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更新日:2021年3月10日

令和3年3月6日臨時市長記者会見記録

日時

2021年3月6日(土曜日)15時00分~15時47分

場所 市本庁舎12階1~3号会議室
記者数

13人

市長から下記の話題について発表しました

配布資料

引き続き、次の話題について質疑が行われました

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

 新型コロナウイルス感染症への対応について

 昨日(3月5日)、北海道の新型コロナウイルス感染症対策本部会議が開催されまして、昨年(2020年)11月から続いておりました「集中対策期間」について、明日(3月7日)をもって終了するということが決定をされたところであります。

 これまで長期間にわたって、ご協力をいただきました市民の皆さま、事業者の皆さま、そして昼夜を問わず治療に当たっていただいております医療従事者の方々に、あらためてこの場をお借りしてお礼を申し上げます。ありがとうございます。

 さて、今回の北海道の対策本部会議におきましては、今後の感染の再拡大防止に向けまして、当面は北海道の「警戒ステージ2」以下を目指すということが示されたところであります。

 これを踏まえまして、先ほど札幌市におきましても、第12回札幌市新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催いたしまして、感染拡大防止に向けた今後の取り組みについて決定をしたところであります。

 特にこれから、人の移動や会食機会の増加という感染リスクが高まる時期を迎えますので、市民・事業者の皆さまに対しまして、あらためて、注意喚起・行動変容のお願いをさせていただきたいと思います。

資料「新規感染者数の推移」(PDF:347KB)

 まず、市内の感染状況でございますけれども、2月13日には、北海道の「警戒ステージ3相当」となっております基準、札幌にしますと週平均で1日当たり(の新規感染者数が)42人未満という数字を下回り、現在まで、この減少が継続をしてきているところでございます。

 しかしながら、先ほど申し上げましたように、3月・4月には人事異動でありますとか、入社・入学ということがございまして、道外との転出入ということがございます。そういう意味では、人の移動が多くなる時期でございます。

 昨年4月上旬に、人の往来が起因と考えられる、いわゆる「第2波」を経験いたしました。

 これらを踏まえますと、北海道の目標といたします警戒ステージ2以下に向けては、引き続き、感染の拡大を抑えていく必要があるものと考えているところでございます。

 札幌市におきましては、市内の感染の再拡大、いわゆる「リバウンド」を防止していくことを今後の最重点項目として取り組んでまいりたいと思います。

資料「『リバウンド』を防ぐための4つの柱」(PDF:184KB)

 4つ掲げてございます。

 会食・飲食時における感染防止対策、このことをまず1点挙げたいと思います。

 もう一つが、高齢者施設でありますとか、病院などでのクラスター対策に力を入れていきたいと思います。

 3つ目が変異株の検査でございます。

 4つ目につきましては、今後進んでまいりますワクチン接種。

 この4点を、今後の重点対策として取り組んでいきたいと考えております。

資料「会食・飲食時における感染防止対策」(PDF:272KB)

 まず1点目の会食・飲食時における感染防止対策といたしまして、市内の各飲食店に対しまして、来店されたお客さまへ感染予防を啓発するポスター等の掲示をお願いしてまいります。

 先月(2021年2月)から、このポスターを市内飲食店に配布しておりますけれども、これに加えまして、お酒を提供するお店、あるいはお酒を提供しないお店と、業態ごとに作ったポスターと卓上に置くポップを、市内の飲食店約15,000店舗に、業態ごとにお配りをします。

 これは札幌市とお店からのお願いということで、ご利用されるお客さまに感染対策に気を付けていただきながら食事を楽しんでいただくということを、お店と一緒になって、お願いをしていきたいと思っております。

 これは、私ども行政とお店、そして利用される市民の皆さんと一体となって、感染拡大防止に取り組んでいこうということでございます。

 国の専門家も(会食・飲食時における感染防止対策は)肝になるというふうに言っておられますが、この飲食の場での感染を再拡大させないということについて、皆さんと一緒に取り組んでいきたいと思っております。

 ぜひ、市民の皆さんには、こうした会食・飲食を介した感染を予防するために、ご利用の際には「新北海道スタイル」の実践を宣言しているお店、そして今北海道のほうで、「黙食」の実践ということが昨日の本部会議でも出されました。内容としては、少人数で、短時間で、大声を出さずということです。会話の時にはマスクを着用してください、ということがやはり肝になるのかなと思いますが、ぜひこういった行動で感染拡大の防止にご協力をいただきたいと思います。

