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更新日:2011年3月1日

平成21年度第12回定例市長記者会見記録

日時 2009年10月28日(水曜日)14時00分~
場所 記者会見室
記者数 17人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「ふらっとホーム~市民と市長の2時間談議~」の実施について

私は、平成15年に市長に就任をいたして以来、市民との対話といったものを非常に重視するということを公約として掲げてまいりました。月に1回程度は、ぜひ市民の皆さん方と直接対話をしていく機会を設けていきたいというふうに考え、それを約束し、そして実施をしてきたところでございます。

「タウントーク~あなたの街で市長と語ろう!」とこういうタイトルで、各区で実施をしてまいりました。これまで、20年度までの6年間で計60回実施をしてきたところでありまして、延べ約8,500人の市民の皆さん方に参加をいただいたところでございます。

この間、「まちづくり」あるいは「子育て」「福祉」などをテーマにさまざまな取り組みや課題について議論をさせていただきまして、約1,300件のご意見などをお寄せいただき、また、議論をさせていただいたところであります。

この中には、太陽光発電などの新エネルギーについての普及のための支援制度をつくったらどうかというようなこと、あるいは、小・中学校だとか公園を身近な雪捨て場として活用したらどうか、あるいは、絵本のリサイクルの仕組みなどについての提案、こういった実際に札幌市のその後の施策事業として実現したもののほかに、大学生によります除雪ボランティアだとか、PTAによりますペットボトルを活用した冬期間における砂まき事業、そういったことが行われているというような報告がございまして、これらが他の地域にも広がっていく非常に大きなきっかけになったというようなこともございまして、さまざまな具体的な成果を挙げてきたところでございます。そしてまた、何より、市民の皆さんに、より身近に札幌市政といったものを感じてもらい、そして、市政に参加していただく機会となったのではないか、このように考えているところでございます。

このたび、この市民意見や提言のさらなる市政への反映ということを目指しまして、また、「市長ともっと身近にじっくりと意見交換できる場にしてほしい」、そういうふうな市民の皆さん方のご意見も踏まえまして、タウントークの名称も新たにいたしまして、「ふらっとホーム~市民と市長の2時間談議~」として内容をリニューアルするということにさせていただきました。

この名称は、市民の皆さんと私とで、「ふらっと気楽に」「アットホームな形で」意見交換をしたいというような、まちづくりへの「ふらっとホーム」というか、「プラットホーム」といいますか、ちょっとしゃれておりますけれども、そういうものにしていきたいという思いを込めた名称でございます。

このリニューアルに当たりましては、私と市民とがひざを交えて、気軽にじっくりと意見交換をすることができるように、そして、市民同士でもお互いに話ができるというような機会にもしていきたいということで、参加者を15人程度の少人数としたところでございます。

また、より幅広い層の皆さんからご意見をちょうだいできるようにということで、無作為に選ばれました市民アンケートの対象者から参加を募りまして、抽選でこの参加者を決定することとしたものでございます。

10月31日土曜日の中央区を皮切りにいたしまして、他の9区についても年内の開催を予定しているところでございます。当日は、参加者といいますか、発言者以外の方も傍聴可能でございますので、多くの市民の皆さんに会場に足を運んでいただければありがたいなと、こんなふうに思っております。

また、報道機関の皆さま方におかれましては、意見交換の様子を取材していただきまして、その内容を広く市民へ発信していただけるようにご配慮をいただければありがたいと、このように思っております。

また、この結果につきましては、広報さっぽろ等にも、随時、こんな議論がありましたよというようなことはご報告をさせていただきたいなと、こんなふうに思っております。ほかの区でも参加者を一応、今、抽選で決めておりますけれども、傍聴という形では参加できますので、いろいろな皆さん方のご注目をちょうだいしたい、このように思っているところでございます。

札幌・ポートランド姉妹都市提携50周年記念ポートランド親善訪問団の札幌訪問について

ポートランド市と姉妹都市提携をいたしまして50周年を記念いたしまして、ことし6月に70人の親善訪問団がこの札幌からポートランド市を訪問したところでありますけれども、今度は、11月2日から、ポートランド市のアダムス市長を団長といたします親善訪問団約60人をこの札幌にお迎えすることになりました。

