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北海道医療新聞、1385号、3、2001年7月27日
藤田 晃三
我が国における食中毒の発生状況を述べ、その予防と施設内で発生した時の二次感染予防について解説した。
札幌市感染症情報センター機能の構築と主な感染症の発生動向の公開
札医通信;第26回札幌市医師会医学会誌、増刊204、55-56、2001
藤田晃三、赤石尚一、荒井 修、菊地正幸、館石宗隆*1、長谷川裕一*1、高瀬愛子*2、三觜 雄*2
1999年4月の感染症新法施行に伴う感染症発生動向調査事業要綱の主旨に従い、札幌市では衛生研究所、保健衛生部、保健所の三機関で患者情報・病原体検査情報を分析・検討した後、当所のホームページを通じて市民に公開する感染症情報センター機能を構築したので、その概要について報告した。
*1 札幌市保健福祉局保健衛生部
*2 札幌市保健所
神経芽腫死亡の減少に対するHPLCマス・スクリーニングの効果
日本マス・スクリーニング学会誌11(1)、45-49、2001
西 基*1、武田武夫*2、畑江芳郎*3、花井潤師、藤田晃三、一宮久恵*4、田中稔泰*4
日本マス・スクリーニング学会誌に掲載されている神経芽細胞腫スクリーニングデータベースから、HPLC受検者数と非HPLC受検者数を算出した。また、厚生省から、1979-96年の人口動態統計での「副腎の悪性新生物による死亡」全例の出生年、死亡年から、1-4歳における死亡率を計算した。
*1 札幌医大公衆衛生
*2 南郷医院
*3 国立札幌病院小児科
*4 北海道薬剤師会公衆衛生検査センター
ウィルソン病確定診断法としての責任遺伝子ATP7Bの直接塩基配列解析法
日本マス・スクリーニング学会誌11(3)、41-46、2001
野町祥介、田上泰子、水嶋好清、佐藤勇次、藤田晃三、福士 勝*1、山口昭弘*2、窪田 満*3、大浦敏博*4
ウィルソン病はマススクリーニングによる早期発見が期待される差一環の一つである。しかし、スクリーニング発見例は臨床症状に乏しく、発見時に確定診断することは困難である。そこで私たちは本疾患の管区定診断法として、その責任遺伝子であるATP7Bを直接塩基配列解析し、病因変異を同定する方法を検討してきた。これまでに臨床的にウィルソン病患者と診断された日本人69家系について本法による検索を行い、59家系(86%)が確定診断された。また今回、未報告の14の病因変異が同定された。
*1 札幌市保健福祉局生活衛生部
*2 札幌IDL
*3 北海道大学医学部小児科
*4 東北大学医学部小児科
神経芽細胞腫スクリーニングにおける採尿後の日数経過のVMA・HVA値への影響について
1.多施設スクリーニング結果からの検討
日本マス・スクリーニング学会誌11(1)、19-26、2001
花井潤師、鈴木道子*1、穴沢 昭*2、児玉京子*3、沼田公介*4、竹島清美*5、入江明美*5、稲岡一考*5、田崎隆二*6
神経芽細胞腫スクリーニング実施している7施設のスクリーニング結果から、採尿後の経過日数が尿中VMA、HVA値に及ぼす影響を調査した。その結果、防腐剤入りの生尿を検体としている施設を除いて、尿中VMA値は日数の経過とともに低下し、採尿後7日目で約10%、10日で15%程度低下した。したがって、可能な限り経過日数が短くなるような基準日を設けて、適切な採尿指導を行っていく必要があると考える。
*1 山形県衛生研究所
*2 東京都予防医学協会
*3 名古屋市衛生研究所
*4 大阪血清微生物研究所
*5 大阪府立母子保健総合医療センター
*6 化学及血清療法研究所
採尿後の日数経過のVMA・HVA値への影響について
2. 尿中物質の安定性についての保存実験
日本マス・スクリーニング学会誌11 (1)、27-34、2001
沼田公介*1、花井潤師、穴沢 昭*2、児玉京子*3
尿中物質の経日的な安定性を調査するため、保存実験を行った結果、ろ紙尿ではVMA、HVAのクレアチニン補正値が経日的に低下するものがあり、生尿では、HVA補正値が上昇するものがあった。
*1 大阪血清微生物研究所
*2 東京都予防医学協会
