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更新日:2011年3月1日

平成21年度第15回定例市長記者会見記録

日時 2009年12月15日(火曜日)14時00分~
場所 記者会見室
記者数 18人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「さっぽろ芸文館ホール」ネーミングライツ協賛企業の決定について

「さっぽろ芸術文化の館ホール(旧北海道厚生年金会館ホール)」と札幌市民ホールにつきまして、それぞれネーミングライツを導入するということを決定いたしましまして、9月から11月末にかけまして協賛企業の募集を行ってきたところでございます。なかなか厳しい状況で、1回では決まらなかったことから、延長等をしながら募集をしてきたところでありますが、このたび、「さっぽろ芸文館ホール」について、最終的に2社から協賛の申し出がございました。さまざまな観点から審査を行いまして、その結果、「株式会社ニトリ」に決定をいたしましたので、ここでご報告を申し上げたいと思います。

新しい愛称名は、まだ仮称でございますが、「ニトリホール」ということでございます。これから変更になる可能性もありますが、とりあえず「ニトリホール」ということにさせていただいております。平成22年4月1日からの6年間、年額2千万円ということで、合計1億2千万円で協賛いただくこととなったわけでございます。募集を2度延長したとはいえ、現下の厳しい経済情勢の中で、2社に名乗りを上げていただいたということに大変感謝をしているところでございます。

また、ご縁があってご協賛いただくことになりました株式会社ニトリとは、昨年、まちづくりについての連携協定というものを結びました。そして、植樹活動あるいは環境保全の取り組みについてご協力をこの間いただいていたところでありますが、今回、芸術文化の側面においてもご協賛をいただくということでありまして、地元企業としてこのような社会貢献、地域貢献をしていただくということになったことに重ねて御礼を申し上げたい、このように思っているところであります。

今後は、この愛称のロゴマークのデザインだとか看板のイメージなどについて協議を整えまして、なるべく早く正式な協定を締結させていただきたい、このように考えております。報道機関の皆さま方には、日時などが決まり次第、あらためてお知らせをさせていただきます。

なお、「市民ホール」でございますが、現在、関心を示していただいております企業を中心に個別にお話をさせていただいているところであります。こちらについても、決まり次第、お知らせしたいというふうに考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

ペレットストーブの市本庁舎1階「市民ホール」への設置について

札幌市では、「環境首都・札幌」を目指す取り組みの一環といたしまして、環境に優しい再生可能なエネルギーの利用促進に努めているところであります。中でも、間伐材などの木質バイオマスを加工したペレットを燃料といたしますペレットストーブの普及に関しましては、市有施設での率先導入にも取り組んできているところであります。現在、八軒の地区センターですとか、芸術の森の佐藤忠良記念子どもアトリエや厚別区にありますリユースプラザなどでも活用しているところであります。

このたび、多くの市民が利用いたしますここ市役所本庁舎1階の市民ホール、南東の端ですね、そこにも設置することといたしまして、市民や企業の皆さん方、多くの皆さん方がこの市役所を訪れていただきますので、このペレットストーブへの理解とさらなる導入をご検討いただくための呼び掛けをさせていただきたい、こんなふうに思っているところであります。

今月22日に使用開始式を行うことにしておりますが、当日は、自治体としてこのペレットを製作するということに取り組んでおります伊達市の菊谷市長さんに自慢のペレットをご持参いただきまして、この開始式に私がペレットをちょうだいする、こういうセレモニーを行うことになっておりまして、札幌でこのペレットの利用促進といったことをアピールしたいというふうに考えているところであります。

また、ことし「さっぽろこども環境コンテスト」というものをやっておりますが、ここで優秀な成績を収めました市内3つの小・中学校の子どもたちにも参加をしてもらえることになっておりまして、とてもにぎにぎしく、ペレットストーブの着火式といいますか、開始式をやりたいというふうに思っているところであります。

なお、この21日から5日間、木質バイオ燃料の特性だとかペレットストーブの仕組みだとかを詳しくご紹介いたしますパネルや実物の木質ペレットを展示することにしておりますので、これについてもご案内いただければというふうに思います。

来庁の際には、ストーブの性能を体感いただくとともに、柔らかく燃える炎の暖かさといったもの、あるいは北海道の持っている資源の豊富さといったものにも目を向けていただく、感覚を持っていただく、そんな意味で、心を癒していただく、そんな場所にしていただきたいというふうに思っております。

