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更新日:2011年3月1日

平成20年度第10回定例市長記者会見記録

日時 2008年9月10日(水曜日)14時00分~
場所 記者会見室
記者数 18人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「第3回札幌国際短編映画祭(SAPPOROショートフェスト2008)」の開催について

まだ残暑厳しい日々が続いておりますけれども、暦の上では秋ということでございますので、きょうは、秋にちなみまして、札幌での話題を3つほど提供させていただきたいというふうに思っております。それは、「芸術」「食欲」「読書」と、この3つの話題を用意させていただいたところでございます。

まず、芸術の話でございますが、きょう、「第3回札幌国際短編映画祭」が開幕をいたしました。ことしも世界各国から多数の応募をいただきまして、国際的な短編映画祭として定着してきたものと、大変うれしく思っているところであります。

ことしの映画祭では、世界76カ国、2,336本の応募作品の中からえりすぐりの113本を上映をするほかに、地球温暖化の危機といったものをテーマとした「SOSライブアースショート」など、特別招待作品59本を公開するということになっております。

この映画祭の特徴は、国内で唯一、作品の放映権を売買するためのマーケットを併設しているということであります。年内には、インターネット上で作品の検索をし、そして、閲覧をすることができるというような仕組みも開設をいたしまして、世界じゅうの映画関係者から注目を集めるマーケットをつくり、それを成長させていきたい、このように考えているところであります。

コメディーやアニメ、ドキュメンタリーなど、子どもから大人まで楽しめる作品がそろっておりますので、ぜひ、多くの方にお越しをいただきたいと、このように思います。

ちなみに、先月、私が中国へ出張してまいりましたけれども、「北京798芸術区」というところがございます。現代美術、現代アートの拠点と、世界が注目するこの798芸術区でございますけれども、ここを訪れた際に、札幌ショートフェストに寄せられました、この作品のクオリティーの高さといったものをお伝えするとともに、札幌の監督の作品をアピールする機会といったものを設けていただけないかというふうなことをご相談をさせていただいたところであります。このギャラリーを持っておられる、ある主宰者の皆さん方にこのお話をいたしましたところ、大変興味を持っていただきまして、札幌で既にこの3年間で応募していただきましたフィルムが6,666本と、非常に語呂がいいのですけれども、6,666本のフィルムが集まっております。年々、クオリティーが高くなっているということがございますので、これを世界への発信基地の1つに、この北京798の芸術区でこれを上映するというふうなことも含めて前向きに検討していきたいというふうなことも、話として、今、進行しつつあるということも話題としてお伝えをさせていただきたいと思います。

今後も、札幌市におけますデジタルコンテンツ産業、この評価を高めて、ショートフィルムの産業化ということを強く推し進めていきたいと、このように考えております。

昨夜、前夜祭ということで、多くの方々がお集まりになりましてパーティーをやりましたけれども、本当に毎年にぎやかに、かつ、彩り鮮やかになってきているなということを肌で実感することができます。また、代表的な作品をちょっと上映していただきましたけれども、本当に面白いといいますか、年々、やはり、クオリティーが上がっているというのは、私のような素人が見てもそのように思うことができるほど、非常に興味深い作品がたくさん寄せられているというふうに思っております。

これが本当に成長して、札幌に応募してみようというような、あるいは、ショートフィルムの登竜門というようなことになればありがたいなというふうに思っているところでありますが、ぜひ、皆さん方もご覧になりまして、また、多くの市民の皆さん方に見ていただきますように、ご案内方お願いできればというふうに考えているところであります。

「さっぽろオータムフェスト2008」の開催について

食欲の秋ということで、19日から開催をいたします「さっぽろオータムフェスト2008」についてのご紹介でございます。

札幌の秋をにぎやかに彩るこのイベントは、北海道・札幌の食の魅力といったものをテーマにしたものでございまして、札幌のみならず、北海道全体の活性化といったことをねらいとするこのオータムフェスト、秋の豊穣祭とでもいいますか、という企画でございます。