私どもが訪問した際には、熱烈な歓迎とおもてなしを受けるとともに、「サスティナビリティ」、持続可能性ということをキーワードにいたします市民参加、あるいは環境問題への取り組みなど、多くを学ばせていただいたところであります。

今度は、そのお返しといたしまして、札幌において、市民交流の感動、あるいはさまざまな意味での共感といったものを抱いていただけるように、それを札幌のお土産としていただけるように、たくさんの交流の場面をつくっていきたい、こんなふうに考えているところであります。

そこで、11月3日、これは祝日でありますけれども、この50年ということを記念する節目として、札幌市、ポートランド市の両市で盛大にお祝いをするために、多くの市民にもご参加をいただきまして、記念イベントや交流レセプションといったものを開催することといたしました。

記念イベントといたしましては、新型インフルエンザの影響で、ことしの6月に、本来、訪問をするということを予定しておりましたが、残念ながら、この新型インフルエンザの影響で断念をいたしましたHBCジュニアオーケストラによる演奏をご披露することだとか、若い世代の交流の誕生ともなります札幌市、ポートランド市、両市の小学校間の姉妹校の提携のほかに、ポートランドに在住経験のございますエッセイストの渡辺葉さんとそのお父さんであります小説家の椎名誠さんによりますトークショーを実施いたしまして、ポートランドの魅力を親子初共演ということで語っていただくというようなことを予定をしているところであります。

そのほかにも記念行事といたしまして、両市の市長らによります記念植樹とホームビジットなどの市民交流、ポートランドの小学生による絵画展、ポートランド物産フェアなどを併せ行うことなどによりまして、6月の訪問の際に受けましたホスピタリティに負けないおもてなしの、両市の友好関係が一層深まるように歓迎をさせていただきたいと、このように思っているところであります。

なお、現在、記念イベントと交流レセプションの参加者を募集をしておりますので、ぜひ多くの市民の皆さまにお申し込みをいただきたいと、このように思っております。

報道機関の皆さまには、周知方、ご協力をお願い申し上げたいと思います。

電気自動車による公用車のカーシェアリング実証実験事業について

この度、西区役所におきまして、電気自動車を利用した公用車のカーシェアリングを試験的に実施することになりましたので、お知らせをさせていただきます。

この事業は、職員が外勤をする際に使用いたします公用車を、業務で使用しない時間帯や夜間および土・日・祝日に市民に貸し出すものであります。

今回の実証実験に活用する公用車でありますが、CO・を排出しない電気自動車「三菱i-MiEV(アイミーブ)」という車であります。2台用意させていただいております。この車両のデザインは、西区のエコキャラクターでございます「さんかくやまベエ」とその仲間たちがエコドライブを呼び掛けているところをデザインをしたものでございます。

この事業のスタートは11月18日からを予定しておりますけれども、民間のカーシェアリング業者と協働して事業を進めていこうというものでございます。

西区が環境推進区ということで、さまざまな事業に先駆的に取り組んでいただいておりますので、この西区で実施するものでありますけれども、この社会全体の自動車台数の削減を目的とする公用車を活用してカーシェアリングをするということと、環境に優しい電気自動車の組み合わせをすることによって、これを実現していこうというわけでありますので、非常にこの組み合わせというのは、全国的にもかなり珍しい先進的な取り組みというふうにいうことができるというふうに思っておりますが、「環境首都・札幌」を目指す札幌市にとって、非常に意義のある試みだというふうに考えておりますので、ぜひご注目をいただきたい、このように思っているところであります。

多くの市民の皆さん方にご利用、体験していただくことで、実証実験に協力をしていただきたいというふうに思っております。報道機関の皆さま方にもご活用いただければ、大変ありがたいなと、こんなふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

配布資料

質疑内容

「電気自動車による公用車のカーシェアリング実証実験事業について(1)」

北海道新聞

発表項目についてちょっと確認させてください。

1つ、今のカーシェアリング、これは面白いのですけれども、全国でどこかほかに取り組んでいるところはあるのですか。

市長

公用車に電気自動車を使おうというところはございますし、また、休日だけカーシェアリングするというところもあります。それらを全部併せ持っているのは札幌市だけということでありますので、そういう意味での一番進んだ活用の仕方というふうに考えております。