札幌市では、今後とも、ペレットストーブのほかに、本格的なペレットボイラー、建物全体を暖めていくボイラーについても、学校施設などへの導入といったことを積極的に行っていこう、こういうふうに予定をしているところであります。北海道の面積の約7割が森林でございます。まさにバイオマスの宝庫と言って差し支えないというふうに思います。ペレットストーブやボイラーの普及ということが木質バイオ燃料の需要を高めまして、間伐作業を促進させ、そして、結果としてこれが森林の息を吹き返すといいますか、CO・を吸収する能力を高める、こういうことにもつながるというふうに思います。

また、このペレットを核といたしまして、森林産業といったものが、新たな産業が創出されるということも期待されるわけでありますので、自治体として取り組んでいきたい、こんなふうに思っております。

札幌市では、今後も国あるいは北海道等の関係機関の協力を得ながら、低炭素社会実現の取り組みを進めて、今ある素晴らしい環境といったものを子どもたちに引き継いでいく考えでございます。

報道機関の皆さま方におかれましては、今後も「環境首都・札幌」への取り組みにぜひ注目をいただきまして、市民への周知といったものをしていただければ幸いに思います。

「ふらっとホーム~市民と市長の2時間談議~」を終えて

私は、市長就任以来、6年間、60回にわたりまして、市民との対話集会「タウントーク」というものを実施してまいりました。先の会見でもご紹介いたしましたけれども、この「タウントーク」という、メニー・トゥ・ワンといいますか、たくさんの市民の方々と一度にお話をするというものではなく、少人数の市民の皆さん方と実質的な対話をしていくというふうなものに切り替えていきたいということで、ことしは模様替えをいたしまして、名称も「ふらっとホーム」ということにさせていただきました。10月31日に中央区で第1回を皮切りにいたしまして、12月12日までの間、1月半ぐらいの間に全10区で各1回ずつ、10回開催をさせていただいたところでございます。

各回10人前後の市民の皆さん方にご参加をいただきまして、もちろん対話者としての10人でありますが、各会場で傍聴者30人ほどおいでいただいておりましたけれども、そういう中で話し合いをさせていただきました。ごみ・リサイクル、あるいは高齢者・障がい者福祉などの問題、あるいは雪の問題等々、市政課題をはじめとしたさまざまな話題について、まさにネーミングのとおり、市民にふらっと肩ひじを張らずにお集まりをいただいて、気軽な気持ちでアットホームな雰囲気の中で対話をするということで、ざっくばらんに話し合いをさせていただいたところであります。

もちろん、私との対話ということもございますけれども、お集まりいただいた10人の市民の間での議論といったこともこの少人数であれば可能であるということで目標にしておりましたけれども、市民同士の対話と意見交換といったことも実現することができたところでございます。

たくさんの話題がありましたけれども、少しご紹介申し上げますとすれば、例えば雪の問題でありますが、自転車専用道路を造ってもらいたいという気持ちはあるのだけれども、現実的にはなかなか厳しいとすれば、車道の横に路側帯がありますけれども、そこの路側帯を少し広げて自転車道路を造って、そこを冬は雪のたい積場に積極的に活用したらどうか、こういうふうなご提案をしていただいた方もございます。あるいは、除雪マナーの向上などに向けまして、「札幌市冬のみちづくりプラン」の周知徹底をしてほしいのだと。大変苦労しているから、みんなの思いを、ルールを徹底してほしいというようなご意見だとか、ご高齢の皆さんが札幌の街を歩きやすい街にしてほしいというような思いから、なかなかベンチが街の中に少ないということでありまして、街の中で休憩できるベンチを設けてはどうか、もっとたくさん作ってほしい、そしてゆっくり歩くことができる街にしてほしい、こういうようなご希望でありました。その方は、なかなかとんちのきく方でございまして、そのベンチの名前を「一休さんベンチ」にしたいと。一休みということなのですが、「一休さんベンチ」というネーミングまで考えていただきまして、これはとてもいいなということでみんな盛り上がったところでございます。

