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更新日:2011年3月1日

平成20年度第15回定例市長記者会見記録

日時 2008年12月18日(木曜日)14時10分~
場所 記者会見室
記者数 19人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

円山動物園ホッキョクグマの赤ちゃん誕生について

まず、先月末に円山動物園生まれのホッキョクグマ2頭の性別判定についてミスがあったということで、各方面に大変ご迷惑をお掛けいたしました。もちろん、本人の「ツヨシ」「ピリカ」にこれまで間違った判定をしていたということをおわびしなければなりませんけれども、関係各方面の皆さま方にも、大変困惑が広がったということで、これもまたおわびをしなければなりません。

しかし、今回は、とても喜ばしい報告がございますので、これをお知らせしたいというふうに思います。

去る12月9日、円山動物園で出産準備中でございましたホッキョクグマの「ララ」に、無事、3年ぶりの赤ちゃんが誕生したというお知らせでございます。

2000年以降、日本国内におきましてホッキョクグマの自然繁殖に成功したのは、今回を含めて円山動物園の3例のみでございます。大変うれしく思っておりますこととともに、あらためて、円山動物園における繁殖技術の高さというものを証明するものだろうと、こんなふうに考えておりまして、私どもとしましては大変誇らしく思うところでございます。

また、今回の成功は、飼育係の努力もさることながら、応援や寄付などをしていただきました多くの円山動物園ファンの皆さま方、そして、企業、市民の皆さま方のおかげであるということを申し上げまして、大変これらの方々にも感謝しているところでございます。

本日は、この赤ちゃんの様子をとらえました映像を用意させていただきました。

熱線を感知するサーモグラフィーというカメラの映像でございます。

夜、12月9日10時54分ころの真っ暗な場所での出産でございますので、ちょっと分かりにくいところもございますが、ぜひ、今これで見ていただきたいというふうに思います。こういうふうにとらえられるのは、多分、世界で極めてまれな、過去も多分なかったであろうというふうには言っておりますけれども、今、珍しい貴重なフィルムをご覧いただきたいというふうに思います。

~映像披露~

いずれ、いろいろな番組で紹介されることになるかもわかりません。動物番組でもなかなか見られない貴重なシーンということでございます。

出産前後の母グマは非常にデリケートなために、残念ながら飼育員もただいまご覧いただきました映像と音声のみで生育状況といったものを確認している状態でありまして、もちろん、性別はまだ分かりませんし、頭数も、ちょっと今の鳴き声で、違う鳴き声もあるのかなということで、ひょっとしたら2頭かもしれないというふうな観察もされておりまして、いやが上にも期待感が高まると、こういうことでございます。

現在は、ララにストレスを与えないように、熊館全部を観覧中止ということにさせていただいておりますけれども、来年3月下旬には札幌市民の皆さん方、そして、全道のあるいは全国の皆さま方に本当にかわいらしい赤ちゃんをご披露することができると思いますので、ぜひ楽しみにしていただきたいなと思います。

私も、数年前にツヨシが産まれたときですね、小グマというのは、やっぱり、どんな動物も小さいときは本当にかわいいんですが、小グマがころころして走り回る姿を見て、本当にうれしく、心和やかになった記憶を、今、よみがえらせているところでありますが、3月下旬ごろということになりますが、もこもこのシロクマの赤ちゃんが円山動物園を走り回る、こういうシーンを皆さま方と共に楽しみに待ちたいものだと、このように思います。

ことし、キリンのタカヨが37歳で、過日、亡くなりましたけれども、本当に新しい命が生まれるということについて、「動物園があってよかったな」という思いをしているところでございます。また、その時期にご案内申し上げますので、見どころということで、皆さま方も、記事のないときに、遊びに行っていただいて報道していただければ大変ありがたい、このように思っております。

「原油・原材料価格高騰緊急対策おうえん資金」の資金枠追加について

11月25日から実施しております「原油・原材料価格高騰緊急対策おうえん資金」の申請額が、当初の資金枠でございました10億円を突破するという見込みとなりましたことから、このたび、さらに10億円を加算、追加するという措置を取りました。早速、本日、関係金融機関にその旨通知をさせていただいたところでございます。