大通公園5丁目から8丁目の会場にそれぞれのコンセプトが設けられておりまして、全道のご当地グルメや道産ワイン、あるいは、道産の地酒、酒類などをお楽しみをいただける、こういう場として展開をしてまいります。

特に、8丁目会場で行われます「札幌大通ふるさと市場」は、ことし15年目を迎えます人気イベントでございまして、「リンケージ・アップフェスティバル」をリニューアルしたものでございます。全道各地から100を超える市町村の出店が予定をされておりますので、ぜひ、多くの市民の皆さん方が、自分のふるさとの産物をそこで見ることができる、あるいは、久しぶりにご当地の、出身地の話題にも接することができるというふうな機会にもなろうかというふうに思います。

いろんなところから集まって、この札幌、こういう大都市が形成されております。ふるさとの味を、いま一度、皆さんで味わってみよう、あるいは、そこににぎわいを起こすことによって自分たちの街の活性化に貢献してみよう、そんな思いでもっておられる市民の皆さん方をお誘いの上、お集まりいただければ大変ありがたいと、こんなふうに思っているところであります。

17日間という長期間のイベントでありますので、多くの皆さんに何度となくご来場いただきまして、北海道、札幌の秋の恵みというものを堪能していただきたいなと、こんなふうに思っております。

なお、オータムフェストの開幕日から3日間は、大通公園2丁目を会場にいたしまして、「さっぽろオータムスイーツファンタジー2008」というものも同時開催することにさせていただいております。「甘いものは別腹である」というふうに言いますので、ぜひ、これらにも足を伸ばして、道産食材をふんだんに使用したスイーツ、これを味わっていただければと、このように思います。

このオータムフェストは、道内の農畜産物や特産品を一大消費地でございます札幌で販売、消費を、あるいは、広く道産品の情報発信を目指すためのものでありまして、札幌と市町村の連携による事業というふう位置付けているところでございます。

私は、札幌市というこの大都市が、一定のインフラがほぼ整いまして、都市としての成熟期を迎えておる段階において、札幌市が近隣の市町村をはじめとする道内津々浦々に暮らす方々にこの札幌をどのように活用していただくか、どのように利用していただくかということに目を向けていかなければならないと、このように考えているところでございます。

そこで、手始めに、札幌広域圏の首長さんとお会いをいたしまして、フランクな議論をしていこうというふうな関係をつくっていくための企画をしてまいりました。昨年来、各市町村にお邪魔をさせていただきまして、さまざまな行政課題について胸襟を開き意見交換をさせていただいたところでございます。

今週末には、さとらんどにおいて、秋の恒例行事でございます「さとの収穫祭」が開催されますけれども、札幌広域圏すべての市町村と農協、6農協がこの管内にはありますが、この農協が連携をし、そして、集結をして、農業の紹介や、あるいは直接販売を行う、この「さっぽろ圏大地の恵みフェア」というふうに名付けておりますけれども、これなどは、まさにこの意見交換のたまものというふうに言っていいかなと考えております。

このほかにも、石狩市との人事交流だとか、共同での企業誘致活動だとかをやっておりますが、さらには、直近では、当別町が札幌市内で農産物の直販を積極的に進める、展開するということで大変人気を博しました。こういう事業だとか、小樽市による地場産品のPR活動を札幌市内で行うというような、近隣の市町村との連携が活発化してきているところでございます。昨年まいた種が少しずつ実を結んできているのではないかというふうに、大変うれしく思っているところでございます。

今後も、北海道において最大の資産は札幌という街なのだということをご主張申し上げながら、北海道にお住まいの方々に、よりこの札幌という街をご利用いただく、ご活用いただくというふうにしていきたいと、このことによって札幌という街が活性化をしていける、このような確信を持ちながら取り組みを進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。

子どもの読書活動の促進について

札幌市では、子どもたちの読書を通じて、心豊かに、そして、すこやかに育つことを願って、平成17年に「札幌市子どもの読書活動推進計画」というものを策定させていただきました。地域の皆さんや家庭での取り組み、努力などもいただきながら、子どもたちの読書環境づくりに努めているところでございます。