そのほかに、高齢者が集える場所があればいいなというお話もございます。札幌市では、今、子育てサロンという事業を全市約290カ所で展開しておりますけれども、これは子育てをするお母さん方の交流の場でありますけれども、お年寄りも引きこもりがちになってなかなか集うことができないので、新たな出会いを求めるというようなこともこれからの高齢社会においては必要なのではないか。自宅の子育てが終わって、子どもたちがみんな独立して家が広くなってしまっていると。1軒1軒の家を条件が許せばそこに集まってみんなでおしゃべりをする、そういうおしゃべりサロンというものも子育てサロンのほかにつくってはどうかというようなとてもタイムリーといいますか、時代を反映したこれからの高齢社会の中におけるまちづくりに非常に大きな提案をちょうだいしたものもございます。

あるいは、ごみに関連して、雑がみという表現がありますが、これはとても分かりにくいから名前をもっと考えたらどうかというようなご批判もちょうだいしたり、いろいろウオーキングマップということで作っているのですけれども、みんな市民は生活スタイルというものが非常に多様化していて、夜ウオーキングをしたいと。従いまして、夜、安全に歩ける場所のウオーキングマップを作ってもらったらどうかと。街灯がしっかり整っているところで歩きやすい場所を示していただくととてもありがたいのだという、働いておられる女性からそういうリクエストがあったりもいたしました。非常に素晴らしい意見がたくさんございましたし、あるおじさんバンドをやっている人は、おじさんバンドの全国フェスティバルを札幌でやったら結構いいんじゃないかというようなお話もあったり、大変多種多様なご意見をいただき、その都度、参加をされている皆さん方、傍聴されている皆さん方で盛り上がったところでございます。

10回、短期間に催しましたので、少し私としては疲れましたけれども、しかし、市民との議論というものを非常に有意義に今回終わらせていただいたところでございます。

来年度も引き続き「ふらっとホーム」というものを実施いたしていきたいというふうに考えております。市民の皆さんの声に直接耳を傾けていくということと同時に、市民同士が議論をするという習慣を、このまちに市民自治の1つの方法として非常に大事な手法でありますので、このようなことを続けていきたいなとこんなふうに考えております。

当日の詳細などにつきましては、各区のホームページや広報誌でお知らせをいたしますので、市民の皆さまにはぜひご覧いただければと、こんなふうに思っているところであります。

ことしを振り返って

きょうでことし最後の定例記者会見ということでもございますので、ことしを振り返って若干の所感を申し上げたいというふうに思います。

ことしは、私にとって2期目の折り返しの年でございましたけれども、百年に一度というふうに言われております経済不況、新型インフルエンザの流行、そして歴史的な政権交代など、不安と激動ということが社会に渦巻く中で、市政のかじ取りは非常に難しい、あるいは難しい面があった1年であったというふうに思います。

年頭に掲げました1年の私なりのキーワードでございます、環境の「環」というふうに書いて「環(わ)」というふうに読んでおりますが、この「環」の理念に沿う形で、市民や企業の皆さんとの理解と協力といったものをいただきながら、滞りなく年末を迎えられたことに感謝をしたいというふうに思っております。

私は、市長就任以来、一貫して市民自治といったことを大事にしていく、そういうまちづくりを市政運営の中心に据えてきたところでございます。一昨年の「札幌市自治基本条例」、昨年の「札幌市市民まちづくり活動促進条例」、これに引き続きまして、ことしの4月には、「札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例」を施行いたしました。「ともに考え、そしてともに悩み、ともに行動するぞ」と、こういう市民自治による市政運営の基本的な枠組みといったものを整えたところでございます。

こうした経過の中で、市民自治の理念あるいは方向性といったものは着実に市民や企業のマインドといったものに浸透し、さまざまな実践が生まれてきているように思います。企業との関係からいえば、企業との連携協定といったものが多重的に結ばれることにもなりました。こういった活動が進展をしていくということをこの条例を実践していく中で実現してきたように思います。

ことしも、まちづくりセンターでの活動といったものが盛んに行われておりまして、また、地域の自主運営化の拡大と、これまで1件しかありませんでしたけれども、4件に増えた、3カ所増えたということもございます。来年も当初から少し増えるというふうに聞いておりますが、自主運営という形でまちづくりセンターがみずからの自治の拠点として住民自身が考えていく、運営していくというふうな運動が取り組まれてまいりました。

また、地域と連携した取り組みの数も、新規に66事業、ことし1年間で生まれまして、合わせまして計769事業が、この87カ所のまちづくりセンターで市民が自分たちのまちづくりの諸活動ということで展開がされております。

