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更新日:2011年3月1日

平成21年度第10回定例市長記者会見記録

日時 2009年9月25日(金曜日)14時00分~
場所 記者会見室
記者数 20人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

北海道・札幌の「食」を生かした取り組みについて

きょうは、2点ほど、私のほうから話題を提供させていただきたいと思います。

秋が深まってまいりまして、「食」と「読書」の2つの話題ということになるわけでありますが、まず、味覚の秋、食欲の秋に関することでございます。

「さっぽろオータムフェスト2009」の冒頭で、私は「天高く我肥ゆる秋」というふうに申し上げまして、ダイエットに苦しんでおられる方々を悩ませる秋というこの素晴らしい環境の中で、北海道の秋を満喫する、そして、札幌が元気になるということによって、全道各地の生産者の皆さん方を元気付けるというようなことに貢献したい、こんなふうに思っているところでありますが、オータムフェストが開幕して1週間が経過いたしました。

大型連休、初めてのシルバーウイークというものでありますが、これは何か、ことしだけで、次のシルバーウイークは2015年だというふうに聞いておりますけれども、幸い、5連休という大型の連休がございまして、かつ、天候にも大変恵まれたこともございまして、これまでの来場者は、1週間でありますが、きのう現在の最終報告では約70万8,000人のご来場をちょうだいしたということでございます。昨年の総来場者数が約72万4,000人でありましたので、わずか1週間でこれを追い越そうというような勢いで、今、多くの市民の皆さま方、観光客の皆さま方にこのオータムフェストを楽しんでいただいておりまして、大通公園は大変にぎわっているところであります。本当に感謝を申し上げたいというふうに思っております。

こうした中で、あした、26日でありますけれども、大通の6丁目会場で「北海道の食を愛するまち札幌」宣言イベントというものを開催することにいたしました。

札幌市では、このオータムフェストのほかに、昨年12月に開設をいたしました、ご承知のように、「道産食彩HUG(ハグ)」、これの運営によって、北海道全体の活力向上に貢献しようと、貢献することによって札幌市が活性化を図っていきたい、こんなつもりでやっておるところでありますが、この後ご説明申し上げます「さっぽろスイーツカフェ」の開設など、北海道、そして札幌の強みでございます「食」を生かしたさまざまな取り組みを進めているところでございます。

今回の宣言イベントでありますけれども、このイベントでは、「今こそもっと!道産食材!!」、これをキャッチフレーズにいたしまして、地域経済の活性化や地球環境面でのメリットのある北海道の「食」の積極的な消費を市民や企業の皆さんと一層推進して、一緒に北海道、そして札幌を元気にしていこう、こう呼び掛けをしていきたいと、このように考えているところであります。

当日は、皆さんご承知の「オテル・ドゥ・ミクニ」オーナーシェフの三國清三さんと、フードジャーナリストであり、また慶應大学の教授でもございます林美香子さんを交えまして、私と3人で北海道の「食」への思いを熱く語り合いたい、こんなふうに考えておりますので、ぜひ、報道のほど、よろしくお願い申し上げたいと。皆さん方の報道を通じまして、地産地消の推進に一肌脱いでいただきたい、こんなふうに考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

続いて、先ほども触れましたさっぽろスイーツカフェの開設についてでございます。

さっぽろスイーツのアンテナショップでございますさっぽろスイーツカフェが、いよいよ来月の10月6日火曜日に大通の地下街オーロラタウンにオープンする運びとなりました。

このカフェは、「スイーツ王国さっぽろ推進協議会」加盟の洋菓子店のスイーツを集めまして、都心部で販売するものであります。このカフェの中に、イートインコーナー、食べることができるコーナーを作りまして、食べ比べができるということになっております。全国に例のない形態の店舗ということになりますので、ぜひご注目をいただきたいというふうに思います。

札幌市といたしましては、北海道の豊富な食材を生かしたさっぽろスイーツの評判が一層、市民や観光客の皆さんに浸透して、広く食産業の振興だとか新しい観光資源になっていくことを期待するものでございます。

オープンの前日であります10月5日、月曜日には、報道機関の皆さん向けの内覧会を開催いたします。試食というのがあるようでありますので、ぜひ、おなかをすかせて、食べ比べ等もやっていただければありがたいなと。そして、皆さん方の豊かな感性によって、そのおいしさ、素晴らしさといったものを、市民の皆さん方にその魅力を伝えていただきたい、このようにご期待申し上げているところでございます。

