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更新日:2017年3月7日

平成28年度第19回定例市長記者会見記録

日時

2017年3月6日(月曜日)14時30分~

場所 記者会見室
記者数 19人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

 「石屋製菓 2017 IPC ノルディックスキーワールドカップ札幌大会」の開催について

 先月(2月)、多くの人々に感動と勇気を与えて、「2017冬季アジア札幌大会」が成功裏に終了いたしました。市民の皆さんの素晴らしいおもてなしで選手・お客様をお迎えいただきましたし、多くのボランティア・スタッフの皆さまに心から感謝を申し上げたいというふうに思います。また、報道機関の皆さま方にも、冬季アジア大会のPR、そして、会期中の報道につきまして多大なるお力添えをいただきましたことを、あらためて、この場をお借りして感謝を申し上げたいというふうに思います。

 この冬季アジア札幌大会に引き続きまして、今月18日から22日まで、札幌で初めてということになりますが、障がい者スキーのワールドカップ「石屋製菓2017IPCノルディックスキーワールドカップ札幌大会」を開催いたします。

 この大会は、パラリンピック、そして世界選手権に次ぐ国際大会でありまして、今シーズンは、フィンランド、ウクライナ、韓国と転戦をいたしまして、最終戦となるこの札幌大会は、今シーズンの総合優勝を決める戦いということになります。

 この大会には、世界15カ国から約130人の選手・役員をお迎えいたしまして、クロスカントリーとバイアスロンの2種目が行われます。地元札幌からは、現役高校生アスリートの星澤克(ほしざわ・まさる)選手や、今シーズンがワールドカップ初挑戦となります新田のんの選手が出場する予定でありますので、ご注目をいただきたいというふうに思います。

 会場となります西岡バイアスロン競技場までは、地下鉄真駒内駅から無料シャトルバスを運行いたしますので、ぜひ多くの皆さまにご来場いただき、おもてなしの心を持って、アスリートたちに声援を送っていただきたいというふうに思います。

 なお、最終日となります22日の午後6時から、チ・カ・ホの北3条交差点広場におきまして総合表彰式を開催いたしますので、市民の皆さまも一緒に栄誉をたたえていただければ幸いであります。

 このほか、大会前日となります17日には、開成中等教育学校におきまして、本大会に出場する外国人選手と生徒たちとの交流会を開催いたします。こうした取り組みによって、市民の障がい者スポーツへの理解あるいは関心というものを深めて、ひいては共生社会の実現につなげてまいりたいと考えております。

 また、冬季アジア札幌大会に続きまして、この大会もまた冬季オリンピック・パラリンピックの招致に向けた重要な大会と位置付けておりますので、多くの皆さまに観戦していただけますよう、報道機関の皆さまにも、周知方ご協力をお願いしたいというふうに思います。

質疑応答

 2017冬季アジア札幌大会について

日本経済新聞

 2点ほど質問させていただきます。

 先ほどアジア大会について言及がございましたが、経済界からも、運営面においては成功であったと評価する声が非常に多いという状況なのですけれども、あらためて、アジア大会の運営に関して、札幌市長としての総括と、運営費用の面について、予算内に収まったかどうか、現状の認識についてお伺いをしたいと思います。

市長

 このアジア大会は、カザフスタンで行われました前回大会を上回る32の国と地域、オセアニアからの2カ国も含んででありますけれども。そして、約2,000人の選手・役員に参加をいただきました。そして、各競技団体、それから、スポンサーをはじめとして経済界のご支援、さらには、4,500人になりますボランティアの皆さま方、こういった多くの方々にお支えをいただいて大会が成功裏に終了できたということでありまして、大変うれしく思っています。

