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更新日:2011年3月1日

平成20年8月臨時市長記者会見記録 

日時 2008年8月30日(土曜日)17時00分~
場所 記者会見室
記者数 19人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について

本日は土曜日の遅い時間にもかかわらず、急きょお集まりいただきまして、ありがとうございます。

これからご説明申し上げようとしておりますのは、北海道中央バス株式会社の白石営業所管轄9路線の廃止の問題でございます。

現在、市議会をはじめ、多くの市民の方々からも、対応策についてさまざまな意見が札幌市に寄せられておりまして、報道機関におかれましても連日大きく取り上げられておるところでございます。

私は、ことしの12月21日に向けまして、ジェイ・アール北海道バスによって路線の存続に向けた準備が着々と進められている状況にあるものの、より多くの市民の方々の理解を得るために、どういった方法が路線を維持するために最もよい方法かということにつきまして、中国に出張をしていた間も、悩み続けてきたところでございます。

ジェイ・アール北海道バスには、中央バスが廃止した後の9路線すべてを、札幌市が初期投資を負担するので、何とかジェイ・アール北海道バス側で、路線の存続にご協力いただけないかとの申し入れに対しまして、公共交通事業者としての社会的な責任を果たすと、このようなご判断をしていただきまして、白石営業所管轄9路線26系統のバス路線の継続運行を引き受けていただいたところでございまして、このご判断に対しまして心から感謝を申し上げているところでございます。

新規に路線参入することになるジェイ・アール北海道バスに対しましては、後継事業について基本的な合意をいただきまして、今日まで準備をしていただいたところでございます。

その中で、ジェイ・アール北海道バス株式会社におかれましては、「3年間の委託運行終了後も、自主運行を継続する。引き受ける以上は、赤字を理由に撤退することはない」旨を表明していただきまして、並々ならぬご努力、ご尽力をしていただいているところでございます。

しかしながら、税負担に対する市民の反響が大きく、社会的な混乱が生じていること、一方で、12月21日からの地域の足を守るためには1分たりとも、時間の予断を許さない状況におかれておりまして、早急にこの事態を収拾させるために、熟慮、熟考を重ねた結果、ジェイ・アール北海道バスに、私の考えをお伝えして、ご理解を得て、事態の収束にご協力をいただくことをご決断をいただいたところでございます。

きょう、直接、ジェイ・アール北海道バスの小森会長さんと木村社長さんにお会いをいたしまして、私の苦渋に満ちた考えではございますけれどもお伝えをさせていただきまして、このたびの後継事業の引き受けをやめることについて、何とぞご理解をいただけますようお願い申し上げたところ、これに応じていただける旨の、ご決断、ご英断をいただいたところであります。

この結果をもちまして、直ちに本日この記者会見終了後、小樽の中央バス株式会社に訪れまして、平尾社長さんと交渉を開始していきたい、このように考えているところでございます。

今回は、もともと札幌市と中央バスの間で行われておりました、東営業所および新川営業所の貸付料有償化をめぐる交渉が発端でありまして、こうしたことで、ジェイ・アール北海道バスには、これまでに採用内定を通知した乗務員に係る人件費のご負担をお掛けすることになるとともに、内定に至っていない応募者の方にも、その期待をするという意味合いにおいて大変ご迷惑をお掛けしていることにつきまして、併せてお詫びを申し上げたいとこのように思います。また、ジェイ・アール北海道バスにおいて人件費以外に発生します費用などの補償については、札幌市が主体となりまして、十分に責任を持って対処してまいりたいとこのように考えているところでございます。

さらに、今後は、現行の補助制度の見直しを進めていくなど、まだまだ課題は多々ありますけれども、多くの市民の理解が得られますように、透明性のある議論を重ねてまいりたいと考えております。そのためには、ジェイ・アール北海道バスはもとより、北海道中央バス株式会社、株式会社じょうてつなど事業者の皆さま方の共通のテーブルを設けまして、相談させていただきたいと考えていますので、どうか幅広く情報交換をさせていただければとこのように考えているところであります。本日お集まりをいただきました皆さま方にお伝えする内容は以上でございます。

質疑内容

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(1)」

STV

今回、このジェイ・アールバスへの引き継ぎを、先日の委員会、それから会見では決定事項という言葉を使われておりました。ただ、きょうに至って、やはりこの変えられたというところの、やはりどういうご判断があったかというところをもう少しまず伺えればと思います。

