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更新日:2011年3月1日

平成21年度第4回定例市長記者会見記録

日時 2009年6月16日(火曜日)14時00分~
場所 記者会見室
記者数 16人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

札幌市における新型インフルエンザの現況について

私がポートランドから無事に帰札をさせていただきまして間もなく、去る11日に、札幌市として初めて、そして北海道でも初めてということでございますが、新型インフルエンザの感染者が確認されたというところでございます。

私といたしましては、時間の問題だというふうにも言われておりましたので、それに至るまでの間、かなり時間がございましたので、札幌市といたしましても十分な体制といったものを整えて、適切な情報発信といったものを、この間、ずっとさせてきていただきましたので、特に慌てることもなく、この情報をキャッチし、直ちに対策会議を開かせていただきまして、また、テレビ、ラジオ、新聞社各社、しっかり私どもの対応について報道していただきました。

おかげさまで、市民の皆さん方にも動揺はなく、これまでの相談件数とさほど変わりのない、そういう相談件数で、非常に落ち着いた対応が取れたというふうに思っております。この点について、メディアの皆さま方に心から感謝申し上げたいというふうに思います。

侮ることなく、この問題については、慎重に私たちも十分な体制を取りながら、市民の皆さま方の相談にしっかり対応していくという体制をこれからも取り続けていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

新たに感染者が発生するというふうな情報もございますけれども、感染力が強いということについては十分認識をしながら、特定の疾患がある方は十分な対応をしなければなりませんけれども、比較的、軽症、軽度というふうなお話もございます。現に入院をされておられる札幌市の患者さんも、回復、落ちついた状態であるというふうに情報を受けておりますので、数日内に退院というふうなお話でございます。

報道機関の皆さま方におかれましては、引き続き、市民の皆さまへの適宜、適切な情報発信、情報提供といったものの取り次ぎ等について本当によろしくお願い申し上げたいと、このように思っています。

アメリカ・ポートランド市への出張に伴う帰国報告について

姉妹都市提携50周年を記念をいたしまして、6月5日から10日まで、市議会議員や市民の皆さん方約70人と共に、ポートランド市を訪問してまいりました。

6月5日、札幌市から、千歳空港をたってから15時間ぐらいの長旅でございましたけれども、ポートランド国際空港に着きますと、「ロイヤル・ロザリアン」という集団といいますか、歓迎をしていただく名士の方なのでしょうね、そのグループがございまして、大歓迎の式典が直ちに行われるということでございました。

長い1日が始まりましたけれども、ポートランド市役所で終始和やかな雰囲気の中で、アダムス市長と私、その間で50周年を記念した友好契約の再調印式といったものを、合意書を作成させていただきました。

合意書では、50年にわたります交流、そして、その友情のきずなといったものをたたえ合うとともに、この長い年月の間の協力関係といったものをお互いを尊重していく姿勢といったものを明らかにしたつもりでございます。

そして、特筆すべきは、この50年の間に、ポートランド市というのはアメリカ人が最も住みたい街というふうに言われるように発展をしてまいりました。そして、私ども札幌市も、日本で最も魅力的な街だというふうに評価をされるまで発展をしてきたところでございます。そういったことをお互いにたたえ合いながら、その努力をたたえ合いながら、今後もこういう友好関係といったものを通じて、お互いに学び合い、そして経済的に発展、あるいは持続可能な社会を実現していくための環境対策等々についてしっかりとした連携を保ちながら、お互いに国際人、地球市民としての役割を発信していくことができる、そんな市民同士でありたい、そんなまちづくりにお互いに頑張っていこうと、こういう内容のものでございます。その中に込めた意味といったものをお互いにかみしめ合いながら、今後の友好姉妹都市の関係を続けていきましょう、こういう誓い合った合意文書でございます。

この合意文書を作った後、ショッピングモールにおきまして、札幌の子どもたちがポートランドの方々に見ていただきたい札幌の風景や生活の様子といったものについての絵画を先にお送りいたしまして、ポートランド市長賞だとか、札幌市長賞だとか、さまざまな賞を取ったものを展示をしていただきました。この子どもの絵画展と、それから、そこに札幌市の観光ブースを設けさせていただきまして、ポートランドの皆さん方に札幌をよりよく知っていただこうと、こういうことをさせていただいたところでございます。