そして、子どものまちづくりへの参加、意見表明の機会を拡充するなど、まちづくりのさっぽろスタイルといったものが着実に浸透してきているというふうに私どもは考えております。

特に、7月には、37年ぶりということになりますけれども、家庭ごみの有料化ということを含みます新ごみルールをスタートさせました。ごみ有料化を導入している都市ということでいえば、国内で最大の大都市札幌がこれに名を連ねることになりました。大きな混乱もなく、非常にスムーズに移行ができたというふうに考えております。しかも、家庭から出る廃棄ごみが、対前年比からしますと、40%減という大きな減量効果を挙げております。まずは身近な環境の取り組みに協力しよう、そして次世代に良い環境を引き継ぎたいといった市民意識の高まりというものを強く感じることができます。

ごみの減量という目に見える形での市民自治に多くの市民の皆さんにこぞって取り組んでいただけたことを本当にうれしく誇りに思っているところでございます。

今後は、この意識の高まりといったものが、減量効果を継続させていくということが大きな目標となります。市民の皆さんと力を合わせてやり遂げていきたいと、このように考えているところでございます。

また、ことしは道内の他の市町村との連携にも力を注いできたところであります。8月には道内5つの中核都市の市長と意見交換を行いまして、各都市の機能といったものを生かしながら連携協力をいたしまして、北海道全体の発展に札幌がどう寄与していくかということを確認し、提言をさせていただいたところであります。これらのそれぞれの都市の持っている悩みを語り合いながら、生産的な連携というものは何なのか、これは特に食の問題、そして環境の問題、あるいは観光の問題といったことについてお互いの持ち味をしっかり出し合って連携をしていこう、そのことで中核都市を取り巻くさまざまな市町村の営みといったものも情報交換を得ながら、自分たちのできること、そしてほかのまちに期待をしたいこと、そんなことを伝え合う、そして手をつないでいくということでやっていきたいというふうに考えているところであります。

そういう取り組みの1つとして、秋の「北海道の食を愛するまち札幌」宣言といったものを行いまして、北海道の物を食べよう、190万人の大消費地でありますわれわれが自覚的に北海道の「食」を食べて、北海道の生産者をみんなで元気付けていくのだ、そんな決意をこの宣言に込めたところであります。そして、130万人以上の方々が楽しんでいただくことになりました「さっぽろオータムフェスト」もしっかりこの規模が拡充し、多くの生産者、そして消費者の皆さん方に喜んでいただいたということもことしの成果として私は挙げることができると思います。これらのことを通じまして、北海道の発展に札幌が積極的な役割を果たしていくことに心掛けた1年であったというふうに総括することができると思います。

折しも、新たに政権を担う民主党が地方主権、地域主権ということを打ち出しております。地域がみずからの強みを生かして発展していく力が問われているというふうに思っております。地域力は、都市同士が連携することでより高め合うことができるものであります。今後も、札幌市は道都としてしっかりとその役割をいかんなく発揮していく所存でございます。

さらに、市役所の仕事のあり方の基本であります市民の生命、身体、自由、財産といったものを守るという意味においては、新型インフルザへの対応のほかに、経済・雇用対策に意を注ぎ続けた1年であったというふうにも感じております。昨年末に「札幌市緊急経済・雇用対策推進本部」というものを立ち上げました。そして、これまでに総額2千2百億円を超える経済対策を打ち出し、延べ2千人以上の雇用を創出してきたところでございます。ただし、依然として厳しい状況にあるとの認識の中で、これからも、中小企業支援、雇用の確保、あるいは生活不安の解消などに向けて、総合的で確実な対策を推進していく必要があると、このように考えております。

ことしも残すところ半月となりましたけれども、これまで述べました経済・雇用対策をはじめ、北海道新幹線の札幌延伸に向けた取り組み、あるいは丘珠空港問題など、来年に持ち越す大きな課題も多く存在いたします。また厳しい1年になるというふうに覚悟をしているところでございますが、札幌には、ともに悩み、考えて、最良の結論を出し、そして一緒に行動してくれるたくさんの市民や企業がございます。来年もみんなの知恵と力を合わせて、「市民の力みなぎる、文化と誇りあふれる街札幌」の実現に向けて、全力を注いでまいりたい、このように決意をしているところでございます。