市長

やはり、市民に税をもって対処しなければならないからでございます。その上で、財政市民委員会でもそうでございますが、市民の皆さまからも多くの意見をちょうだいしておりまして、その内容はいずれも税負担で、多額に上るというような内容のご批判でございます。そのことについて、私どもの判断、もう一度、いい方法はないのかということで、熟考、熟慮を重ねた結果、こういうことになった。

それから、ジェイ・アールバスさんのご了解なしには、この決断の変更はあり得ない事柄でもございます。今回、先ほど申し上げましたように、ジェイ・アールバスさんからすれば大英断のご協力をいただけるお話でございますので、このような札幌市の見解を変更させていただくということでございます。

STV

もう1点伺いますが、こうした判断、きょうですが、21日に小樽で平尾社長とお会いになったときに、やはりそのトップ会談のときに、いったんは廃止届けを取り下げてもらえるのであれば、それを進めていただきたいというような発言があったようにも聞いておりますが、そのときに、いったんは中央バスと合意かというところまで行って、またジェイ・アールバスに戻ったというのは、あのときにはどういうことがございましたでしょうか。

市長

すべての中央バスの社長さんとの会談の中で、私ども、再三、ジェイ・アールバスが既に手続きの準備に入っているという情勢を、私は全部がどの程度進んでいるかについては、もちろんとらまえてはおりませんでしたけれども、6カ月の間にすべての事務が整えなければならないということがあります。これはかなり深刻な状態になるということはございます。当然、ジェイ・アールバスにそこら辺のご説明をしなければ、直ちに2者間で、札幌市と中央バスの間だけで問題が解決できるという状態ではないということでございます。

STV

確認ですが、あのときは、21日の午前に中央バス、午後にジェイ・アールバスということでお会いになったと思いますが、やはり、そういった両者、午前中の段階、それから午後のジェイ・アールバスとの話し合いをした中で、やはり、あのときにはジェイ・アールというふうに至ったということでよろしいですか。

市長

そのとおりです。

確かに、午前中には平尾社長さんからも、まだ間に合うのではないかというふうなお言葉をちょうだいいたしましたし、私どももそれが可能かどうかといったことについて、前提条件が整えば、それは1つの考え方であるということは申し上げております。そこら辺でまた、そのときどういう状況だったのかということについて、お互いの文書のやりとりとかといったことは、ご質問書とかございますけれども、事実としてはそういう経過の中での話というふうにご理解をいただきたいなというふうに思います。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(2)」

札幌タイムス

これから、あらためて基本合意なり何なりの交渉を再開するということなのでしょうか。まだ、とりあえずはジェイ・アールバスさんが降りたので、英断をもって降りてくれたので、中央バスさんに依頼する、中央バスさんしかいなくなっちゃうわけですから、それを札幌市としてお願いをすると、へりくだったかどうかよく分かりませんけれども、そういう今、状況にあるのでしょうか。それとも、この前に、21日に、一定のラインの交渉を進めようかという話をされたようでもあります。そのラインからスタートするのですか、どっちなんですか。

市長

8月21日にすべての話ができたわけでは、もちろんないと。これは、長く議論をしてきたさまざまな調整しなければならない議論がまだあるわけでありますので、スタートラインに立たせていただくと、こういうことだというふうにご理解いただきたいと思います。もちろんお互いにいろいろな条件が満たされた8月21日段階で話し合ったことの前提条件についてのそれぞれの思いといったものをきちんと申し上げながら、再開をさせていただく、こういうふうに考えております。

札幌タイムス

あの日、下村(市民まちづくり)局長の説明の後に、中央バスさんは記者会見を開きました。札幌市に一定の前進があったので引き受ける用意がある、要するに、端的に言えばそういう話でした。その際に、要するに、そのラインから話し合いが、私ども市民に、そのラインから要するに中央バスさんは進んでいくのだよというふうに受け取っていいのですか。

市長

これは、ですから、これからの、きょうお話をさせていただく内容にかかわる問題であります。その上で、直接お目にかかってお話を、市民の希望でもあるということ、たくさんの市民の皆さん方からのご意見をちょうだいしながら、こういう場に私は立っているということをお話を申し上げて、ご理解をいただくというふうになるかと思います。