資料「クラスター対策(定期的なPCR検査)」(PDF:326KB)

 続きまして、クラスター対策についてでございます。

 現在、医療機関・高齢者施設・障がい者施設におけるクラスター対策といたしまして、これらの施設において定期的なPCR検査を実施しておりますが、今後、順次対象を拡大して実施してまいります。

 これらの施設におきましては、重症化リスクの高い方・ご高齢の方・基礎疾患をお持ちの方がいらっしゃいます。

 そういった意味で、集団感染につながりやすいということがございますので、約600施設、約42,000人の職員の方々について、今後各施設において月1回程度PCR検査を実施して、集団感染の発生を未然に防いでいくように努めていきたいと思います。

 これがスムーズに進むようになってまいりましたら、順次頻度についても、考えていきたいというふうに思っております。

資料「変異株検査」(PDF:273KB)

 そして3つ目の変異株検査でございますが、2月28日から札幌市衛生研究所において、スクリーニング検査を実施しているところであります。これは、陽性と確認された方の遺伝子について、変異株があるかどうかということを、スクリーニングする検査であります。

 このたび、変異株が確認をされている道外の地域から仕事で札幌にお越しになった方の新型コロナウイルス感染症の陽性が確認されました。この方と、この方と接触して陽性になった関係者の方のスクリーニング検査を行いましたところ、変異株と疑われる事例が確認されたものでございます。

 3月4日に実施をいたしましたスクリーニング検査の結果、変異株と疑われる事例が3例確認されました。すでにこの3例につきましては、国立感染症研究所に検体を送付して、詳細検査といいますか、確定検査を行っていただくことになっております。来週中には、その結果が出る見込みというふうに伺っております。

 また、3月5日の検査では、このほかに接触があった方の中で、陽性になった方の検体を確認しましたところ、さらに5事例が確認をされたところでありまして、これについても国立感染症研究所のほうに検体を送る予定となっております。

 現在、これらの方々については、国の通知に基づきまして、市内の医療機関に入院、または入院調整をさせていただいているところであります。

 今後、変異株と確定の判断が出ましたら、必要な情報をお知らせさせていただきたいと思います。

資料「高齢者向けワクチン接種」(PDF:272KB)

 4つ目でありますが、ワクチン接種でございますけれども、先般(2月24日)、国から高齢者向けの接種にかかる自治体へのワクチン供給量が示されました。

 4月中に北海道に供給されるのは、22箱と言われております。(4月)最終週には、全市町村に1箱(ずつ発送する)ということが国から示されたところでありますけれども、北海道全体でも22箱ということでございます。まだ具体的な配分量については通知がございませんけれども、4月に札幌市に配分される量は、ごくわずかなものになる見込みでございます。

 札幌市内には、65歳以上の方が約54万人いらっしゃいますけれども、4月分のワクチンにつきましては、これらの方々全てに接種するには、あまりにも少ない量という状況でございます。

 そういったことから、高齢者施設等の中でも、特に重症化リスクが高く、集団生活によるクラスターの危険性の高い、多床室がある高齢者施設の一部から接種を始めたいと思っております。

 これ以外の(高齢者の)方々へのワクチン接種は、早くとも5月以降開始ということにならざるを得ないわけであります。5月以降の状況につきましては、今後、国から示されるワクチンの供給量に応じて、順次ワクチン接種を進めていくということになります。

 当初、ワクチンの接種券をお送りして、予約していただくということで準備を進めておりましたけれども、4月中はこういった施設の一部でしか接種ができないという状況になりますので、接種券の送付は当面見合わせ、あらためて、国からの供給量を見極めながら、お知らせさせていただきたいと思っております。

 最後になりますけれども、市民の皆さまには引き続き、感染拡大の防止に向けたお一人お一人の行動について、お願いを申し上げたいと思います。

 具体的には、体調が悪いときの外出はお控えいただくということを含めまして、感染リスクを回避する行動を取っていただきたいと思います。

 とりわけ、感染拡大地域への訪問については、行き先などを慎重に検討していただきまして、緊急事態宣言の対象地域との不要不急の往来は、引き続きお控えいただくようお願いを申し上げます。

 そして、これからの時期は、人事異動、あるいは新入学などの時期でございます。

 卒業式でありますとか、入学式・入社式などの行事につきましては、感染防止を徹底していただくと同時に、大人数での歓送迎会・謝恩会、こういったことはできるだけお控えをいただきたいと思っております。