子どもの読書環境整備に向けた取り組みについて

札幌市では、家庭でもっと子どもたちに本に親しんでもらおうということから、昨年から10月9日を「札幌市家庭読書の日」と定めまして、子どもたちの読書環境づくりに向けた取り組みを進めているところであります。

何で10月9日かというと、単なる語呂合わせで「ドク」と読めるからだということでありますが、そういうふうに読んでください。10月9日は読書の日ということでありますので、活字メディアの皆さま方には、子どもたちの活字離れとかということは、非常に将来的な問題としても、身近に、かなり危機的な意識をお持ちで、本を読む、活字に親しむということについて強い関心を持っておられることというふうに思いますので、ぜひ、皆さん方のお力を借りてこの運動を盛り上げていきたい、こんなふうに考えておりますので、ご協力のほどをお願い申し上げたいというふうに思います。

この家庭読書の日の周知と家庭での読書活動の支援のための取り組みといたしまして、3日には、直木賞受賞作家でございます重松清さんをお招きいたしまして、「家族と読書」をテーマとした講演会を実施することにしております。

また、翌4日でございますが、家庭で不要となった子ども向けの本を集めて無料で提供する「リサイクル交換市」といったものを実施することにしております。

現在、リサイクル市の開催に向けて、企業や市民の皆さん方から図書を提供いただいているところでありますが、現時点で、昨年度の2倍に当たります4,000冊が集まっております。お読みになった本への感謝、あるいは他の人にも自分が読んだ本の感動といったものをお伝えしていただくというようなお気持ちで、多分、このリサイクル市に無償で図書を提供していただいているのだというふうに思います。そういう市民同士の心のプレゼントという意味合いも、このリサイクル市には込められているというふうに思います。

ぜひ、多くの市民の皆さん方が、このリサイクル市でいいものを見付けた、自分の人生の指針になるような素晴らしい本と出会えたというふうな機会ができれば、本当に素晴らしいことだなと、こんなふうに思っております。

市民の皆さんには、ぜひ、家族そろってこれらのイベントにご参加をいただき、家庭における読書の大切さ、楽しさといったものを感じ取っていただければありがたいな、こんなふうに思っております。

また、乳幼児が絵本に触れることの大切さということにも着眼しておりまして、子育て家庭に絵本の面白さや大切さといったことをお伝えするとともに、絵本を通じて親と子が触れ合うきっかけとしてもらいたい、こういう強い思いを込めまして、「さっぽろ親子絵本ふれあい事業」を10月1日から開始することとしております。

この事業は、これまで乳幼児10カ月時の健診の際に、ボランティアの皆さんが行っております絵本の読み聞かせに併せまして、札幌市のお薦め絵本、これは点字の絵本もございますけれども、そのお薦め絵本の中から1冊を選んでいただきまして、私、市長からのメッセージカードと一緒に、お薦め絵本を紹介した冊子「絵本とともだち」というものをセットしてプレゼントするものでございます。いわゆる「ブックスタート」という事業として全国でもいろいろな自治体が取り組んでいるところでありますけれども、こういうものに本格的に札幌市は取り組みを開始するということでございます。

10月8日には、私も白石保健センターにお邪魔をいたしまして、絵本をお渡しするとともに、実際の読み聞かせにも挑戦をさせていただくというふうに企画をしているところでございます。

ことし4月に施行されました「札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例」では、子どもがさまざまな経験を通して豊かに育つ権利といったものが保障されなくてはいけない、こういうふうにうたわれているところでありますが、豊かに育つというためには、読書は欠かせないものの1つであるというふうに思っております。われわれ大人が子ども1人1人の読書環境を整備していくということは、とても大切なことだというふうに考えているところであります。

札幌市では、あらゆる機会、あらゆる場所において、子どもたちが読書に親しむことができ、そして、かけがえのない本と出会えるように、子育て支援施設や学校開放図書館などで絵本の蔵書の充実を図るということのほかに、今後も子どもの成長に合わせた取り組みを拡充させていく所存でございます。

先ほどご紹介しましたお薦め絵本は、「どうぶつのおやこ」だとか、「おふろでちゃぷちゃぷ」「かおかおどんなかお」「がたんごとんがたんごとん」とか、こういう絵本を私のメッセージカードと一緒にプレゼントさせていただくということにしております。

これまでは、こういう本がありますよということで、読み聞かせに参加をしていただいた方々に、ご購入をお勧めする形で事業をやっておりましたけれども、これから子どもの権利条例等の関係もございますので、ぜひ、お手元に置いていただきたいということで、こんな企画をさせていただいているところでございます。

