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更新日:2011年3月1日

平成19年度第6回定例市長記者会見

日時 2007年7月10日(火曜日)14時30分~
場所 記者会見室
記者数 14人

冒頭、市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「サマータイムの実施について」

札幌市役所においても、昨年(平成18年)に引き続きまして、サマータイムを実施するということにいたしましたので、そのご報告を申し上げたいというふうに思います。実施する期間でありますが、7月26日から8月10日までの16日間、総務局、市民まちづくり局、そして環境局、さらに経済局、この4局で実施をしたいというふうに考えております。

サマータイムは、ご承知のように「経済財政改革の基本方針2007」、いわゆる「骨太の方針2007」に盛り込まれておりまして、これが6月19日に閣議決定をされております。それから、経団連でも8月の1カ月間実施するということが報じられているところです。

国や中央経済界でのこうした動きに対しまして、札幌で、この3年間、先行的にサマータイムに取り組んできた、そのことの成果であるというふうにとらえておりまして、3年間の実証実験で当初の目的、時間を合わせて家族と一緒に余暇を楽しむ、そういう時間をつくろうとか、いろいろな目的で、実際にやってみてどういう感想を持つのかというようなことも含めて調査をいたしました。その一定程度の調査結果は出ているわけでありますけれども、そういう意味では、ある程度の実証実験というのは3年間でこの目的は達成できたというふうに考えておりますけれども、商工会議所あるいは北海道などとともに取り組んできた札幌市として、引き続き、機運を一層盛り上げたいと、こんな考え方で札幌市もその役割を果たしたいということで、私が実施するということを判断させていただいたところでございます。

制度の実現に向けまして、これまでたくさんの人が実際にやってみて、かなり熱意が高まってきているというふうに考えておりますので、これをさらに広げていきたいということでございます。

ぜひ、皆さん方もやってみてはどうかというふうに思いますので、問題提起ということでも話題提供させていただきたい、このように思います。

「路面電車活用に向けた今後の進め方について」

路面電車の活用についての基本計画の策定に向けまして、その検討項目だとか進め方、これらを「さっぽろを元気にする路面電車活用の基本計画検討フレーム」ということでまとめたところでございます。

これは、昨年(平成18年)の9月に「さっぽろを元気にする路面電車検討会議」からいただきました提言を基にいたしまして、市の現在までの考え方といったものを整理したものでございます。路面電車を「まちや市民を元気にする道具」だというふうに位置付けをいたしまして、路面電車をどう活用していくことが必要なのか、そういう視点などを盛り込みまして、市民の皆さんにもご検討いただけるように分かりやすくまとめたものでございます。

この検討フレームは、あすの(7月)11日から、交通企画課や市政刊行物コーナーなどで配布をいたしますほか、ホームページでも公開いたしますので、ぜひ多くの方にご覧いただきたい、このように思っております。

今後は、市民フォーラムだとか、あるいは出前講座などを通しまして、市民の皆さまや関係機関などに情報提供をきめ細かくさせていただくとともに、広くその際にご意見をちょうだいしたいというふうに考えております。このフレームに沿って検討を進め、そして、平成21年度までに基本計画の案というものの取りまとめをする予定でございます。

また、かねて車両の老朽化ということが問題だということを申し上げてまいりましたが、この老朽化に伴いまして導入を検討してまいりました低床式の路面電車、この車両の走行実験をことしの11月下旬からやっていきたいというふうに予定をさせていただいております。

これは、バッテリー駆動式の低床車両というものでございまして、この研究開発を進めております鉄道車両の研究機関などから、「積雪寒冷地の実路線を使って走行実験をしたい」こういうふうな申し出をいただきまして、これと歩調を合わせて札幌市が低床式の寒冷地における車両を走らせてデータを集積していく、こういうものでございます。今回の走行試験は、将来導入する車両の検討に必要な冬季運行の安全性や信頼性などに関するデータを収集するために実施するものでございます。

そのデザインの問題でありますが、実際に導入することになる車両につきましては、札幌の美しい街並みとか、そういったものと調和したものにしていきたいと考えておりますので、こういう形にはとらわれずに、これは、一応、現在のところ、デザインではなくて、機能重視のものとしてお考えいただきたい、このように思っております。

バッテリー式というのは、架線が今張ってありますので架線があるところはいいですけれども、今後、路線を延長するというようなときには、架線がなくても電池で走ることができるということを見通した上での問題意識を持って作られているものでございます。