翌6日でございますが、オレゴン州最大のお祭り、あるいは、全米でいっても非常に大きなお祭りだというふうに言われております「ローズ・フェスティバル」のクライマックスを飾ります「グランド・フローラル・パレード」といったこのパレードが行われました。これは、フローラル、花で飾られました山車を、あるいはオープンカーといったものが、約100台連ねて街じゅうを練り歩くと、約2時間半から3時間かかりまして街じゅうを練り歩くわけでありますが、その沿道には数十万人のポートランド市民が幾重にも列をなして見物をし、そして声を掛け合うと、こんなパレードであります。

このパレードは、全米でも相当有名なパレードだそうであります。5年前にも、45周年ということで私、参りまして、このパレードの中のオープンカーに乗せていただきまして、市民の皆さま方に、直接、ごあいさつをするという機会を持ちましたけれども、今回も、ポートランド・札幌友好協会の会長さんと2人で車に乗りまして、直接、市民の皆さま方にごあいさつをするという機会を持つことができたわけであります。

非常にフレンドリーでありまして、沿道を囲むポートランド市民の皆さま方が、本当に日本語で「コンニチハ」とか、「イラッシャイ」とか、「メイヤー、ウエダ」とか、いろいろな掛け声を掛けていただきます。そのたびに、手を振って、「ありがとう」というふうに私のほうも応えて、2時間半、両腕の筋肉がちょっと痛むぐらい手を振って、ごあいさつを申し上げてきたところでございます。

そんな意味で、非常に友好的、フレンドリーなパレードに参加をさせていただきました。十分に市民の皆さん方が札幌市を愛していただいているなと、姉妹都市だということを本当に分かっていただいているなということを実感してまいりました。私ども札幌市で彼らをこういうふうに歓迎できるかどうかということについて、若干自信がないわけでありますけれども、市民の皆さま方にしっかりとした情報を提供しながら、この間の成果といったものをより多くの皆さん方に味わっていただけるように、今後とも頑張っていきたいな、こんなふうに思っているところであります。

次の日の7日には、ポートランド州立大学のスティーブ・ジョンソン先生からポートランド市における市民参加の歴史的な検証といったことについての講義を受けることができました。限られた資源で住みよい街をつくるのには、行政だけで行うことはもう不可能だと、大学あるいはコミュニティーといった市民と共にこのまちづくりをしていくということが、これが歴史的な必然なのであるというふうなお話でございました。市民参加を長く続けていくためは、市民にその意識を持ってもらうことが大切であって、そのためのキーワードは「サスティナビリティー」、持続可能性だと、こういうふうに講義を受けさせていただきました。そして、中でも大事なのは、ファシリテーターの育成といったことが非常に重要であると、こういうお話をしていただきました。ファシリテーターというのは、物事を分かりやすく説明をし、そして結論を押し付けるのでなくて、問題を市民の皆さん方に、「こういう具体的な問題なのだけれども、どう考えたらいいだろうね」というふうに問題意識を喚起する、そういう役割を持った大人、市民といったものを育てていくことが非常に大事なのだということを強調されたように思います。

私は、このファシリテーターの役割を、まさに68人おられる札幌市議会の議員の先生方に本当はお願いしたいなというようなことも内心思いながら、先生方、9人の訪問団の議員の皆さん方にも、「そうですよね、先生方が地域でやはり選挙活動だけでなくて、ファシリテーターという役割をしていただくことが大事ですよね」というようなことを、その後、申し上げながら、「そうだそうだ」と、「何とか頑張ろうか」というふうな気持ちも一緒にできたように思っていることが収穫であったように思っております。

市民参加が非常に盛んだということで、全米でも非常に有名な町であります。オレゴン州というのは、もともとそういう非常に自治が盛んな州だというふうに言われておりますけれども、そのオレゴン州の中にあって、ポートランドは、また一層、市民参加、あるいはサスティナビリティー、環境問題に取り組む市民の姿というのは非常に顕著であると。そしてまた、まちづくりにそのことが反映をしているというふうなことで、非常に成果が目に見えて表われているように思います。緑豊かな整然とした街の中に、建物自体も1つ1つの建物が、市民が入りやすくする、親しみやすくするというふうな工夫を凝らした建物の造り方、これを案内していただきましたポートランド大学の講師の方は、フレンドリーな建物だという言葉で言っておられました。市民を寄せ付けないような居丈高な近代建築の様相を呈した建て方ではなくて、市民が誰でも気軽に入っていくことができる、そういう建物であることがまちづくりにとっては大事なのだ、そんな街のデザイン、街のつくり、建物の造りといったことについても非常に大きな勉強をわれわれはしたように思っております。