 また、卒業旅行についても、昨年3月、卒業旅行に行かれた後、友人の方々と会食をして感染が広がったというようなことが全国的にございましたので、大人数での会食が避けられない場合には、お控えいただく、あるいは日程の延期をするということも含めて、お考えいただきたいと思います。

 札幌市では、引き続き、関係機関とも連携を図りながら、感染対策に取り組んでまいりたいと考えておりますので、市民の皆さま、事業者の皆さまの、引き続きのご協力をお願い申し上げる次第であります。

質疑応答

 新型コロナウイルス感染症への対応について(1)

北海道新聞

 変異株の疑い事例の発生の関係です。今回の検査対象となった基準が、もし明確であれば教えていただきたいのと、今回、疑い事例が札幌から出たということに対しての受け止めをお願いいたします。

市長

 今まで、国立感染症研究所のほうで、遺伝子の検査というものを行ってまいりました。ただ、全国的に変異株の感染が拡大しているという状況がありまして、地方の衛生研究所でも簡易の検査ができるようにということで、簡易の検査キットが送られてまいりました。

 それで、札幌市も2月28日からPCR検査で陽性になった方の中から、サンプルを採って検査することを始めたわけであります。

 国からは、陽性者の全体の5%から10%程度のスクリーニング検査をしてくださいという通知がございました。2月28日から昨日までで、市内で147人の陽性者が出ておりますので、この5%から10%程度の検査をしましょうということで、考えてございました。

 とりわけこの基準は、例えば、外国への渡航歴があるということが大きな理由の一つになっているのですが、今、道内では海外に行かれる方が少ないということがございましたので、札幌市としては、海外だけに限らず国内の変異株の感染が確認をされている地域からの往来歴のある方から陽性の方が出たときに検査をしましょうという考えを持って、28日から進めておりました。

 今回、こういった道外からお仕事で来られた方で陽性の方が出ましたので、その方についてスクリーニング検査をしたのと同時に、その方と接触をして感染された方、こういった方々の検査も行ったところ、先ほど申し上げましたように、11検体を調べたうち、8検体から疑いが確認をできたという状況であります。

 全国的に変異株の感染が拡大をしてきているという状況でありますので、札幌市でも気を付けなければいけないと考えていた状況の中で、2月28日から始めておりました。

 今回、道外から来られた方からの(陽性)確認、(変異株の)疑いという状況でありますけれども、こういった方が出られたということでありますので、今後、先ほど申し上げた今後の取り組みの重点項目の一つとして、変異株への対応、モニタリングということは、少し注意していかなければいけないと考えています。

 そういう意味で、海外はもちろんですけれども、道外からの往来歴のある方から陽性の方が出た場合は、引き続き、こういう検査をしていくと同時に、少し広めに検査をしていくということについても、検討していかなければならないかなというふうに考えています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(2)

共同通信

 先ほど市長は、道外からお仕事でいらっしゃった方と接触して陽性が確認された方という言い方をされたと思うんですけれども、スクリーニング検査を実施した11検体についても、それから実際に疑いが確認されている8検体、8人についても、いずれもお仕事でその道外からいらっしゃった方、あるいはその関係者・接触のあった方ということ、別の全く関係ない方が含まれないという理解でよろしいでしょうか。

市長

 直接関連のある方、あるいは感染した方と接触したという方がいらっしゃって、連鎖的につながっている方もいらっしゃいます。

 まだ今も、そういう関係の方の、変異株検査という意味ではなくて、通常の陽性者が出たときの疫学調査というものを、引き続き進めております。

 そういう状況の中から言いますと、現時点で、この8検体の方が1人の方に全部接触関連があったということではありません。

共同通信

 いずれにしても連鎖的にということも含めれば、関係がある。

市長

一つの関連性を考えられる範囲と思える状態で、この調査をさらに進めていかなければ確定はできませんけれども、全く別な方から出たという感じではないということです。

共同通信

 一連の方たちはクラスターとは言えない。

市長

 今後、その関連性について調査をした上で、どこまでがクラスターになるのかということについても確定していくことになろうかと思いますが、まだ現時点ではそこまで確定できている状態ではありません。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(3)

朝日新聞

 今の変異株に関してなんですけれども、道外から来たということで、ちょっとまだ公表していない段階だとは思うんですが、どこから来た人で、何歳ぐらいの男性・女性とか、ちょっと分かる範囲でもう少し詳しく教えていただけたら。