報道機関の皆さま方には、この1年、21回の定例記者会見にお付き合いをいただきまして、その都度、市民の感覚に基づき、市民の視点に立ったご指摘やご意見をちょうだいし、貴重な議論をさせていただいたというふうに感謝しているところでございます。

また、複雑多岐にわたる市政情報を適宜適切に分かりやすく提供していただきました。市民の皆さんが札幌市政に関心を持ち、みずからの問題として考えるための材料を提供し続けていただいたことに深く感謝を申し上げたいというふうに思います。

来年も引き続き、どうかよろしくお願い申し上げたい、このように思います。1年の所感を申し上げたところでございます。

配布資料

質疑内容

「丘珠空港に関する今後の対応について」

読売新聞

今も述べられた丘珠に関連してなのですけれども、先日、道のほうがHAC(北海道エアシステム)の釧路便について、全日空との競合を避けるという意味合いからも、丘珠に集約したいという方針を一応示されたのですけれども、それで札幌市と今後調整をしていくということだったのですが、それについての市長の受け止め方と、HAC問題に関連して、今後、やっていきたいこと、やっていかなければならないと考えていること、それをお聞かせください。

市長

全日空が来年の7月1日をもって丘珠空港にあるエアーニッポンネットワークの5路線を新千歳にすべて集約する、こういう決定をされたわけでありますので、丘珠を利用されている市民の皆さん方、道民の皆さん方に対する利便性を確保するというためには、HACが、現在、新千歳にある部分を丘珠空港に集中するということは私どもとしては当然の措置として非常にうれしく思っている、歓迎したいと、こんなふうに考えております。

読売新聞

そうなった場合、市のほうも道と一緒に要望している丘珠の格納庫の全日空からの移譲ですとか、そういうことも引き続き検討材料になってくると思うのですけれども、今後、道のほうとそれも含めてどんな形で協議、検討を進めていくのか、スケジュール的なものも含めて、もし分かれば教えていただきたいのです。

市長

現在、北海道のほうからは、札幌市の役割として、北海道の役割とそれぞれきちんと分担してやりましょうということが伝えられております。

札幌市の役割として、空港へのアクセスを確保するということ、それから、空港ビルを維持させるということ、この2点は札幌市がしっかりやらなければいけない仕事だというふうにわれわれは自覚をしているところであります。

あと、空港設備についての全日空からの引き継ぎ等々の問題については、今、北海道が中心になってさまざまな議論をしていく準備をしているところだと、このように承知をしているところでございます。

「藻岩山施設の再整備について(1)」

HBC

藻岩山のロープウエーなどの改修の件なのですけれども、19日と21日に市民説明会を開かれますが、前回、市民団体との意見交換の際に検討されると市長はおっしゃられていましたけれども、この19日、21日の席で何か修正案というようなものをお示しになるのか、もしお示しになるようでしたら、その修正した点についても教えてください。

市長

藻岩山のロープウエーの改修、ロープウエーを含む展望台等の施設の改修について、19日、21日にお話をするということでありますが、ホームページ等で計画を明らかにし、またご意見をちょうだいするというふうにしておりましたけれども、過日、自然保護団体と市民団体の皆さん方からの申し入れがございまして、直接、私どもがお話をさせていただいたのは皆さんもご承知のことだと思います。

その際に、頂上部分の展望台ですね、これについては少し規模が大き過ぎるのではないか、機能的にも売店等についてはそれほど必要ではないのではないかというふうなご議論をちょうだいしました。中腹のロープウエーのついた場所ですね、そこの場所に機能的にそういう市民のアメニティー施設といいますか、売店だとか、休むところとかといったものをまとめ、頂上部分といいますか、展望部分にはそれなりに機能を集約するという役割分担をしたらどうかというふうなお話がございました。

私も、それはなかなかそれなりのご見識だなというふうに考えまして、そのような方向になるように設計変更が可能かどうか、検討の指示をさせていただいたところであります。その線で、今、担当のほうで、どのような形ができるか、可能性を追求して図面等についても引き直しというようなことを、現在、実施しているところであります。できれば、19日、21日に市民の皆さん方にご説明をするときにもその修正したものをお示しして、こういうものではどうかというふうなことについてご意見をちょうだいするというのを期待したい、こんなふうに考えております。