きょうは、この秋から始めることになりました新たな取り組みといたしまして、いくつかご紹介をさせていただきたいというふうに思います。

まずは、「札幌市家庭読書の日」の設定でございます。これは、家庭において、もっと子どもたちに本に親しんでもらえるように、10月9日を家族みんなで1つの部屋に集まって読書をする日にしていこう、こういう呼び掛けでございます。教育委員会では、この家庭読書の日の周知と家庭での読書活動の支援のための取り組みといたしまして、各ご家庭で不要となった子ども向けの本を集める、そして、これを無料で提供するリサイクル交換市といったものを10月5日に、ちえりあ(札幌市生涯学習総合センター)で実施することといたしております。

また、子ども未来局では、企業や市民の協力によります絵本を寄贈していただく仕組みとして、絵本基金「子ども未来文庫」をこの9月から始めたところでございますが、既に十数件の申し出や問い合わせをいただいているところでございます。

報道機関の皆さま方には、これら子どもと本とのすてきな出会いといったものを応援するさまざまな取り組みについて取材をしていただければ大変ありがたいと、このように考えております。

なお、先月、スタートをさせました図書館の本のインターネット予約サービスでございますが、予約冊数が昨年の1.5倍となるなど、非常に好評を得ているという状況でございます。

ぜひ、多くの方々に図書館の蔵書もご活用いただきながら、家族そろって本のある生活を楽しんでいただければ大変ありがたいと、このように考えているところでございますので、よろしくお願い申し上げます。

配布資料

質疑内容

「白石区・厚別区内のバス路線継続に係る混乱について(1)」

読売新聞

6月から始まりまして、つい先日まで尾を引きましたバス問題なんですけれども、市政に少なからぬ混乱を引き起こしたと思います。それで、市民にもすごい不安を与えたと思うのですけれども、この件に関して、関係者の処分とかを考えていらっしゃるかどうか、それについて市長の考えを聞きたいと思います。

市長

何度か特別の記者会見も開かせていただきまして、バス問題について、混乱については大変申し訳ないということで釈明をさせていただいたり、おわびを申し上げたりしてきたところでございます。大混乱を巻き起こしたという事実は確かにございます。ただ、ようやく、いろいろな方にご迷惑を掛けながらも、正常化といいますか、ひとまずご安心いただける状況に立ち戻ったということでございます。

担当者等の処分ということでございますけれども、現在、問題が収束する状況にございますので、職員の処分ということについては、現在、考えてはおりません。そういう状況でございます。

読売新聞

そうしますと、幹部の処分とかはあり得るということなのでしょうか。

市長

それはまた、事情によって考えなければならないかもわかりませんけれども、職員は現在ある制度の中で精いっぱい努力をして、今回のような事態が発生したということもございますので、ご質問にはそのようにお答えをさせていただきたいと、このように思います。

「白石区・厚別区内のバス路線継続に係る混乱について(2)」

札幌タイムス

今のバス問題なのですが、これまでの経緯の中では、市長が小樽へ行かれる前に記者会見をされていたと。小樽では、一応、ぶら下がりか何かをされたそうですけれども、その後、中央バスさんが、当日、会見をされ、そして、せんだって、社長が記者会見で謝罪をされたようです。

この間、きょうまでに、札幌市として、今、どういう状況にあるのだという市民への説明が全くないんですよね。「待ってください、待ってください」というように、担当部局に聞いても。当然、白石について言えば、業務委託契約ではなくて、業務契約ではなくてやったわけですから、条件も何もなく通常の運行に戻ったのだろうと。ただし、東ならびに新川の営業所、また、補助金をめぐっては札幌市にも瑕疵(かし)があったというふうにも見られますし、さまざまな状況がどうなっているのかなと、市民から見ると「さっぱり分からんよ、札幌市さん、ちゃんと説明してください」という状態が今続いているんじゃないかと思うのですね。今、どういう状態にあると市長は説明されるのでしょうか。