市長

 先ほど申しましたように、現時点で確定をしているという状況でもございませんし、また、ご理解をいただいた範囲で、ある程度の情報として公表させていただくということになろうかと思います。まだ調査も続けておりますので、詳細が確定した段階でお知らせできる情報について、お知らせをさせていただきたいというふうに思っております。

朝日新聞

 今後、リバウンドを警戒しつつ、(3月)7日から、道に続いて札幌のほうも新しい態勢になってくるということなんですが、再び(感染者が)増加するのを警戒するという意味で、具体的に今後どのくらいまで、感染者ですとか、病床数を減らしていくのかということと、それが逆にどれぐらい増えたら、またちょっと対策を強めるような、警戒ラインというのをどの辺に置くのかという部分を、ちょっと教えていただければなと思います。

市長

 減少させていく目標については、昨日、北海道のほうで、北海道の警戒ステージ2、ここを一つの目標にしましょうということで決定されたわけであります。

 また、感染が拡大してきたときに、どの時点でどういう対策を取るかということについては、一つは、警戒ステージで設けている数字がありますので、先ほど出ました人口10万人当たり15人という数字は、警戒ステージを決めていく一つの基準でありますので、基準の数字に近くなってくるというような状況になれば、その状況の中で、例えば、医療機関への負荷の状況ですとか、先ほど来お話をしております変異株の感染の拡大状況ですとか、そういったようなことを踏まえて、ある程度の目安を作って議論していく必要があるというふうに思っております。

 北海道のほうとも、そういう前提で、どこを基準に対策を取るかというようなことについては詰めていきましょうということにしておりますので、引き続き議論をしていきたいというふうに思ってます。

朝日新聞

 そうしますと、ステージ2を目標にしつつも、例えば、実際にそこを超えるところまでいかなくても、何か気になる兆候があれば、また別途対策を取る可能性もあるというような。

市長

 減らす方向にいくときには、ステージ2を下回るように対策を目指していきましょうと。ただ、増えてきたときは、ステージ3を超えるところ、人口10万人当たり15人という数字が一つの目安になるというふうに思います。これを超えるような状況が再び出てくれば、何らかの対策を取る必要が出てくるだろうと。

 ちょうど(2020年)11月から始めた集中対策期間の時の数字というのは、警戒ステージ3相当を超えてくるというのが目安になって議論してきましたので、一つの数字の目安としては、この人口10万人当たり15人という数字、これは全道域での状況になってくるというふうに思います。

 例えば、札幌の数字がどういう状況になるのかによって、札幌に限定した対策というものも考えなければならないことが出てくるかもしれませんけれども、プラス医療の提供体制の状況ですとか、どういう数字を判断基準にしていくのかということについては、感染者数の基準としては、人口10万人当たり15人を超えるか超えないかというところが、一つの目安にはなるというふうに考えております。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(4)

時事通信

 先ほど、確か対策本部会議で変異株について感染の疑いということで発表されたと思うんですけども、今後も同様の形で発表するということでいいでしょうか。

市長

 そうですね。基本的には、その疑いの方の事例が出たとき、そして確定をしたときには公表をしていくという考えを持っていきたいと思います。

時事通信

 当初は、確定したときに国や道が公表するということだったと思うんですが。

市長

 それは変わっておりません。正式な公表という意味では、国立感染症研究所のほうで確定をして、これが例えば、イギリス由来のものなのか、南アフリカ由来のものなのかという詳細なものが出て、それが国、それから都道府県単位で公表するというのが基本的なルールになっています。

 ただ、疑い事例が出てから確定をするまでにどうしても時間がかかってしまいます。北海道の場合ですと、(国立感染症研究所に)検体を送って検査をして返事が出るまで、やはり1週間ぐらいかかってしまいます。

 感染力が強いというふうに言われていますので、できるだけ早く察知をして対策を取った方がいいだろうということで、簡易検査といいますか、数時間で結果が出るスクリーニング検査をしているわけでありますので、その段階で、例えば、関係者の方に注意を呼び掛けていくというようなこともしていかなければいけませんので、疑い例があった時点で、できるだけ公表する前提で基本的には考えていきたいと思います。

時事通信

 特別何か事情があって発表方法を変えたとかそういうことではないということですね。

市長

 はい。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(5)

読売新聞

 すすきのの対策なんですが、先月末で、長く続いていたいろいろなものが終わって、集中対策期間も明日で4カ月続いたものが終わるという形になると思うんですけど、市長として、総括していろいろな対策が適切だったのかどうかとか、振り返ってみてどう思われるっていうのはありますでしょうか。