 とりわけ、開会式は、約3万人の観客にお越しをいただきましたし、競技場全体としては約8万人の皆さんに会場に足を運んでいただいて応援をいただきました。さらに、町内会でありますとか、子どもたちの手旗を含めたさまざまなおもてなしを地域の方々にもしていただきまして、参加をした選手、それから役員の皆さん、OCA(アジアオリンピック評議会)、IOC(国際オリンピック委員会)の皆さん、総じて、本当に素晴らしい大会だったというふうに評価をしていただきました。ちょうどうっすらと雪が降ったりしていましたので、雪に覆われた札幌の街の美しさでありますとか、競技場、これは、1972年のオリンピックの競技場を含めて、既存の施設で、それを毎年、維持して大会が行われているということも含めて、オリンピックのレガシーというものをしっかり残しているということ、それと、市民の皆さんの応援・支援ということが素晴らしいということで、今回の大会運営、総じて非常にいい大会だったというふうに評価をいただいたということであります。

 この札幌の魅力・北海道の魅力ということと、この大会の運営能力を含めて札幌の魅力を発信することができた、認識をしていただいたということは非常に大きい内容を持っているだろうというふうに思っています。

日本経済新聞

 現時点での費用負担の関係をお願いします。

市長

 費用負担につきましても、基本的には予算の範囲内で収まっているというふうに思っております。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会における費用負担について(1)

日本経済新聞

 2点目の質問なのですけれども、先日、東京都の小池百合子知事が、東京五輪の都外分の費用負担に関しまして、仮設の施設整備費に関しては東京都が負担をするという前向きな発言があったのですけれども、一方で、運営費に関しては、まだまだ議論が詰められていないという状況で、今現在の、東京五輪の負担の話について、札幌市長の受け止めをお願いいたします。

市長

 仮設あるいは運営費については、東京都がIOCに提出をした立候補ファイルの中に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会がこの部分を負担すると、それが不足する場合には東京都が負担をする、さらに不足する場合は国がこれを補塡(ほてん)するということが明記されていて、それに基づいて札幌市としても会場をお貸しするということを決めさせていただきましたので、基本的には立候補ファイルに明記した計画どおりに負担の問題も進めていただきたいというふうに思っておりますし、ほかの自治体も同様に思っておりますので、各自治体とも連携をしながら、当初計画どおり進めていただきたいというふうに、これは継続して申し上げていきたいというふうに思います。

 市立病院の医師の退職について(1)

STV

 何点かあるのですけれども、まず、前回(2月16日)の定例会見でも出ていた、市立病院の救命救急医の関係ですが、前回の段階では11人中7人が辞めたいという意向を示しているということでしたが、その後、救急医の方々はどのような意向になって、その後、もし辞めるのであれば、その補充はどうなるのか、もし補充ができないのならたぶん縮小しなければならないと思います。救急医療の受け入れ体制を。そのあたり、現時点でどのようになっているか。

市長

 現時点で最終的な確定ではありませんけれども、その7人の方の退職意向というのは変わらないというふうに聞いています。

 そこで、この7人の補充ということについて、まずは、院内の他の診療科からの協力というようなことでどれだけ対応がつくのか、それから、大学病院等からの派遣ということについてもお願いをしていくということも考えているようでありますので、そういった働き掛けによって医師の確保をしていきたいというふうに、今、市立病院のほうでは動いております。

STV

 では、一応、救急医療の受け入れというのは何とか維持しようということで進めていると。

市長

 そうですね。質・量とも維持できるように、今、市立病院のほうで動いていると聞いています。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(1)

STV

 毎回同じ質問で申し訳ないのですけれども、ファイターズの新球場の候補地の関係ですが、3月にもう入りまして、本年度中に一定の方向性を付けたいとお話しされていましたが、例えば、現時点で、ある程度提示できる候補地が見えてきて話せるものがあったり、大体この時期に提示をしたいというものが見えているのであればお願いします。

市長

 現時点で何か確定的なお話をできる状況にありません。新球場が建設可能な土地について、複数地権者の方々とお話をさせていただいているという状況であります。この辺の可能性が出ましたら、まずは場所がある程度見えてこないと次のステップにつながっていきませんので、まずは場所をお示しできる状況になれば、これを球団側にお示しをして、それから、さまざまな協議に入る入り口といいますか、そういうふうにしていきたいと思っています。

