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更新日:2025年8月27日

令和7年度第8回定例市長記者会見記録

日時

2025年8月26日(火曜日)14時00分~15時16分

場所 記者会見室
記者数

24人

市長から下記の話題について発表しました

配布資料

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

会見動画(市長からの話題・質疑応答)を見る(YouTubeへのリンク)

発表内容

 韓国・大田広域市からの帰国報告について

 姉妹都市提携15周年を記念いたしまして、韓国・大田広域市を訪問しておりました。8月8日から11日まで、李 莊雨(イ・ジャンウ)市長からご招待いただきました「大田0時祭り」への出席、各種交流事業、施設の視察などを行ってまいりました。

 はじめに、訪問初日の8日には、0時祭りの開幕式に参加いたしました。この0時祭りは大田駅前の約1.5キロのメインストリートを歩行者天国として、9日間の開催中に、毎日夜中の0時までK-POPなどの音楽を主体としたさまざまなパフォーマンスが行われる大田広域市を代表する夏のイベントであります。

 現地では、まず、開幕式に先立ちまして、大田広域市の過去・現在・未来をテーマにしたさまざまな展示を視察いたしまして、祭りの大変な盛り上がりを感じてまいりました。

 また、李市長とともに、過去から現在、そして未来という3つのゾーンに分けられた祭りの会場を練り歩く「タイムトラベルパレード」にも参加させていただいて、沿道の市民の皆さまから温かい歓声をいただきました。

 その後の開幕式では、姉妹都市提携15周年を機に、両市の友好関係が今後ますます発展することへの期待について、大田広域市民の皆さまにお伝えさせていただいたところであります。

 また、9日には、0時祭りに招待された姉妹都市が一堂に会する「姉妹友好都市歓迎昼食会」に、議会訪問団や青年訪問団などとともに参加しまして、姉妹都市関係のさらなる発展についてPRさせていただいたところであります。

 9日の午後には、IT関連産業をテーマとした「経済セミナービジネス交流会」を、札幌市と大田広域市の共催によって開催いたしました。

 セミナーでは、私から札幌のビジネス環境の紹介をさせていただいたほか、北海道大学の川村教授を初めとした3名の講演者から、産業の高度化に資するAIの活用事例や、札幌におけるIT関連ビジネスの動向について、ご説明をいただいたところであります。

 セミナーに続いて、両市の企業関係者によるビジネス交流会を開催して、ビジネスチャンスの拡大に向けて、活発な意見交換が行われたところであります。

 また、今回の訪問では、両市の姉妹都市関係をきっかけとして、今年、大田広域市の韓南(ハンナム)大学校との連携協定を締結いたしました、北星学園大学の学生による青年訪問団を現地に派遣し、学生同士での交流を行ったほか、10日の0時祭りの姉妹友好都市公演ステージにおいて、北星学園大学の学生がよさこいソーランの演舞を披露して、来場の皆さまから盛大な拍手や歓声をいただいたところです。

 10日には、李市長を表敬訪問し、今後の姉妹都市交流のさらなる発展と経済交流の重要性について意見交換をさせていただきました。また、姉妹都市提携15周年を記念した大田広域市からの訪問団の来札について、ご招待をさせていただいたところであります。

 こうした姉妹都市交流事業に加えて、今回二つの施設を訪問してまいりました。

 まず、地域スタートアップ支援拠点の運営主体であります「大田創造経済革新センター」を訪問いたしまして、研究開発機関やバイオメディカル産業などの先端技術関連企業の集積を生かしたスタートアップ支援の取り組みなどについてお話を伺ってきたところです。

 次に、常設のeスポーツ競技場である「大田ドリームアリーナ」を視察してまいりました。ここでは、世界中にeスポーツの競技をオンライン配信できる最新の放送設備などもありまして、専用施設ならではの施設を活用して、プレイヤー、審判、運営スタッフ、技術者など、eスポーツに関わるあらゆる人材の育成を行うことで、産業そのものとしての育成を行っていることについて説明を受けてまいりました。

 今回の出張におきまして、大田広域市との関係をより一層深めていくととともに、大田広域市は科学研究都市でもありますので、産業的にも札幌が学ぶところがたくさんあったと思っております。

 これを機に、両市の市民の往来や交流が活発になること、それから産業的なビジネスチャンスの関係をしっかりとつくっていければと思って帰ってまいりました。

 「道央都市圏パーソントリップ調査」の実施について

 今年の10月から11月にかけて実施予定の「道央都市圏パーソントリップ調査」についてお知らせいたします。

 この調査は、地域の人の日頃の移動や活動を把握するための調査であり、札幌市では、今後の交通施策などを検討するための重要な基礎資料とするために、北海道や11市町村と共同して、19年ぶりに道央都市圏を対象とした調査を行うこととしました。

 市内の対象者は、無作為に選ばれた約21万世帯で、まずは9月上旬から中旬にかけて「お願いはがき」を発送し、下旬に「調査票」などを発送させていただきます。

 調査の内容としては、あらかじめ決められた調査日の移動や活動に関する調査や、交通に関する意識調査があります。

 回答の方法といたしましては、郵送される紙の調査票に記入してご提出いただくか、スマートフォンやパソコンなどからも回答いただくことができます。

 9月からは全市民を対象とした国勢調査があり、対象の皆さまにはご負担をおかけいたしますけれども、調査の趣旨や重要性をご理解をいただき、ぜひ回答のご協力をお願いいたします。また、報道機関の皆さま方におかれましては周知方よろしくお願いいたします。

 札幌で発見された新属新種のクジラ化石について

 2008年に南区の黄金湯で発見され、札幌市博物館活動センターで研究を続けてまいりましたクジラの化石が、このたび、新属新種であるということが判明し、論文として国際的な学術誌に発表されましたので、お知らせいたします。