もう1つは、市民団体、藻岩山を考える会でしたでしょうか、直登ルートというですね、ロープウエーのそのものを真っすぐ頂上までつなげる直登ルートというご提案がございましたけれども、これは難しいというふうに当日も申し上げましたけれども、それを可能にするためには、天然記念物である木を伐採しなければならないという問題がありますので、私たちは、原始以来、札幌市が大事にしてきた天然記念物であります木を伐採するということは、市民の利便性を犠牲にしても守り続けるべきものである、価値のあることである、このように考えておりますので、そこは変える考えはないということでご説明をしたいというふうに思っているところであります。

HBC

前回の意見交換会のときに、面談等の際に、面積的なものですとか、1.2倍の部分はご容赦いただけると思うというふうにおっしゃっていますけれども、この部分についても、1.2倍というよりもさらに縮小していくというお考えでしょうか。

市長

できれば、やはり自然の状況というのを大事にすべきだという、そして、機能をそれぞれ分ければ、中腹のロープウエーが到着する場所にあっても十分な展望といいますか、楽しみが、アメニティー的な活動はそこでも可能だということも、検討過程ではそういう案もございましたので、それをもう一度考えてみようというふうなことでございます。

「藻岩山施設の再整備について(2)」

NHK

藻岩山のそれに関連してなのですが、ということは、今出している計画案がありますね。あれについては基本的にはもうその案はやめるというか、修正ありきという方向で市長は考えているということでいいのでしょうか。

市長

ご説明、提示をしているものについての修正版といいますか、延長線上に考えているところであります。ですから、頂上の展望台については少し様相が変わるというふうに考えていただいて結構だと思います。

「藻岩山施設の再整備について(3)」

HTB

藻岩山の件なのですけれども、まず、展望台の頂上部分に関しては少し規模を小さくしたいというお考えがあると。一方で、山頂の駅にはアメニティーの施設を造るということで、いわゆる自然に配慮する格好を考えられている一方で、観光資源としても大事だというふうな考え方が見え隠れするのですけれども、その辺りのバランスといいますか、そういった部分は市としてどのように考えていらっしゃいますか。

市長

これは、観光施設として、今、年間50万人ほどの方々が楽しんでおられる、ロープウエーを使って頂上まで上がって、その眺望の素晴らしさに非常に感動していただいていると。また、よそからおいでになります観光客の皆さん方も、おいでになった方はみんな絶賛して帰られます。そういう意味で、頂上での展望といったものをしっかり活用、観光としての場所として、私どもは、自然との調和の中で、可能な限り、楽しんでいただくための条件整備をしたいと、こんなふうに考えております。

もう一方で、そこでそういう眺望を見ながら、そういういい環境の中で食事をしたい、あるいは、それぞれの買い物をしたい、お土産品を買いたいというようなご希望もあることも承知をしておりますので、それは、役割分担ということで、少し頂上ではなくても可能なものはそこで集約をしていくというふうなことで考えたいなというふうに思います。完全に頂上にレストランがなくなるということではないと思いますけれども、その規模だとか、適正な状況にできないだろうかというようなことを、今、検討しているところでございます。

「藻岩山施設の再整備について(4)」

朝日新聞

今の藻岩山の関連のお話で、そういった計画に若干の変更があることによって着工がずれ込む予定でしょうか。それとも、従来お示しのとおり着工する予定でしょうか。

市長

終的な市民の皆さんに対する説明とご意見をちょうだいする機会を19日、21日というふうに設定をさせていただきました。これは、年内に何とか計画を確定したいという考え方でございます。そして、年明け、年度が変わった段階で着工に向けて努力をしたい、計画どおり工事を進めたい、こういう考え方で今はいるところでございます。

「第65回国民体育大会冬季大会の開会式の規模縮小について」

朝日新聞

きょう、NHKさんとか読売さんが国体の開会式についての報道をされていました。規模を小さくするという趣旨で、恐らく、あしたあたりに協会のほうが決定されるやに聞いておるのですけれども、これについて、札幌市さんのほうはかなり大きいものを考えておられたのかどうかということと、それから、仮に小さくなるということになった場合に市長としてどうお考えになるか。その2点をお願いします。