札幌タイムス

すみません、私ども市民は怒っているのですよ、中央バスさんにも。札幌市さんだけに怒っているんじゃないんですよ。中央バスの態度にも非常に怒っているんですよ。

ましてや、2回にわたる記者会見に、社長は、札幌市民の前に来て頭を下げない。この状態を札幌市民はものすごく怒っているんですよ。まして、きょう、これから市長は行かれて小樽で会談するそうです。一体どこの話をするんだ、小樽の足の話をするのかと。札幌市民は、そのぐらいのことは分かっているわけですよ。ましてや、今回、来て、当然、社長が記者会見に来られるのでしょうから、市民に対してごめんなさいと謝るのは当たり前の話ですから。公共交通事業者としてですね。それを、これから市長が小樽に行って、懇談をして、一体、何時に記者会見するんですか、社長は。市民は怒っているんですよ。毅然とした態度をもって札幌市は中央バスとやってくださいよ。それは、市民全部の願いだと思いますよ。税金が高く取られるから、中央バスでしょうがないから、はっきり言ったらそれだけの話です。中央バスに対する信頼なんか一かけらもありません。その状況を中央バスが知っているかどうか。それを市長がしっかりと伝えるのが市長の役割じゃないですか。

市長

ご意見をちょうだいしております。そういう考えもあるということについては、認識を今させていただきます。これは、中央バスの社長さんにおいてそのことについては対応されると、こういうふうに思いますので、今のご発言は、私どもも「しっかりせい」というふうな市民からの意見ということでお受けさせていただきたいというふうに思います。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(3)」

読売新聞

まず、1点、確認なのですが、中央バスが運行を継続するということは決まったということではないのですか、今の段階では。

市長

私どもが運行を継続していただくためのお願いをする前提条件が整ったと、そういう状況だというふうにご理解いただきたいと思います。

読売新聞

それで、先ほど市長のお話の中にもありましたが、この問題は、営業所の有料貸し付けがきっかけなのですけれども、中央バスにもう一度再要請をすることで、この営業所を無償にしたり、または補助金を上乗せしたり、そういう対応を取るということなのでしょうか。

市長

そこら辺は、これまでの経緯について、市民の皆さん方に必ずしも十分伝わっていないという状況があるというふうに私は思います。中央バスさんのご要望、それから、札幌市の市民の財産を守る、かつ有効活用する、そういう基本姿勢とどのように調整をするのか、こういう問題でありますので、私は、当然のことながら、この問題については合理的な解決方法を求めるために、これまでのいろんなやりとりもありますけれども、それも踏まえてしっかりとしたルールを議論をさせていただきたい。これは、本当に市民の皆さま方の目の前で分かりやすい説明をしなければいけないというふうに私は思いますので、今後の交渉についてはそのような透明性のある議論の中でさせていただきたい、こんなふうに思っているところであります。

読売新聞

それともう1点なのですが、市の対応が二転三転したわけですけれども、この過程で、市にはどのような問題点があったと市長は分析されているか。

また、市民に対して、どのように、何というのでしょうか、コメントというか、それをもう一度ちょっと聞きたいのです。

市長

まだ問題がすべて解決しているわけではございませんので、すべてについてお答えするというわけにはいきませんけれども、少なくとも、今日、こういう混乱が生じているということは事実でありますので、早急にその事態を解決する方向で私どもが行動を起こすということは当然のことというふうに考えますし、その解決内容についても、先ほどのご質問にありましたように、やはり、筋の通った解決方法をこれは求めていかなければならない。市民の皆さま方に説明できないような内容の解決では困るわけでありますので、そういう意味で、しっかりとした議論をさせていただきたい、このように思っているところであります。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(4)」

朝日新聞

これまでさまざまな経緯があって、率直なところ、中央バスさんと札幌市との間に、現在、信頼関係が構築されているとは非常に言い難い状況で、しかも、まだ中央バスさんとどういう前提で詰めるかということもなく、ジェイ・アールバスとの協議を白紙にした。大丈夫なのかということがまず1点です。

それともう1つは、確かに19億というのは大きなお金なのですけれども、信頼構築ができていない相手に対して、またその補助金の交渉をするということに対して、市民あるいは議会の十分な同意が得られるとお考えか。