キーワードはサスティナビリティーということであります。環境問題について、1人1人がしっかり取り組むのだと、こういうことを目の当たりにさせていただいたところでもあるわけであります。

それから、夕方でございますが、その日の夕方に、昨年、「こども環境サミット札幌」に、4つの姉妹都市からと、そのほか東南アジア等々からを含めた子どもたち100人を札幌にお招きをいたしまして、モエレ沼公園等で環境問題について子どもたちが会議をするという環境サミットを行ったわけでありますが、そこに参加をしていただきましたポートランドの4人の少年少女と再会をいたしました。そこで、この札幌での体験をどのように今思っているか、あるいは、どんなことを今やっているかというようなことをインタビューをさせていただきました。

この4人の子どもたちはみんな、札幌での体験は非常によかったという評価でありますし、非常に1人1人の市民がしなければならないリサイクルだとか、フードリサイクルだとか、そういったことについても実際に帰って来てから自分たちの身の回りで実践していますよというようなことを言っておりました。

札幌の特徴について尋ねましたところ、札幌はすごく自転車が多いと、非常にそういう意味ではサスティナビリティーにこだわったまちづくりをしているというふうに言っておりました。私はびっくりしたのですけれども、「どうしてそう思ったの」というふうに子どもたちに言いますと、「自転車が街じゅうにあふれていた」というふうに言うのですね。僕は、それはちょっと誤解ではないかと、放置自転車が多かっただけじゃないかというですね、ちょっと恥ずかしい答弁といいますか、受け答えをしたのでありますが、子どもたちにとっては、街の中に自転車がたくさん止められているというのは、ものすごく多くの市民が自転車を活用している、これは素晴らしいというふうに映ったようであります。私は、これを、正直、子どもたちには、それはポートランドの場合はビルディングの中にちゃんと自転車を確保するスペースを作るようにできているから街には見えなかったかもしれないけれども、札幌の場合はそれがなくて街にあふれているのだよねということを正直に告白しながら、でも、やっぱりポートランドの市民が一緒に自転車を使って、そして、街をできるだけ車社会から市民、人間中心の街にしていこうと、あるいは自転車を活用しようという姿勢は、札幌もこれから学んで頑張っていくよというようなことを子どもたちに伝えてきたところであります。

最終日でありますが、市立札幌病院と1985年に姉妹提携をしておりますグッド・サマリタンホスピタルという病院を訪れまして、ボランティア活動、あるいは園芸療法といったものについて勉強をしてまいりました。多くのボランティアの皆さま方が、この病める人たちのためにボランティア活動をしているという素晴らしい病院の運営でございます。市立病院では、ここから学び取り、今、「やさしさ・ジェントル」というボランティアグループが非常に多くの方々が、市立病院でもボランティア活動をされておりますけれども、そのモデルになった病院でございます。

また、いろいろな寄付によってこの病院が運営をされておりまして、特に園芸療法、緑を、庭を造りまして、どの病室からもいろいろな緑を見ることができる、そして、手術中の身内の方々を待つ家族の気持ちを癒すために、24時間、庭を見ることができる、緑を見ることができる、そういうスペースを確保していると、さまざまな意味で人に優しい医療機関としての役割を市民が、そして寄付によってそれが賄われているというようなことを垣間見させていただきまして、私どもの市立病院はもとより、札幌市自体が、やはりもっともっと人に優しいまちづくりをしていくために緑を大事にし、あるいは、いろいろな皆さん方からの基金といいまして、まちづくりのための基金、寄付をする文化といったものを育てていく、そういうことにこれからも頑張っていかなければならないなと、そんな感想を持ったところでございます。

このように、今回の訪問は50周年という記念すべき節目を、極めて友好的に、そして、お祝いをするということばかりではなく、多くの市民の皆さん方の市民参加のモデル、あるいは環境に対する積極的な取り組み、そして、まちづくりの基本になるキーワードとしてのサスティナビリティーといったことについて、多くの学びをすることができたというふうに思います。今後とも、この経験をしっかりと市政の中に生かしていく、そんな思いで帰ってきたところであります。

