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更新日:2011年3月1日

平成19年度第21回定例市長記者会見

日時 2008年3月26日(水曜日)14時30分~
場所 記者会見室
記者数 18人

冒頭、市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「『札幌市市民まちづくり活動促進条例』の施行について」

ご承知のように、市民まちづくり活動促進条例が来週(平成20年)4月1日から施行ということになりますので、この条例の施行に当たりまして、私の思いといったものを市民の皆さん方にご理解いただきたいということでお話しさせていただきたいと思います。

この条例は、市民の皆さまによるまちづくり活動を支援するための枠組みを定めたものでございます。条例では、「情報の支援」、それから「人材の育成支援」、さらには「まちづくり活動の場の支援」をしようと。きょう、ちょうど里塚と美しが丘の地区に、札幌市にとりましては24館目の地区センターの完成式を迎えましたけれども、このような市民まちづくり活動の場を提供する。そういう支援をするというようなことだとか、あるいは「財政的な支援」をする。この4つの支援策を定めておりますけれども、中でも大きな柱となりますのが市民まちづくり活動を促進するための基金をつくるということでございます。

まちづくり活動に取り組む皆さん方にとりまして、一番の悩みというのは、資金調達、ファンドレイジングというふうに古くから言われているところであります。市民の皆さま方が一番お困りになっている、悩みの種でございます。基金をつくることによって資金的な援助といったものができる、これによって活動の弾みがつくというふうにわれわれは期待をしているところでございます。

また、基金の愛称でございますが、市民の皆さま方に募集をしておりましたところ、35件の応募がございまして、その中から厳選いたしまして「さぽーとほっと基金」というふうに命名することを決定させていただきました。

「さぽーと」には、市民がお互いに支え合う社会づくりという意味合いが含まれておりますし、「ほっと」という言葉には、活動を応援したいという熱い思いを寄付の形で受けまして、誰もがほっとできる、そんな温かい社会の実現を目指すという意味が込められているものでございます。

この基金への寄付の受け付けというのが4月にスタートいたします。この愛称を通じまして多くの方々に基金について知っていただきまして、企業の皆さんや、「直接は自分は活動には参加できないけれども、寄付という形でまちづくりに参加をしたい」、こんな思いを持っていただける方に、ぜひともこの制度を活用していただきまして、まちづくりにみんなが気軽に参加し、あるいは、実際に活動している方々に資金的なサポートをしていこう、こんな思いを寄せていただきますようにぜひご活用いただきたいな、こんなふうに思っているところでございます。

条例の施行や基金につきましては、今後、パンフレット等あるいはポスターで発信をしていくほかに、ことし秋ごろ、札幌青年会議所の皆さま方と共催をいたしまして「市民まちづくり活動フェスティバル」というものを開催し、その場でも効果的にPRをしたい、こんなふうに考えております。

このフェスティバルというのは、「まちづくり活動とは具体的にどんな実践をしているのか」というようなことを、プレゼンテーションというような形で、場所をつくって、お祭りというような形をとりながら、みんなで、「市民の皆さん方がこんな活動しているよ、みんなで参加しませんか」というふうなことを訴え合っていく、こんな趣旨のフェスティバルでございます。

その際に、ある程度、基金の実績をつくりながら、より多くの皆さま方にこの基金の制度、設置目的を知っていただき、そして、ご参加をいただきたいというような呼び掛けをしてまいりたいな、こんなふうに思っているところでございます。
昨年の自治基本条例に続きまして、この条例が施行となるということになりまして、私が就任以来掲げてまいりました、「市民が主役のまちづくり」の精神といったものを実践に移していくための枠組みというものがついに調ったというふうに思っております。平成20年度は、札幌のまちづくりにとりまして歴史的な転換点となる、市民による活動が、この2つの条例に後押しをされまして、まちづくりの大きな推進力となっていくことを期待しているところでございます。

これが、来月1日からの市民まちづくり活動促進条例の施行に向けての私の所感でございます。どうか、皆さん方にもよろしく広報のほどをお願い申し上げたい、このように思います。