この緊急対策おうえん資金は、昨年度実施いたしました「原油高騰緊急対策資金」よりも融資限度額を引き上げるとともに、融資利率を引き下げ、さらには信用保証料についても札幌市がその2分の1を負担させていただく、補助をするということなど、利用者の負担の軽減といったものを図った内容となっております。

さらに、このたび、国の緊急保証制度の対象事業というのが545業種から698業種へと大幅に拡大したこともございまして、当初の資金枠を大きく上回る申請をしていただく、こういう要因になったものと考えております。

過日、日銀札幌支店が発表いたしました道内企業のいわゆる短観でございますけれども、企業の景況感というものを示す業況判断指数というのが、平成15年6月以降、5年半ぶりの低水準になっているという発表がございました。

今後、さらなる落ち込みということが予測をされるところでありまして、大変心配をしているところでありますが、先行きの見えない非常に厳しい経営環境の中で、企業の皆さん方が会社の資金繰りにぜひこの緊急対策おうえん資金といったものを有効活用していただきたい、このようにご案内を申し上げるところでございます。

また、金融担当課と中小企業支援センターに設けております中小企業者の資金調達や経営に関する相談窓口を年末の29日と30日にも開けることにいたしましたので、こちらもご活用いただきたいと、このように思います。

道産品アンテナショップ「道産食彩HUG」のオープンについて

10月の記者会見でもご案内をいたしました道内市町村の魅力を発信いたします道産品アンテナショップ「道産食彩HUG(ハグ)」が、いよいよ、あしたオープンすることになりました。オープンの時点では、当別町や下川町など1市5町からの出店エントリーがございました。米だとか野菜、魚介類など各町自慢の商品を取りそろえていただいたところでございます。

また、これらのほかにも、作付面積が非常に少なくて貴重品だと言われております「彩」という珍しいお米とか、新しい品種のジャガイモでございます「インカのひとみ」、これはもともと「インカのめざめ」という品種がございましたが、そのさらに1つ改良を加えたものというふうに聞いております。大変貴重な品種だそうでありますが、「インカのひとみ」など、全道各地の生産者から直接仕入れをした品々も多数販売されることとなっております。

私も、あしたのオープンを心待ちにしているところでありますが、ぜひ、皆さま方にもご案内をいたしますので、よろしくお願いしたいと思います。札幌市民はもとより、観光客等にも道産品の素晴らしさといったものを感じていただきますこのHUGというものをぜひ多くの皆さま方にお知らせしていただきたい、こんなふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

ことしを振り返って

ことしも最後の定例記者会見ということでありますので、少しお時間をちょうだいいたしまして、この1年を振り返っての所感を若干述べさせていただきたいと思います。

ことしは、4月に自治基本条例の理念といったものをしっかり実現するための「札幌市市民まちづくり活動促進条例」というものが施行されました。これに合わせまして市民が市民を助ける、こういう趣旨で「さぽーとほっと基金」というものを設置させていただきましたが、これまでに基金への寄付は目標額でございました3千万円を超えておりまして、市民まちづくり活動に対する支援や期待の高まりといったことを実感することができた1年であったと、このように思います。

また、企業の社会貢献という機運も大変盛り上がりまして、市と企業が連携をした取り組みも数多く生まれてまいりました。さらには、まちづくりセンターの地域における自主運営化といったものがスタートするなど、市民、企業、そして、札幌市が手を取り合ってまちづくりを進めていく、「まちづくりの札幌スタイル」といったものが確かな一歩を踏み出した、このように感じているところであります。

7月には、環境をメーンテーマといたしました「北海道洞爺湖サミット」が開催されました。G8サミットでございますが、市民の環境への意識といったものが大きな高まりを見せたというふうに言えると思います。

これを契機にいたしまして、札幌の素晴らしい環境を次世代へ引き継いでいくという決意を内外に明らかにしようということで、「環境首都・札幌」宣言というものを6月25日に世界に向けて宣言を発したところでございます。世界中の子どもたちが、この札幌で地球環境の未来について考える「こども環境サミット」というものも合わせて開催させていただきました。市民の皆さんに環境問題について考えていただく機会といったものを数多く提供することができた1年であったように思います。