「絵本とともだち」は、こういうふうにすると子どもは喜びますよ、親子のきずなが深まりますよというふうなことをご紹介するものであります。先ほど言いましたように、絵本は点字用もそろっております。障がいのある方々も、やっぱり、これを触りながら、お母さんもお父さんも、保護者の皆さん方が優しく子どもを包み込むというのにはとても素晴らしい材料であります。実際に参加をされたお母さんのお話を聞きますと、言葉が十分分からないはずなのだけれども、ひざに抱かれて一緒に絵を見ながら語り掛けると、子どもがにっこり笑うというのですね。このにっこり笑うというところを親が見届けて、それで親としての自覚が生まれたり、あるいは、これはすごいことだなということに気付くというのですね。10カ月ですから、まだお乳を、ミルクを飲ませて育てているわけでしょうから、そのことに一生懸命でなかなか心の余裕が持てないという状況もあろうかというふうに思います。夜泣きをしたり、面倒だなというふうに、大変だなと思う感想がかなり多い家庭状況にあるかというふうに思いますが、そこに、この人間的な営みであります読書、本を読み聞かせるということによって、あったかい親子の関係が生まれてくるということが、その家庭を本当に温かく包むとてもいいチャンスになるのだと私どもは確信をしているところであります。

先ほども申し上げましたけれども、こういうことを通じて本の大切さといったことを、親子ともども、大人も子どもも認識を深めていくということは、一言で言いますと、活字離れというとても文化的に危うい状況になっている中で、私たちは忘れてはならないものを取り戻す1つの大きなきっかけにできればうれしいなと、こんなふうに思っているところであります。

報道機関の皆さまには、これらの子どもの読書環境整備に向けたさまざまな札幌市の取り組みにご注目をいただきまして、広く市民の皆さま方に周知をお願いしたい、こんにふうに考えているところでありますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

質疑内容

「北海道観光事業株式会社の社員による横領事件について(1)」

「国際園芸博覧会の誘致について」

朝日新聞

2点、まず質問があります。

すぐお隣のさっぽろテレビ塔を管理運営する北海道観光事業でまた横領事件が発覚しまして、結局、社員計6人で横領額はおよそ1億3000万円に上っております。

札幌市は、この会社の最大株主でもあります。市長としてこの問題についてどうお考えになっておられるのか、また、市としてどういうふうな責任を取られるのか、これが1点です。

2点目は、国際園芸博覧会の件についてですが、上田市長がこの博覧会、花博の誘致を見送る方針を決め、今議会で表明するというような報道もありました。この問題について市長のお考えをお伺いしたいと思います。

市長

1点目の北海道観光事業株式会社の不祥事といいますか、横領事件が次々と発覚をしてきているということについてでありますが、札幌市の責任というのは誠に大きいというふうに考えており、誠に遺憾な状態だというふうに認識をしております。

私企業でありますので、直接的にはこれは株主に対する責任ということになります。その最大株主が札幌市でありますので、札幌市が税金を充てて出資をしている、そういう最大の利害関係人であります。そういう意味では、多くの損失を株主である札幌市が被ったということでありますので、極めて遺憾な状態であるというふうに思います。

そして、札幌市の責任ということでありますけれども、当然のことながら、取締役として、非常勤ではございますけれども、経営責任の一翼を担ってきたわけでありますので、これは責任を痛感せざるを得ないというふうに思います。

今後の責任の取り方の問題といたしましては、第三者機関からの調査報告が上がってまいりました。それに基づいて、責任についていかにあるべきかということについての検討も、現在、第三者委員会のほうでされております。この委員会の結論を見させていただきまして、それに従った責任の取り方といったものについて誠実に実施してまいりたいというふうに思います。

さらに、将来的な責任の取り方としては、会社を再建するということがまず第一であるというふうに思います。札幌市をはじめ、ほかの株主に対する責任はもちろん、市民、そしてこの会社をこれまでご愛顧いただき、そして活用してこられた皆さま方に対する社会的な信頼といったものも極めて大事な社会的な存在でございますので、この信頼を回復するということが何よりも大事なことだというふうに思いますので、管理体制のあり方、札幌市の事業への関与の仕方等、それから、それに基づく適正な役割といったものもしっかりと遂げる体制を整えていくための仕事をさせていただきたい、このように考えているところであります。

