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更新日:2011年3月1日

平成17年度第21回定例市長記者会見

日時 2006年3月29日(水曜日)14時~
場所 記者会見室
記者数 24人

冒頭、市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「『コミュニティビジネスによる商店街振興事業』の実施について」

商店街、懐かしい響きでございますけれども、だんだん郊外にたくさん大きなお店ができて、商店街が廃れていくと。シャッター街になってしまったりというようなこともいろいろありまして、大変経営環境も厳しい状況にあるわけでありますが、近年、地域住民が主体となりまして、地域の課題を解決していく方法として、地域内の資源を有効に活用してコミュニティーレストランだとか託児所などを運営すると、そういういわゆるコミュニティービジネスが盛んになってきているところでございます。

その担い手として、NPO等の市民活動団体の役割というものが非常に重要になって、あるいは注目をされているというふうに思います。

札幌市では、平成17年度から、商店街やNPOが連携をいたしまして、地域と商店街双方の活性化を図る方策について調査・検討を重ねてまいりましたけれども、このほど、平成18年度の新規事業といたしまして「コミュニティビジネスによる商店街振興事業」というものに取り組むことにさせていただきました。

この事業では、NPO等の市民活動団体から、商店街と連携して自ら行う、商店街および地域の活性化に寄与するコミュニティービジネスのプランを公募いたしまして、選考された事業には、初期投資や運営に掛かります経費の一定額を補助するということのほかに、希望によってはアドバイザーを派遣させていただいて、そして経営等についてのアドバイスをさせていただくというような事業をしようとしているわけでございます。

コミュニティービジネスのさらなる浸透ということなどを目的といたしまして、フォーラムを開催しようというようなこともございます。そのフォーラムの場では、今回の公募で選定された団体の事例紹介なども予定をしておるわけでありまして、われこそはというふうにお考えの市民の団体の方におかれましては、担当までお気軽にご相談いただき、積極的に名乗りを上げていただきたいというふうに考えているところでございます。

「用途地域等の見直しについて」

用途地域をはじめといたします土地の使い方のルールというのは、札幌をより住みやすく魅力のある街にしていくための建物の基本的な建て方などに関するルールを定めるものでございます。

札幌市では、平成16年3月に都市計画のマスタープランを策定し、16年度から、このマスタープランの実現、そして少子高齢社会の進展など、都市を取り巻きます状況変化に対応することを目的といたしまして、用途地域等の見直し作業をこの間やってきたところでございます。

見直しの主な内容は、都心の東部の魅力ある空間づくりを誘導するルールでございます「都心創成川東部地区地区計画」の決定、秩序ある街並み形成を図りますために、市内のほぼ全域への建築物の高さ制限の導入、そして、郊外住宅地でより広い住宅への建て替えなどが可能となります容積率の変更などとなっているところでございます。

市民の皆さんに対しては、用途地域などと言っても、なかなか都市計画用語は難しいというようなこともございまして、皆さん方にそういうものを理解していただくために、札幌のまちづくりというものを左右する重大なことでもございますので、昨年、都市計画の仕組みを分かりやすく解説いたします「まち本」を市民の参加を得て作製したところでありまして、出前講座やラジオ講座等で活用するということで、この「まち本」、大変評判のいいものでございますが、そういうものにも取り組んでまいりました。

今回の見直しに当たりましても、昨年の3月と8月の2回にわたってパブリックコメントを実施いたしまして、寄せられた意見を可能な限り反映した案作りに努めてまいりました。そして、この結果、来る3月31日、あさってに告示をして施行するということになったわけでございます。

見直し案に盛り込まれている札幌の土地の使い方の新しいルールは、告示日の3月31日から適用となりますので、建物の新増築などをお考えの方は、パンフレットをご覧いただくとともに、不明な点はお気軽に地域計画課までご相談、お尋ねをいただきたい、このように思います。

「円山動物園展望レストハウスおよび園内動物病院のオープンについて」

大変人気のありますサル山を、より親しみやすく見ることができるレストハウスが、宝くじ協会の普及宣伝事業として建築することが可能になったものでございます。昨年の10月から建築をしてまいりましたけれども、このほど完成をいたしまして、ゆったりとした展望レストハウスでくつろぎながらサルの生態を観察することができると、こういう施設でございます。また、子どもに絵本を読んであげたりするようなスペースもございまして、こういうものも動物園の新しい使い方といったものに通じていただければありがたいというふうに考えているところでございます。

