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更新日:2011年3月1日

平成17年度第4回定例市長記者会見

日時 2005年5月24日(火曜日)14時~
場所 記者会見室
記者数 18人

冒頭、市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「モエレ沼公園『海の噴水』の完成について」

モエレ沼公園は、世界的な彫刻家でございます故イサム・ノグチ氏の最後の作品として、公園全体を彫刻にするという同氏のマスタープランに基づき、昭和57年(1982年)から23年間の長きにわたりまして、プレイマウンテン、ガラスのピラミッド、そして昨年完成いたしましたモエレ山など、計画的に整備を進めてきたものでございます。

この締めくくりとして、モエレ沼公園の中心に平成15年10月から建設をしてまいりました「海の噴水」が、このほど完成いたしました。

この噴水は、刻々と変化をしていく海の姿を、霧だとか水のアーチなど幻想的なシーンで表現いたしまして、「地球と海」、「海と人間」の関係を思い起こさせるデザインとなっているものでございます。

この施設の完成によりまして、モエレ沼公園の整備が完了いたします。そして、完了を記念して、この7月1日に、通水式をはじめとするグランドオープン式典を開催することといたしております。

式典の詳細につきましては、別途お知らせいたしますけれども、その日を中心に、官民協働によるさまざまな企画を予定しておりますので、それぞれ報道についてよろしくお願いをしたいというふうに思います。

なお、6月1日の午後1時30分から、報道関係を対象とした内覧会を開催いたしますので、ぜひ取材していただき、そのダイナミックな姿を体感し、市民の皆さまにお伝えをいただきたいと思います。

「指定管理者制度の導入について」

平成15年9月の地方自治法の改正により、住民サービスの向上と経費の節減を図ることを目的といたしまして、「公の施設」の管理を民間企業やNPOなどの団体に行わせることが可能となる「指定管理者制度」というものが導入されております。

札幌市では、既に、平成15年9月以後に設置された「太平百合が原地区センター」や「WEST19(夜間急病センター等複合施設)」など4施設については、この制度を導入済みでありますけれども、多様化する住民ニーズに、より効率的・効果的に対応するために、現在、出資団体等に管理委託を行っている69種類362施設についても、平成18年4月から指定管理者制度を導入することにいたしました。

既存施設への指定管理者制度の導入に当たりましては、制度の趣旨や、ことしの3月にいただきました札幌市出資団体評価委員会の評価結果を踏まえまして、可能な限り民間に開かれた制度の運用を行うために、公募を原則といたします。また、募集の単位についても、原則として1施設ごとに募集をしていきたいという考え方でございます。

今後、ことしの第3回定例市議会において、管理基準や業務範囲について、各施設の設置条例を改正した後に、施設ごとに管理者の募集・選定の作業に入ってまいりたいと考えております。

導入予定施設につきましては、明日、25日から市のホームページでも公開いたしますので、意欲、興味のある事業者の方は、ぜひ、ご覧いただきたいと、このように考えます。

「雇用の推進に関する新たな取り組みについて」

依然として厳しい雇用環境の中で、札幌市では、昨年の10月に、官民共同型の就業拠点施設であります「札幌市就業サポートセンター」を北区に開設するなど、市民の方たちが安心して働ける環境づくりに向けた取り組みを行っているところであります。

このサポートセンターでは、無料職業紹介や再就職支援などを積極的に実施しているところでありますが、開設して以来、半年の間にご利用いただいた人の数が約15、000人ということでありまして、ご利用者の中で就労に結びついた人数が498人、約500人ということになっており、着実にその成果を挙げているところであります。

今年度については、これまでの成果を踏まえまして、サポートセンターから遠い地域の利用者の利便性を図るために、区にあります「高年齢者職業相談室」の機能を拡充いたしまして、仮称でありますけれども、「地域職業相談室」というものを、清田区と西区に設置することといたしました。これらの整備等に係る経費については、このたびの第2回定例市議会に補正予算案を提出することといたしております。

また、厚生労働省の本年度の新規事業で「地域提案型雇用創造促進事業」というものがありまして、札幌市や札幌商工会議所などで構成する「さっぽろ雇用創造事業推進協議会」が提案いたしましたITだとか集客交流産業を担う人材の育成・強化事業が採択されました。