 新種でありますので、札幌の大きなセミクジラという意味の「メガベリーナ・サッポロエンシス」という学名を命名し、和名は「サッポロクジラ」といたしました。

 研究の結果、この化石は、これまで発見されていない世界初となる新属新種のセミクジラの仲間でありまして、セミクジラ科の化石が見つかっていない時期を埋める約900万年前の化石であるということが判明いたしました。

 これまでは1,500万年前と600万年前の化石は発見されておりましたが、その間の約900万年間の部分については化石が発見されておりませんでした。そういう意味では、この空白期間を埋める非常に貴重な化石であること、それから指先など全身の約7割が保存されており、化石として残らないようなところも残っている非常に保存状態の良い化石です。新属新種であり、大変貴重な化石が札幌で見つかったということであります。

 大きさは、約13メートルの個体であると推定されまして、今お話し申し上げましたように、化石として残りにくい肩や指の骨なども残っている非常に保存状態が良いセミクジラ科の化石となります。

 化石の実物やレプリカにつきましては、現在、札幌市博物館活動センターで展示をしているほか、9月12日からは、北海道大学総合博物館で展示を行う予定です。

 市民の皆さまをはじめ、観光客の皆さまにもぜひご覧いただいて、札幌の自然の歴史を間近で感じていただければと思いますので、報道機関の皆さまにおかれましては周知方よろしくお願い申し上げます。

質疑応答

 札幌で発見された新属新種のクジラ化石について

朝日新聞 

 クジラの化石は世界で最も保存状態が良い状態の化石で、さらに名前にも「サッポロ」という地名が付いており、市民の方にとっても、とても親しみのあるような発見なのかなと思います。

 あらためて、この成果について、市長から受け止めや所感があれば教えてください。

市長 

 発見されたのは2008年で、その後の研究で、先ほどお話ししたように、新属新種となりました。また、900万年ほどがセミクジラ科の空白の期間になっていて、世界で発見されていないその期間のものであるということで、非常に貴重な化石となります。

 そういう意味では、当時は札幌も海の中にあったということになりますし、世界的にも評価されるような化石が、札幌で、本当に身近なところで発見されたことについて驚いておりますし、このことを多くの札幌市民の皆さまにも知っていただければなと思います。

 ヒグマ対策について(1)

朝日新聞  

 9月から緊急銃猟が可能になり、札幌でも対応訓練など準備が進んでいます。市長が、近い将来、自治体のトップとして大きな判断を求められる場面もあるかもしれない状況です。

 あらためて、現状や課題などについて、市長の所感を教えてください。

市長

 今までは、市街地では警察の判断によって猟銃を使うということでありました。非常に緊急な事態での使用となり、制限があったわけでありますけれども、これが(市長村長での判断で)可能になったということです。

 そういう意味では、一歩前進しているのかなと思いますが、一方で、運用にあたっては、いろいろな課題もありますので、先日(8月14日)も関係者との訓練を行いました。

 いざというときの、猟銃の使用についての判断については、さまざまな状況を想定しておかなければいけない、そして市民の安全を守っていくために避難や規制といったことなども一体として行っていかなければいけないということで、今回の訓練でいろいろな関係者と共有ができたことは、一歩進んだことだと思っております。

 一方で、やはり避難誘導や交通規制は、その範囲やいつから始めるなどといったことについて、そのほか具体的な判断をしていくための時間を要するなどといったことも課題があったと報告を受けておりますので、今回の訓練の総括や、今後の対応などについては、こういった状況を基に、これからのヒグマ対策委員会の中でもさまざまご議論いただくことになろうかと思いますので、引き続き市民の安全・安心を守っていくための対策や対応について取り組んでいきたいと思います。

朝日新聞  

 北海道猟友会さんが、自治体からの市街地でのヒグマ駆除の依頼を受けるか否かは、各支部の判断とするといった通知を出すという報道がありました。

 札幌においては、猟友会と市との協力関係の体制は良好というお話も伺っているのですけれども、あらためてこちらについて市長からご説明いただけると幸いです。

市長  

 北海道猟友会の札幌支部さんとは、これまでもいろいろ情報共有をしておりますし、こういった対策については、委託してお願いをしております。

 そういう意味では、良好な関係の中で議論を進めておりますし、先日の訓練の中でも10人以上の猟友会の方にご参加いただいたと聞いておりますので、顔の見える関係をしっかり維持しながら、対策をしっかりとっていきたいと思います。

朝日新聞

 緊急銃猟の国のガイドラインでは、弾丸の貫通で生じた物的被害については自治体が補償するように定められています。ただし、負傷したハンターさんへの補償であったり、誤射時の刑事的な免責が明確にされておらず、それが今回の猟友会さんの懸念につながっていると思います。

 札幌では良好な関係性だということなのですが、猟友会さんの問題提起についての受け止めを一自治体のトップとしてどのように思っていらっしゃいますか。

市長

 先ほどお話ししましたように、猟友会の札幌支部に業務委託をしている部分においては、例えば、負傷への対応や保障といったことについては、札幌市で保険に加入していたり、万が一の際にも、猟友会のメンバーの方の負担にならないような形で進めておりますので、引き続き猟友会のさまざまな声を伺いながら、不足な部分があれば対応していきたいと思います。

朝日新聞

 現時点でさまざまな課題や検討すべき事項がある中で、自治体のトップとして、現時点で国に要望が必要だと感じてらっしゃるところであったり、問題だと感じていらっしゃるところがあれば教えていただけたらと思います。

市長

 この分野のことで、直ちに国に対して要望などといった、はっきりとした課題として表れているものはありません。

 今後、さまざまなな議論や訓練などを実施していく中で出てくる課題、例えば自治体では対応できない事柄などがあれば、これらについて国に対して要請をしていくということになろうかと思いますが、現時点で具体的なテーマや課題として挙がっているものはありません。