*3 名古屋市衛生研究所
札幌市における生後6か月と14か月の神経芽腫スクリーニングの効果
小児がん38(2)164-167、2001
花井潤師、竹下紀子、水嶋好清、佐藤勇次、 藤田晃三、西 基*1、畑江芳郎*2、内藤春彦*3、武田武夫*4
札幌市における生後6か月と14か月の神経芽腫スクリーニング成績を基に、神経芽腫発生に及ぼす両マス・スクリーニングの効果に関するコホート調査を行った。
*1 札幌医大公衆衛生
*2 国立札幌病院小児科
*3 国立札幌病院外科
*4 南郷医院
Clin Pediatr Endocrinol 10(1),1-6,2001
N. Matsuura*1, T. Uchiyama*1, H. Tada*2, Y. Nakamura*3, N. Kondo*4,M.Morita*5、M. Fukushi
生後1年の母乳栄養児と人工栄養児の甲状腺機能を比較したが両群に差はなく、また、母乳栄養児の推定ダイオキシン暴露量と甲状腺機能の間にも有意な相関は認められなかった。
*1 北里大学医学部小児科
*2 東邦大学医学部小児科
*3 自治医大公衆衛生
*4 岐阜大学医学部小児科
*5 国立環境科学研究所
Chemosphere 45,1167-1171,2001
N. Matsuura*1, T. Uchiyama*1, H. Tada*2, Y. Nakamura*3, N. Kondo*4, M. Morita*5、M. Fukushi
生後1年の母乳栄養児と人工栄養児の甲状腺機能を比較したが両群に差はなく、また、母乳栄養児の推定ダイオキシン暴露量と甲状腺機能の間にも有意な相関は認められなかった。
*1 北里大学医学部小児科
*2 東邦大学医学部小児科
*3 自治医大公衆衛生
*4 岐阜大学医学部小児科
*5 国立環境科学研究所
Hormonal Research 55、141-146、2001
Noriyuki Katsumata*1、Mari Satoh*2、 Atsushi Mikami、Shoko Mikami*1、 Atsuko Nagashima-Miyokawa*1、Naoko Sato*1、 Susumu Yokoya*2、Toshiaki Tanaka*1
CYP17遺伝子中の新規変異である247delT変異とH373L変異の複合ヘテロ接合体が、17α-水酸化酵素と17,20-リアーゼ活性を不活化し、臨床的にも明らかな17α水酸化酵素欠損症と17,20リアーゼ欠損症を引き起こすことが示された。
*1 国立小児病院小児医療研究センター内分泌代謝研究部
*2 東邦大学医学部小児科
Prenatal diagnosis of the Wiskott-Aldrich syndrome by PCR-based methods
Pediatrics International 41:716-719、2001
Tadashi Ariga*1、Mika Iwamura*2、 Tomoyuki Miyakawa*3、Hirotaka Takahashi*2、 Atsushi Mikami、and Yukio Sakiyama*1
X連鎖型の原発性免疫欠損疾患であるWiskott-Aldrich(WAS)症候群の出生前診断をPCR法により行った。妊婦絨毛を試料とした診断において、変異型/正常型alleleの定量評価法が診断に有効であった。
*1 北海道大学医学部遺伝子治療講座
*2 東京都立大塚病院小児科
*3 虎ノ門病院産婦人科
パルスフィールドゲル電気泳動法の標準化および画像診断を基礎とした分散型システムの有効性に関する研究
平成12年度厚生科学研究費補助金;新興・再興感染症研究事業総括・分担研究報告書、31-33、2001年4月
藤田晃三
腸管出血性大腸菌O157の無症状感染者について、その感染源が北海道内で狩猟された鹿肉であったことを、パルスフィールドゲル電気泳動法パターンの一致により証明し報告した。
Molecular epidemiology of methicillin-resistant Staphylococcus aureus in a pediatric ward.