ことしの11月には、ポートランドから札幌市に市民の皆さま方、そしてアダムス市長もおいでになると、こういうふうにお約束をしていただきました。今度は、このポートランドの皆さま方に札幌市民が友好をしっかりとお示しして、私どもから学んでいただくものを提供できればうれしいなと、こんな思いで帰ってきたところでございます。

市民の皆さま方には、ぜひ11月に、ポートランドの方々がおいでになった際には、ホスピタリティー豊かな、そんな歓迎をする姿といいますか、態度をお示しいただければありがたいと、こんなふうに思っているところであります。

配布資料

質疑内容

「24時間介護に係る提訴について」
「ANA(全日本空輸)グループの丘珠空港撤退問題について」

毎日新聞

私から2点、質問をお願いします。

まず1点なのですが、先週ですね、東区の重度の心身障がい者の方が、これまでの11時間の訪問介護の支給を24時間にしてくれということを求めて、札幌市と市長を提訴したということがございました。

市長は、先日、2期目の折り返しのインタビューとして、各社に今後の重点施策として、子どもですとか、環境、あとはお年寄りですとか障がい者の社会的弱者に対しての、3つに対しての施策を重点的にやるというふうにおっしゃいましたけれども、そういう意気込みの市長としては、今回の提訴についてどういうふうな対応をなさるかということがまず1点です。

もう1点は、丘珠空港の件なのですけれども、もう既に2カ所、副市長は稚内と釧路を回られて、これから市長も実際に協議に行かれるということなのですけれども、これまでの感触といいますか、稚内と釧路と協議しての感触と、あと、今後、どういうふうな進め方でやっていくかというところをお聞かせ願えますでしょうか。

市長

まず、訪問介護についての、今、24時間の介護をするべきだということでの提訴があったという情報をちょうだいしました。まだ訴状を私どもは手にしておりませんので、訴訟がどういうふうになるか、どういうふうに答弁させていただくかについてはまだお答えはできませんけれども、問題の本質からいいますと、24時間介護について、私ども札幌市といたしましては、今、2つの基準を設けて24時間の介護サービスをさせていただいているところであります。

進行性の筋萎縮(いしゅく)症で、人工呼吸の装置を24時間使わなければならない方、あとは、脳性麻痺(まひ)で、不随意運動と言うのでしょうか、それが常にあって、言語も非常に困難というふうな状況の方で、1人でお暮らしになっている方という2つの基準を用いまして、今、8人の方に24時間サービスというものを提供させていただいております。

今、訴訟を起こされた方については、その要件に当たらないということで、最大11時間の介護サービスをさせていただいているところでありますけれども、24時間必要だというふうにおっしゃっての提訴だというふうにお聞きいたしております。

私は、「人間を大事にしたい」という基本的な考え方を持っておりますので、この方の訴えをちょうだいいたしまして、どのようにするべきかということについては、今後、当然のことながら、しっかりと受け止めながら対応を検討させていただきたいというふうに思いますが、基本的には、24時間介護ということについて、その必要性がある方については、当然、それは、必要な方には必要な介護というのが原則であるというふうに思います。

ただ、24時間というのを完全訪問介護という形にするのか、あるいは、ほかの方法と組み合わせて、事実上、それが可能になるような方法を取るのか、これはいろいろ選択の方法があるというふうに思います。

例えば、札幌市の場合、今、「パーソナル・アシスタンス制度」というものを試行しておりまして、有償ボランティアの皆さん方の活動と組み合わせて、あるいは、昼間の時間ですね、デイサービスのように、一定の場所で一緒に共同で生活していただくというようなことも模索をしながら、事実上、重度の障がいをお持ちの方について、24時間、安心して生活ができるというような環境をつくるための方策も1つできるのではないかというふうな考え方の下で、試行的に、今、検討させていただいているところであります。

来年度からそれがどの程度できるかについても、十分、ことし、試行をしながら固めていきたいというふうに考えているところであります。これらについても、障がい者の皆さん方と十分議論をしながら、よりよい制度といったものを作っていきたい、こんなふうに考えているところであります。

 

2点目の丘珠空港の問題でありますが、既に中田副市長が稚内市に、小澤副市長が釧路にそれぞれ、A-net(エアーニッポンネットワーク)の飛行機を使って、それぞれの市長さんとこの問題についてお話をさせていただいているところであります。