 北海道日本ハムファイターズの2軍本拠地移転について(1)

北海道新聞  

 秋元市長は、以前の記者会見(7月28日令和7年度第7回定例市長記者会見)で、北海道日本ハムファイターズの2軍本拠地の誘致について、更地でまとまった土地を探すのはなかなか難しいとお話しされていました。

 一方で、南区の一部の住民の方たちが、真駒内公園への誘致を求める署名活動を行っていまして、また、市議会でも真駒内公園への誘致を求める要望書を提出されました。

 こうした動きについて秋元市長の受け止めと、真駒内公園の活用の可能性について教えてください。

市長 

 いろいろな署名活動や議員さんからの要望などがあり、やはり札幌市民の中にも、ファイターズのファームの球場の誘致に対して非常に関心を持たれている方がいらっしゃるということを感じております。

 具体的に、どのような場所を候補として、札幌市が対応していくかについては、先日来お話しをしておりますが、ファイターズさんが想定している、いろいろな施設規模やスケジュール感などにマッチする土地があるのかないのか、ということが重要だと認識しておりますので、引き続き検討を進めていきたいと思います。

 真駒内公園につきましては、すでに公園として指定がされており、すでに施設があるという状況にありますので、全くの更地という状況ではなく、そのような状況の中でも、(誘致が)可能なのかどうかということなどについても検討の中で進めていければと思っています。

 大倉山ジャンプ競技場の改修について

北海道新聞  

 札幌市は2030年ごろを目標に、大倉山ジャンプ競技場のデュアル化の計画を進めていますけれども、あらためて市長が考えるデュアル化の狙いとか、利点を教えてください。

市長

 大倉山のスキージャンプ競技場は、(ジャンプ競技施設として)国内でもそうある場所ではありませんので、基本的に、札幌市としては、このジャンプ施設は将来にわたって維持をして、ジャンプ競技の聖地として、(整備を)進めていく必要があると考えております。

 そういった中で、ラージヒル、ノーマルヒルの施設については、老朽化の問題や(国際大会の開催)基準に合致しておりませんので、それぞれ改修していかなければ、今後、国際大会などでは使っていけないという状況にあります。

 そういった中で、まずはラージヒルについては、毎年ワールドカップなどを開催しておりますので、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)の公認を得るための改修を急がなければならないという状況にありますので、まずここの改修に着手いたします。

 その上で、宮の森にあるノーマルヒルについては、場所が離れているということで、スキー連盟の競技団体からも、同じ場所にあることによって、選手の練習の効率化ができるということで、デュアル化を求められてまいりました。

 そういう意味では、デュアル化を前提にして、進めていきたいと思っておりますが、ノーマルヒルのジャンプ台を作る場所については、今施設があるわけではなくて、そこに樹木等がありますので、環境に影響を与えないように整備をしていかなければいけません。

 そのため、環境調査を行って、その調査の結果では、致命的な課題となるようなものはなかったということですが、引き続き、(植物の)移植を行うなども含めて、自然への影響を最小限にしていく前提で、次にノーマルヒルの設計等を行うという形で、2段階で進めていきたいと思っています。

北海道新聞

 大倉山にノーマルヒルを移設するとなると、宮の森ジャンプ競技場の活用法はどうなるのかという声もあると思います。

 抽象的でも大丈夫なのですけれども、市長が現時点で考える宮の森ジャンプ競技場の跡地利用のイメージとか、こういう方向性で活用したいという考えがあればお願いします。

市長  

 具体的なことを今申し上げられる状況にはありませんけれども、宮の森ジャンプ台は、1972年の札幌オリンピックの際に、日の丸が3本上がったという象徴的な場所であります。

 そういったレガシーを残すという状況の中で、宮の森の移設をした後の跡地をどのように活用していくのかということも、ノーマルヒルの移設計画を進めるのと並行して、検討していきたいと思います。

 このためには、競技団体のみならず、いろいろな関係の皆さまのご意見を伺いながら、考えを整理していきたいと思います。

 北海道日本ハムファイターズの2軍本拠地移転について(2)

HTB

 全くの更地ではないところも含めて検討しているということではあったのですけれども、やはり今建物があるということが真駒内公園の誘致のハードルになっているとお感じでしょうか。

市長  

 先ほど来申し上げておりますが、ファイターズさんが想定する規模の土地の広さやスケジュール感などにマッチする適切な土地があるかどうかという検討をしております。

 いくつかまとまった土地ということになれば、真駒内公園などもありますけれども、その中にはいろいろな課題もありますので、そういう前提の中で、全体としてマッチして、札幌市として誘致することができる土地をまず特定していきたいと思います。

HTB  

 では、真駒内公園が、実現する可能性として、具体的にどうなのかと言われると答えられる段階には・・・。

市長  

 まだありません。

 喫煙制限区域について

HTB

 路上喫煙の加熱式たばこを規制の対象にするという方針のお話しについて、以前の記者会見(6月13日令和7年度第4回定例市長記者会見)でも出ていたのですが、あらためて加熱式たばこをなぜ規制の対象にしようと考えているのかということと、現在のスケジュールの見通しを含めて、検討状況を教えていただければと思います。

市長  

 喫煙制限区域を設定している条例(ポイ捨て等防止条例)を制定したときの考え方として、当時は、いわゆる歩きたばこ、歩きながらタバコを吸うことで、やけどの危険性やポイ捨てがあるということで、大通公園を含めたエリアについて、いわゆるポイ捨て等防止条例という形で進めてきました。

 加熱式たばこはやけどの心配はありませんけれども、今の時代では、これに加えて受動喫煙の防止が、もう一つの制限をするという考え方になろうかと思います。

 受動喫煙の防止という観点では、加熱式たばこと同じ考えとする必要があるということで、規制対象の拡大について今検討を進めているところであります。

 具体的なスケジュール感についてはまだ整理をしきれていないという状況でありますので、今ここでお話しできる状況にはございません。

 ヒグマ対策について(2)