それから、今回、中央バスがさまざまな土壇場の動きをする前後で、野党の議員さんたちなんかの動きもございました。あらためて、議会全体に対して十分説明がつく、そして、市民に対して説明がつく解決というのがこの方向性で可能なのでしょうか。可能だという信念をお持ちなのでしょうか。その辺りを。

市長

これは、一度決断をした後の事態を今日まで踏まえて、本当にこれは、公共交通事業といったものの性格と、それから、規制緩和の後の参入、撤退の自由化というようなこととの兼ね合いで、はざまで起こってくる1つの問題という認識は持っております。その上で、私たち市の執行部といたしましては、市民の利便性といったものをしっかり確保するという目的、さらに、持っている財産を適切に管理し、かつ、それを運用するということの使命、これらの中で、私企業たる事業者の皆さん方の利益、これをどのように調整していくかという極めて難しい問題ではありますけれども、189万札幌市民がこのまちに必要だと考える交通、バスのネットワークの堅持といったことを最大の課題として、多くの市民が望んでいるということを率直に申し上げて、その合理的な解決方法をぜひとも再構築させていただきたい、このようにお願いをし、要請してくる、そういうふうに思っているところであります。

自信はあるのかということでありますが、公共交通事業者としての、これまでさまざまな形で市民の足を守ってくるという仕事をされておられた会社でございますので、われわれの真摯(しんし)な対応といったものがあればご理解いただけるものと、このように確信しているということでございます。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(5)」

札幌タイムス

1つはお願いと1つはご質問なのです。

先ほど申しました、これは最低限のルールといいますか、札幌市民の前に相手の社長が来て記者会見するのは、これは常識ですから、これだけの大事な問題ですから、市民に謝罪をする、それが、最低限、そこから始めてもらわんと困る、これがまず1つ要望です。

それから、2つ目なのですが、はっきり言うと、中央バスに手玉に取られちゃ困るよということです。庁舎内でいろいろさまざまなところで取材をしていましたら、どんな路線だって、朝晩の通勤・通学時だけを考えるとペイする、日中だけはこれはどうにもならんかもしれない。じゃ、日中について市が依頼するという手だってひょっとしたらあるのかもしれない。さまざまな意見があるようです。ご意見が飛び交っているようです。決して、要するに、中央バスに手玉に取られるというか、そういうことがないようにしていただきたい。少しでも税金を安くしていただきたい。税金投入をですね。また、必要な税金、市民の足を確保する、そこについてはしっかりと投入しなくちゃいけない問題だと思っています。

その辺をお願いしたいのですが、市長としてはいかがでしょうか。

市長

ご趣旨はよく分かります。私どもは、先ほど来申し上げておりますように、市民の皆さん方の足を守る、それは都市の重大な責任であるというふうに考えておりますので、そのことが合理性を持った、合理性というのは、まさに私企業にお願いして、そのお願いの仕方も、市民が納得できるということを含んだ上での合理性といったものを追求していくということが大事だというふうに私は思いますので、そんな意味で努力をさせていただきたい、最大限の努力をしていく、そんな決意できょうは臨んでいるところでございます。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(6)」

北海道新聞

1つ、まず、車両を発注済みということなのですけれども、人は、内定者はジェイ・アールが雇うということを先ほどおっしゃいました。1つ、車両についてはどのようになるのですか。キャンセルをするのか。それとも、買って中央バスに移管するのか。

あと、人に関しても、本当にジェイ・アールが全員雇うと、そういうことでいいのでしょうか、それを、ちょっと1つまず確認です。

市長

これは、細部にわたるといいますか、非常に重要な問題ではありますけれども、それぞれの事業者の、これからも、調整の額がどれくらいになるのかということを含めて、はっきり、今の私のところでは、最終的な、何といいますか、ロットというのは分かっていない。お話としては聞いてはおりますけれども、それがどの程度ということについては分かりませんので…。