それから、昨年11月に完成をいたしました園内動物病院においても、希少動物の精液や卵子の凍結保存などを行います「種の保存事業」や、幅広い年齢層を対象とした環境教育など、さまざまな取り組みを行おうとしているところでございますので、そこら辺についても皆さんのご関心をいただければ大変ありがたいというふうに思っております。

そしてまた、今、動物園はベビーブームでございまして、ぬいぐるみのようなトカラヤギだとか、4月1日からはホッキョクグマの赤ちゃんなどの姿が見ることができるようになります。昨年、ツヨシ君が、大変愛くるしいホッキョクグマでありましたけれども、釧路動物園の方に行ってしまいまして、その姿は見られないのですが、新しくまた赤ちゃんが生まれたということで、ぜひ皆さん方、お時間があればご覧いただきたいというふうに思っているところでございます。

あと1カ月もいたしますと、連休、円山公園が花見の季節になります。大勢の方が円山周辺に花見等、散策をされる、そういう季節を迎えるわけでありますが、その際、円山動物園にもぜひご関心を寄せていただき、寄っていただきまして、「動物園は旭山動物園だけではないぞ」ということを皆さんで応援していただければありがたいというふうに思います。
また、4月1日付の人事異動によりまして、新しいスタッフで、円山動物園がどうやったら盛り上がっていけるかというようなことを一生懸命議論し、そして実現できるものをしっかり実現して盛り上げていこうと、こんなことを考えております。「円山動物園も見逃せないよ」というふうに思っていただけるように頑張りたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。

「各地域のまちづくり活動の紹介について」

東白石まちづくり実践会の設立総会のご案内をさせていただいております。まちづくり協議会、各地で出来上がってきています。市民自治の参加の場といいますか、そういったものを広げていく、そういった歩みが着実に進んでいるということの1つの現れでございます。ぜひ皆さん方のご注目をいただき、あるいは取材をして励ましていただくようなことがありますれば、大変ありがたいというふうに考えているところでございます。

配布資料

質疑内容

「円山動物園の将来像について」

北海道新聞

動物園の話題が出ましたので、動物園のことで市長にお考えをお聞きしたいと思います。円山動物園の将来像というと、ちょっと大げさかもしれませんが、レストハウスもできましたし、それから動物病院ができたということで、旭山動物園だけではないというふうにおっしゃいましたが、では、その円山動物園、将来、観光型の動物園といいますか、第2の旭山というような、そういうように1つの観光施設の目玉として位置付けていらっしゃるのか、あるいは、市民にふれあえるような、より市民が利用、活用できるようなものにするということに位置付けていらっしゃるのか。

将来的に、例えば、もっとスリム化が必要ではないかということもあると思いますし、新しいスタッフにどういうことを求めるかということも含めて、市長はどのようにお考えかを教えていただきたいと思います。

市長

円山動物園については、既に北海道で一番たくさんの種が飼育をされている、あるいは展示をされているということで、設備としては非常に立派なものがあるというふうに、われわれは誇りに思っているところであります。旭山動物園との関係で言えば、その入場者数は圧倒的に差をつけられているというようなことで、もっとどういうふうに、何を重点に置いてこの施設をより市民の皆さま方に楽しんでいただける有効な施設にしていくかということは、重要な課題だというふうに、私どもも日ごろ考えているところでございます。

そんな意味で、旭山動物園の試みというのは非常に全国的にも大きな波紋を投げ掛け、そしてあるべき姿というのも1つ提起をしていただいたということで、われわれも大変刺激的な出来事であったというふうに思いますし、動物園経営をされている旭川市に対しても心から敬意を表したいというふうに思います。