「フォーラム『市民活動が花開く札幌へ』の開催について」

市民活動について考える「フォーラム『市民活動が花開く札幌へ』~市民が主役の魅力あるまちづくり~」というふうにタイトルを付けまして、今月(平成19年7月)24日午後6時30分から、エルプラザの3階ホールでこのフォーラムを開催することにいたしております。

フォーラムは、まちづくりにおける市民活動の必要性や重要性について、より多くの市民の皆さんに関心を持ってもらい、理解を深めていただきたいということが狙いでございます。

第1部の基調講演では、さわやか福祉財団理事長の堀田力さんに、地縁団体、市民活動団体、そして市民が協働していく、こういう先進的なまちづくり活動の事例などを、全国的に非常に詳しい方でございますので、ご紹介などしていただきたいというふうに思っておりますし、あるいは、まちづくりを担う団体間のネットワークの必要性など、市民活動の意義を分かりやすく解説していただくということを狙っております。

第2部では、フリーキャスターの林美香子さんにコーディネーターをお願いいたしまして、堀田さんのほかに、まちづくりの重要な担い手であります町内会やNPO、そういう方面で活躍されている皆さん方に加えまして、私も参加をさせていただきまして、札幌におけます市民活動の今後の方向性について意見交換をする予定でございます。

特に、これから活動を始めようとしている方々や、関心はあるものの、まだ活動に至っていない方々に、「これから活動に参加してみようかな」というふうに思っていただけるような、そんなきっかけにしていきたいなというふうに考えております。また、既に活動をされている方にも、組織間の連携の必要性などについてあらためて理解を深めていただくなど、今後の活動のあり方を見つめ直す場となるように期待をしているところであります。

参加申し込みは、あす7月11日からコールセンターで受け付けをいたしますので、ぜひ多くの市民の皆さん方にご参加をいただき、報道各社の皆さん方にも周知についてのご協力をお願いしたいところでございます。

当日も、取材をしていただければ大変ありがたいなというふうに考えておりますので、どうかよろしくご協力のほどをお願い申し上げます。

「アニマル・セラピーに関する市立大学と円山動物園の共同研究について」

札幌市立大学と円山動物園は、共同でアニマル・セラピーに関する研究を始めました。

アニマル・セラピーとは、ご存じかと思いますけれども、動物との触れ合いを通じまして、さまざまなストレスを軽減させたり、自信を持たせることによりまして精神的な健康を回復させるための治療というふうに言っていいかと思います。これについての研究を動物園の動物と場所を活用して行うものでありまして、全国的に非常に先駆的な取り組みであるというふうに言うことができると思います。

先般、第1クールを終えたところでございまして、私たちの予想を上回る効果が見られているようでございまして、今後の研究に期待を寄せているところであります。

研究内容は、市内の精神病院のデイケアに通所しておられる障がいのある方のうち、同意を得られました8人にご参加をいただきまして、円山動物園を訪問していただいて、動物との触れ合いやスタッフとの交流の様子を記録いたしまして、それを分析するというものでございます。

計画を立て、そして動物園を訪問し、そして感想を述べる。こういう流れを1クールとして約1カ月でこの1クールを終了いたします。これを3回繰り返してやるという予定でございます。

第1クールを終えまして、障がいのある方々の動物と触れ合うときの表情というものが、非常に穏やかになっただとか、変化が非常に顕著に見られるというようなことも報告されておりますし、親が亡くなりました「レディ」という、今、飼育員がずっと抱きながらミルクを与えて育てているチンパンジーがおりますが、このレディのミルクタイムを見学して、「親子の関係を非常によく考えることができた」とか、そういうふうな感想を言っておられる方もいれば、「ウサギを抱くことで非常に温かさというものが伝わってきた」というふうな、顕著な癒しの感想を述べられているというようなことも聞いております。

この研究成果を見守りながら、アニマル・セラピーを活用した円山動物園での新たな事業展開の可能性も探っていくということでご注目をいただきたいなと、こんなふうに思っているところでございます。

この件についての取材でございますけれども、研究の性格上、ある程度の制約はございますけれども、市立大学や動物園のスタッフのほうでできるだけ対応させていただきたい、こういうふうに考えておりますので、皆さん方にもご協力をお願いしたいというふうに考えております。