北海道新聞

キャンセル料を払うということですか。

市長

ですから、それがいいのかどうなのかということも含めて議論しなければならないというふうに思います。

北海道新聞

内定者については、ジェイ・アールさんが全面的に雇用すると。

市長

それは、ジェイ・アールさんのほうでの記者会見でそのことが明らかになるというふうに思います。私のほうで、その点について言及するのはなかなか難しい話だと思います。

北海道新聞

もう1点なのですが、この間、ぶれにぶれて、先ほど筋道を通して解決したいとおっしゃいましたが、もう既に筋を曲げて解決したわけだと思うのですけれども…。

市長

いや、まだ解決に至っていないのです。

北海道新聞

ただ、筋を曲げてしまったと。

それで、市長ご自身の政治生命というか、政治責任といいますか、それについては、ご自身、どのように思っていますか。

市長

極めて厳しいご批判をいただくのではないかというふうに思います。それはやむを得ないことです。そこから逃げるわけにはいきません。

そういう中でも、最大の方法を、この段階に至っても最大の利益を、市民の最大の利益を追求していきたい、そういう決意の中で申し上げているところでありますので、私の責任そのものは、行政の長としての責任についてさまざまな評価を受けるというふうに思いますけれども、今、私がなすべきことは、今、問題になっている問題を、最大限、市民の利益のために努力をするということだという決断の中での話でございますので、それも含めてご評価をちょうだいしたい、このように思います。

北海道新聞

最後ですけれども、やはり、市民に不安を与えて、なおかつ混乱を与えて、本当に大丈夫なのかという思いをされている方が多いと思うのです。特に利用者の方です。それについて謝罪とか陳謝する気持ちというのはないのでしょうか。

市長

もちろん、申しわけないということは、先ほども冒頭に申し上げているつもりでありますけれども、混乱を招いたということについて、最大限、われわれのスタッフ、職員も、この間、一生懸命頑張ってきたというふうに私は評価をしておりますけれども、結果的に混乱を招いているということについては、これは、私は、市民の皆さま方に申し訳ないということを率直におわびを申し上げたい、このように思います。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(7)」

毎日新聞

一番最初の質問で、今回、方向転換ですね、方向転換した理由として、市民の批判の声があったということなのですけれども、具体的に何か、例えば、市民の声が多く寄せられているとか、あるいは、直接、市民団体の方が市長のほうに意見をしてきたとか、何かそういった具体的な行為というのはあるのでしょうか。

市長

市民の声を聞く課という部署がございます。そこにもたくさんの意見が寄せられておりまして、きちんと交渉を、再交渉したらどうか、あるいは、10億円、19億円という額を見てびっくりしたとか、さまざまなご意見、感想といったものも寄せられているのが事実であります。もちろん、この間、非常に詳しい知識を、経過を知っておられる方々からも、この問題を心配する声を市民の皆さん方からも寄せられておりますけれども、そこら辺も含めて、今、一番取り得る最もいい方法は何かということを考え、行動に移すということを、今回、決断をさせていただいたということであります。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(8)」

HBC

ジェイ・アールに費用、掛かった費用の負担を札幌市が受けるということですけれども、具体的にどのくらいの額というふうに見積もっていらっしゃいますか。

市長

まだ分かりません。

また、札幌市が責任を持ってというのは、札幌市の支出になるのかどうなのかということも含めて、これから精査をしなければならないことがたくさんあるというふうに思います。

今の準備状況の内容、段階、そういったものをしっかり、ジェイ・アール北海道の小森会長および木村社長さんのお話によれば、その経費といいますか、というものは最小限になるような最大限の努力をするという話もお伝えいただいておりますので、その辺は後々の話ということでご了解いただきたいというふうに思います。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(9)」

UHB

今回、ちょっともう一度教えてもらいたいのですが、ジェイ・アールバスさんで選定したという方針を、中央バスさんにあらためてまた、選定に戻すという形で、ジェイ・アール北海道バスさんが委託の撤回という形で出てきたのですけれども、ここに関しては、もともと中央バスに今後交渉していかなければならないというか、交渉していくための根拠があったと思うのです。そこに関してもう一度説明してもらっていいですか。ジェイ・アールバスさんが撤回をする理由ですね。今回、業務委託自体を撤回しても大丈夫というふうに市側が判断したその理由ですね。市税の投入額の話とか…。

市長

それは、もちろん、私の方で…。

UHB

ちゃんと具体的な根拠を…。

市長

私の方で、今の状況について、会長ならびに社長に直接お目にかかって要請をさせていただいたと。それに対して、大変苦しい中ではありますけれども、市民のためにここは引きましょうと、こういう話があったというのが、そのとおり、お答えになろうかというふうに思います。