事業の詳細につきましては、今後、国の査定を経て決定していくことになりますけれども、札幌市の特色でもありますITや集客交流産業などで、具体的な雇用創出に向けて取り組んでいくものでございます。

今後とも関係機関と連携をし、効果的な雇用推進策を展開することによりまして、市民が元気に、そして札幌の街全体が元気になっていくことを期待しているところでございます。

「生ごみ堆肥化モデル事業の実施について」

札幌市では、平成26年度までに平成10年度比で15パーセント以上ごみを減量する目標を定めまして、さまざまな施策に取り組んでいるところであります。

ことしの3月に市民、事業者、そして札幌市が協働して設立いたしました「ごみ減量実践活動ネットワーク」において、家庭ごみの約3割と最も多い部分を占めます生ごみのリサイクルについて検討を進めてまいりまして、本年6月から新たなモデル事業を実施することにいたしました。

この事業は、コンポスト容器の助成など各家庭を対象に進めてきました生ごみ減量のための取り組みを、面として広げる、地域に広げていくという試みでございまして、住宅の区分ごとにモデル地域を設け、生ごみを回収・堆肥(たいひ)化するとともに、回収方法の是非や分別協力度などについて調査をするものでございます。

今回のモデル事業の結果を検証し、そして本格実施に向けた検討を進めてまいりますけれども、住民が地域で生ごみの問題に取り組むことができる生ごみリサイクルシステムというものが実現し、ごみ減量目標の達成に効果を発揮することを、札幌市としては期待しているところでございます。

「エコスタイルの実施について」

札幌市では、地球温暖化を防止するために、市民・事業者・行政が一体となりまして、二酸化炭素の発生を削減する「CO2削減アクションプログラム」を推進しているところであります。

札幌市役所においても、平成18年度末までに二酸化炭素(の排出量)を、目標を設定して何とか削減していくということに全庁を挙げて取り組んでいくということを計画しているわけでありますが、その一環として、ことしも冷房時の室温管理を28度にするということとともに、ノーネクタイ・軽装のエコスタイルを実施することといたしております。

このエコスタイルは、平成12年度から札幌市で取り組んでおり、ことしで6年目を迎えるわけでありますけれども、ことしは昨年よりも1カ月前倒しをいたしまして、6月1日から9月30日までの4カ月間とすることといたします。

夏の軽装につきましては、ことし国でも本格的に取り組むというふうに聞いておりますけれども、環境に配慮しながら公務能率を維持し、効率的に仕事をしていくためのものでありますので、市民、事業者の皆さんのご理解とご協力をお願いしたいというふうに考えております。

配布資料

質疑内容

「エコスタイルについて」

北海道新聞

エコスタイルなのですけれども、ことし1カ月前倒しになったことで、6月1日の初日が、定例会の初日と重なることになりますが、議会もエコスタイルで、議場もエコスタイルでということになっていますけれども、市長も提案説明などを上着なし、ノーネクタイでされるようなことはありますか。

市長

6月1日がとても暑い日で、上着を着るのにはふさわしくないというようなことであれば、早速地元のお店に行ってエコスタイル(用の服)を買って着用できればいいかなというふうに思いますが、その状況を見て、天気を見てと。日和見主義でございます。

「北海道新幹線の札幌延伸について(1)」

NHK

散々、日曜日に聞かれたかと思うのですが、北海道新幹線の着工式がございまして、上田市長も参加され、経済界なんかでも、次は延伸、札幌までという話は各方面から出ていると思いますが、市長としては、新函館の着工を迎えて、今どんなお気持ちで、また、今後どんなふうに新幹線建設に向けて取り組んでいかれたいかということを伺えますか。

市長

新幹線につきましては、これを札幌まで延伸していただきたいという基本的なスタンスでおります。そして、今こそ、その声を大きく発信していく最大のチャンスであり、これからあらゆる局面で推進するため、国、関係機関等に働き掛けを一生懸命やっていきたいというふうに考えております。

「イサム・ノグチの彫刻作品『サンダーロック』の移設について」

毎日新聞

一番最初にモエレ沼公園の話が出ましたけれども、関連することでお願いします。

芸術の森にイサム・ノグチの作品で「サンダーロック」という彫刻作品がございまして、先日、イサム・ノグチ財団の関係者が市役所に来たときに、非常に展示の仕方が悪いと。おりの中に入れられているようだみたいなことを副市長に言っていて、モエレ沼公園のグランドオープンの暁には、設置する場所も考えてあるので、ぜひ移設してほしいというような要望もありましたけれども、それについて市長はどのようにお考えでしょうか。