それを見ながら、私たち円山動物園に何を期待するかというようなことを整理していかなければならないというふうにも考えております。

もちろん市民のための動物園でございますので、私は本当に多くの市民がリピーターで、いつも何かあればそこに行って心を癒やす、楽しめる、あるいは子どもたちの教育、心の豊かさを育てる、そんな施設となることを第一義的には希望してございます。そういうリピーターに耐え得る施設にするためにはどうしたらいいかというようなことを、今までは動物園内部だけで考えて、「予算がない」「何もできない」というあきらめになりがちでありましたけれども、そうではなくて、工夫と、それからさまざまな配置の問題、デザインの大学もできるわけでありますので大学の力を借りるというようなことも含めて、プロジェクトチーム等を作って横の連携、市役所総体の力をそこに集中して知恵を出せるというようなこともやらなければいけないというふうに思っているところであります。

もう1つは、これは種の保存というふうに申し上げておりますが、私どもの部局で言いますと、動物園というのは環境局に属しているものでございます。種の保存ということもさりとて、もう1つ、やはり環境教育の拠点にならないかというようなことを動物園に私は要望したいというようなことも含めて、市民の皆さん方の知恵も民間の企業の皆さん方の知恵もお借りしながら動物園を盛り上げていきたいというようなことを、今、略々、担当者等にお願いをしているところでございます。

「市内マンション等における構造計算書の偽装について(1)」

HBC

マンションの耐震強度の偽造問題についてですが、2点お伺いします。

建設委員会とかでこれまでの検証結果等も報告されていますけれども、現段階での市長の受け止め方をあらためてお聞かせいただきたい、これが1点。

もう1つは、札幌市は強度が不足しているマンションの名前を公表しないという立場を取っていらっしゃいますが、中には公表してほしいという声もありますし、国土交通省等の対応にも例があると。これについてあらためて、理由も含めて市長の口からご説明いただきたいと思います。

市長

1点目の現状認識と感想でございますけれども、これはやはり、あってはならないことが起こったと。

それから、札幌市もそれをチェックする立場にあったわけでありますが、信頼の原則の中での偽装といいますか、意図的にすり替えるというふうなことについてまで対応できるシステムにはなっていなかったということは、十分今後の対策としてしっかりカバーしていかなければならない。そういう驚きの中に、時代は相当大変な状態になっているのだという認識を持って対策を立てなければならないという強い決意を持たざるを得ない、そんなことでございます。

それから、もう1つは公表の問題でございますが、従前から申し上げておりますように、(保有水平耐力指数が)1.0から0.5までの間の問題については、これは改修、補強をしていくということで財産的価値を維持していくという方向になるものでありますので、個々の所有者の皆さん方には当然、私どもの再計算の結果をお知らせし、今後どういうふうに対応するか、これは私有財産の保全の問題として、所有者の皆さん方が今後取られる対応の1つの指針にしていただくということでお考えいただく。0.5未満のものについては、倒壊の恐れがあるという問題でありますので、これはその方の財産権だけの問題、生命、財産の問題だけではなく、近隣の皆さん方に対しても問題があるだろうということで公表せざるを得ないと、こういうふうな形で分けて考えさせていただいているところであります。

そういう意味で、現在われわれの再計算の中での0.5未満のものはまだ発見されていないという状況でございますので、これは個人の財産に対する、どういう改修をするか等の指針にしていただくということにとどめさせていただいて、財産的価値の風評等による被害等が起こらないように、われわれのスタンスとしてはそういう立場を維持していきたい。
あとは所有者の皆さんがどう判断されるかについては、これは個々の皆さん方のご判断であるというふうに私は考えているところでございます。

「斜里町における住基ネット関連情報等の流出について」

HTB

斜里町で住基ネットの関連情報がウィニーを介して流出したということで、市長もいろいろ住基ネットに関して思うところがあると思いますので、ご感想をお聞かせください。

市長

起きてはならない事態が起きているというふうに私も理解をして、重大な関心を持ってニュース等は注視をさせていただいているところでございます。

ただ、その内容が極めて人為的といいますか、外部にそれを持ち出したということで、どんな事情があったか分かりませんが、やってはいけないことについて、あえて職員の方が外に持ち出してこのような事態になったということでございます。非常に残念な結果だというふうに思いますし、住基ネットに対する信頼性といったものについての市民の信頼が揺らぐ、そういうことにつながる恐れがあるものとして重大な関心を持たざるを得ないと。
そういう意味において、札幌市の場合どうなのかということについて、そういうことが起こらないような万全な対策、注意といったもの、原則がございますので、私の方で、そのマニュアルをしっかり守るようにということで指導はしているところでございます。