STV

 これまでは警察が判断していたことが、自治体で判断でき、一歩前進したというお話しがあったと思うのですけれども、具体的な課題はこれからだと思いますが、自治体がハンターや周りの安全とかを確認しながら、発砲の許可を出すというのは高度な専門性や判断を要すると思うのですけれども、現時点で制度自体の実効性についてはどのように評価されていますか。

市長  

 制度の実効性をどのように担保し、実現していくのかについて、今進めていかなければいけないことだと思います。

 ご質問にあったように、例えば住宅が近い市街地にヒグマが出没し、歩き回っている状態ということであれば、むやみに発砲できる状況ではありません。

 ですから、発砲できる条件は、一定程度、こういった場面だと発砲できる、そのためには事前に避難の誘導や規制をするということもセットで行っていかなければ実効性が担保できませんので、そういったことをシミュレーションし、日常的に警察あるいは猟友会の方など、いろいろな方々と共有していかなければいけない、そのための訓練を何度か行っていく必要があると思っています。

 今回初めて行った訓練の中で出てきた課題もいくつかありますので、課題をどうクリアしていくのかなど、専門家の皆さまのご意見をいただきながら、ヒグマ対策委員会で議論を進め、実効性のあるものにしていくことになろうかと思います。

 札幌圏消防指令センターについて(1)

STV  

 午前中に札幌圏消防指令センターの共同運用完成披露式がありましたが、あらためて狙いと期待感を聞いてよろしいでしょうか。

市長

 日常的な消防活動救急活動も含めて、行政区域にかかわらず、札幌圏では約235万人の方がいらっしゃいます。

 そういった中で、それぞれの自治体が、また新たな指令システムを作って維持をして、更新をしていくことになると、それぞれの自治体の負担が非常に大きくなります。

 共同運用することで、そういった負担の軽減をしていくということが狙いの一つですし、一括した指令となるので、今までの応援体制・救急体制よりスピーディーに対応することができます。そういう意味では、地域の皆さんの安全・安心の確保ができ、今、各市町村が持っている消防の機能を連携することで、より大きな災害への対応や、より効率的な対応ができると考えています。

 電動キックボードについて

STV 

 電動キックボードのLUUP(ループ)を札幌市内でも乗られてる方が結構いまして、2人乗りだったり、厚底の靴で乗られたりと、少し危険な走行が散見されます。警察の方との役割のすみ分けもあると思うのですけれども、札幌市として何か対策であったり、考えられてることがあればお願いします。

市長  

 LUUPは、さまざまな都市部で展開されて広がっていますし、アプリのサービスを提供している方々も、事前に一定程度の知識を持って利用していただくという工夫をしていると思います。

 一方で、ルールから外れた形で利用されているというものも散見しておりますので、道路交通法を守る警察の皆さま、交通安全を所管する自治体とで、いろいろな啓発活動も一緒に行っていかなければいけないと思います。

 車に対するいろいろな啓発と同じように、新しい乗り物の利用のルールを守っていただくことをしっかり啓発していく、警察と連携して対応していくことが重要だと思います。

 ノースサファリサッポロについて(1)

北海道新聞  

 先日(8月22日)、市が、ノースサファリサッポロの運営会社である有限会社サクセス観光に支払った事業再構築サポート補助金の全額返還命令を出しました。サクセス観光はその命令に応じないという意向を示しているのですけれども、市としては、どのように考えますでしょうか。

市長  

 現時点で、サクセス観光からの何らかの反応はございません。9月11日に支払い期限が来ますので、それにのっとることになります。

 一部の報道では、国の補助金返還命令に対してサクセス観光が訴訟等を起こすというお話があるようですが、札幌市には特段の反応がありませんので、この期限までに納付がなければ、債権管理という形で、督促をすることになると思います。

北海道新聞  

 サクセス観光側は9月末に閉園すると宣言している状況なので、あと1カ月くらいですが、市としては引き続き除却命令の発出の検討は続けられるのでしょうか。

市長  

 引き続き続けます。サクセス観光側は9月末までの運営とおっしゃっておりますが、これがどういう形になるのか、9月末時点で動物の移動や建物の除却状況がどうなっているのかを確認し、最終的には除却命令も視野に検討を進めている状況です。

北海道新聞  

 9月末で仮にサクセス観光が閉園した場合、一定の動物はまだ残るのではないかと見ているのですけれども、今後については市はどのような対応が考えられるのでしょうか。

市長  

 引き続き、動物の移動については、動物が安全に移動していくという前提で指導していくことになりますし、建物の除却については、動物の移動などによって空いた建物が除却されていくか確認しながら、あらためて指導していくことになります。

 小児科休日救急当番医の体制について

北海道新聞  

 札幌市小児科医会が2025年10月以降の当番体制について3施設から2施設に縮小するということを決めています。札幌市も、現状を変えないように今動いているということですが、小児科医の方が数が減っていることや高齢化が進んでいることですとか、現状についてどのように捉えているか教えてください。

市長  

 札幌市小児科医会の方からもこれまでお話があったように、やはり小児科の医院や病院の数が減っている、あるいは担い手の数が減っているという状況で、現行の当番体制を続けていくのは大変厳しいというお話はいただいてきており、同じ共通の認識に立っております。

 そういった中で、いかに負担を増やすことなく、小児科医も含めた救急医療体制を維持できるかということですが、救急当番を含めたこの救急医療体制については、札幌市医師会にお願いをして構築してきていますので、札幌市医師会といろいろな形でお話を進めてきております。