また、日本人が決して忘れてはいけない日々が集中いたします8月という月でありますが、この8月を「平和月間」というふうに位置付けをいたしまして、各区においては、子どもたちに平和の尊さといったものを感じてもらうための諸事業を展開させていただきました。中でも、実際に戦争を体験された方々にその悲惨さといったものを語っていただく事業も区の事業として取り組みを展開させていただきましたなど、平和事業の推進にも力を入れた年でもあったというふうに思います。

さらに、昨年から力を注いでまいりました近隣市町村との連携強化の取り組みにつきましては、その成果として、道内市町村の特産品が札幌の秋を彩った第1回の「オータムフェスト」を大通公園会場で開催をさせていただきました。また、あしたオープンいたしますアンテナショップ「HUG(ハグ)」の開設などとして、そういう試みが結実をしてきているということでございます。

今後も、大都市札幌の機能といったものを活用していただけるように、他市町村との連携を強めながら、札幌は北海道と共に発展をしていきたい、このように考えるものでございます。

このほかに、記憶に新しいところでは、市民の皆さんが多様な文化芸術を親しむことができる場として長年存続してまいりました北海道厚生年金会館の存続が危ぶまれていたという状況がございましたけれども、これを札幌市が、入札の結果、取得をすることに成功いたしました。

この北海道厚生年金会館は、北海道、そして札幌商工会議所、札幌市の3者が、何としても札幌市に必要な、北海道にとって極めて大切な多目的ホールという位置付けがございまして、それぞれの力の及ぶ限り、存続に向けて頑張ろう、こういうふうにしてきたところでありますが、結果的には、札幌市が厚生年金会館を、そして、その駐車場部分を札幌商工会議所が取得をしていただけるという官民の連携の中で、北海道厚生年金会館の機能を維持することができるという官民一体となった芸術文化施設を存続させることに成功したということでありまして、札幌市の歴史の中でも、このように、民間と札幌市が協働してこういう成果を上げたということは、歴史に刻まれるべき大切な事柄であったというふうに私は認識をしているところでございます。

札幌市は、そのほかにも、札幌市民ホールをオープンさせることができたこと、これが、過日、12月13日でしたか、ありました。こういうふうな大きな多目的ホールを維持、存続させるということが、私が目指します芸術文化を大事にする街といったことに寄与するというふうに考えているところでございます。

そして、市長就任以来、長年、主張をしてまいりました「札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例」といったものが、多くの議論を経て成立に至ったということは、私にとって大変感慨深い1年でもあったというふうに言うことができると思います。子どもたちが伸び伸びと1人の人間として成長していけるように、まちづくりのさまざまな場面で実践をしていくことを決意をしているところでございます。

しかし、こうした成果の一方で、バス路線の存続をめぐります混乱や、下水道電気設備工事に係ります公正取引委員会からの官製談合の指摘、さらには長期間にわたります女性が軟禁状態にあったということなど、市民の皆さま方に不信感だとか不安感を与えてしまう事案が発生、あるいは、顕在化したところでございます。

私は、昨年の市長選で先行きの見通しが非常に付きづらい、不安に満ちた時代であるというふうに規定をさせていただいた上で、そういう時代であるからこそ、「人を大事にする」という原点に立ち戻って、市民1人1人の暮らし、そして生活の場に目を向けたまちづくりの推進といったものを市民の皆さま方と一緒につくっていきたい、そんなお約束を市民の皆さま方とさせていただいたところであります。

この人を大事にするという視点、そして、平成15年の市長就任から一貫して進めてきた「市民が主役のまちづくり」というものに、53万票を超える非常に大きなご期待とご支援をいただきました2期目の市政運営といったものをさせていただくことになったわけでありますが、私自身、このことを1日足りとも忘れることなく、市政運営に当たってきたつもりでございます。市民対応、あるいは、接遇などについては、市役所をお訪ねになる、区役所をお訪ねになります市民の皆さま方からは、一定程度というより、かなりよい評価をちょうだいすることになったというものの、しかしながら一方で、結果的にこの1年間、市民の皆さま方から期待を損ねる事柄が続けて発生したということは誠に残念でございまして、また、内心、じくじたる思いもあるわけであります。

失いかけた信頼を取り戻すということは、たやすいことではございません。今後とも、市役所の原点でございます「市民のための市役所」というものを目指しまして、常に「市民のためになるかどうか」「市民のためになるかどうか」、これを第1の判断基準として市政執行に当たってまいりたい、このように考えているところでございます。