UHB

市としては、やはり中央バスさんに戻した方が税負担も少なくて済むという判断があった下で、ジェイ・アール北海道バスさんの方にお話をされに行って、決断をしてもらったという流れということでしょうか。

市長

そのとおりだというふうに思います。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(10)」

北海道新聞

今後、小樽にお願いしにいくということなのですけれども、その内容というのは、要するに、以前、中央バスのほうで会見があったのですが、その補助制度を見直していただけるならば可能ですというお話があったということで、そのことについてお話をして、もう一度交渉して、交渉するということになるのでしょうか。

市長

さまざまな問題を解決しなければスムーズにいかないというふうに私は思います。

しかも、それは、市民がご理解いただけるという内容でなければならないというのは、先ほどからご質問いただいている皆さん方にお答えしている基本スタンスであります。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(11)」

財界さっぽろ

確認なのですけれども、21日に、午前中、中央バスの社長さんとお会いになったときに、先方さんは、基本合意があったような感じでお話ししていますけれども、市としては、そのときは基本合意はなかったというお考えなのでしょうか。

もう1点は、その日の午後、ジェイ・アールさんともお会いになっていますけれども、きょう、委託の白紙撤回について初めて提案されたのか。それとも、21日のジェイ・アールとの会談の中で白紙撤回も考えている旨をお伝えはしていたのでしょうか。

まず、21日の中央バス…。

市長

基本合意があったかどうか、何をもって基本合意と言うかについて、これはまた概念が独り歩きするのは非常に問題があると思いますので。

私どもは、過日、そういう申し出があったということを前提に、札幌市と中央バス株式会社との間だけで解決できる問題ではないという状況に、今、あるのだということを申し上げながら、再三申し上げているのですが、そこら辺の前提条件が整えば、それは、ある意味、さまざまなことが考えられるという状況の認識を申し上げているわけであります。

そしてまた、中央バスにおかれましては、この路線ばかりではなくて、札幌市の市民の足を守るために、今日までシェアが60%ほどある、そういう大事業者でありますので、私どももスムーズに、本当に良好な関係を保つということに努めなければならない、そういう責任がわれわれにあるだろうと。それは、これからの基本姿勢の中ではっきりさせていただきたいというふうに思っております。

財界さっぽろ

2点目のその日の午後にジェイ・アールバスさんのトップ会談をしたときには、今回のような委託撤回について市長の方からご提案はしていないのですね。

市長

委託撤回というよりも、中央バスと午前中にお話をさせていただいたときには、そのような継続もあり得るというお話をちょうだいしたということは、当然のことながら、お話をさせていただいております。

財界さっぽろ

最後に質問なのですけれども、これからスタートラインに立ったというお話がありましたけれども、中央バスさんと交渉を進めていくということですけれども、先ほどの質問にもありましたけれども、これがスタートラインなので、最終的に中央バスさんときちんと決め得る、中央バスさんに決め得るという自信はおありなのでしょうか。

市長

これは、そういうふうに、私は、市民から負託を受けて、きちんと交渉をして、市民負担を少なく、そして円滑な交通の保持といったものを頑張れと、こういうお話に、私は市民の皆さま方から、そういう役割をちょうだいしている、こういう認識でありますので、最大限、その旨を中央バスさんにもお話し申し上げて実現できるように努力をしていきたい、そういう考え方であります。

繰り返しになりますけれども、そのようにご理解をちょうだいしたい。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(12)」

毎日新聞

1点、ジェイ・アールバスさんとの21日のトップ会談で、前提条件の話も、中央バスの継続の話もされたということなのですけれども、その21日のジェイ・アールバスさんとの会談、あと、きょう、ジェイ・アールバスさんと会談されましたけれども、今回、どうやって説得というか、ジェイ・アールさんが受け入れるように説得されたのですか。

市長

これは、ですから、ジェイ・アールバスさんも、当然のことながら、この間のさまざまな報道等について接しておられるわけでありますから、現在、札幌市がどういう状況に立たされているのかといったことについて、さまざまな観点から分析をされておられるというふうに思います。そんな中で、私どもの決断をお伝えを申し上げて、ご理解をちょうだいしたいということでお話をさせていただいたということでございます。