 小児科医会からは早期にセンター化(市夜間急病センターの小児科休日診療拠点化)をしてほしいというお話がありましたが、センター化に向けていろいろな手続きもありますので、できるだけ早く開設するとしてまいりました。

 その間、補完的な形として、少し大きな病院に一部を担っていただくなどのやりとりをしております。

 そういう意味では小児科医院の先生方、病院の方々に負担をできるだけかけない一方で、子どもの救急医療体制が維持できる方策を引き続き模索していきたいと思っています。方向性が一定程度見えてきている状況でありますので、それに従って進めていきたいと思っております。

北海道新聞

 取材してる中で、小児科医の先生方は、かなり現状が厳しいことを、数年前から市に伝えていたという声もある中で、市が本格的にセンター化に動いたという話が昨年(2024年)の秋からの札幌市医療体制審議会で出て、今年の4月のこの検討部会のときに、先生方から、今年の秋には行うことができないと、この冬はかなり限界だという声もあった中で、6月に開くと言っていた審議会も2カ月遅れで8月に開かれて、結局、センター化も来年の春というのは、少し遅くなってしまったのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

市長  

 コミュニケーション不足もあったのかもしれませんが、札幌市としては、休日当番も含めて、救急医療の体制について札幌市医師会と議論をしてきており、行政としてはできるだけ早い対応をしてきたという認識ですが、現場の先生方としてのご苦労はあったと思います。

北海道新聞  

 市としてはやれることをやったということですか。

市長  

 できるだけやってきたと思ってますが、そのコミュニケーションに不足があったかもしれないと思います。

 篠路福移湿原について(1)

北海道新聞  

 篠路福移湿原は、札幌市内の低地で唯一残る湿原で、希少種のカラカネイトトンボが生息していました。

 そこが業者の残土、捨土でほとんど埋まってしまって、ほぼ消滅しているという記事を私は7月20日に掲載しました。札幌市は昨年改定した「生物多様性さっぽろビジョン」で、篠路福移湿原を紹介して、そのビジョンの冒頭では秋元市長の「生物多様性の保全と回復を図るためには、今まさに行動を始めなければなりません。私達にできることをともに考え行動していきましょう」という言葉が掲げられています。

 しかし、札幌市として生物多様性を大事にすると言いながら、湿原が無残な姿になっていることを秋元市長はどのように思われるでしょうか。どうしてそのようなことになったと思うか、お聞かせください。

市長

 基本的には生物の多様性、湿原の保全を大事にしていくという考え方は大変重要だと思っております。

 一方で、篠路福移湿原の土地利用について、札幌の場合はかなり分割して現状有姿という形で過去に所有権が設定され、ほとんど民間の土地です。民間の土地をどう使うかについての制限は、残念ながら環境面においてはほとんどないという状況です。

 いろいろな法規制がそれぞれの法の目的になっていて、全てのことが網羅されるという状況になっていなことについて非常に悩ましく思っているところで、この土地だけではなく、札幌でかつてあった湿原の宅地化など、いろいろな土地利用が進んでいきましたので、使われ方だけではなくて、過去からのいろいろ利用についてこれを保全できる仕組みがなかったというところが一番の課題だと思います。

 そういう意味では、レッドリストなどに登録されているものについて、市も環境行政の中で啓発をしていく、あるいは保全をお願いしていくところしか、今規制の方策がないというところが非常に悩ましいと思っています。

 この現状が良いとは思っておりませんが、具体的な対策については、なかなか難しいとお答えするしかないです。

北海道新聞

 札幌市捨土等に関する指導要綱というのがあって、それを見ると残土とか捨土を搬入するにあたって、土地所有者の承諾が必ずしも必要ではないというようにしか読めないのですけれども、他の自治体、例えば函館市とか千葉県とかの要綱を見ると、搬入の際には、土地所有者の承諾を条件としています。

 そうした中で、なかなか手立てがないというような秋元市長の話だったと思うのですけれども、例えば指導要綱自体を、見直していくというお考えはないですか。

市長

 それは残土の捨て場の規制の話だと思うのですけれども、これも一方で条項としてありませんけれども、事実上、例えば遠隔地にいらっしゃる所有者のご承諾を得ながら進めているところもあります。仮に承諾を条件としても、必ずしも守られるということではありません。それは環境という視点から見た規制ではないからです。

北海道新聞  

 民有地だからなかなか対応できないということは、担当課に取材してもそういうお話が返ってくるのですが、実は私も現地で確認しましたけれども、篠路福移湿原の埋められてるところ、土砂が搬入されてるところに札幌市の土地、市有地があるのですよね。せめて、市有地について業者に原状回復を求めるだとか、そういうお考えはないですか。

市長

 市有地があるかないかという事実を、今私は認識しておりませんので、これは確認をしていきたいと思います。

北海道新聞

 市有地があるのは一応私が確認してるんですが・・・。

市長  

 確認して、何か対応が取れることがあれば対応したいと思います。

北海道新聞  

 確認した上で、例えば、市有地の残土の搬入をその業者にまず許可しているのかどうか、許可している場合は事業者の収益が発生する事業に協力していることになるので、利用料などを徴収しているのかどうか、そのあたりのことをですね・・・。

市長

 情報がありませんので、原局にご確認いただくか、あるいは広報課から伝えさせていただきます。

北海道新聞

 それでは今月中とかで構いませんので、なかなか取材しても分からないとか、別の担当課だからと言われてしまうのですが、それは広報課として責任を持って、お答えいただけるということですね。

市長

 お答えできる範囲でお答えします。

 ノースサファリサッポロについて(2)

読売新聞

 サクセス観光の代理人弁護士が、国の事業再構築補助金、市のサポート補助金もそうですが、例のトレーラーハウスについては車両であると主張していまして、今後法廷にこの問題が持ち込まれることになりそうなのですが、補助金があてられた「HANARE」という名前の宿泊施設は、市は建築物であると認定し、勧告も出しているところです。