報道機関の皆さまには、この1年、21回の定例記者会見のほかに3度の臨時記者会見にもお付き合いをいただきました。その都度、市民の視点に立ったご指摘や、あるいは、ご批判をちょうだいいたしました。貴重な議論をさせていただいたということに心から感謝を申し上げたいと、このように思っております。

また、複雑多岐にわたる市政情勢、市政情報といったものを、適宜、適切に分かりやすく情報提供していただきました皆さま方に対しまして、市民の皆さんが札幌市政にこのことによって関心を持っていただく、みずからの問題として考えるための材料をしっかり提供していただいたことにも深く御礼を申し上げたいと、このように思います。

引き続き、来年もよろしくお願い申し上げますということを申し上げまして、ことしの年末の所感ということに代えさせていただきたいと思います。

配布資料

質疑内容

バス路線継続に係る取り組みについて

入札談合等関与行為に関する外部調査委員会の調査について

朝日新聞

若干、最後の所感でも、ことし1年間のさまざまな出来事に関するご感想をお述べになりましたが、まだちょっと現在進行中のことばかりです。それで、その中で2つ、バス路線に関して、今度、26日に初めての検討会議が地区で開かれるということですが、そのあらましや話し合いたい中身などについて教えていただきたいというのがまず1点目です。

それから、公取委の関係です。これも、先ごろ資料が到着したやに伺いました。その内容について、初見の範囲で解明が期待できそうかどうかなどをお聞かせください。

市長

バス問題につきましては、26日に地域の住民の皆さま方と事業者、さらには札幌市という3者の構成によるものを発足させるという、これは予定にさせていただいております。それから、補助金制度等についてどうしたらいいかということについては、全市的な問題にもわたる問題でありますが、これは25日に準備会のようなものを立ち上げていきたい、こんな段階に至っているということをお知らせしておきたいと思います。

それから、2つ目のご質問でございます。公取委から官製談合だというふうに認定をされた件につきまして、資料が手元に届きました。これについては、ただいま、3人の外部の弁護士に委任をいたしまして、記録を精査をしていただいているところでございます。22日に第2回の会合を開く予定でございまして、そのときに、一定程度、どこまで読み取れたかということについてのお知らせ、報告をちょうだいして、そして今後の審議、方向といったことについてもそこで検討させていただくということになっているところであります。

定額給付金について

朝日新聞

あともう1点、定額給付金の件なのでございますが、これについては、当面、スケジュール等はまだちょっと見えない状況でしょうか。

市長

なかなか見えませんで、国会情勢等もありまして、どこまで準備したらいいものやら、少し戸惑いが、全国どこでもそうでありますが、しているところであります。ただ、急に決まったと言われても、市民の皆さん方に申し訳ありませんので、準備だけは、人的な対応をどうするか、配置をどうするかということについての一定程度の組織をつくるというところまでは、現在、準備を進めているところであります。

朝日新聞

それは、部局でいうと、どういうところに、どれくらいの規模でご計画なのでしょうか。

市長

まだ確定的な数字は出ておりませんけれども、これは区政課の職員が中心になってつくっていくということにしております。

何せ、95万通の郵便物を発送しなければならない。そして、コンピューターを調整するのにも約3カ月間掛かるというふうな情報もございまして、相当困難な仕事を短期間に進めなければならない、こういうことでございます。

北海道新幹線札幌-長万部間部分着工の政府・与党合意について(1)

読売新聞

先日、新幹線の話で、着工への認可ということは、一応、言葉に盛り込まれましたが、まだ財源とか、実際にそれの建築条件、5条件を満たすかどうか、そういうところはまだ全く見えていない状況です。市長としては、今の状況についてどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

市長

私どもとしては、札幌市としては、一歩前進したというふうに考えておりますので、着工に向けた条件といったものは、地元のさまざまな財政の問題もございますけれども、まずは政治決断をしていただかなければならないという状況でありますので、今のところは、フル規格になることを、要望等々をこれからもいろいろ続けていかなければならないという限定付きでございますが、一歩前進したという考え方でいるところでございます。

円山動物園ホッキョクグマの赤ちゃん誕生について(1)