市長

これまで、これをお借りしてという形でありますけれども、芸術の森に展示をさせていただいておりまして、今回こういうご指摘を受けたということは、ちょっと私どもびっくりしたところでありますけれども、札幌市の「サンダーロック」に対する扱いということの方針と、それから財団の今のお話と、もう1つは、モエレファンクラブというのがございまして、そのファンクラブが寄せる「サンダーロック」に対する思い、そういったものを総合しまして、今後、検討を重ねていきたいというふうに思います。

毎日新聞

いつぐらいをめどに。

市長

どういうふうにできるか、今のままにするのか。財団のほうで望んでおられることでもありますので、7月1日までに、そのことは十分検討したいというふうに思います。結論は分かりませんけれども。

毎日新聞

早急にということですか。

市長

はい。

「北海道観光事業株式会社の社長人事について」

毎日新聞

出資団体のことですけれども、非指定団体のうちの1つで、北海道観光事業株式会社ですか、65歳以上の社長さん、再就職された方がどうも残りそうである、留任しそうであるということです。

市の要領では、指定団体に準ずるという形で、決して禁止されているわけではないのですが、市を挙げて出資団体、特に上田市長が力を入れている出資団体改革の最中でもあり、その辺、市長はどういうふうにお考えになっておられるかというのをお聞きしたいと思います。

市長

過日、取締役会がございまして、人事案件についての議案の審査をしたという報告を聞いております。現取締役の体制で継続していただきたいというのが、取締役会の大勢の意見であったというふうにお聞きしております。

もちろん札幌市の要領といいますか、要綱等については皆さんご存じの上でのそういう判断だったのでありますけれども、その理由は、各株主の利益といったことが当然この場合に考えられるわけでありまして、非常に経済事情が悪い中で業績を上げられているというふうな評価がなされた上で、現体制をもう少し継続していただきたいというふうな株主さん方のご意見があるというふうな情報の中で、そのような決定を下したということであります。もちろん最終的には、株主総会でそのことが承認されるかどうかということになりますので、そういう手続きの中で決めさせていただきたいということであります。

毎日新聞

それは、では、理解している、理解を示したいということですか。

市長

そうです。

「札幌市が出資する非指定団体の改革について」

毎日新聞

特に、非指定出資団体では、ほかにも北ガスさんの献金とかそういう問題も起きて、今、出資団体の改革に取り組んでおられますが、今後、非指定団体の改革というものに取り組まれるおつもりがあるかどうかというところをお聞かせください。

市長

ご承知のように、非指定団体というのは、出資割合が比較的低率であるという団体でありまして、とりわけ、他の出資者とのバランスといいますか、意見の調整をしなければならないという立場にありますので、札幌市の意向だけで決められるというものではないというふうに思います。

そんな中で、私どもの持っている原則がすべて徹底できるかどうかということについては、そこは考えなければならないいろいろな要素があるだろうというふうに思います。

北ガスの問題については、これは政治資金規正法の問題でありますので、違法だというご指摘があって、直ちに、私どもも、そのようなことがないように善処されたいという申し入れを、しっかりさせていただきましたところでございます。

毎日新聞

まだ様子を見たい、すぐにはまだという感じですか。今のお話だと、札幌市だけで決められない部分もあるし、いろいろな要素もあるので、まだ、すぐにはどうこうということはないということ。

市長

ですから、非常にいろいろな場合があるだろうと思いますので、一律にどうこうという議論には、なかなかならないというふうにご理解いただきたいと思います。

「丸井今井の経営再建問題について」

uhb

札幌市の中心部にある丸井今井の経営再建問題がささやかれていますが、市長としてどのようにお感じになっていらっしゃいますでしょうか。

市長

地元の、しかもかなり影響力の大きい企業である、市民にとっても親しまれているデパートの1つが再建をするという状態になっておられるようでありますが、札幌市の立場といたしましては、あらゆる努力を払って経営の改善をしていただき、そして、市民が安心してお買い物ができる、消費生活の選択の幅が確保されるということが望ましいというふうに思いますので、ぜひ、健全な経営になるように、ご努力をいただきたいというふうに思います。

uhb

特別、支援などということは、特に考えてはいらっしゃらないのでしょうか。

市長

民間の企業に対して札幌市が支援をするというのは、なかなか考えにくいことだというふうに思います。
やはり民間の力といったもので、あらゆる努力を重ねていただくということで、側面から応援、精神的にということにしかなりませんけれども、そういうことになると思います。