 サクセス観光がトレーラーハウスは車両であると主張しているので聞くのですが、市は建築物であることの妥当性、正当性についてどのように考えているか教えてください。

市長

 トレーラーハウスは移動ができるので、基本的には建築物ではないのですが、ただ、規模や形態、設置の状況によって、すぐ移動できないものであれば、それは建築物として取り扱います。

 具体的には、トレーラーハウス5棟には階段や柵があったり、設備の配管などが設置されていて、直ちに移動させることができず、さらに車輪以外に、建屋を支える構造物もありますので、構造物・建築物だと捉え、現地でもそのように確認して、判断をしています。

読売新聞

 ノースサファリは9月末で閉園するという話ですが、新しい看板を設置する許可が市から出ています。何を宣伝するのかなという気もするのですが、市長の受け止めがあればお願いします。

市長

 屋外広告物の許可申請で、期限としては、公表されている9月末までの開園という状況ですので、屋外広告物としての許可は出さざるを得ないという状況です。今後どのようになるのかは、その時の状況によって判断していく必要があると思います。

 札幌圏消防指令センターについて(2)

読売新聞  

 札幌圏消防指令センターの式典に先ほど参加したのですが、江別市さんとか千歳市さんの自治体の職員の方と話すと、「住所は自治体名から伝えてください」というのを、かなり市民に周知してるらしいです。

 消防に聞きますと、例えば幸町(さいわいちょう)という地名は4自治体ぐらいにあったり、中央という地名は5つぐらいあるようです。つまり、地名を先に言われると、札幌市の職員だと分からないじゃないですか。当然、最新の機器などを使って現場を特定しているのだと思うのですが、地名だけ言われる可能性もありますし、そもそも通報者が住民とは限らず、旅行者であったり外国人ということもあり得ます。

 そのため、自治体名から伝えてくださいというのを、もう少し式典の場で強調して周知しなければならないと思ったところです。もし可能なら、市長からも呼び掛けをお願いします。

市長

 実態として、判別がつかない部分があるのだとすれば、119番が入ってまず最初に「救急ですか、火事ですか」ということを聞くことに合わせて、住所についても「どこの市ですか」ということを聞いていきますので、まず市町村名を言っていただくことを徹底していけばいいのかなと思います。

 新月寒体育館について

日本経済新聞

 レバンガ北海道がアリーナの場所をいろいろ探してると思うのですけれども、仮に新月寒体育館ではないところに造るとなった場合、すみ分けはどのように進めていこうと考えていらっしゃるのでしょうか。

市長 

 現時点で、レバンガ北海道さんは、いろいろな土地も含めて構想をされているということで、具体的な規模などは現状では全く分かりません。

 そういう意味では、どういう機能を持つのかということを情報共有しながら、一方で、札幌市としては、月寒体育館の現状は、アイスリンクの設備系がかなり老朽化しているので、これに代わる施設を造っていかなければいけないので、月寒体育館の今の構想としては、アイスリンクとアリーナはセットになっていて、それに対して一般の企業からも提案があるという状況です。

 これはこれとしながらも、レバンガ北海道さんが、アリーナを造るという状況になれば、新月寒体育館で実施をしようとするアリーナが本当に必要なのか、あるいはバッティングしないのかということについて検討していかなければいけませんし、当然投資する側の民間の企業の皆さまも、レバンガ北海道さん抜きに、アリーナを大和ハウス プレミストドーム周辺に造る事は難しいという状況ですので、ある意味では今、その両にらみで進んでいるという状況にあろうかと思います。

 今後、レバンガ北海道さんも1年以内には方向性を出されるということですので、その検討状況を受けながら、札幌市として、具体的な計画をどういう規模にしていくのかを詰めていかなければいけないと思っています。ですから、今の時点ですみ分けというよりは、むしろどこまで造るかを検討しなければいけないと思います。

日本経済新聞

 仮の話になってしまうのですが、レバンガ北海道が別の場所にアリーナを造るとなった場合、新月寒体育館はアイスリンクのみでも整備を進めるという・・・。

市長

 そういうことも含めて考えなければならないと思います。

 ノースサファリサッポロについて(3)

TVh

 現時点では看板の設置許可を出さざるを得ないということで、許可を出したということですが、例えば、9月中に撤去する前提の許可なのか、10月以降についてこの看板に関し何かお考えがあればご説明いただけたらと思います。

市長

 基本的に今の申請は9月末までの申請ですので、その前提で許可をしています。

TVh

 先ほどもお話ありましたが、あらためて動物の移送先について市長のお考えがあればお願いいたします。

市長

 動物の移送については、動物の安全をきちんと確保しながら、できるだけ早い時期に移送を進めていただかなければいけないと思っています。

 ノースサファリサッポロについて(4)

HBC

 750万の補助金の支給の関係について、一昨年(2023年)にまず支給があったと聞いております。
 その一方で、ノースサファリは長期にわたって無許可の開発が問題となっていた中で、先ほど市長も期限までに納付がなければ督促するといったお話だったと思いますが、一度支給したものを返せ、というところの説明について、そもそも支給しなければよかったのではとなってしまうかと思いますが、あらためて支給に至った経緯や返還命令を出した背景など、市長の見解を教えていだければと思います。

市長

 これまで何度もお話をしておりますが、それぞれの法律やいろいろな事業に基づいて、目的が合致をしており、それに対する不備などがなければ、許可をするあるいは執行するということは、せざるを得ない状況です。

 法律を守らなければなりませんので。今回の補助金の対象となったものについては、いわゆるコロナ後の状況の中で、経営をより強くしていくために、国として補助金が出て、札幌市としては、国の補助金を前提として、札幌市の分も出します、という仕組みとなっています。