北海道新聞

ホッキョクグマの件なのですけれども、性別はちょっと分からないということなのですが、映像とか鳴き声を聞いた感じ、市長はどちらだとお思いですか。

市長

それは難しいな。

北海道新聞

というのと、あと、9日にこれは生まれているということなのですけれども、大体10日たってから発表になった経緯というのを教えていただけると。お願いします。

市長

かなりデリケートな問題がございまして、例えば、母親が順調に育てる気になってもらえるかどうかということも含めまして、環境整備と、少し見届けなければならないというような事情もございまして、ここまで来たら何とか大丈夫じゃないかというふうな観測の下に、まだ肉眼で現視しているわけではありませんので、音を聞きながら、手探りで、ここまでくれば大丈夫かなというふうな認識の中で発表させていただいたということでございます。

北海道新聞

もう1点なのですが、先ほどの鳴き声というのも、あれも12月9日に聞こえたものなのですか。

市長

先ほどのクマの鳴き声でございますけれども、これは12月16日付けの録音だそうであります。

北海道新幹線札幌-長万部間部分着工の政府・与党合意について(2)

NHK

先ほどの新幹線にまず関連してお伺いしたいのですけれども、財源問題はともかくも、政治決着がついて、まずは一歩前進ということなのですけれども、1つは、いわゆる今度は札幌から着工するという話がございまして、九州新幹線のやり方と非常に似ていて、その後、財団さんを使った形で着工しつつ、最終的にはフル規格というようなこともあるようです。このフル規格に向けてなのですけれども、フル規格じゃなければだめだという声もあったり、あるいは、在来線でとにかく着工していったほうがいいというお考えもあったり、賛否は分かれているところなのですが、フル規格について、市長のお考えと、これからの要望活動をどのように進められるのか。

知事は、今のフル規格というのはちょっとタイミングがちょっと早いんじゃないという話もあって、ここは1つ焦点になるのかなと思いますが、そこら辺はいかがでしょうか。

市長

多くの北海道民の皆さん方、そして、これまで新幹線はどうしても札幌に必要だというふうに言ってきた推進する市民、道民はいずれもフル規格にすることが大前提ということで要望活動をしてきていただいた。全線フル規格で札幌延伸、早期着工、それから函館までは前倒しになるべく早く完成するようにという要望活動をしてきたわけでありますので、そこのところがあいまいにされることの不安といったものについては、私どもは誰もが抱いていることではないかなと、こんなふうに思います。

しかし、国のほうでも、国交省のほうでも、あるいは鉄道局の皆さん方も、これはフル規格にならないで、中途半端と言ったらちょっと恐縮でありますが、時速200キロ未満の新幹線規格ではないものになるということになりますと、日本列島の屋台骨といいますか、基幹軌道ラインの高速化という、「1本でつなぐんだ」という当初の考え方からずれてくるのではないかというふうに私は思います。

そんな意味で、今後とも、もちろん政治的な駆け引きがあるのかもわかりませんが、しかし、理を尽くすべきだというふうに思いますので、決してスーパー特急でオーケーというふうなことにはならないように、今後とも、北海道、JR等々と連携を取りながら、しっかりとした要望活動を続けてまいりたい、このように思っております。

緊急雇用対策について

NHK

もう1つも経済の話ですが、雇用問題です。

連日、非正規労働者のいわゆる「派遣切り」とか、全国的に大きな問題になってきていますけれども、先日も、大分県で、市のほうで、派遣切りされた方を臨時職員として雇うというお話がありますけれども、今の札幌市の雇用問題の現状と、それから市のほうの具体的な対策でお考えのものがあればお聞かせください。

市長

大問題が、今、全国的に発生しているということについては承知をしているところであります。派遣切り等々についての、今、直接的な札幌市への相談というのは、比較的まだ少ないのかなというふうに思っておりますが、この北24条にございます札幌サンプラザで3日間、きょうまででございますが、午後7時まで臨時の窓口を設けて就職についての相談等をさせていただいているところでございます。必要に応じて、ご相談に乗れるように、いろいろな機会を提供させて、今後とも、いただければというふうに思います。