毎日新聞

つまり、ジェイ・アールバスとしても、市民から批判の声が出ているということを認識していて、そういう市民の批判に札幌市がさらされているという状況を理解してくれたと。

市長

そのように思います。

ジェイ・アールバスに対する批判ではなくて、札幌市のこの間の対応について、市民から多くの批判をいただいている。それに対する札幌市としての申し開きの事情は多々ございますけれども、しかし、この期に及んでそのことを言っていても問題解決にはならないという、そういう状況の中で、札幌市の市民の要望、あるいは、私どもの行政、それらを踏まえて、行政の判断としてそのような決断をさせていただきたいということでお願いをする。こういう話でございます。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(13)」

北海道新聞

こういった重大局面の間に、市長は中国に出張に行かれて留守にしていたと。さらに、現職の室長が自殺されたということもあって、それについて、市長は率直にどうお考えですか。

市長

出張を取りやめるべきだというご判断でしょうか、ご批判でしょうか。

北海道新聞

留守にして、要するに、この札幌市にいなかったのですけれども、それについてはどのように思いますか。

市長

これは、情報交換というのは、今、どこでもできるわけでありまして、私どもは、朝、昼、きちっと担当者、副市長との連絡を密に取っておりましたので、差し支えない状況にはあったというふうに思います。

北海道新聞

これが本当の最終決断というふうに考えてよろしいでしょうか。

市長

そのつもりで私どもは重大決意を申し上げているわけであります。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(14)」

読売新聞

1点確認なのですが、これから中央バスと交渉するに当たって、先ほど市長が言われていましたが、市民は少ない負担でやってくれと言っているというふうに理解されていると思うのですが、中央バスに対しては大幅な譲歩はしないということでよろしいのですか。

つまり、大幅な譲歩をするのであれば、ごね得というような形になってしまう可能性があるので、その辺をちょっと明確にしていただきたいのです。

市長

先ほども、冒頭のお話の最後のところで申し上げておりますけれども、ジェイ・アール北海道バスはもとより、中央バス、株式会社じょうてつ、これらの3社と共通の舞台をつくり、さらに市民の意見も反映できるような形の状況をつくっていきたいというふうに申し上げておりますので、その中で、どこかだけが不公平にするということにならないというのは、皆さまの衆目の監視の中といいますか、での話になりますので、いかがなものかというふうなご批判をちょうだいしないで済むように努力を重ねていきたいと、このように思います。

読売新聞

それは、白石の9路線についても同じスタンスだと。

市長

同じだと考えています。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(15)」

UHB

最後に1点なのですが、今回、ジェイ・アール北海道バスさんが撤回の話が決断いただいたということで、これから中央バスさんに協議に行かれるということに関して、ある程度、先にある程度、中央バスさんとも事前協議といいますか、市長と中央バスさんの間での話をもう少し詰めておいてからこの場で会見の発表があった方がよかったのではないかなというふうに思ったのです。というのは、今後、中央バスさんも、うちにもちゃんとまだ話が来ていないのにこの場で話をするというのはという形の不満が出る可能性があると思うのですけれども、その辺りに関してはどういうふうにお感じですか。

市長

ご意見としてお伺いさせていただきます。

ありがとうございました。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(16)」

HBC

先ほど、市民の声を聞く課に批判が多いというお話がありましたけれども、逆に、ジェイ・アールでいいじゃないかというような声というのはどのくらいあったのでしょうか。

市長

それは、数量的には今は申し上げられませんけれども、そういうお話も確かに届いているというふうにご理解いただきたいと思います。

HBC

数としては少ないのですね。

市長

それはそうですね。問題の立て方の前提が、10億だとか19億だという額が独り歩きしますと、市民の皆さん方になかなかご理解いただくのは難しい状況になるのではないかと、こんなふうに思います。

「北海道中央バス株式会社のバス路線廃止に伴う対応について(17)」

STV

いま一度確認したいと思いますが、この最終決断ですね、ジェイ・アール北海道バスにこういったことを話をしようと決断されたのは、市長、いつですか。中国から帰ってきてからですか。

市長

最終的には、きょうですね。これまでの電話連絡等々での打ち合わせ、庁内のですね、それを踏まえて、本日、最終決断をした。その上で、会長ならびに社長さんとお目にかかっていると、こういうことでございます。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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