 そもそも違法な建築物であったということが明らかになっているので、それに対して国が返還命令を出すと、市が補助金を出す前提がなくなりますので、市が出した補助金をお返しをいただくということになっています。

 補助金の交付対象となるものが、建築物かどうかということについて、事業者側との意見が違っても、市としては、これは建築物・構造物である、そしてそれは本来、開発許可がないところに造ってはいけないものなので、前提としての国の補助金がなくなり、その補助金を前提とした市の補助金をお返しいただくという構造です。

 ノースサファリサッポロについて(5)

uhb

 現在、園内にまだ300匹以上の動物がいるということで、当初の計画からだいぶ進んで移動ができているのかなというところですが、トラとかライオンなどの大型動物はまだ残っていることについて、市長はどのように考えていますか。

市長  

 できるだけ早く動物を安全に移していただくということが理想だと思います。

 一方で、大型動物についてはなかなか簡単にいかない、一定の時間を要するということもあることは理解しておりますが、基本的にはそもそもの違反する構造物・建築物を除却していただく前提として、動物の移送をしていただかなければいけませんので、それについてはこれまで以上に対応をしていただきたいと思っています。

 ヒグマ対策について(3)

uhb  

 緊急銃猟について、先日訓練をされている中で、先ほど市長が訓練において課題がいくつか見つかったとのことでした。現場でも、担当の課長が、課題が散見されたとおっしゃっていて、具体的に発砲の許可を出すまでにどのような課題があったのかお聞きしてもよろしいですか。

市長 

 先ほども申し上げましたが、住民の方を避難誘導する手法や、いろいろな規制をかける範囲やタイミング、こういったことについては、改善をしていく上で、具体的に共有していかなければいけない課題などがあったと聞いております。

 そういった課題について、ヒグマ対策委員会などでもご議論いただきたいと思っています。

 篠路福移湿原について(2)

北海道新聞  

 先ほどの篠路福移湿原の話ですが、仮に残土が捨てられてるところに市有地があった場合に、何らかのアクションを札幌市でされるのかどうか、広報課から担当課に聞いてくださるというお話をいただきましたが、広報課が聞いて「(残土の廃棄場所の中に)市有地は確かにあります」と判明した後、どうするのかということはまた次の会見まで待たないと、秋元市長のお考えが聞けないと思いますので、仮に市有地があった場合は何らかの対応すると考えていいですか。

市長

 仮定の話でお話しできませんので、まず私としても報告を受けた上で、どのように対応ができるのかどうかも含めて、結論が出なくても方向性なりお話できることがあれば、お知らせさせていただきたいと思います。

北海道新聞

 湿原の件は、3・4年前にも記事を書いて、今回7月20日にも記事を書いたのですが、札幌市さんとしてはあまり危機感は持っていただいてないということなのか、調べればすぐ分かることだし、現地に行けばある程度すぐ分かることなのですが、それを担当課がどのように市長に説明をしたのか。札幌市として湿原を守ろうという気があるのかないのか少し疑問に思ってしまいました。

市長

 先ほど申し上げましたように、課題として認識したとして、どこまで具体的に今の法体系の中でできるのかはまた別の問題になります。

 どういったことができて、できていないのかをすでにご案内の部分もあるかとは思いますが、例えば、市有地のところであれば、そこに何ができるのかという限定的なことかもしれませんが、それについては報告を受けた上で、私としての一定の考え方を示したいと思っています。

北海道新聞

 (残土の廃棄場所の中に)市有地があるかどうかに関して、これまで報告を受けていないということなんですね。

市長

 申し訳ありませんが、そういう報告は受けておりません。

北海道新聞

 (湿原への残土廃棄を)どのようにすればいいかという前提として、市有地があるかないかということは把握しておかなければならない問題だと思うのですが。

市長

 申し訳ありませんが、そういう報告は受けておりません。

 北海道日本ハムファイターズの2軍本拠地移転について(3)

北海道建設新聞

 候補に挙がっている6市の中では、明確に誘致を示している首長もいますが、これまで札幌市では、誘致するか否かについて明確に示してませんが、適地がないということ以外に何か行政課題が山積しているだとか、何か踏み切れない要因みたいなものがあるとすれば、お聞かせください。

市長

 これまで申し上げましたように、誘致可能な土地があるかどうか、それが一番だと思います。

 ダニ媒介性感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」について

読売新聞

 マダニの重症熱性血小板減少症候群(SFTS)というのが、7日に発表されまして、市長会見で言うかすごく悩んだのですが、罹患者の居住地が「道央圏」という表現で発表されまして、さすがに広すぎるだろうと、抗議をしました。

 報道発表というのは、個人の特定につながらない範囲で適切に行っていただきたいと私は考えています。県によっては、居住する町村まで発表しているところもありますし、政令市でも行政区まで発表している自治体もありました。

 今後、札幌市内在住の人が感染した場合、居住地はどのように発表するのか、もし決まっていたら教えてください。

市長

 今回のケースは、他の自治体にお住まいの方が、札幌の市内の病院に入院をされたということで、札幌市の保健所が、いろいろな対応をさせていただいたところです。

 札幌以外の居住の方でもありますし、少し小規模な自治体にお住まいの方でもありましたようですので、かなり個人を特定される可能性があったということで、少し幅広い記載で発表させていただいたと報告を受けております。

 今後、札幌市の場合はどうするかというと、区まではどうかと思いますが、札幌市在住の方というレベルであれば、公表しても差し支えないのではないかと思っております。

 ただ、先ほどのように、居住地と、例えばマダニに噛まれた場所が必ずしも一致しないこともあり、居住地を公表することで、どこまでいろいろな注意喚起になるかということなども、少し疑問な点もあるかと思います。