Pediatr International 44(1):24-27,2002
Murono K*1, Hirano Y*1, Zhang J*1, Saijo M*1, Fujita K
小児患者から分離されたメチシリン耐性黄色ブドウ球菌株について、パルスフィールドゲル電気泳動パターンによる疫学調査成績を報告した。院内伝播と考えられる分離株の多くは特定のパターンを示し、改めて交差感染対策の重要性を強調した。
*1 旭川医大小児科
検査済み乾燥濾紙血液の倫理面に配慮した管理・有効利用法の研究-検査済み乾燥濾紙血液の保管・管理に適した採血用濾紙の検討-
厚生科学研究(子ども家庭総合研究事業);マススクリーニングの見逃し等を予防するシステムの確立に関する研究;平成13年度報告書 2002年3月、p133-136
福士 勝*1、三上 篤、本間かおり、梅橋豊蔵*2、 成瀬 浩*3、住吉好雄*4、黒田泰弘*5
新生児スクリーニング検査済みの乾燥濾紙血液の管理・有効利用において個人情報保護の観点から、利用条件と濾紙の様式について検討した。
*1 札幌市保健福祉局生活衛生部
*2 化学及血清療法研究所
*3 東京顕微鏡院マススクリーニング精度管理センター
*4 神奈川県労働福祉協会
*5 徳島大学医学部小児科
北海道における3歳児健診を利用したウイルソン病スクリーニング
厚生科学研究(子ども家庭総合研究事業);マススクリーニングの見逃し等を予防するシステムの確立に関する研究;平成13年度報告書 2002年3月、p145-152
中山憲司*1、中島美知子*1、浦口弘子*1、山崎由香*1、林三起子*1、林玲子*1、市原侃*1、久保亜希子*1、加藤芳伸*1、澤田幸治*1、田村正秀*1、寺井格*2、窪田満*3、小林邦彦*3、宮本晶恵*4、藤枝憲二*4、野町祥介、水嶋好清、実吉孝幸*5、木村浩男*5、藤井千恵子*6、斉藤勝衛*6、白坂亜紀*7、影久真美*7、鈴木健*8、青木継稔*9
3歳児検診時の尿検査検体を用いたウイルソン病のパイロットスクリーニングを道央圏の3市で実施した。968名受診し、再検査は68名、2名の精査を実施した。
*1 北海道立衛生研究所
*2 北海道医療大学医療科学センター
*3 北海道大学小児科
*4 旭川医科大学小児科
*5 岩見沢保健所
*6 小樽保健所
*7 北広島保健所
*8 東京都予防医学協会
*9 東邦大学医学部第2小児科
新生児ろ紙血液を用いたウィルソン病マススクリーニングのまとめと、総セルロプラスミン測定ELISAを用いた1歳2か月尿スクリーニングの基礎的検討
厚生科学研究(子ども家庭総合研究事業);マススクリーニングの効率的実施及び開発に関する研究;平成13年度報告書、158-159、2002
藤田晃三、野町祥介、中澤恵美理、田上泰子、 水嶋好清、福士 勝*1、山口昭弘*2
札幌市における新生児ろ紙血液によるウィルソン病マススクリーニングでは、1995年から10万人以上の検査で患者は発見されず、この間1例の患者の見逃しがあった。新生児ろ紙血によるスクリーニングは難しいと考え、1歳2か月尿スクリーニングの可能性を探るための前段階としての総セルロプラスミン測定ELISA法の検討成績を報告した。
*1 札幌市保健福祉局生活衛生部
*2 札幌IDL
ポリオワクチン接種後に両眼筋痳痺を呈し、咽頭・便・髄液からポリオウイルスが分離された一例.
厚生科学研究(医薬安全総合総合研究事業);安全なワクチン確保とその接種方法に関する総合的研究;平成13年度報告書、158-160、2002
古田博文*1、内藤広行*1、福島直樹*1、富樫武弘*1、藤田晃三
ポリオワクチン初回接種後に両眼筋痳痺を呈した生後11カ月女児例を報告した。咽頭ぬぐい液と便からポリオ1、2型、髄液からポリオ2型ウイルスが分離され、遺伝子解析の結果分離株はワクチン株と一致した。
*1 市立札幌病院小児科
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