「パンフレット『さっぽろのおサイフ』の改訂について」

このたび、「さっぽろのおサイフ」を、平成20年度の予算をベースにいたしまして改訂いたしましたので、ご紹介をさせていただきたいと思います。

「さっぽろのおサイフ」は、私が市長に就任いたしました平成15年に、札幌市の財政状況を多くの市民の皆さま方にご理解いただきたいとの思いから初めて作製したものでございまして、今回が5回目の発行ということになります。
この改訂では、これまで以上に札幌市の財政といったものが分かりやすく親しみやすいものを目指しまして作業をいたしましたが、昨年(平成19年)末に子ども議会を開催いたしましたけれども、この子ども議会に参加した子どもたちから意見をちょうだいいたしまして、その子どもたちの意見を可能な限り反映させて、もっと分かりやすい、子どもたちにも理解しやすい、そんな改訂作業を行ったところでございます。

具体的には、広報さっぽろでおなじみのキャラクターでございます「まーくん」と「はかせ」を登場させたことが挙げられますし、札幌ドームの建設費、これは540億円掛かっているわけでありますが、市民の皆さま方が本当に日ハムの応援あるいはコンサドーレの応援などを通じましてドームに非常に親しみを持っておりますので、この建設資金を知っていただき、それを1つの目安にして札幌の財政といったものを理解しよう、その測定をする、判断をする基準の1つに札幌ドームの建設費というものを用いて予算規模といったものを表させていただいたところでございます。

それから、中期財政見通しのグラフでございますが、これもまた非常に難しい問題ではありますけれども、収支不足というものの額をキリンさんの首で表したことなども子どもたちのアイデアによるものでございます。

また、新たな項目といたしまして、昨年12月に策定をいたしました行財政改革プラン、この説明のページを設けたほかに、「札幌の街を元気にするためのために何ができるのか」と、市民の皆さんにお考えをいただくために、まちづくり活動の事例といったものを少々紹介させていただいているところでございます。

1万部を作製いたしまして、4月上旬から各区役所や市政刊行物コーナーなどで配布をいたしますとともに、ホームページでも公開をするところでございます。また、学校教育等でも使っていただければというふうに考えまして、今、何年生かの社会科の授業をされるとき、あるいは、一般的な授業の中でお使いいただく、その副教材にしていただく等々のことで教育委員会とも相談させていただきまして、学校等にもお届けさせていただければ、こんなふうに考えているところでございます。ぜひ、たくさんの皆さんにご覧をいただきまして、札幌市の財政状況といったものについてご理解をいただきたいというふうに思っているところであります。

市民まちづくり活動促進条例の中でも、市政情報の積極的な提供を規定しているところでございまして、今後も分かりやすい情報提供といったものに一層力を入れてまいりたい、こんなふうに考えているところでございます。

「円山動物園の新施設オープンについて」

円山動物園では、昨年(平成19年)秋から新設の工事を始めてまいりました「エゾシカ・オオカミ舎」がついに完成をいたしまして、4月11日にオープンすることになりました。そして「こども動物園」、それから「類人猿館」ですね、これも改修いたしまして、1週間ごとに次々オープンをしていくということになります。

エゾシカ・オオカミ舎では、エゾシカやオオカミが走り回る様子を上から眺めたり、ガラス越しで間近に見たりすることができますし、北海道に生きる動物を取り巻く生息環境などについて、さまざまな観点から学び、そして感じてもらうような展示も行っていく予定でございます。
ぜひ、この施設を、環境問題等々に思いを巡らせながら、これを考えていくきっかけにしていただきたいな、こんなふうに思います。

そして、その翌週にオープンいたしますこども動物園には、北米の森林に生きる動物をテーマにいたしました「ビーバーの森」だとか、北海道に生息する野生動物を展示いたします「ドサンコの森」というものを新たに設けたところでございます。特に、ビーバーの森は、プレーリードッグの巣作りだとか巣穴の中の様子を観察できる、そういう国内では初めての施設でもございますので、ぜひお楽しみにしていただきたい、こんなふうに思います。

最後にオープンいたします類人猿館でございますが、これは、札幌市円山動物園の「弟路郎(ていじろう)」というオランウータンがおりますけれども、このオランウータンが過ごしやすいように、これまで床がコンクリートだったのですね、これを、土に変えまして、樹木や、それから遊具を設置いたしまして、弟路郎の住環境もしっかり整えるということに意を用いたところでございます。また、鉄製のさくと堀を取り除きまして、壁面をアクリルガラス張りに変更したことで、オランウータンをぐんと近くでご覧いただけるようになったものでございます。

気温もだんだん上がりまして春らしい陽気になってまいりましたので、魅力アップいたしましたこの円山動物園にもぜひ多くの皆さまにお越しをいただきたい、このように思います。

