありますので、そこをしっかり皆さま方にご理解をいただきたいと思っているところでございます。

 この三つは、先ほども申し上げましたように、暮らし・コミュニティ、これは先ほどの町内会の問題というものと、キャンペーンをやっているものと同じ線上にありますけれども、そして、産業・活力、札幌らしい産業を育てていく、それが私たちの務めだということ、それから、エネルギーの問題ですね、低炭素社会、これは、エネルギーの転換について、この2年ほどの間、一生懸命、私どもも転換調査をしてまいりました。これを戦略的にこれから位置付けていくよというようなことでございます。この三つを今後10年間の基本的な市政の方針の重要な部分として位置付けていくという考え方でございます。

NHK

 これまでの第4次長期総合計画から一番変わった点というか、新しい発想を盛り込んだ点というのは、一番はどこだというふうに考えていますか。

市長

 やっぱり、暮らし・コミュニティというのは、前にも言っておりますけれども、やはり人口が膨張することを前提にした計画なのですね。このように、今の時代、私どもは人口減少時代、しかも、人口構造が超高齢社会になるということを完全に見据えた上でまちづくりを考えていかなければならないということであります。もう一つは、3.11以降、低炭素社会、エネルギーの転換という、これは本当に重要な問題に真正面から取り組んでいくというのが大きなところだというふうに思いますし、産業についても、いわゆる、たくさんの物をつくって、大量生産、大量消費という文化から、創造的なものづくり、創造的な活動ということにしっかり焦点を当てて成熟した社会における産業のあり方というものを求めていくということであります。

 特に重要なものというお話でしたが、三つ言ってしまいましたが、そういうつもりで、これまでとはいささかというか、かなり、相当違う知恵をわれわれは出したつもりでございます。

丘珠空港について(1)

HTB

 丘珠空港のことについて2点あるのですけれども、まず、新千歳空港に道外との航路がある中での丘珠空港に期待する市としての考え方ということと、もう一つは、きのうとその前の日に、説明会が市民向けにジェット機について行われていたかと思うのですけれども、その中で、積極的な滑走路延伸についての要望なども出ていたかと思うのですけれども、それについて、滑走路延伸を今後考えていくのかどうかということと、ジェット化についてどうお考えなのかというのをお聞かせ願いたいと思います。お願いします。

市長

 丘珠空港の位置付けでございますけれども、道内の航空路の拠点であるというですね、そういう位置付けをしっかりして、現在、HAC1社による定期便しかございませんけれども、これをですね、本当に有効に活用し、まちづくりにもしっかり生かしていきたい、あるいは、北海道内に札幌の都市機能をしっかり活用していただく重要な施設としてこの丘珠空港を活性化していきたいと、そういう位置付けでございます。

 千歳空港は、それとはいささか違って、本当に世界から、あるいは、日本中から北海道に渡っておいでになる皆さん方の利便を確保するという重要な役割をしておりますので、札幌もそういう、丘珠空港は先ほど申し上げたような考え方でこれから活性化していく、そういうチャンスだというふうに考えております。

 過日、2日間にわたりまして、北区、東区で周辺住民の皆さん方に説明会をさせていただきました。ここでは、平成10年に方針が出ました、空港の施設の滑走路延長問題ということについて、100メートル延ばしてですね、それ以上はしないという決断が行われたわけでありますので、そのまま1,500メートルになりました。この1,500メートルをいかに有効に活用するかということの説明でありまして、これを延ばすということについて、札幌市が、今、見解を変更しようという考え方は現在のところはありません。現状で使える使い方をしっかりさせていただきたい、こんな考え方でいるところであります。

 ジェット化ということのご質問がございましたが、これは、平成10年当時も、ジェット化ということが論点ではなく、ジェット化に伴う滑走路の延長というところが課題だったように理解をしております。過去の広報さっぽろ等々を読みましても、滑走路延長問題というくくりで議論がされているふうに思いますので、住民の皆さん方にそのことを理解していただきながら、今回のFDA(フジドリームエアラインズ社)の問題についても、その範囲で議論を、そして、多くの市民の皆さん方の意思がこの問題に反映されるようにしていきたい、こんなふうに思っているところでございます。

HTB

 前半部分の新千歳空港での発着便が、結構、今のところ、繁忙期ではいっぱいになるというようなお話を聞いていまして、それに対応するための丘珠空港の活用とはまた別なのかということと、ジェット化というか、今後、丘珠空港、半分ぐらいしか、今、使われていない状態で、その半分を活用していくのに、やはりジェット機も運航できるようにということで、通年で、今、冬が飛ばせない状態なのですけれども、それでもやはり滑走路はそのままの状態を維持するのかということについてお願いします。

市長

 これは、住民の皆さん方とも約束をしたことでもありますので、いろいろ議論を重ねて100メートル延長というところで決着しているわけでありますので、再延長するという考え方は現在ございません。

HTB

 新千歳に対しての…。

市長

 ですから、新千歳の役割を札幌の丘珠空港が担うということは物理的に無理だというふうに思います。空港施設としてです。

丘珠空港について(2)

HBC

 今の丘珠の質問に併せてなのですが、週末の説明会の中で反対意見も賛成意見もということで、今後、小型ジェット機の丘珠の利用について、市として誘致に乗り出すということは考えていらっしゃるのでしょうか。

市長

 誘致ということではなくて、ご希望がありますので、それについては前向きに検討していると、こういうことでございます。私どもも1,500メートルで使える、あるいは、環境基準といいますか、もう平成7年、8年ごろから地域の皆さま方が、騒音対策ということが非常に重要な課題でございまして、延長することと騒音問題というのはかなり近似性のある問題であります、結論的には。要するに、大型の飛行機が大きな騒音を立てて運航するようになるということについて、多くの住民の皆さま方が住環境に悪影響を及ぼすということに異議を述べられたことに対して、札幌市としては1,500メートルでという決着をしたという経過でありますので、騒音問題について、当時のYS-11を上回るようなものはご遠慮いただくということで考えているところでもございます。

HBC

 騒音問題とか、そういったものがクリアになれば小型ジェットというのがこれから増えていくというのは考えとしてはあるということなのでしょうか。

市長

 もちろんドクタージェットとか、プライベートジェットとか、いろいろ現に使われておりますので、ジェットかジェットではないかではなくて、騒音の基準に合うかどうか、そして、安全に1,500メートルの滑走路で、今の設備でですね、運航できるかどうかということが基準になるというふうに思います。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

 

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