それぞれの市長さんはいろんなお立場があるわけでありますが、札幌の丘珠空港の必要性といったことについては、十分、よくご理解いただけるというお話でございました。私どもも、そのことをとても大事なお考えだと、一緒に行動ができる仲間だというふうに感じ取っておりますので、各都市、大空町、あるいは中標津、そして函館ということで、これからも訪問をさせていただきますけれども、それぞれの街と、それから、根室市なり、北見市なり、それから、網走市なり、大きな街、たくさんの利用客のおいでになる皆さん方の各首長さんとも意見交換をしながら、大きな運動をつくってまいりたいと、こんなふうに考えているところであります。

「ポートランド市における環境問題に対する取り組みについて」

読売新聞

聞き及ぶところによりますと、何か、環境問題に関して、ポートランドに行かれて、大きな宿題を持ってこられたと聞いているのですけれども、市長の腹案の中で、もうすぐに実行できるやつとかはあるのでしょうか。

市長

宿題は、たくさん動きますと、必ず問題意識がわくわけでありますので、すぐにできるかどうかは別にいたしましても、例えばの話、雨水は、今、下水道を使って処理をしていくということになっております。大都会というのは、コンクリートジャングル、あるいは、アスファルトで固められているわけでありますから、これを下水道に流して処理をするということになりますと、大変、下水道の管を太くしなければならないとか、さまざまな問題が出てまいります。これを、もう少し、例えば、大きな駐車場等々については、アスファルトで固めるのではなくて、ブロックのようなものを置いて穴が開いていると。車は止めることができるけれども、しかし、浸水性、透水性が確実に保証されることによって、下水道の管の余裕を作るといいますか、下水道だけに頼るのではないというふうなまちづくりの仕方だとか、こういうことはかなりやれるんじゃないかなというふうに思ったりもしております。

いろいろ参考になることは、例えば、リサイクルで、建物も、造り方も、1つの建物を壊して新しい建物を造るというときに、その従来使った、壊して廃材として捨てていたものを、それを用いて新しい建物を造っていくというふうな手法というものも十分参考になるというふうに考えております。

さまざまございますけれども、2、3申し上げれば、そんなことでございます。

「韓国との姉妹都市提携について」

朝日新聞

姉妹都市問題関連でお伺いしたいと思うのですが、先日、2期目の折り返しの朝日とのインタビューの中で、上田市長は、隣の韓国の都市との姉妹提携問題について、「一番近い大切な国なので、あったほうがいい」ということで、姉妹提携都市の意欲を見せられておられました。早速、私は、次の次の日ですか、札幌にいらっしゃる韓国の総領事にインタビューを申し込みまして、そういう上田市長の意向を伝えましたところ、もともと、なぜ札幌の姉妹都市が韓国にないのかとずっと思っておったと。「非常に歓迎すべき発言なので、ぜひ積極的に進めたい」というようなお話をされておられました。韓国側は、そういうように積極的な姿勢を見せておられるのですが、こういうことについてどう思われるか、今のお考えをあらためてお伺いしたいと思いまして。

市長

姉妹都市のあり方等についてもいろいろ議論しなければならないことはたくさんあるというふうに思いますが、特定の街と良い、お互いに学び合うことができる、そして友好関係を深めていくというのは非常に大事な、国と国との友好関係を含めて展開する上で、姉妹都市というのは非常に重要な役割を負っているのではないかなと、こんなふうに思っております。

そんな意味で、札幌市の外国からの観光客の割合からいっても、韓国は極めて重要なお付き合いをしている国でもあります。札幌と韓国のいずれかの市との間での姉妹都市提携といったことについては積極的に取り組んでいきたい、こんな思いでいるところであります。

特定の街をどこにするかということについては、今、これからさまざまな意見交換をしながら決めていきたいなというふうに思いますので、行政と市民と議会等の意見等々も十分に参考にしながら、そして、お相手の街とも連絡、協議をしながら、実現に向けて努力をしていきたいと、こんなふうに思っております。

「道内地域中核都市市長による意見交換会について」

時事通信

読売新聞さんとのインタビュー記事の中で拝見したのですけれども、市長の発案で、北海道の総合計画でいうところの中核都市、他の中核都市の市長と意見交換の場を設けたいと、準備をされているやに聞いておるのですが、どういった問題意識で、何を狙いとしてお考えになっているのか、お願いします。