いずれの施設も一般公開に先立ちまして報道機関向けの内覧会を予定しておりますので、ぜひ取材をしていただきまして、多くの方々においでいただきますようにご案内をいただければ大変ありがたい、こんなふうに思っております。

円山動物園は、レジャー施設としての機能に加えまして、大学等と連携をしながら、「環境教育」そして「種の保存」「調査研究」の機能の充実といったものを目指して今後とも発展していく、そういう心構えで、動物園の職員、そして札幌市一丸となって整備をしていきたい、このように考えておりますので、ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。

21世紀は「環境の世紀」だというふうに言われております。求められている役割、あるいは使命といったものの変化に対応できる動物園づくりを進めてまいりますので、今後も円山動物園に目を向けていただきたい。見逃してはならない、そんな動物園にしていきたい、こんなふうに考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。

配布資料

質疑内容

「虚偽の聴覚診断に基づく身体障害者手帳の取得について(1)」

時事通信

まず、札幌市内の耳鼻咽喉(いんこう)科の医師が聴覚障がいと診断した人の中から、最近、身体障害者手帳の返還が相次いでいるケース、まず、この現状について市長はどうおとらえになって考えているのか、この点、1点お願いしたいと思います。

市長

大変残念なことでございますけれども、多くの聴覚障がいというふうに認定を受けた方々が身体障害者手帳の交付を受けて、その手当等々を受けているという事実が発覚をいたしました。極めて残念であるというふうに思っております。

その取得をするに至った経過の中で、指定医がどうやら間違った診断書を、虚偽の事項を記載した診断書を作成した結果であろうと、こんなふうに言われておりますので、この指定医の取り消しをする、あるいは、医師法上の制裁を受けるということも含めて手続きを進めてまいりたいと思いますし、交付を受けられた、障がいがないのに、あるいは、軽い障がいであるのにかかわらず、重いほうの障がい認定を受けているというふうな方々につきましては、当然のことながら、適正な検査を実施し、そして手帳の返還を受ける、あるいは違う認定があるのであれば、それに適した認定をしていただく、こんなふうにしていかなければならないということで、現在、人数的な把握はいろいろございますけれども、誤ったものについてはすべてチェックをさせていただく、こんな形で進めさせていただいているところであります。

「道路特定財源の暫定税率が廃止された場合の影響について(1)」

読売新聞

道路特定財源についてなのですけれども、今、ちょっと国会でもめている最中ですけれども、道路特定財源が廃止されたときの札幌市への影響と札幌市の対応を教えていただきたいと思います。

市長

これは、今、国会で大変な議論がされておりますので、これ(租税特別措置法改正案)が(平成20年)3月31日までに通過しないということになりますと、財源的に非常に札幌市も困ったことになるということは当然のことでございます。

今、私どもがとらまえている影響額というのは、全体で101億円ほどの、入ってくるべきものが入ってこない、予定しているものが入ってこない、こういう額になっておりますので、これは非常に困った状態でございます。

ただ、道路特定財源について、政府も今、あるいは、与党、そして野党、双方ともに、地方には財源的な、財政的な負担を掛けないということについては一致をしているところだというふうに思いますので、この道路特定財源についての議論とは別に、この問題が解決しなくても、その歳入欠損にならないように、いずれかの法的な措置を取っていただけるということをわれわれは思っております。一時的に混乱は生ずると思いますけれども、私どもが予算を組む際に参考にしております地方財政計画、この枠は変わらない、その財源をどこに持つかということについては、政府として、国会で議論をされて決まることだというふうに思いますけれども、必ず地方財政計画の枠組みは守られるということについては、どの会派、政党も一致をしているというふうに認識をいたしておりますので、一時的な混乱はあるかもわかりませんが、札幌市の来年度の予算編成には、われわれが予定している国からの交付金はしっかり確保できるものと、このように考えているところであります。

「道路特定財源の暫定税率が廃止された場合の影響について(2)」

HBC

同じ関連なのですけれども、新潟県などでは、(道路特定財源の暫定税率が)廃止された場合、入ってこない金額が出てくるかもしれないということで、工事の入札を凍結させるというような動きも出ているようなのですけれども、札幌市でそのような対応をされるご予定というのはありますでしょうか。

