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昭和58年4月から63年3月までの5年間に札幌市内で分離されたヒト由来サルモネラ385株と環境由来株857株について、血清型別と薬剤感受性試験を行い、両由来の関連性を検討した。その結果、血清型別分離頻度、薬剤別耐性率、血清型別耐性率、血清型別薬剤耐性パタ-ンの各項目において強い関連性が認められた。両由来の共通血清型は39種類であったが、これらは分離株の90%以上と大多数を占め、経時的な関連性もヒト由来株の75.6%に認められた。環境調査によって、ヒトのサルモネラ症の実態把握と流行予測が可能となることを明らかにした。(43-49ページ)
ケイ光用マイクロプレートリーダを用いた新生児乾燥血液ろ紙中の分枝鎖アミノ酸(BCA)およびホモシスチン(HSH)の微量ケイ光定量法を開発し、それぞれメイプルシロップ尿症およびホモシスチン尿症のマス・スクリーニングへの応用を検討した。(50-58ページ)
防錆剤については飲料水として安全性の面から、国が定めた使用基準を遵守しなければならない。又防錆剤の使用効果については溶存鉄と懸濁鉄の存在比が使用後、懸濁鉄の割合が低くなることが認められ、使用基準値を超えていたバイパス注入方式で注入装置内での滞留時間や水温等が防錆剤濃度の日変化と季節変化に影響を与えていることが判った。(59-63ページ)
未規制物質であるアスベストの環境中の濃度を把握するため、夏季・冬季の年2回、アスベスト発生源及び一般大気環境中のアスベスト濃度を測定した。その結果、アスベスト発生源から大気環境への飛散が示唆されたが、幹線道路沿線、住宅地域のアスベスト濃度は環境庁のモニタリング結果のおよそ1月2日であった。(64-70ページ)
市内河川におけるN-BODの実態を把握し、BOD(T-BOD)の解析に資する為調査を実施した。採水地点の半数からN-BOD値が検出され、市内河川におけるN-BODの濃度分布を知ることが出来た。また、N-BOD値がC-BOD値に比較して、同一流下距離では大きく減少することがわかった。しかしながら、NH4等の採水地点間変動デ-タでは硝化作用の特徴が見られなったので、実河川において硝化作用が行われていると言い難い。調査の過程でR地点に影響を及ぼす上流3河川以外の汚染物質(C-BOD成分)の流入が推定された。(71-76ページ)
自浄能力の低下した、コンクリ-ト三面張りの都市中小河川に応用できるように生物膜が付着生成しているコンクリ-トブロックを循環水路に敷いて、実河川水の浄化実験を行ったところ、水路上の流下距離換算で1km当りの除去率で検討した結果、T-N、T-P等の汚濁成分の浄化に効果があった。(77-80ページ)
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