お聞きになりたいのは、いわゆる住基ネットとの関係で私がどんな立場でいるのかということを含んだものというふうに思いますが、私は、住基ネットのシステム本体の本質的な部分について危険があるというような事態が発生した場合には、本当に考えていかなければならないというふうに立場を申し上げてまいりました。

今回の場合は、システム上の問題ということではどうやらなさそうだというようなこともございまして、その扱う人間の姿勢といった点についての問題だと。本体部分についての漏れはないというようなお話の中で、札幌市でも十分その点については、従前からマニュアルを作って持ち出し禁止ということは指導させていただいているところでありますので、それをしっかり守るようにということで、再度意識を喚起する、注意を喚起するということに現在はとどめているところでございます。

「北海道への米軍戦闘機訓練の一部移転について」

共同通信

米軍再編の絡みで1つ。千歳ですとか苫小牧辺りに訓練の移転なんかちょっと話が来ていまして、千歳の山口市長、それから苫小牧も基本的には反対の姿勢を打ち出しています。

自衛隊は北海道どこでもあるのですけれども、札幌の場合はちょっとまた、やっぱり北海道の玄関口みたいなところもありますし、観光で盛り上げていこうという市長のお考えからして、どんなふうにとらえていらっしゃるかということをお聞かせいただきたいと思うのですが。

市長

ただいまお話がございましたように、空軍の離発着の訓練をということで地元の千歳市に申し入れがあったというふうにお伺いしております。あるいは北海道にもそういう申し入れがあったというふうに聞いておりますが、北海道の反応も千歳市の反応も、どうも検討する材料があまり十分ではないというようなことで、まだどういう対応を取るかについて十分な材料がない中での態度留保という状況かというふうに思います。そんな中で、苫小牧市は明確に反対という表明をされております。

この問題は、そういう意味で、地元の皆さん方の意思というのが本当に尊重されなければならない問題であるというふうに私は考えておりますので、ここら辺のことについてどう調整をしていくのかということは、私たちも重大な関心を持ちつつ見ていきたいというふうに思っております。

なお、自衛隊の滑走路と民間の滑走路が隣接をしているというようなこともございますので、観光等にあるいは影響がないかというふうなお尋ねでございますが、そういうことも含めて、例えばこれから民間空港としての機能がもっともっと活用されるような、路線を増やしてほしいとかいうふうなときにネックになるようなことがないように、私どもは希望しておきたいと、そんなふうにも考えて、感想としてはそんなことを思っているところでございます。

「北海道厚生年金会館の存廃問題について」

HBC

北海道厚生年金会館についてなのですけれども、先週、札幌商工会議所の高向会頭が、会見の場で、道か市に買い取ってもらって商工会議所が運営したいという案を正式に示されたわけですけれども、あらためて、札幌市が買い取る可能性について、今の状況をお聞かせください。

市長

札幌商工会議所と北海道と札幌市という三者でこの問題について協議をしていこうというところまでは話ができておりまして、近々、各トップが集まって協議をしようというところまでは合意ができているところでございます。
そこで会うということは、どうしても厚生年金会館の現在の機能を維持しなければならないというところで基本合意はできているというふうにお考えいただいて結構だと思います。
その存続の方法論として、高向会頭が所有関係について言及をされたということを私も報道で知りましたけれども、そういうお話は、従前、ご意見としてお伺いしたことは私も承知をしておりますが、これからその問題を具体的にどうしていくかということについて、その案も含めて検討させていただくと、こういう入り口に立つと、スタートラインに立つということで、現在のところは合意したというレベルでございます。

「市内マンション等における構造計算書の偽装について(2)」
「平成17年度包括外部監査の結果について」

朝日新聞

2点あります。

1点は耐震偽装の件で、先日の建設委員会のときにも市の責任について問う意見があって、それに対して、最終的には司法の判断に委ねるということで、明快な回答はなかったのですが、司法の判断はそれはそれとして、市としてどのようにとらえているかということをお聞きしたいというのが1点と、もう1点、きょう、包括外部監査の結果が報告されたと思うのですが、この中で債権管理センターという一元化するものをつくってみてはどうかという提言があったと思うのですが、これについてどのようにお考えであるかということ。