市長

6月17日の段階で中央バスが、12月20日をもって廃止をするという、そういう申し出を行った、届け出をした、その状態から開放されて従前の状況に戻ったという状況でございます。

従いまして、12月21日以降の市民の足は確保される、そういう意味ではご心配は要らない、住民の足は守られたというふうに言って差し支えないというふうに思います。

ただ、この6月17日に廃止届けを出すに至った背景の問題点というのは、いまだ解決をしていないという状況にもございます。東ならびに新川の営業所の賃料等についての中央バスのご主張、赤字であるのだから、あるいは無料に限りなく近い利用で継続させてほしいという申し出があって、その申し出にはなかなかお応えできないという札幌市の態度等についても、従前通りの状態が、現在、続いているわけであります。

これを解決するためには、今までの枠組み、札幌市と中央バスという2つの当事者の間だけでは問題を解決できないだろうということを、この間、確認をさせていただきまして、広く公開した場所でこの議論を解決できる道筋をこれからつくっていかなければならない、そんな状況であるということはご説明をさせていただいたというふうに考えております。

なお、直接のご心配を掛けました白石地区の皆さん方には、現場で私どものほうから説明会を、近日、開きたいというふうに考えているところであります。

また、9月22日に第3回定例市議会が招集されます。また、委員会もそのころに開かれるというふうに考えておりますので、その際には明確にお答えをし、また、それを踏まえた上で、さらに市民の皆さま方にも、しっかりとこの間の経緯、ならびに、どこが問題なのか、そして、問題を解決する鍵になる制度といったものはどういうものが考えられるのかということを申し上げながら、しっかりと議論の枠組みをつくり、解決に向けた、あるいは、これから二度とこのような事態にならないようなシステム構築のために努力をしていきたい、このように考えております。

「今冬の原油高対策について」

NHK

この冬にかけての灯油の高騰、原油高の件でお伺いしたいのですけれども、先日も道議会で、今、定例議会、道議会をやっていますけれども、経済対策と言いましょうか、原油高対策を、いくつか、道のほうで打ち出されていますけれども、これから定例議会、札幌市の議会に向けて、補正も入ってくるのだと思うのですけれども、原油高対策、市長は、この冬、どのようにお考えになっているのかということをお伺いしたいと思います。

市長

昨年も大変な状況にあったことはご承知の通りでありますし、その昨年の状況に対する手当てということで、5万円を限度にいたします生活困窮者に対する融資制度といったものを設けました。そういう制度が今年度もまた必要だというふうにお考えになっている市民の皆さん方がたくさんおいでになるということも承知をいたしております。昨年よりもっとひどい状況になるということもありますので、これらについても、現在、検討させていただいているところであります。

さらに、さまざまな生産現場、あるいは流通業界等々におきましても、この原油高といったものが企業の運営に極めて大きなダメージを与えているということも、われわれの日常感覚の中でも分かりますし、あるいは、事業者の皆さん方からも、どうしたらいいのだろうか、市としての対策を立ててほしいというようなご要望もちょうだいしているところであります。

ただ、これも自治体だけの救済策ではとても間に合うような状況ではないということもまた真実だというふうに思います。国および道、そういう自治体、これらが一体となって何ができるかということを考えていかなければならないという問題でもあるというふうに思います。

そんな中で、今、国が経済対策を立て、そして、若干、国会が総裁選等々の問題で、この開催、開会時期がどうなるか、あるいは、どのような議論になるか、対策が現実にどのように打たれるかということについて不分明なところがございます。

しかし、政治日程の中で、この寒くなる以前に何らかの対策といったものが国からも示されてくることは期待をしているところでありますので、もう1つ、北海道議会の中でも、今、対策ということで提案をされているようでございます。これらの動向をしっかり見ながら、札幌市の役割といったものもその段階で考えていきたいというふうに、現在、考えているところであります。