2点目の質問であります国際園芸博覧会、いわゆる花博といわれている問題について報道が一部されているようでありますが、これはなかなか難しい問題でございまして、アンケート調査等々をした上で、あるいは関係要望団体等との折衝もしながら、アンケート調査では「実施すべし」が少し多いという状況でありましたが、さまざまな意見のバランスを考えてみますと、ほぼ、賛否相半ばするという状況の中で、今、検討中でございます。

なるべく早く判断をしたいというふうには思っておりましたけれども、昨今の経済事情等々をかんがみますと、非常に資金の集め方等々についてもかなり工夫をしなければならないというふうな事情もございます。あるいは、直近で大型のプロジェクトやイベントをやっております横浜開港150年のイベント等についても、有料入場者500万人目標という計画でありましたけれども、過日、ようやく100万人に達したというふうな報道がございます。

この種のイベントについて、いろいろなイベントを開催する際に考慮しなければならない、あるいは現時点で最大の情報を集めた上で判断をしなければならないという状況の中で、私は、もう少し時間をちょうだいしたいという考え方でおります。

以上であります。

朝日新聞

もう少し時間をちょうだいしたいということなのですが、議会では秋以降とか、そういうふうな秋とかいう話がありましたけれども、それよりさらに延びるということでしょうか。

市長

来年、本当に実施するということになれば、来年度の予算にもそれなりのことを提供しなければなりませんので、予算編成までには間に合うように判断をしたいと、こういうことであります。

「北海道観光事業株式会社の社員による横領事件について(2)」

「丘珠空港をめぐる民間航空会社への対応について(1)」

毎日新聞

先ほども、ちょっとテレビ塔の北海道観光事業の件が出ていましたけれども、ちょっと追加で、今後、市として、例えば再発防止ですとか、あとは原因究明ですとか、そういった市独自の調査なり、そういう機関を設ける、そういう対応のお考えがあるのかということとですね、あと、丘珠空港の関係なのですけれども、全日空は来月の初めに開催される関係自治体とANA(全日本空輸)の協議会が終わった後に、何らかの態度表明があるというようなことを前回の協議会で言っておりましたし、あと北海道エアシステム(HAC)の関係もございまして、なかなか丘珠空港の問題はかなり厳しい材料がいっぱいあるのですけれども、今後、市として丘珠空港の民間機の就航を存続させるために、何らかの対策といいますか、何か考えていらっしゃることがあるのかという2点をお願いいたします。

市長

1点目でございますが、北海道観光事業の今回の件について、札幌市の内部での調査等々の機関をつくるのかということでありますが、今のところ、その考えはありません。これは、北海道観光事業株式会社という会社内部で、そして適正な外部委員等々の監査、検討していただいて、そして立て直していくという、そういう方向で今考えております。

ただ、札幌市のこれまでの、もちろん17%でありますけれども、最大株主でありますので、関与の仕方について不十分であったということは否めません。従いまして、責任を明らかにするということと同時に、再発を防止するためにいかにあるべきかということについての札幌市独自の内部統制に向けたシステムがどういうものがいいのかということについてはしっかり議論をさせていただいて、責任論と並行して、あるいは責任論を踏まえて札幌市の今後の対応といったものを検討していきたい、このように思います。

それから、丘珠空港の問題でありますが、エアシステムの問題が来月初めに態度表明があるのではないかというふうに言われておりますけれども、私どもは、本当にこれまで、一番最初の議論の時にも論点というものは掲げて、どうすればこの丘珠空港を活用していくことができるのかということを呼び掛けて、そして利用方法の、あるいは経済的な収支が改善するためのさまざまな対策を一緒に考えていきたいということを申し上げて、それは1つ論点だということをANAグループ自身もお認めになっていたわけでありますが、一切、その経理内容等々についての詳細なデータの提示をちょうだいしておりません。

従いまして、今の段階でもう議論は終わったというふうなことを言われるのは、誠に心外であるというふうに私は、もしその10月初めにそういうことがあるとすれば、それはこれまでの信頼関係等を著しく破壊する暴挙ではないかと私は思います。その意味で、継続的な議論を続けていくということをこれからもしっかりと主張してまいりたいと、このように思います。