市長

耐震偽装問題についての市の責任ということでありますが、現状の中で、私ども、できるだけ事実関係を確定するということが、今、精いっぱいのところであるわけでありまして、その作業と、疑惑が持たれている物件についての検査の再計算の費用等について、それなりの、応分の補助をさせていただきたいという方針は決めさせていただいているところであります。これはご承知のとおりだというふうに思いますが。

その後の責任問題ということになりますと、これはやはり第一義的には売り主の瑕疵(かし)担保責任という民事上の責任があるわけでありますので、ここは第一義的な責任ということで、当事者同士のさまざまな解決方法というものを取っていただくのが第一だというふうに思います。

公的なわれわれの検査、チェックから漏れてしまったということについての責任については、これはまだ明確な判断は私ども、できていないというのが現状であります。

それは、行政上の責任と損害の因果関係の問題もさることながら、行政がどこまで何ができたのかというような、システム上の、制度上の問題も含めてしっかり考えた上でないと、なかなか明らかにできるものではないだろう、こんなふうにも思いますので、同じように悩んでおられる物件が発見されたさまざまな場所での対応との均衡といいますか権衡、そういったことも含めて、十分に参考にしながらわれわれの見解を固めていくというふうにさせていただきたいというふうに思います。

きょう午前中、包括外部監査(結果報告)ということでご意見をちょうだいいたしまして、多額の欠損があるということを指摘され、それの対策として、債権管理センターという専門的かつ統一的な処理方法の提言を受けさせていただきました。これまでに時効等によって債権行使できなくなってしまっているものがたくさんあるよというふうなご指摘の中での統一的な方法といったものを提言されているわけでありますので、十分にご提言を踏まえて、私ども、体制を整えられるものは整えていこうと、そんな、勉強をさせていただくという段階かというふうに思います。

これも、時効に掛かるのをただ漫然としていたということでは決してないと私は思っております。さまざまな理由の中で、取り立てが非常に難しいという状況の中で、その時点その時点で相当悩んで見送らざるを得なかったというようなことも多分あるだろう。そこら辺はしっかりご指摘を踏まえて、再チェックをしながら、市民の皆さま方の財産でありますので、適正な業務執行に心掛けるように、管理センター的なものをつくるというようなことも含めて制度として対応できるものはしていきたいと、そんなふうに考えているところでございます。

「市内マンション等における構造計算書の偽装について(3)」

TVh

先ほどの耐震基準の最初の話に戻ってしまいますが、建設委員会で4棟の基準を下回る物件が発見されたということで報告されたのですけれども、その後で、太平洋興発さんという会社が自ら名乗り出ました。どんどんそういう形で外部の方から物件名が特定されていったり、あるいはインターネットで情報がはんらんすると、こういった状況に対して、逆に市が何も公表しないというのは、自ら風評被害の引き金を引くことを恐れているというか、そのように感じられるのですけれども、市長としてはどのように感じられていますか。

市長

これは、自らの責任において発表したことによる責任を全部取りますよというふうなことがなければならないのかなという印象を若干持ちます。

私は、市民の財産の価値の保全といったことに、すぐ取り壊さなければいけないというようなものは格別、そうでないものについては、判断をする第一次的な権限というのは所有者が保有するものであるというふうに考えますので、その後の情報管理といったものは所有者の皆さん方が自由に処分されればいいことというふうに分けて考えております。それは行政のスタンスということで理解をしていただきたいというふうに思います。

TVh

国交省のスタンスとは違うということはどうなのでしょう。

市長

1.0から0.5までの間の問題についても、国交省、ちょっとそこもはっきり、少しぶれがあるように私は理解をしておりますが、全部公表しますよというふうに言っているわけではないように私は理解しているのですが。
札幌市は、最前で申し上げましたような考え方の下で、その問題を公表しないというふうに考えているところであります。