市長

これは、当面、もし、(租税特別措置法改正案が平成20年)3月31日までに通らなければ混乱をするというふうには思いますけれども。しかし、それがずっとそのまま放置されていくということには、先ほどお話しいたしましたように、ならないというふうに思っておりますので、私は、今、直ちに予定をしている工事を変更しようとか、そういうところまでは至らないでいるところでございます。

「大学生らとの協働によるまちづくりについて」

札幌タイムス

市長の2期目の大きな柱で、大学または学生とのまちづくりというのを挙げられていたのですが、ことし(平成20年)に入りましてから、さまざまなプレゼンテーションとか広聴リポーターなどの発表もございますし、かなり成果を挙げているのかなというような見方も強いと思うのですが、市長はどういうふうに、今、お考えなのでしょうか。

ちょうど、また新年度で新しい入れ替わりといいますか、学生さんも入れ替わるわけですが、その辺はいかがなのでしょうか。

期待もあると思うので、ちょっと聞かせください。

市長

ありがとうございます。

学生、大学関係者の皆さん方と一緒に参加をしていただけるようなまちづくりというふうに考えておりまして、ご指摘のようなプレゼンテーションだとか、まちづくりに対するさまざまな意見、広聴リポーター、いろいろな役割をしていただけるような間口といったものをつくっていこうということでやってまいりまして、かなりの学生に関心を寄せていただいて、参加をし、かつ、その学生を日常的に指導されておられる先生方、大学の先生方もまちづくりについて貴重なご意見をちょうだいできる、そんなことが、大学のキャンパス内で考えていたことをキャンパスの外で、札幌というフィールドでまちづくりに生かすというようなことが、今、なされつつあるというふうに考えておりまして、非常に私はうれしく思っておりますし、この大学の社会貢献ということも含めまして、これからますます、これまでやってきたものを広げて参加をしていただける、そんなチャンスをわれわれはつくっていきたい、こんなふうに思っているところでございます。

「虚偽の聴覚診断に基づく身体障害者手帳の取得について(2)」

北海道新聞

まず、聴覚障がいの関係で1点だけ。

これは、指定医に対する告訴、告発を札幌市として行う方針というか、お考えというのはどのくらいあるのかということをまず。

市長

最終的には、そのように私どもは考えております。1人でも虚偽の診断書を作成するということになりましたら、これは重大な問題でありますので、医師としての、医師法上の制裁、あるいは身体障害者福祉法上の罰則等々に依拠いたしまして、適正な法的な手続きは取りたい、このように考えております。

北海道新聞

そのタイミングとしては、近くという…。

市長

まずは、今、さまざまなルートで検査、事実関係をしっかり押さえていくという作業をしておりますので、それが一定程度のまとまりがついた段階でというふうに思います。

「平成20年度の人員配置について」
「特別職への民間人の登用について」

北海道新聞

札幌市の人事が、大体、幹部級、スタッフがそろったというか、編成されたと思うのですけれども、2期目の市長、いろいろ政策を進めていく上で、どういう方針で臨まれた人事、布陣なのか。

それから、特に副市長等の特別職に、これは将来的な話になりますけれども、民間人の登用というのをお考えになるのかどうか、その辺はいかがでしょうか。

市長

幹部クラスの人事並びに管理職の人事ということが、内示が行われたところでありますので、それに対する思いでございますけれども、これは、先ほど来、ご案内申し上げておりますように、札幌市の行政の行方、やり方、方法といったものについて、自治基本条例、そして市民まちづくり活動促進条例という2つの条例を用意できたということで、「本格的に市民と一緒につくっていくのだ」「まちづくりをしていくのだ」という市政の方法といったものが、今、用意をされたわけであります。それを実現するために、行政の方法が変わらざるを得ないというふうに思います。

とにかく、多くの市民の方々に情報をしっかり提供させていただき、そして意見をいただき、参加を促し、そこから出てくるさまざまな提言なりご要望、そういうものをしっかりわれわれが行政の中で生かしていくというふうなことができるまちづくりをするためにふさわしい、市民の声をしっかり聞く、そういう行政スタイルを担う職員の体制といったものをつくっていきたいということで、適材適所で配置をさせていただいたということでございます。

また、副市長等に民間人というお話もございますが、今、新しい試みといたしまして、来年度(平成20年度)、前回の記者会見でもご報告をいたしましたけれども、3つの分野について、民間人を課長職ということで、期間付きの職員の採用をさせていただいたところであります。彼らの働きといったものに本当に期待をし、そして職員が、「民間人ならこう考えるぞ」、あるいは、「縦割りの弊害といったものを乗り越えていくために、民間の知恵というのはこうあるべきだ」という形での知恵をちょうだいすることも可能だというふうに思います。