併せて、HACの問題も、最近非常に、JAL(日本航空)の再建計画問題等々との絡みで取りざたをされているところでありますし、資本の引き揚げ、株式の売却と、こういうふうなことで議論になっていることは承知をしておりますが、これも、JALもANAも全体のさまざまな航空業界が厳しい状況にあるということは承知をしておりますけれども、私どもの立場から言えば、北海道全体の航空網、これがいかにあらなければならないのか、そして丘珠空港というものの位置付けが、札幌市の場合はしっかり明確に言っているつもりでありますけれども、北海道が全体の他都市、他地域との関係も含めてどういうふうな構想を今後お持ちになるのかということについてしっかり提示をしていただくということが大切だというふうに私は思っております。北海道と札幌市のその意味での航空路線に対する認識というものが一致をして、そして、力強く今後のあり方についても共同的にこの2社に議論をさせていただく必要があるのではないかと、こんなふうに思っておりまして、札幌市からも、これは非公式ではございますけれども、ぜひ早目に北海道の全体の航空網についての構想といったものをお聞かせいただきたいということも申し上げているところであります。

「丘珠空港をめぐる民間航空会社への対応について(2)」

北海道新聞

今の、北海道に対して、HACの関係で全体の構想を聞かせてほしいというのは、いつ、そういった希望を伝えられたのでしょうか。

市長

もう2週間ほど前だというふうに記憶しておりますが。

「普通浴場に係る下水道使用料の改定について」

STV

きのう、議会に提案がありました条例案について伺いたいと思います。

その中で、下水道料金の改定に関する部分がありまして、これはもともとの普通浴場の減免措置をこれまでされていまして、条例案では今後この改定をしたいということで、徴収をするということで、その料金の中で5,000立方メートルで区切られていまして、その100分の2.5と100分の10というのがありまして、もともとの料金が累進であって、それに加えてさらに差を付けるということで、大型の銭湯の方から不公平という声も上がっていまして、これはなぜその累進と、さらに5,000立方メートルの部分で差を付けるのかという部分の、まずこの意味、意図、これを伺いたいと思います。

市長

これまで無料にしてきたというのは、それなりの社会政策的な配慮があってのことであります。ご承知のように、公衆浴場、街のお風呂屋さんというのは、私たちの公衆衛生上、極めて大事な施設であります。しかし、昨今、普通の富士山の絵が描いてある浴場というのはだんだん少なくなってまいりまして、大型の浴場が、スーパー銭湯をはじめ多く進出をしてこられました。これを利用される方々と、あるいは経営される方と、普通浴場、いわゆる当初想定をしていた市民生活上、必要不可欠な公衆浴場という形で位置付けをしていた時とは、少し時代的な位置付けが変わってきたのではないかというふうなことがありまして、平成19年でしたでしょうか、答申をちょうだいしまして、それをずっと検討した結果、こういう案を私どもが練り上げてきたということでございます。時代が少し変わってきたということと、浴場の形態ならびにその排出量といったものを含めて相当時代的に違いが出てきたという中でこういう案を提供させていただいていると。受益者負担ということもございます。

STV

その関連なのですが、いろいろと聞いてみますと、市民にとってはですね、そういった大型の銭湯の入浴料金の値上げという影響も出てくるように予想もされているのですが、これについてはいかがなお考えをお持ちでしょうか。

市長

私は十分吸収できる額だというふうに思っておりますが、大変失礼な言い方かも分かりませんが、いわゆる便乗値上げとかというようなことが起こらないという保証はございません。そこは、やはり経営者の皆さん方の倫理的な感性といったものを大切にし、みずからのお仕事にやはり誇りを持って市民の健康福祉に貢献するのだという気持ちを貫いていただいて、必要以上の値上げ、あるいは営業努力の中で吸収できるはずのものも努力なしにストレートに市民に反映させるというようなお考えをもしお持ちだとすれば、少しお考えいただきたいなと、こんなふうに希望しているところであります。

「北海道観光事業株式会社の社員による横領事件について(3)」

「四ツ峰トンネルのひび割れを受けての対応について」

北海道新聞

2点、質問があります。

1つ目はテレビ塔の関係なのですが、昨日の経済委員会で、北海道観光事業は旅行業を含めてほぼ民間と同様の仕事をしていると、出資を引き揚げてもこの際いいのではないかという意見も出ました。これについて、市長のお考えをお聞かせください。

もう1点は、四ツ峰トンネルの側壁から天井に亀裂が入ったという件なのですが、これは、国の発注工事ということで、ひび割れにとどまらず、壁の厚さが薄いという部分も見つかりました。今後、補修工事も含めて国に責任を市として求めていく考えがおありかどうかお聞かせください。