「市内マンション等における構造計算書の偽装について(4)」

共同通信

住民の間での、結果をお知らせして説明会という段取りだと思うのですけれども、その後、公表してもいいよということで住民側が合意したとすれば、その時はどうでしょう。

市長

それは情報の自己管理の問題だというふうに思いますので、札幌市に公表してくださいというお願いというか依頼があれば、そのときに検討するということになろうかというふうに思います。管理組合等で公表する場合もあるというふうに思いますので、そこら辺はそのように、その時その時に判断をさせていただくということでよろしいかと思います。

「自民党が予算案に反対したことについて(1)」

北海道新聞

昨日の市議会の予算特別委員会で、一般会計の予算案について、議会第1党の自民党さん、もう1つ会派がありますけれども、いわゆる反対に回って、あわや否決かという状況もあったのですけれども、もちろんこれは個々の考え方の自由なのですが、ただ、今回の否決に関しましては、今までの代表質問とか委員会の質疑、討論、その他修正動議など一切なく、年度末ぎりぎりの状況になっていきなり否決と、反対というような状況もあったのですけれども、今回の状況に関しまして市長はどのように受け止め、お考えになっていらっしゃいますか。

市長

私も昨日、そういう事態になっているということをお聞きいたしまして大変驚きました。私も何度か委員会に出席要請があり、出席させていただきまして質疑に回答をさせていただきましたけれども、いずれの場面でも、予算案をこれでは駄目だというふうなお話がなかったものですから、ご質問のように、少し驚いたというのが私の正直な感想でございます。
それについて今後どうしたらいいのかということについては、これは議会のルールの中で、できるだけ私ども、ご理解いただけるような最善の努力を尽くしていきたいというふうに考えていると申し上げさせていただきたいと思います。

「任期の総仕上げに向けた人事について」

北海道新聞

新年度、残り1年の任期ですけれども、先般人事も行われまして、残り任期1年の総仕上げに臨む新たな体制として、局長級、事業管理者も一部代わりました。布陣ができたのですけれども、今回の人事について市長はどのように自己評価されていますか。

市長

もちろん私が信頼できるというふうに考えた皆さん方に、あるいはこの方にこの仕事をやっていただきたいというふうに思うところを、さまざまな角度からの評価と事業の評価、そして、これまで手掛けてこられた仕事の皆さん方の手腕といったものを評価させていただいて、この方ならこの場所で一番力を発揮していただけるのではないかということを思って行った人事異動でございます。

これから、仕上げの1年でございますので、こういう皆さん方に力を貸していただきながら、市民の皆さん方のご期待に応えられるような札幌市政を執行してまいりたい、そんな決意でいるということと、期待をしているというようなことでございます。

「自民党が予算案に反対したことについて(2)」

朝日新聞

今の予算案の可否について、補足して2点ほど。要は自民党の反対をするという理由の1つ、あすの本会議で討論があるのだと思うのですが、経済政策、経済的な今の状況をもう少し打開するような経済的な施策の予算付けがないという点を1つ批判的に見ているのかなと。あとは雪対策の予算が額的には削られているという点を指摘しているのかなと思うのですが、その点について、反対であるという処理をされた上で、補正予算なり何らかの対応を打ち出して不足している分について対応されるという考えがあるかどうかというのが1点と、もう1つは、反対の背景には来年春の市長選挙の問題があるのだろうと思うのですが、そういった背景をもっての反対論というふうに受け止めておられるのかどうかという点をお聞かせください。

市長

まず、第1点目のご指摘の経済政策等に対する予算付けが足りないのではないかと、それについて補正するとかいうことは考えないのかという話でございますが、私は、今予算を通させていただくという自信を持って、限られた財源の中でやりくりをして、こういう配分で市政執行していきたいということでご説明をし、ご理解を得ようというふうにしているところでございます。それを通していただいて、しっかり執行の段階でさまざまな効果を図りながら頑張っていきたいというのが現在考えているところでございまして、いきなり補正とかいうことは現在のところ考えていないということでございます。

それから、反対された背景についての解釈の問題については、私の立場からは今は。それは会派の皆さん方が十分お考えになってそういう対応をされたのだというふうに考えますので。ご理解を得るための努力を私は惜しむつもりは全くございませんし、今後ともさまざまな意見交換をしっかりやってまいりたい、そういうふうに考えております。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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