2台ありますので、1台は完全にカーシェアリング、フルタイムでですね、公用で使うことも市民の皆さん方と同じレベルで、空いているときに使うと。もう1台は、勤務時間は外して、その時間以外をシェアリングさせていただくと、こういうことでございます。

「『ふらっとホーム~市民と市長の2時間談議~』の実施について」

北海道新聞

もう1つ、ふらっとホームは、非常に市民と身近にということで、タウントークも非常によかったのですけれども、(年内に10回と)ものすごく数が多いのですが、これぐらいの頻度でやっていくのですか、ふらっとホームは。

市長

いろいろ企画をして、本当は年度の当初から毎月やりたいというふうに思っていたのですけれども、どういうふうに参加をしていただく方を選ぶかということで、市民アンケートの際に、市長と直接話したい方ということでご希望をちょうだいしまして、その中から抽選で選ばせていただいたということであります。その手続きに少し時間がかかりまして、遅くなりまして、とにかく年度内といいますか、近いうちにやりたいということで、少し私はしんどいのですけれども、過密ではありますけれども、しっかりやっていきたい、こういうふうに考えております。

北海道新聞

では、毎月定期的にやっていくというものではないのですか。

市長

そうです。

北海道新聞

分かりました。

「丘珠空港に関する今後の対応について(1)」

朝日新聞

丘珠空港に関連する質問を2点させていただきたいと思います。

まず、最近の報道で、札幌市が丘珠空港のジェット化を再検討するために滑走路延長を議論する方向で調整に入ったと、そういうような一部報道がありました。これは事実でしょうか。それが1点目です。

2点目は、全日空の撤退が確実になっている今、札幌市としては、丘珠空港維持のために何をするのか、具体的に何を考えておられるのかというのを2点目でお伺いしたいと思います。

市長

ジェット化を再検討するための滑走路延長を議論する方向で調整に入ったという事実はございません。幹部も、事務当局も、そのような調整に入ったという事実はございません。これまでとおり、丘珠問題につきましては、住民の皆さま方との合意といいますか、地元に説明させていただいたとおり、1,500メートルに延長した時の合意というのがあるわけでありますので、これを前提に活用をしっかりやっていくという考え方で、現在、いるところであります。

それから、現在、全日空のA-net(エアーニッポンネットワーク)が撤退をするという意思をあらわにされているということは私も承知をしておりますが、もしそうなった場合にどうするかということについては、もちろん、現在、この丘珠空港についてどう活用する、現在利用されている方々の意思といったものが、非常に利用したいという気持ちが多くあるわけでありますし、丘珠空港は必要だという考え方に変わりはありませんので、これを実現するため、HAC(北海道エアシステム)の活用といったものをしっかりしていくための協議をしていかなければならないというふうに考えているところであります。

「電気自動車による公用車のカーシェアリング実証実験事業について(2)」

北海道新聞

先ほどのカーシェアリングの関係でもう1点だけ。

いただいた資料のほうでも、今後、公用車に電気自動車を導入することも検討していくという話がありましたが、カーシェアリングという部分で、西区以外の部分も含めて公用車を市民と共同利用していくというのも将来的には考えていくことになるのでしょうか。

市長

それはあり得ることだというふうに思います。今、全体的に車を削減していきたいというのは環境問題としては大きなテーマだというふうに思いますし、そういう意味からも、ほかの公用車、ガソリン車であっても、今回のさまざまな実証実験というふうに言っておりますけれども、電気自動車のカーシェアリングの実験ということと、公用車のシェアという、いろいろな意味での実証テーマというのがありますので、検討課題とさせていただいているところであります。

「丘珠空港に関する今後の対応について(2)」

北海道新聞

丘珠の話に戻りますけれども、当面はHACに集中するということは分かりましたが、滑走路の問題、これは今後も含めて議論の余地はあるのかないのか、それはいかがでしょうか。

つまり、もう延長なりジェット化ということに関しては考える余地のないところなのかという点についてはいかがでしょうか。それは、市民の議論を含めて必要性をどう考えるかということです。

市長

この間、この問題が提起されたのは、まさにA-netが千歳に集約をし、丘珠から撤退していく、そういう議論になったのは、ジェット化なり、あるいは滑走路の延長という問題について札幌市が消極的な姿勢をとっているからだというふうな文脈の中で議論がされていることについては、私どもは承服しがたいという考え方が1つございます。