 幅広く北海道や全国的にも、マダニの問題はありますので、北海道内で発生しましたということをお知らせすることで、一般的に注意をしていただくということの判断について、注意喚起という観点で申し上げても、さほど問題があったとは思っておりません。

読売新聞

 おそらく役所と報道に携わる者とのギャップというか、意識の違いもあると思うのですが、基本的にはどこで、誰が、どのようにしたと、いつとかそういう基本的な情報というのは公表してもらいたいので、そんなこと言ったら交通事故が何でも匿名になってしまいますし、私は行政区を公表したって個人が特定されるとは全く思いませんし、現に静岡市では普通に区までで公表していますのでそんなに心配する必要ないのかなと思います。

 何が言いたいかというと、「道央圏」などはっきりしない発表をされると、どこか分からないので、記事にならないのです。ぜひ注意喚起したいと思ったのですが、原稿をデスクに出したら、こんな中途半端な発表しているような自治体の記事は載せられないと開口一番言われました。

 問題のない部分までできるだけ公表してもらわないと、報道するときにあれこれ言われて、記事が小さくなったりすることもあるので、こちらの都合で申し訳ないのですが、実名まで発表しろとは言いませんが、市町村名を出しても、特定のしようがないと思います。

 近所の人は、報道されなくても噂で分かるわけで、もう少し寛容にやってほしいのと、保健所の論理なのですが、コロナのときも、死者の年代や居住地、基礎疾患など、感染症の拡大防止に資するかどうかという判断をされていました。資するかどうかを医者目線で論じてるだけであって、一般の人とだいぶ齟齬があると思うので、市長にはぜひ、われわれ一般人の目線を持っていただいてやっていただきたいです。

 また、このリリースには「患者のプライバシーの保護のため提供資料の範囲内での報道をお願いします」とか、こちらの報道の自由に対する重大な侵害が書いてあって、例えば(報道機関が)このマダニに噛まれた人にインタビューをして、これだけ大変な思いをしたということをもしかしたら語ってくれるかもしれませんが、そういう機会も奪っていることですので、少しでも個人情報の定義や、民主主義の在り方というのをしっかり理解してもらいたいと強く思います。

 災害対策本部訓練について

読売新聞

 (8月7日に実施した)市の災害対策本部運営訓練の内容に、報道機関の対応のような部分が含まれていませんでした。この前(2025年7月30日)、津波の警報が出て、道庁の情報収集がすごく大変で、非常に残念な状況でした。

 それで危機感を持っているのですが、どの災害の報告書にも書いてあるのは、「実際に災害が起きたときに情報発信とか、情報の把握で利用できる」という表現が適切かは分かりませんが、「役に立つのはマスコミ、でも邪魔してくるのもマスコミ」とどの報告書にも書いています。

 つまり、市の業務の邪魔にならないようにしつつ、正確で有益な情報発信に努めたいという気持ちはあるのですが、これには事前の決め事や、訓練が不可欠だと思います。災害時には定期的に被災状況の資料を提供することになっていると思いますが、どのような項目で出てくるのかもよく分かりませんし、訓練が充実してる都市だと、例えば模擬記者会見をするとか、こういうリリース出しますよというのを事前に説明してもらうなどもあります。

 こういう訓練を頻繁にするのは、すごく大変だと思いますが、今後災害が起こるリスクがありますし、報道対応をきちんとしてもらうことで市民に円滑に情報発信していきたいと思いますので、今後の訓練の在り方について最後にお願いします。

市長

 いろいろご指摘ありがとうございます。まさにおっしゃる通りだと思います。災害時の報道対応については、過去の訓練で何度か行ってきており、その重要性を認識していないということではなくて、たまたま今回、そこまではやっていないということです。

 今後、例えば、いろいろなフェイクニュースが出たり、そういった状況の中でいかに正しい情報を市民の方にお伝えしていくのかということなどについて、引き続き検討を進めていかなければいけませんので、今後の災害対策本部運営訓練の中には、そういったものも取り入れていくということを検討していきたいと思います。

 ヒグマ対策について(4)

朝日新聞

 道内で今シーズンにヒグマによる人身被害と駆除の報道が相次いでいます。その中で自治体になぜ殺したのかといった苦情の電話が殺到して、自治体の職員さんが対応に忙殺されたり疲弊されたりといった状況も報じられています。

 札幌市でも過去に同様の状況があったかと思います。こうした行為について、あらためて市長の受け止めをお伺いできたらと思います。

市長

 特にこういったときに(ご意見をいただくのは)道外の方が多いと聞いております。駆除をするのはかわいそうだ、というお気持ちはわかります。

 しかしながら、今回福島町や知床の事故など、実際にお亡くなりになる方がいらっしゃって、本当に命に関わる状況の中で、現場の自治体も含めて関係者総出で、対応しているところです。

 その中で、やむを得ず駆除をするということもあるのだということを、ぜひ理解をいただきたいと思います。

朝日新聞

 自治体のトップが理解してほしいということを発している中でも、やはり同じ事態が繰り返されているということがあると思います。

 トップが市民に理解を求めるというような、言葉を発する以外に、何か具体的な対応をとるお考え、例えばご意見が長い場合は、対応の仕方を考えるなど、何か具体的に市長として考えていることがあれば教えてください。

市長

 ヒグマの対応だけではないかもしれませんが、非常に電話が長くなって業務に支障が出るというような対応などについては、やむを得ず、途中で電話を中断させていただくだとか、業務に支障が出ていることを申し伝えて、切るというような対応をしていかなければいけないと思います。

朝日新聞

 現状、具体的に何かツールを導入するですとか、電話は少し控えていただくよう呼び掛けたいなどのお考えはありますか。

市長

 最近ですと、AIを使ってお答えをすると、意外と苦情の方がお話をすぐやめてしまうというような報告がありましたので、そういった道具立てが可能なのかということも引き続き検討していければと思います。
 

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