 時期等については、地権者の方々とのお話がある程度見えてきたらということにならざるを得ないと思います。

STV

 今の質問に関連してなのですけれども、この件に関してはものすごく市民の関心が高くて、3月末までに一定の方向性ということですので、候補地をいつかこの後発表する場が持たれるのか、われわれの取材の中ではそれなりに出ていまして、3カ所に絞られているというようなことが、きょう、できれば、市民の側から言えばお聞きしたいところなのですけれども、そのあたりのニュアンス、日程のことも含めてお願いします。

市長

 先ほども申しましたように、複数箇所について、地権者の方々とも協議をさせていただいております。これは、私どもの土地ばかりではありませんので、どの程度までの土地なら可能性があるのかということを整理した上でお話をさせていただきたいというふうに思っています。

STV

 会見の機会やタイミングというのはあるのでしょうか。

市長

 その時期だとか、どのタイミングでというようなことについては、またお知らせをさせていただきたいというふうに思います。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会における費用負担について(2)

 パートナーシップ制度について(1)

北海道新聞

 2点お聞かせください。

 まず、1点目は、先ほどの補足で、東京五輪の経費の負担の関係で、小池都知事が、仮設費部分については都も負担する考えだということについては肯定的な評価ができるのかどうなのか、また、札幌が負担を求められる可能性について、東京都なり組織委員会なりとのやりとりの中で何か求められたり、見えてきている部分があるかどうか、そのあたりのご事情をお聞かせいただきたいというのが1点です。

 もう1点、全く別の話で恐縮なのですけれども、先般の市議会(平成29年第1回定例市議会)の本会議で、パートナーシップ制度について、一定の周知期間を設けて運用を始めたい旨のご答弁がありましたが、どの程度の周知期間が必要か、可能な範囲で聞かせていただければと思います。

市長

 1点目の東京オリ・パラに関してでありますけれども、これまでも、東京都から具体的にこういう負担をしてほしいというお話はいただいておりません。仮設あるいは運営費に、競技場ごとに、このぐらいのお金がかかりますというか、積算をしましたという数字は各自治体の担当者向けにお示しをしていただいています。ただ、それも、どういう根拠に基づくのかというのがよく分からない部分もありますし、負担を具体的に何か求められているということではありません。

 一方で、仮設費については東京都がというふうに知事がお話をされましたので、それは評価をしたいというふうに思いますし、先ほどお答えをしましたように、立候補ファイルの時に明記された部分、組織委員会、足りない部分は東京都、それが足りない場合は国というふうにお話がありましたので、運営費等については言及されておりませんけれども、東京都と国との役割分担の中でどういうふうになっていくのかということは関心を持って見ていきたいというふうに思います。

 それから、パートナーシップの関係でありますが、一定程度、制度についての周知をする期間が必要かなというふうに思っておりますので、具体的な期間等については今検討中でありますが、あまり間を空けることなく制度をスタートできればなというふうに思っています。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(2)

HBC

 まず、球場問題なのですが、今も質問がありましたけれども、球団側への提案書を作るなり、その資料を市民に公表する、そういう形はどのようなものをお考えなのでしょうか。

市長

 最終的にはどういう形で球団さんとお話をしていくのかということでありますので、どういう形にしていくのかということも含めて検討しておりますけれども、先ほど申し上げましたように、これが最終の決定で物事を進めていくというよりは、まず、可能な土地がなければ議論の入り口に入りませんので、まずはそこをスタートにしたいというふうに思っています。

 ファイターズさんとしても、最終的には来年度中に一定の方向性をお出しになりたいというふうにお話をされておりますので、そういう時間軸を見据えながら、どういうものをお造りになるのか、場所の広さだとか、そういったものによって随分変わってくるのだろうと思いますので、これは、私どもとしても、札幌市内で可能であればこういう土地があります、では、ここではどういう課題なりがあるのでしょうか、そこからお話をさせていただくということになるでしょうから、それは、逐次、いろいろな形で市民の方にもお示しをして、いろいろなご意見をいただいていければなというふうに思います。