市長

新聞報道でしか私は承知しておりませんので、正確性は、直接はお聞きしておりませんので分かりませんけれども、規模が縮小される、開会式が縮小されるということについては、これはいろいろな事情があるのでしょうから、それ自体は特に決められれば決められたでいいのかなというふうに思いますし、それに対する感想はどうかということでありますが、華やかな開会式を楽しみにしておられる方もおられるかと思いますけれども、私どもも、やはり、北海道の自然の素晴らしさを、このスキー国体が行われることによって、集まられる選手の皆さん方、ご覧になる観光客の皆さん方、観戦をされる方々に、やはり北海道だなというふうに思っていただければそれで十分だというふうに思っております。

そんな意味で、いろいろイベント等について楽しみにされている、あるいは計画をされている方々もあったかと思いますけれども、時勢の中で、諸般の事情を勘案しながら決定されればそれでよろしいかなと、こんなふうに思います。

朝日新聞

札幌市さんも資金を拠出するお立場だと思うのですが、もう既に計画を始めていて、それが影響を受けるということは今のところはない、まだそこまでは…。

市長

ちょっとそこまで、私は正確な情報を直接受けているわけではありませんので、確認はできておりません。

「藻岩山施設の再整備について(5)」

朝日新聞

先ほどの藻岩山の関連でちょっと追加なのですけれども、案に変更が出たことによって総額というのは大きな増減はありそうでしょうか。それとも、あまり変わらなさそうでしょうか。

市長

あまり変わらないと思います。

「北海道新幹線の札幌延伸に向けた今後の対応について」

uhb

きょう、国交省のほうで、新幹線の関係で前原大臣の基本方針というのが先ほど会見のほうで出されたのですが、その中で、在来線の関係で地方負担のことについてJRと今後協議を重ねるというようなお話等が出ていたのですが、きょうの基本方針のことをお聞きかどうかちょっと分からないのですが、それについてのご意見をちょっとお願いします。

市長

これもメモ程度の要約でしか分からないものですから、何ともコメントができないのですが、これまで私どもは前原さんと2回ほどお目にかかった際にちょうだいしていた情報とさして変わるものがない状況にございます。

そんな意味で、論点としては、常に、在来線をどうするのか、あるいはJRの負担が、あるいは地方の負担がどうなるかというふうなことは常にあるわけでありますので、新しく確定した情報が、そこで今、速報的にはまだ私のところに届いておりませんので、今のところ、コメントできるような材料はございません。

uhb

追加なのですが、僕らもそういう情報を得ているのですけれども、このまま基本方針を示されておきながらも先に進まないと、ちょっと今は歯がゆい思いとか、そういったような感じはないでしょうか。

市長

これは、ずっと長い歴史のある話でありますので、そう簡単にさあ行くぞというふうには、今の議論の経過等を見ますと、ぱっぱと行くというふうにはなかなか思わないようにしております。やるという気持ちは、やりたいという気持ちは前原大臣も、あるいは政府全体もそれはやるべきだというお気持ちは持っておられるというふうに思います。しかし、どういう手順でいくかというようなことについては、それぞれのお立場で詰めて考えておられることだと思いますので、ぜひ議論はしっかりやっていただいて、その上でなるべく早く結論を出していただきたい。その過程には、われわれはしっかり、札幌市はもとより、北海道、さらには東北の各都市との連携をこれから進めていきたいというふうに考えておりますので、東北の新幹線所在地等にはしっかり呼び掛けをして、一緒に運動をやっていただきたいというふうな申し入れはしていきたいなと、こんなふうに思っているところであります。

uhb

財源や需要予測などについてはまた再検討ということもちょっと盛り込まれているのですが、今後、来年に向けて札幌市のほうからどういうふうにアピールしていくか、あらためてお願いします。

市長

財源論というのは、これは私どもでお財布を持っているわけではありませんので、国のお財布の中でどこをどうやって整合性を保つかというふうな議論であります。ですから、われわれは、これが単に金食い虫といいますか、予算を消費する仕事というふうに思わないでほしいと。投資だと。しかも、富を生む大きな投資なのだから、これは必ず利用者が増えて、そして、その人の行き来、そして物流、そういったことによって国全体に活力を与え、新しい富を生む大きな設備であるので、そこは、今々、お金をどうやって注ぎ込むかという、今のお財布の中にこれだけしかないという、気持ちは分かりますけれども、それはやりくりを何とでもして、早く優良な新しい富を生む公共投資に踏み切っていただくことが最良の策である。こういう政策提言を繰り返し行って納得をしていただく、こういうことに尽きるかなというふうに思います。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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