当面、9月22日に開会をいたします第3回定例市議会には、これらの情勢を見た上での提案ということになりますので、今のところ、緊急対策というようなことでは補正等については、現在は準備はしていないという状況にございますが、具体的には、それらの、先ほど言いました国の対策、道の対策等が出そろった段階で、4定、あるいは、その前に3定の後半等で出す可能性が、補正予算を組まなければならないという状況もあろうかというふうに思いますけれども、現在はそういう状況でございます。

「産婦人科救急医療体制をめぐる問題について」

毎日新聞

札幌市の産婦人科の救急医療体制をめぐる問題で、今、有識者を集めて、(札幌市産婦人科救急医療対策)協議会を、救急医療体制をどうしようかということで議論されていますけれども、この議論の中で、かかりつけ医を持たない妊婦が飛び込みで出産されて、それで不払いの問題であるとか、軽症患者が二次救急医療に来て混乱しているという話等、いろいろな問題が出てきていますけれども、この問題について、市長はどのようにお考えになっているのか。例えば、何が問題になっているのか。つまり、ほかの都市では起こっていないのだけれども、道内のほかの市町村では起きていませんけれども、札幌市でこういう比較的医者が多いと言われている札幌市でこういう問題が起きている。この問題について、市長は、何が問題で、どのようにお考えになっているのか、そこをお聞かせください。

市長

札幌市においては、お医者さんは、数的には多いと思われるというお話でありますけれども、人口割合の中でいえば、また診療科目からいって、産科の先生方の数はやはり減少傾向にあるということは否めないというふうに思います。ですから、医師不足、医師がとんでもない労働条件の中で働かざるを得ないという状況にあることは、これは大都市札幌のお医者さんも例外ではございませんので、非常に厳しい状況にある。医師不足ということは第一に挙げられるというふうに思います。

もう1つは、先ほどもご指摘ありましたように、妊娠をされた方がかかりつけのお医者さんを持たない、要するに、定期検診を受けずに臨月を迎えられるというような状況がしばしばあるということが、一番大きな問題ではないかというふうに思っております。

従いまして、少子化対策という中で、妊婦の検診5回までは無料にいたしますというふうな制度を設けさせていただきまして、これは赤ちゃんに恵まれたご家庭の、あるいは女性、お父さん、お母さん方が本当に努力をして、経済的につらいところもあろうかと思いますけれども、ぜひ、母子共に健全に赤ちゃんを迎えられるように、責任を持った対応を取るということがとても大事なことであろうと。そのことが完ぺきに行われれば、いわゆる産科の救急医療という状況はドラスチックに変わるだろうというふうに私は考えます。しかし、それがなかなか進まないという状況の中で今日のような問題が生じているのだというふうに私は理解をしております。

また、札幌という街は、未成年者の人工中絶率が異常に高いというデータの背景もございますけれども、そこら辺の妊娠に対する物の考え方といったものが、子どもに対する責任だとか、妊娠をする母親の健康、母体の健康ということに対する意識、問題意識といいますか、責任意識といいますか、そういったことが若干薄らいできているのではないかという全体的な文化の問題も遠因としてはあるのではないか。そこら辺は、これからさまざまな教育等々でしっかりカバーをしていかなければならないといいますか、というふうに私は考えているところであります。

これから議論をする際には、そういう性教育の問題も含めて全体的に手当てをしていかなければ、この問題状況は変わってこないのではないか、こんなふうに思っているところです。

「東区内での古タイヤ大量放置への対応について」

HBC

きのうも市のほうで東区の古タイヤの問題で、市のほうで調査に行かれているようなのですが、今後、これからご検討されるものとしてあらためてお聞かせ願えればなと思っております。

市長

不法投棄の問題について、清田区のいわゆるごみ回廊ということで全国的に注目をされたところまでいってしまった問題を札幌市は経験をしているところであります。これを排除するために、相当の手数と費用を負担しなければならなかったという現実がございます。

そういう中で、今回の問題も、古タイヤが山積みにされていて、それを退去、排出命令を出しても聞いていただけないという状況にございます。これは、非常に危険な自然発火ということが起こる可能性がある。特に、これだけ乾燥し、暑さが続いているという状況の中で、それが自然発火ということになる可能性が十分あるということもあります。そういう危険物という問題意識を持つときに、早期に状況を解決しなければならないというふうに考えております。