これは、歴史がありまして、A-netも含めて、この滑走路は1,500メートルに、これは、Q300に替えられた時に、全日空、ほかでもないA-netがQ300を運航するという時に100メートル延長することに合意をし、そういう形でこの空港を活用していきましょうというのが国土交通省、北海道、札幌市、そして、この空港を実際に活用される航空会社の総意で、そして、地元の皆さま方もそれならいいでしょうという形でまとまったのが本当につい最近の話であります。

そして、それを前提に空港を整備していきましょう、環境を整備していきましょうという形で、札幌市は多大な予算を掛けまして、緩衝帯を整備していくなりという形で空港を整備していく努力をしてまいりました。

そういう中にあって、突然ですね、出ていくというふうに言われて、それがジェット化なり滑走路延長の議論がないからだというふうな話は、これは歴史的に言っても許し難いお話ではなかろうかと、このように私は思っております。

滑走路延長には膨大なお金が掛かるということと、手続き、さらに国の理解を得なければならないということもございますので、そう簡単にできる話ではないということはみんなが承知の上のことだというふうに思います。全日空もそのことを承知をしながら、あしたにも出ていくというような話の中で、ジェット化の話がないではないかというふうなことを言われるのは誠に心外な話であると、このように言わざるを得ません。

昨日の決算特別委員会におきまして、中田副市長が、ジェット化あるいは滑走路延長の問題については議論の対象になるというふうなことを発言させていただきましたけれども、これは、未来永劫(えいごう)、全くそんな議論はあり得ないよということを申し上げているわけではなくて、今々の問題として、住民の皆さん方、あるいは3者、航空会社、国、道等々とぎっちり議論をして固めてここまで運営してきたものについて、そう簡単に、唐突に私どもから、そんなことは議論しませんよ、できませんよというふうに言っているわけではなくて、これから北海道が丘珠空港を拠点空港としてやっていこうというふうに言っていただいているようでもございます。そのことにわれわれはしっかり、市民の皆さん方、道民の皆さん方が、この航空施設の大切さということについて十分な認識は皆さん持っておられると思いますので、どう活用していくかという議論の中に、絶対にそれは設備、ハードの面については議論しないぞというふうなことは、それは可能性の問題としてはないということを副市長は述べたものだというふうにご理解いただきたいと思います。

「丘珠空港に関する今後の対応について(3)」

朝日新聞

関連で、先ほど市長から、今後はHACを活用するというお言葉がありましたが、やはり、活用されるには、それなりの責任分担もあると思うのですけれども、前回も同じような質問をしたのですが、HACに対する株を持つとか、そういう形の参与の仕方というのは今後考えられますか。

市長

今、JAL(日本航空)がどういうふうな状況になるのかということについて、これは国民的関心でもあり、国家的な政策の問題として、今、議論されている途上でありますので、JALが株の持ち比率を下げたいという希望は聞いておりますけれども、それを一体誰がどのようにするかということについては、これからのですね、さまざまな民間の皆さん方もいろいろな発言をされているわけでありますので、札幌市がどうこうするというふうなことは、次の段階での話というふうに理解をしております。

まずは、北海道がどのような戦略を取られるのかということについて、私どもも、もちろん意見を述べさせていただきますけれども、持ち株についてどうこうするというふうなことについては、今、札幌市が考えを持っているというわけではありません。

朝日新聞

では、最後の最後に、持ってくれというふうに、みんな応分の、例えば民間でも持つと、札幌市も持ってくれというふうな局面になったときに、議論を拒否されますか。

市長

それは、いろいろな議論があるというふうに思います。ですから、今、もちろん第一義的には、ANA(全日本空輸)について再考を求めるという姿勢はまだ変わっておりません。それから、公共交通機関としてあまりにも唐突な集約、撤退というのはいかがなものかということについてはこれまでも申し上げておりましたし、先ほど来、歴史的な経過も述べておりますので、これは取り下げるつもりはございません。公共交通機関としての社会的責任、道義的責任といったものをしっかりご自覚いただきたいということは何度も申し上げたいというふうに思います。

そして、HACの問題についても、これは大きな道民的な課題でもございますので、さまざまな議論がなされるということについては当然のことだというふうに思っております。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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