現状の中で、札幌市が直接的雇用をというふうなところまで現在のところは考えはまとまっておりません。

小中学校への携帯電話持ち込み禁止について

NHK

もう1点、教育といいますか、小中学生の携帯電話なのですけれども、大阪でしたっけ、知事が持たせないという話もあったり、きょうの教育懇談会、国のほうの懇話会のほうでも、教育委員会に小・中学校の子どもさんには、原則、携帯電話を持たせないほうがいいという話がまとまったようなのですが、これについていかがでしょうか。

市長

札幌市は、既に、小・中学生の使用禁止ということについては、これは学内における問題ではありますけれども、そのような取り扱いをさせていただいております。

高校生につきましては、授業中はだめということです。当然のことですけれども、それは趣旨を徹底しているようでございます。

南あいの里土地区画整理事業の今後について

uhb

松本建工の破たんで、南あいの里地区の今後の開発に関してどういうプランをお持ちになられているのかということがまず1つ、それからまずお話を伺えますでしょうか。

市長

松本建工さんが、事実上、破たんをされて、非常に残念なことだというふうに思っております。南あいの里地区の開発をされるということで期待をしておりましたけれども、残念ながら、受託社でございます松本建工の手にはよれないということになったわけであります。

なお、(松本建工株式会社の)後継者を早急に、受け皿をつくっていただけるということでありますので、雇用が守られることは、私どもとしては、少し安堵(あんど)をしているところでありますが、ぜひ、この地区の開発、そして、市民の住宅を提供していただけますように、事業が完遂いたしますことを私どもは願っているところでございます。

ことしを振り返って

毎日新聞

先ほど、市長、この年末の、1年間の所感をお話しになられまして、いろいろないいことがあった反面、バス問題とか官製談合とか女性の軟禁とか、内心、じくじたる思いをしているというお話をなさったのですけれども、これ、点数化すると、どうなのでしょう。何点くらいで、理由は何でということをちょっとお話しいただけないでしょうか。

市長

これは、あまりにもたくさんご指摘をちょうだいして、ここでもいろいろ議論をさせていただきましたので、その総合評価はどうかということで、これは、私が点数を付けるより、皆さまで点数を付けていただいたほうがよろしいのかなというふうに思いますけれども、私は、基本的なまちづくりの方向性ということについては、相当程度の成果を上げてきているというふうに思います。しかし、今回、提起をされました諸問題につきましては、これはまだまだ遂行途上といいますか、私どもの考えている、私が考えている市民サービスとか、あるいは、それが十分に、皆さま方からご指摘を受けるようなことがないようにするための十分な対策といいますか、機構等も含めまして、まだまだ途上だなという思いがありますので、そこは、点数化というのは非常に難しいお話だというふうに思いますけれども、全体から見ますと、及第点をちょうだいできるのではないかと私は思っております。

ただ、あまりにもいろいろな情報が重なり合いまして、いろいろな思いが交錯した複雑な思いの年末というふうに言わなければならないのかなと、こんなふうに思っております。

市内にある歯科医院で診療費の自己負担を実質無料としていることについて

uhb

もう1点なのですけれども、無料歯科の診療問題があるのですけれども、歯医者さんです。健康保険の診療報酬の請求の件で、札幌市も結果的にはその縮図の中に入っているのですけれども、市長の認識を、この問題に対する認識を教えていただいていいでしょうか。

市長

これは、私もまだ新聞報道等による事件報道しか十分な情報をちょうだいしておりませんので、北海道が中心になって、今、調査等をされていると。NPO法人と歯科診療機関と言うのでしょうか、ここの一体性があるのかどうなのかというふうなことも、同じ理事者のようでありますけれども、その機能が新聞でインタビューで言われて答弁されているようなふうに認定できるのかどうなのかということが重要な鍵になるだろうというふうに思います。

そこで、慌てて功罪を、白黒付けるというのは私としてはいろいろ差し障りがあるというふうに思いますので、じっくり見極めさせていただきたい、このように思います。

円山動物園ホッキョクグマの赤ちゃん誕生について(2)

HTB

先ほど、質問にあって、「難しいな」とお答えになられていましたが、その難しいなと言われた後の感想が分からなかったのですが、クマさんの生まれた赤ちゃんというのは、あの映像からではとても、現認されていないのであれだと思うのですけれども、雄か雌か、ずばり、イメージとしてはどちらなのかとお思いでしょうか。

市長

2頭いて、1頭が雄で、1頭が雌であればいいなと、こういうふうに思います。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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