市長

 すすきの地区をはじめとして、最終的には市内全域の飲食店の皆さんに営業時間短縮要請ということで協力をお願いしてきました。その中で、先ほどご説明しましたように、これまでの対策によって、明らかに新規感染の発生は収まりつつある状況にありますので、その対策の効果はあったというふうに思っております。

 ただ、やはり、経済への影響を考えながらやってまいりましたので、急ブレーキというよりはソフトブレーキをかけてきたという状況があります。そのことが結果として、対策期間が長引いたことにもつながっているかもしれないということを考えますと、例えば、次に感染が拡大し、何らかの対策を取るというときには、もう少し強めの措置を短期間で行うというようなことも、考えていかなければいけないかなと思っております。

 そういう意味では、(感染症対策が)一定程度の効果はありましたけども、長期間になったことに対しての反省などを踏まえながら、今後の対策について北海道のほうとも協議をしていきたいと思っております。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(6)

北海道新聞

 高齢者向けのワクチン接種です。一般の高齢者の方の接種について、5月以降の開始を見込んでいるとお話がありましたが、これについて今後の見通しをお聞かせください。

市長

 少なくとも今、4月中に供給される(ワクチンの)量はほんのわずかということであります。そういう状況からすると、先ほどお話をしておりますように、多床室のある高齢者施設の一部でしか、4月中には接種ができないという状況になります。

 そうすると、優先順位的には、やはりクラスターが起きるようなところ、あるいは、重症化リスクの高い方をある程度優先していくというようなことを考えると、これらの(残りの)施設ですとか、在宅で療養されてる方々に、いつから始められるのかというのは、ワクチンの供給量がはっきりしないと示すことができないという状況です。

 ですから、5月になったら開始できますよと言っているわけではなくて、少なくとも4月中は、一般の高齢者の方が接種できるまでの供給量が提供されません。例えば、5月初めにどのぐらい(ワクチンが)来るのか、それが6月なのか、今、全く分かりませんので、国のほうには、ワクチンの確保をできるだけ速やかにやっていただいて、供給量を示していただかなければなりません。

 例えば、高齢者の方(が通院されている)クリニック、身近な診療所でワクチンを接種していただく前提で、今、医療機関・医師会とも調整をさせていただいてますけれども、いつ、どのぐらいの量を打てるのかということが、全く分からないという状況であります。ましてや、医療従事者の方も、3月の(ワクチンの供給)量というのは極めて限定的な量でありまして、そういった医療機関の人たち(の接種)がいつ終わるのか全く見通せない状況でありますので、正直、今後の見通しをお話しできる状況にはないということであります。

北海道新聞

 多床室もある高齢者施設の一部からワクチンを接種するとのことですが、この一部をどのようにお決めになるか、何か基準のようなものがありましたらお知らせください。

市長

 先ほど申しましたように、北海道に今、(4月3週目までに配られるワクチンが)22箱というふうに言われていますが、そのうち、札幌市分がどのぐらいかというのは確定してございませんので、どのぐらいの施設の方に対して対応できるのかというのは、今のところ見通しが立ちません。

 ただ、例えば、老健施設など、お医者さんがいたり看護師さんがいらっしゃって、ワクチンさえ届けばすぐワクチン接種ができるところと、そういった方を派遣しなければならない施設がございます。

 ですから、どういう優先順位で進めていくのかというようなことも、施設側の方々とも、準備が整うかどうかというようなことも含めて、ご相談をしていく必要があろうかなというふうに思います。

 今はまだ3月ですので、今後4月以降の供給量がどういうふうになってくるのか分かりませんが、今いったん示されている量というのは、先ほど申し上げたような形でありますけれども、今後増えてくるかもしれませんので、そういう状況に合わせてご相談を進めていって、準備を進めていきたいと、このように思います。

北海道新聞

 道内のワクチン供給量が22箱というお話がありました。札幌は人口が集中していて一番感染者が多く、クラスターも発生しやすい地域かと思うんですが、その配分量を早めに札幌市に充てていただきたいというような思いはありますでしょうか。そのあたりをどういうふうに要望等をされていらっしゃいますか。

市長

 全体の量がかなり限定的な量だというふうに言わざるを得ないので、北海道のほうも、どういう優先順位で配布するのか、非常に悩まれる量ではないかなと思います。

 例えば、(現在の北海道に届く全体量では)札幌の人口割での量が届いたにしても、非常に少ない量でしかない。ですから、基本的には、やはり国のほうで取り急ぎ、しっかりとワクチンを確保していただいて、それを全国の自治体のほうに配布していただけるよう、供給計画をお示ししていただきたい。これは私どもも国に対して要望していきたいと思います。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(7)