そんなことを含めまして、ことししっかり、民間の知恵をお借りしながら、あるいは協働関係というものをつくりながら市政を進めていくつもりでございます。

当面、最高幹部といいますか、副市長人事等について、民間人を今から用意をしたいという考え方を持っているわけではないということを申し上げさせていただきます。

「虚偽の聴覚診断に基づく身体障害者手帳の取得について(3)」

毎日新聞

今の聴覚障がいの関係で教えてください。

今、指定医の告発ですよね。指定医の告発については、今現在、事実関係を押さえていく段階で、それが一通り済んだ段階で最終的に市として法的な手続きを取りたい、つまり、刑事告発するというお考えかと思うのですけれども、ごめんなさい、これまで被害額とか、例えば福祉乗車証なんかですと、札幌市の場合はただで乗り物に乗れるわけだから、その持っている人たちの被害額の特定というのがなかなか難しいということで、告発についてはどうなのかというふうにちょっと見られていたのですけれども、これを告発するというふうに市長がそうお考えになったきっかけというか、どういった思いがあって告発するというふうにお考えになったのでしょうか。

市長

犯罪にはいろいろな形態がございまして、今、ご質問のお立場でいくならば、いわゆる財産犯、詐欺とかという趣旨での告発には被害額といったものがどういうものなのかということが確定されなければいけないというような観点になろうかと思いますけれども、そうではなくて、虚偽の診断書を作成したということだけで、これは立派な刑事犯罪になります。そのことと、それから、誤った情報を提供することによって身体障害者手帳を交付させるということについても、これも身体障害者福祉法の罰則規定がございますので、そういう意味での告発は可能であろうというふうに考えてございます。

毎日新聞

つまり、これは当初から告発するというふうに、告発しようというふうに。

市長

1件、2件誤って、何か特別な事情があってそうせざるを得なかったとか、あるいは、諸般の事情があってこうなったとか、情状を猶予すべき事情でもあれば特別でありますが、これだけの法令違反が重ねられているというふうに、今のところ、出てきている情報によれば、そのような状況の中にあって、これは何も措置しないという話には多分ならないだろうと、こんな感想を持った上での判断でございます。

「虚偽の聴覚診断に基づく身体障害者手帳の取得について(4)」

HTB

今の確認なのですけれども、医師に対してはそのような形をとりたいということなのですが、取得された方とあっせんされた方に関してはどうなのでしょうか。

市長

これは、事情をよく考慮した上でのことになろうかというふうに思います。

今のところ、医師の責任というのはかなり大きいのではないだろうかということで申し上げておりますので。

実際にどのような形でこの医師にアプローチをしていったのかというようなことも、いろいろな事情をこれから調査しなければならないというふうに思いますので、そこら辺はもうちょっと総合的に判断したいというふうに思います。

「虚偽の聴覚診断に基づく身体障害者手帳の取得について(5)」

共同通信

重ねて、関連で質問させていただきます。

今、事実関係を押さえていると、それで、事実関係を押さえた段階で告発をしたいと。これは、今、調査している段階ですけれども、夏前とか、7月、また9月、いつぐらいというふうにお考えでしょうか。

市長

まだ、時間的なタイムリミットをどこに置くとか、目標をどこに置くとかというふうな考え方で詰め切っているわけではありませんので。

現在は、とにかく不法な状態を正常化するという作業をさせていただいているということでありますので、そこら辺が収まったと言ったらおかしいですが、一定程度の正常化がなされた段階で次の手続きを考えたい、こういうことでご理解いただきたいと思います。

「虚偽の聴覚診断に基づく身体障害者手帳の取得について(6)」

NHK

今のに関連して、順序としては、その指定医の取り消しに対するまず準備をして、並行して告発もということなのでしょうか。

市長

指定医の取り消しは、社会福祉審議会等の意見を聞かなければならないという手続きになっておりますので、ここら辺も、どちらが先でどちらが後というふうなことまで、今、そこまで考える余裕はないという状況でありますので、落ちついた段階でというふうにご理解いただきたいというふうに思います。

NHK

どちらも性急にということですね。

市長

ええ。それは、そのように思います。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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