「夏季オリンピックの誘致について」

時事通信

オリンピックの札幌誘致に関してなのですけれども、自民党北海道代議士会が、誘致を2020年から2016年に前倒しをしたようですけれども、このことについての市長のお考えと、あと、先方から何か接触があったかどうか、それをお願いします。

市長

正式には、そのお話は聞いておりません。従いまして、まだ、ご相談の対象にはなっておりませんけれども、オリンピックの誘致問題についての基本認識というのは、この席でも何度かお話をさせていただいておりますので。今も変わるところはございません。

民間の力で何とかやっていただけるということであれば、私は賛成でありますけれども、札幌市の財政等から考えて、今すぐやりましょうというふうな話には、なかなかならないというのが現状だということでございます。

「北海道新幹線の札幌延伸について(2)」

朝日新聞

先ほど新幹線の話が出たのですが、新幹線の札幌延伸についてはお考えなのですが、推進をされるという立場は、従来と比べて言うと、お考えが、ある程度、延伸のゴーサインの方に変わられたというふうに理解してよろしいのでしょうか。

市長

札幌市の従前の立場と変わるところはないというふうに思います。

これまでも期成会の理事ということで札幌市長が参画をさせていただいておりますので。北海道新幹線というのは、函館までということは当然ないわけでありまして、道都であります札幌までという整備新幹線の基本計画にのっとった上で、それを推進するという立場で札幌市が位置付けられ、札幌市長がその期成会の理事という立場に当たったわけであります。

このたび、函館まで着工が認可され、現に着工をされたという段階になりまして、いよいよ札幌までの北海道新幹線、名実ともに北海道新幹線と言うに値する、札幌までの延伸というのが現実的な課題ということになったわけでありますので、この期に及んで札幌市としては前面に出させていただいて、その方針を推進していくという努力を払いたいというふうに考えているわけであります。機はまさに熟したというふうに考えたらいいのでしょうか。

「今後の経済支援の方策について」

朝日新聞

それから、先般、元気ファンドの設立総会があったのですが、今後の経済支援の方策としてどういうことが必要だというふうにお考えになっていますか。

市長

1つ1つ多面的に考えていくというのが1つ大事なことだというふうに思います。
今、元気基金、そして元気ファンド、あるいはNPO等に対する支援というものが経済政策の柱に1つはなっております。さらに、それを支える人々であります就業する人たちの力を結集できるような(就業)サポートセンターなど。これらにより、元気な経済が生まれ、そして安心して働ける街というのを経済政策の目標にさせていただいているわけであります。
今後のことは、今、手を付けているそういう事業がしっかり展開されるということを、実践を通じて、その中でまた必要なもの、有効なものといったものも発見できれば、その対策を取っていきたいというふうに思います。

「札幌駅周辺への集客施設等の一極集中化について」

uhb

経済状況というお話がありましたが、北海道新幹線も絡みまして、ますます札幌駅の周りが華やかになると思うのですが、現在の札幌駅周辺と大通駅周辺の経済格差と言うと変ですが、札幌駅の一極集中についてはどのようにお感じになっていますでしょうか。

市長

必ずしもバランスのとれた発展ということでないように思いますので、札幌市としては、私といたしましては、大通、南1条、狸小路、すすきのという大事な札幌市の経済圏があるわけでありますので、そこも活性化するということが何よりも大事だと。これから緊急に必要なことだろうというふうに思います。

対策としては、「駅前地下歩行空間」だとか、そういうふうな事業が街の形を今変えようというふうにしているわけでありますので、穴を掘るということだけではなくて、穴を掘ることによって、通路を掘ることによって、沿線のビル、沿道のビルがまた形を変えていく、そして、街のつながりがそこで出てくるだろうというふうな想定の中でこの事業を進めていきたいというふうに考えております。そういう連鎖反応的な民間の力が結集していくといいますか、立ち上がっていくということを期待しながら公共事業も進めていくというふうに考えているところであります。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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