配布資料

質疑内容

「技能労務職の給与水準について」
「参議院議員選挙について(1)」

読売新聞

2点、お願いいたします。

まず、1点目が、総務省が技能労務職の給与と民間の給与の比較を、この先日、出したのですけれども、それについて是正を求める、全般的に点検してくださいというような通知が来ていると思うのですが、それに対する対応と、それから、札幌はやや高目に出ているのですけれども、それに対するお考えを聞きたいということです。

もう一点、(平成19年7月)12日に参院選が公示されるのですが、北海道の高橋はるみ知事は、「選挙で応援してもらったので、自・公を応援する」というようなことを言われていますが、上田市長はどうされるかということをお願いいたします。

市長

総務省から、技能労務職の一般企業の民間との格差ということで、2.8倍とかというふうな報道もされておりますけれども、ご指摘を受けたということでありますが、ちょっと比較の対象が本当に正確なのかどうなのかということで、内容を精査してみなければ分かりません。例えば、守衛さんの例が述べられておりましたけれども、58歳の守衛さん、民間であれば、勤務年数というのがどの程度の方なのか。多分、いったん、どこかを退職された方なども含めて、再就職あるいは非正規労働者等も含めた統計で言われているのではなかろうかというふうに思います。

市役所の職員の場合には、多くの場合、58歳といえば、もう30年、40年、働いておられる方が、まじめに、しっかりお勤めをしてきた方々でありますので、その方々と、再就職をされたであろう、あるいは、非正規労働者も入れた民間賃金というものを比較することの妥当性等については、かなりしっかりとした精査をしていかなければいけないだろう、そういうふうに思いますし、労働の価値というもの全体について、やはり、「安ければいい」というものでも多分ないというふうに私は思います。そんなことも含めてしっかり議論をするべきだろう、こんなふうに思っております。

2点目の参議院選挙についての私の対応ということでありますが、政党ということよりも、やはり人物中心に私は考えております。よく、その人物、候補者の意見を聞き、そして、国の将来を託するのに適正な方を私は応援したいというふうに思います。特に、政党といったことについては、こだわりは持っていないというふうにご理解いただきたいと思います。

「『ふるさと納税』制度について」

HBC

参院選の争点にもなるかもしれないのですが、先日もお伺いしましたが「ふるさと納税」について、市長の今の見解を、あらためてちょっとお聞かせいただきたいのですが。

市長

これは、前々回(の定例記者会見で)も申し上げておりますけれども、やはり、本来、国と地方の問題であるべきものを、地方間で調整をしていこうという考え方であろうというふうに思いますので、少し筋が違うというふうに私は思っておりますので。

国からの交付税措置等を、しっかりやっていただくことをやっていただく、そこで解決すべきことを解決するというふうなことでやるべきだろうというふうに思います。

過日、指定都市市長会議が新潟で行われましたけれども、その際にも、市長会議の一致した意見として、やはり、税制に関する筋といったものはしっかり考えるべきであって、「ふるさと納税」、とても耳触りはいいのですが、そしてまた、感情的に「それもいいな」と思うところもあるかもしれないけれども、しかし、それはやはり税制の問題としては不適格であろうという考え方で一致をしたところでございます。その旨、国のほうにも指定都市市長会議で申し入れをしておりますので、その立場で私も行動していきたい、こんなふうに思っております。

「参議院議員選挙について(2)」

毎日新聞

参院選の関係でまたちょっと教えていただきたいのですけれども、今、「人物重視で、別にどこの政党ということはこだわらない」とおっしゃいましたけれども、例えば、どこかの政党から「応援演説で来てくれ」とかと頼まれた場合は、どのように対応されるのでしょうか。あるいは、その予定は今あるのでしょうか。

市長

これは、私も選挙を戦ってきた人間でありますので、当然、いろいろな人的な応援をしていただいた方等々ございます。私も人間でありますので、義理を欠いちゃいけないというようなことももちろんございますが、しかし、義理だけでやるべきではないというふうにも考えております。
物の考え方、どういうふうに今問題なのかということをしっかり1人1人の市民が考え、そして選択をしていくときだというふうに考えておりますので。
私は、自分で、要請があれば、そのときに判断をしたいというふうに思います。

毎日新聞

今のところ、特にどこかで…。

市長

特定の方が1人、応援してほしいという呼び掛けがございますが、最終判断はしておりません。
公務というのがやっぱりありますので、公務優先というのが私の基本的な立場でございますので。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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