その意味で、これを行政代執行するということを視野に入れて、迅速に手続きを進めてまいりたい、このように考えております。

「白石区・厚別区内のバス路線継続に係る混乱について(3)」

TVh

先ほどのバス問題でちょっと確認したいことが1点ありまして、先ほど、幹部の処分について検討される、場合によっては検討されると。それは、市長ご自身も含めてということでよろしいですか。

市長

はい。あり得ることだと思います。

TVh

それともう1点なのですけれども、ジェイ・アール北海道バスさんのほうへの対応というか、補償問題というか、そういったものが具体的にありましたら教えてください。

市長

現在、後継事業者としていったんお願いをしたジェイ・アールバスさんが、12月21日に間に合うようにということで準備活動をされていたという事実がございます。その中で、機材を整えるというようなことが現実に進行していた。それを止めるためにはどうしたらいいだろうかというその中で、現在、損害をできるだけ少なくするという作業をさせていただいているということでございます。

TVh

重ねてなのですけれども、具体的な金額は出ていないということでよろしいですか。

市長

ええ、それはまだ分かりません。

「白石区・厚別区内のバス路線継続に係る混乱について(4)」

朝日新聞

バスの件でもう1つだけお伺いしたいのですが、中央バス側が、今年度、それから昨年度の赤字の措置について、現行制度よりは積み増すような形、あるいは、その新しい制度の前倒しということになるのかちょっと分かりませんが、要するに、より多くの支出を札幌市に求めてきています。それについて、今、もう既に話し合いは始まっているのでしょうか。

それから、10月の初め、あるいは9月の終わりごろに説明会を、できれば中央バスさんと一緒にやりたいという意向を聞いていますが、それまでに何らかの方向なりは出てくる可能性はあるのでしょうか。

市長

なるべく問題解決を早くですねということは、われわれも心得なければならないことでありますけれども、やはり、議論の透明性というふうなことがなければいけないということを、今回の事態が発生した大きな原因として、そこが当事者、2者間の議論だけで、もちろん補助金ということで予算の措置が必要ですから、議会にはご報告し、そしてご承認を得なければできないことではありますけれども、その詰め方についても、詰める、議論をする過程も明らかにしていかなければいけないという考え方をしておりますので、この議論の枠組みを、今、検討させていただいているという段階で、具体的にはまだ話し合っていないということであります。

それで、住民に対する説明というのは、今日までの問題状況等のどこが問題だったのかということについてのご説明をさせていただきたいというふうに考えております。

朝日新聞

これまでの経緯で言いますと、役所の方々と中央バスさんとのいわゆる路線移譲前のさまざまな話し合いの段階で2種類の合意があったような報道もございます。

今、透明化が必要で、決定のプロセスについても、当事者間のみならず、市民にも見せていくというのは、その辺りの反省ということなのでしょうか。

市長

そうです。やはり、交渉ごとというのは、事務レベルで進めていくというのも1つの方法でありますけれども、これだけ多くの皆さま方が影響を受ける問題でもありますので、お互いにどういう考え方でいるのかということについては、やはりオープンにするほうが私はいいだろうというふうに考えてのことでございます。

「行政委員等へのタクシーチケットの交付について」

札幌タイムス

札幌市のタクシー利用についてちょっとお伺いしたいと思います。

市の職員ならびに行政委員会などについて、チケットの閲覧を、今、情報開示によってさせていただいているのですが、市の職員についてはさまざまなことがございますので、これはまたあらためて取材、報道をさせていただきたいと思うのですが、とりあえず、原則的なところで、行政委員、それから条例に基づく、法律に基づく付属機関、それから、類似機関ですか、先ほど例に挙げられましたけれども、産婦人科のような問題を持った委員会もございます。これなどについて、タクシーチケットを出す、出さないというのは、要するに、条例に基づくものではなくて、札幌市の旅費条例というものがございますから、各局に出しているところによると、要するに、この条例に基づいて費用弁償できるというのを根拠に出しているよというふうにきのうまで聞いていたのですが、法制課でその条例の根拠を求めましたところ、タクシーチケットについては、費用弁償に当たらないと、これは。実際にお金を払っているわけではないですから。