市長

1点目、北海道観光事業株式会社で出資の引き揚げを考えてはどうかというお話でありますが、当初から旅行業というものが定款の中にあって始められたかどうか、ちょっと私は今、調査しておりませんけれども、多分、テレビ塔を管理するというところから始まったのだろうというふうに思います。

テレビ塔というのは、ご承知のように、電波事業ではありますけれども、非常に札幌市にとっては大事な場所にこれが建っているわけでありまして、あらゆる意味でも観光的なシンボルといいますか、札幌市の市民の心のよりどころといいますか、そういう意味合いにおいてとても重要な建造物だというふうに私は思っております。その意味で、それを所有かつ運営する会社に対する出資は、これは私は引き揚げるというのはいかがなものかという考え方でおります。

旅行業等については、これはいろいろご意見があるかというふうに思いますが、そのあり方等についても今後の札幌市の対応、今回のことを踏まえてどのように考えたらいいのかということについては考えがまだまとまっているわけではありませんので、今後の課題としてご指摘を受けておきたいと、このように思います。

四ツ峰トンネルの問題でありますが、平成16年もはく落事故がございまして、そのときの調査もさせていただきました。今回は、その壁厚が60センチあるべきものが20センチしかなかったということも発見されたというようなことで、工事そのものに問題があったのではないかという疑いも持たれているところでありますが、国への責任をどう考えるかというお問い合わせにつきましては、既に札幌市にこの建造物といいますか、構築物が帰属するようになって21年の時間が経過しております。この21年というのは、かなり法的な意味合いにおきましては難しい時間の経過というふうに言うことができるかというふうに思います。原因等についてしっかりと今後も調査をさせていただきまして、トンネル設計のあり方、施工管理のあり方等々について極めて大きな問題があるというふうなことが事実として確定した場合には、これは国とも少し前向きに議論をしていただけませんかという呼び掛けをすることは十分あり得るかなと、こんなふうに考えているところであります。

北海道新聞

その四ツ峰トンネルの関係でございまして、きのうの市議会建設委員会の中で、その質疑のやりとりがございまして、5年前に今回の事故現場の近くで同じような事故がございまして、その時の調査した業者が実際に設計もしているという経過を踏まえて、今回の調査を同じ業者にしているのだけれども、別の業者にすべきではないかというような指摘がございました。この指摘について、市長、どうお考えになるかお聞かせください。

市長

調査の内容等について、私は詳細は分かりませんけれども、多分、都合の悪いところは調査しないというふうな調査であれば、今回のような20センチが発見されたみたいなことは出てこないのではないだろうかというふうに思いますので、多分、今、依頼をしている調査会社の調査は、やはり科学的にきちんと公平にやっていただいているのではないかというふうに、今の段階では思っております。

ただ、ご指摘もございます。これは、確かに、施工業者、設計施工とそれをリサーチといいますか、監視するのが同じであれば、信頼性についていかがかという疑いが出ることも確かだというふうに思います。そんな意味で、今後の課題として、今回の調査結果等について正式なものをちょうだいした段階で不十分性が顕著であるというような場合には、当然のことながら、新たな検査体制といったものを依頼するなり考慮したいと、こんなふうに思います。

「北海道日本ハムファイターズの優勝パレードの実施について」

北海道新聞

ちょっと足踏みはしているのですが、日本ハムの関連なのですが、先日の会見でも、パレードの件は行いたいと。ただ、期日とかは決まっていないということなのですが、その後、パレードに関して進展というか、どういうような方向性で話し合われていますか。

市長

これは、本当に早く決めてほしいというように思っているのですけれども、マジックがなかなか減らないということで、多くの市民、道民の皆さん方がやきもきされていると思いますけれども、私どもは、リーグ優勝をしていただければパレードをしたいという思いでいるのですが、いろいろ選手の負担、あるいは日程等の調整をしなければいけないというのがあり、また球団の希望もございます。完全優勝した、完全優勝というのは、リーグ優勝はもとより、日本シリーズのチャンピオンシップを勝ち取ったときということを意味すると思いますが、そういうときにこそ本当に喜べるのだというふうな選手のお気持ちもあろうかというふうに思います。ここら辺は、いろいろ市民の思いと、それから球団、選手の思いと、あるいは日程上の確保等々さまざまこれから調整しなければならない問題だというふうに思っておりますので、札幌市の思いは、この間、申し上げたとおりでありますけれども、これは調整させていただきたいと、このように思っているところであります。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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