日本経済新聞

 高齢者向けワクチンの接種についてなんですが、昨日の北海道の鈴木(直道)知事の会見の中で、国の動きを見ながら高齢者の中でも道が優先順位を、基準を決めて考えていくみたいなお話もあったんですけど、札幌市独自で高齢者の中でも優先順位を付けて接種していくとか、そういうお考えはありますか。

市長

 国なり、北海道のほうで何か基準を決めて、それを通知をするということであれば、そういったことも考慮していきたいと思いますけれども、先ほど来、何度も申し上げておりますが、全体の供給量が圧倒的に少ないということからすると、道の決定いかんにかかわらず、札幌市としても、ある程度の考え方を決めておかざるを得ないかなと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(8)

北海道新聞

 変異株検査をする対象というのが、すでに変異株の感染者が出ている地域(から札幌に来た人)を検査対象にされているということですが、このままの状況が続けば、変異株の感染者が出ている地域はどんどん増えていくことになろうと思うんですけれども、そうなると、検査体制が逼迫(ひっぱく)されることはないのだろうかということが一つと、仮に今回の方について、(変異株の陽性が)確定するということになった場合に、通常の感染者とは別の隔離策を取らなければいけないのかということについてお伺いします。

市長

 やはり、スクリーニング検査をやっていくということは、変異株の感染がどのくらい広がっているのかということを確認していくことが、大きな目的の一つだというふうに思います。そうすると、国からの通知にある、(新型コロナウイルス感染症の陽性者の)5%から10%の数をスクリーニング検査するということは、その全部が変異株かどうか調べるということよりも、例えば、変異株の感染が拡大している状況であれば、より感染力が強いということを警戒しなければいけないという状況になってきますので、本来であれば、今は国立感染症研究所のほうに全部(検体を)送ってということですけども、それだと時間がかかるので、初期の段階である程度確認をして抑え込めるものは抑え込みたいというのが、国の考え方だと思います。

 そのため、変異株の感染が広がっているような地域との往来をした行動歴があるような方だと、まずそこを一つ疑ってみる必要があるのではないかということで、そこから始めているという状況であります。

 今後も、先ほど申しましたように、(新型コロナウイルス感染症の陽性者数の)1割程度ですとか、少し幅広めに(対象を)広げて、その傾向を見ていきたいというふうに思っています。

 新型コロナウイルスの感染であるということは変わらないわけですから、そういう意味では、医療機関での対応なども、変異株ではない方への対応と基本的には変わらないと思っております。今は、初期の段階でありますので、一定程度、感染を拡大させないために、水際での対策的な意味合いで、医療機関についても、通常の新型コロナウイルスの感染よりも感染力が強いという前提で対応をできる、そういった医療機関で入院をしていただくことになります。

 これは(変異株の陽性者の)数がどんどん増えてくると、特別といいますか、別な対応を取るのは難しくなるというふうに思っていますし、基本的に、感染された方の症状などについて、何か特異なものがあるわけではありません。

 ですから、感染力が強いと言われているという状況で、例えば、強毒化をしているですとか、そういった特別に何か恐れるような状況ではないということを申し上げておかなければいけないというふうに思います。

 そういう意味では、変異株ということで注意をしていかなければいけないのは事実でありますけれども、必要以上にご心配をいただく必要はないだろうと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(9)

HTB

 変異株で一つ確認ですが、8例は、いわゆるリンクなしの方はいらっしゃらないということでよろしいですか。

市長

 そうですね。先ほど申しましたように関連されている方について、いわゆる普通の疫学調査をして、陽性になった方のスクリーニング検査をしているという状況です。

教職員による不祥事について

北海道新聞

 札幌市内の小中学校の教員が逮捕される事例が年明けから続いています。1月からすでに3件逮捕されていて、強制わいせつ罪のような重たい事案もありました。そのことについて市長、どのように思われますか。

市長

 今ご質問にあったように、市内の学校の教職員の不祥事というものが非常に増えているということについて大変危惧をしていますし、残念に思ってます。あらためて、服務規律の確保について徹底をするように、市教委のほうには伝えているところであります。

 やはり、子供たちへの影響、それから、保護者の方を含めた市民の皆さまの学校教育に対する不安、不信ということにつながってまいりますので、教職員の服務規律について、あらためて徹底してほしいと思っております。

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

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