それで、見ますと、行政委員、特別、そういうさまざまなチケットを見ますと、これはどうもおかしいよというのも散見されます、実際にですね。

そういう中で、他市では、例えば、横浜、大阪について聞いてみましたら、タクシーチケットは出しておりませんというようなお答えが返ってきました。札幌市でも、要するに、特定の委員会で、求めがあった人だけに渡しているという場合もありますし、それから、全部渡しちゃうという例もあるようです。そして、全く、逆に交通費を出さないという委員会などもあります。要するに、単純に予算付けの話だというふうにも聞きました。ということになると、予算付けということになると、市の、市長の判断、本来であればその辺は行政部で統一した基準を設けなくちゃいけないのですが、行政部は、要するに予算付けの問題ですよと、ぶん投げております。

市長に聞くのも恐縮なのですが、その辺について、本当に必要なのか、必要であれば、こういう基準で出すんだよというところが、本来、必要なのではないでしょうか。というのは、市長も弁護士でいらっしゃいます。弁護士のところも、公認会計士のところも、医者が入っているところもございます、医師も入っているところも。全く出さない、全部謝礼の中に入っている部分もあります。片方は出すと。こんな、非常に矛盾したといいますか、基準が全くないなんて話がまかり通るんですか。どうなんでしょう。ここのところで、要するに、基準を設けるのか。常識から見ると、要らないんじゃないのというところが多いんじゃないかと思うんですけどね。

市長

私も、市長就任前に弁護士会の推薦を受けて札幌市の委員をやっていたことがありましたけれども、その際にいただいた覚えは全然ないものですから、今お聞きして、タクシーチケットがそういう形で使われている、しかも、使い方がばらばらだというご指摘が真実だとすれば、それは、やっぱり再考しなければならないのではないでしょうか。

居酒屋タクシーではないでしょうけれども、そんなむちゃくちゃなことはやっていないと思いますけれども、実費弁償ということが原則だということになれば、それは実費を差し上げるというようなことでやるべきでありましょうし、いずれにしても、取り扱いがばらばらだというのは、どうもよろしくないかなというふうに思いますので、そこら辺は少し検討させていただきたいというふうに思います。ご指摘、ありがとうございました。

札幌タイムス

もう1点なのですが、これは注文なのですが、今、開示をしていただいたタクシーチケットのてん付状況を見ますと、これも非常に、現物を出す、閲覧ですから、現物でもよろしいのですが、個人的な状況に応じてということでコピーをしていただいているのですが、1つの紙に10枚か何枚か張っているわけですよ。張り方によって、1枚1枚、2枚くらいかな、全部、1枚の紙にてん付したやつを、コピーをとるときに、6枚にも7枚にもコピーをとらなくてはいけないという状況が生じております。もともとが重なって張っているんですね。ですから、全部、1枚1枚コピーをとるんですよ。これは、非常に無駄ですし、閲覧をされるということを前提にしていないところが多いようです。公文書ですから、そういうものが、どんなものでも閲覧されるんだということを前提にして、税金が安く上がるように、少しでも使わないで済むような仕方を工夫していただきたいなと。これは注文です。よろしくお願いします。

市長

僕らも、医療資料なんかを見ますと、検査が全部そういう形になっているのですよ。そうすると、全部閲覧するのにえらい大変だという経験はございます、カルテ等ですね。コピーをすることが前提ではないというのが、多分、こちらの立場だと思いますけれども、閲覧には差し支えないでしょうけれども、それをコピーをとるということになりますと、そういう事態は発生するだろうということは想定されますので、そこは検討させていただきたいというふうに思います。

札幌タイムス

ちなみに、これは閲覧ですので、これは市の税金ですね、全部。コピーは、私がしているわけではないのです。全部、税金です。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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