市長

これは、中核都市という、地方分権の中で道州制等々で中核都市というふうな言葉がありますけれども、たまたま私が各首長さんと協議をしたほうがいいなというふうに思ったのが、結果的には中核都市であったということであります。

問題意識といたしましては、過日、丘珠空港の問題でも、その必要性ということについて申し上げたつもりでありますけれども、札幌が北海道全体の中でどういう役割を果たすべきなのかという問題意識の中で、各全道津々浦々の主として1次産業に従事されている方々から出てくる生産物、こういったものが札幌のさまざまな事業を展開されている事業者の皆さん方とのコラボレーションがきっちりいくことによって、北海道でのブランドといったものをつくっていくこと、そのことが生産者の皆さん方に対してとてもいい効果を果たすのではないかと。札幌市で活動されている事業者の皆さん方の事業が活性化していくということと、北海道の1次産業の生産者の皆さん方をしっかりと支えていくということ、そういうことができるようになることが、札幌にとっては非常に大事なことであり、北海道にとっても大事なことである。こういう問題意識の中で、各都市との間で、首長が、そういう問題意識での北海道の経済的な地位、あるいは、文化的な地位といったものをレベルアップするためには、札幌がきちんと核として存在しなければいけないんだ、そういう思いから、各都市の首長さんたちと、ざっくばらんな議論をしようではないか、こんな思いで呼び掛けをいたしているところであります。

呼び掛けに対しては、非常に好意的に反応していただきまして、一緒にネクタイを外して、上着を脱いで議論しようではないか、こういう反応でございまして、その期日設定について、今、首長の日程というのをなかなか一致させるのは難しいところでありますので、すぐというわけにはいきませんけれども、今、日程調整の段階に入っていると、こういうことであります。

「『新ごみルール』開始を控えてのごみ排出の現況について」

STV

ごみの有料化があと2週間ほどで迫ってまいりまして、テレビで市長のCMを拝見する機会も多々ありますが、そろそろ駆け込みのごみ出しなどで、多分、量も増えていると思うのですが、その駆け込みのごみ出しなどについては、もう市長にとっては想定の範囲内だったのかということと、あと、ごみパト隊などの苦労で市長の耳に入っていることがありましたら教えてください。

市長

駆け込みごみ出しは、もうウエルカムであります。どうぞ出していただきたいと思います。そして、「新しいスタートをみんなで切りましょう」ということで、もちろん、職員、収集をしている職員の皆さん方は大変苦労いたしますけれども、しかし、市民の皆さま方が、「さあ、7月1日からは新しい制度で頑張るぞ」と、こういう思いを出していただくためには、今、捨てられるものは捨てようというのはウエルカムであります。どうぞ出していただきたいというふうに思います。その上で、「1日からはしっかりやりましょう」と、そういう呼び掛けをさせていただきたいと、こんなふうに思います。

ごみパト隊の皆さん方も、いろいろごみステーションの汚染状況といいますか、ルール違反の、今現在におけるルール違反等について、さまざまな形で中を見て、開けて、特定できるものは特定してご指導させていただくというようなことを現在もやっておりますけれども、特にそのことによってトラブルが起きたという報告は、現在のところはございません。比較的順調にごみの排出ルールといったものについてのご指導をさせていただいているというふうに報告を受けているところであります。

「市民交流複合施設の整備について」

北海道新聞

先般、財政市民委員会のほうで、北1西1の市民交流複合施設が入る再開発ビルが、30階建てで150メートル規模のものということが発表されましたけれども、この再開発ビルの後の整備について、市長としてどういった認識でもって今後臨んでいくか、その所見をいただけたらなと思います。

市長

再開発ビルの整備についてどう考えるかということですか。

北海道新聞

そうです。

市長

これは、創成川通がああいう形で整備をされ、そして、市民会館の後継施設ということで当初から計画していたところであります。札幌市が約3分の1強を駐車場として使っている場所でもありますので、ここに市民交流複合施設、アートといいますか、創造都市の拠点施設という位置付けで、厚生年金会館規模の舞台、さまざまな舞台芸術に対応できるような、そういうホールを造りたい、こういう考え方で、いろいろな地権者の皆さま方のご協力を得ながら、こういう計画を、今、立てているところであります。

本当に札幌市が魅力的な街であり続けるために、そして、若い人たちがさまざまな創造活動をしていく拠点施設になれるように、ぜひ、この計画を成功裏に運んでいきたい、こんな思いでいるところであります。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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