 ですから、札幌市がここだと決めて交渉していくというよりは、繰り返しになりますが、こういう場所だと可能性がありますと、そこではどういうものが果たしてできるのでしょうかとキャッチボールをしながら、市民の方々も非常に関心が高いというふうに思いますので、それぞれ、その場所に課題なりもございますので、ある程度、オープンにできるものはオープンにしていきたいなというふうに思います。

 パートナーシップ制度について(2)

HBC

 次の質問ですけれども、パートナーシップ制度ですが、当初、来月からの制度導入だったかと思うのですけれども、それも少し周知期間を置くために延びるというような見通しなのでしょうか。

市長

 いつからスタートするということは今までも申し上げていなくて、いわゆる新年度からこういう制度を導入したいというふうには申し上げてきました。ですから、具体的な手続きとして、もちろん、周知期間ということですから、新年度にスタートして、一定程度、理解をいただくということになろうかと思います。

 市立中学校における重大事態調査報告書について

HBC

 最後の質問なのですけれども、市が重大事態の疑いがあるとしているいじめ問題について、検討委員会(札幌市児童等に関する重大事態調査検討委員会)からの報告書は最終的に市長の手元に来ると思いますが、それについては、まだ、いつとかというようなスケジューリングは決まっていないのでしょうか。

 それと、その報告書について公表するか否かという部分の見解をお願いいたします。

市長

 近々、私のところに報告をいただくものと聞いています。

 中身については、まだ見ておりませんので、それに対してどうしていくのかというのは報告をもらってからということになると思いますけれども、公表の関係、いろいろなご意見があるようであります。基本的には、個人情報に関わるところもありますので、そういった個人情報に関わるところは注意をしなければいけないだろうというふうに思いますが、今後のいじめの防止に当たって、こういった事案を踏まえて今後の対応をしていくということからすると、何らかの形で公表というようなことを考えていったほうがいいのではないかという思いは持っています。

 市立病院の医師の退職について(2)

北海道新聞

 先ほどのご質問の中でも出ていた市立病院の件なのですけれども、7人の退職の意向は変わらないということで、質・量とも維持できるように、今、動いていらっしゃるということだったのですけれども、現時点で、その7人のうち、どのぐらいの補充のめどが立っているのかというのが分かれば教えていただきたいのですけれども。

市長

 今、市立病院のほうで鋭意進めているようでありまして、具体的なめどというところまでは報告が来ておりません。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(3)

STV

 ファイターズの関係で、また少し違う話なのですが、先日の市議会のほうで、ファイターズが札幌ドームから出ていって本拠地を移転した場合、収支がどうなるか試算するというお考えを示されたと思うのですが、例えば、具体的にいつの時期までにそういうものをまとめようかなということは考えていらっしゃるかどうか、時期的なものを含めてお願いします。

市長

 時期的なものというのは、まず、実際、ファイターズさんがいつ出るのか、出ないのかという結論も出ておりませんけれども、そういう意味では、いつまでというよりは、いろいろなことを考えておかなければいけないだろうというふうに思います。ですから、これが何年後という話になっていくのかにもよると思います。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について

ジャーナリスト

 先般から問題になっているアスベストのことで何点か伺いたいのですが、先日、検証委員会(札幌市石綿問題調査検証委員会)の報告書が出たかと思うのですが、この報告書にはかなり厳しい内容が書かれているかと思いますが、市長のほうではどのようなことだと受け止めていらっしゃるのかというご見解をまず伺いたいと思います。

市長

 このアスベストの問題については、市民の方々に多大なご迷惑をお掛けした重大事案でありますので、そういう意味で、第三者の目で検証していただきたいということで、今回、報告をいただきました。

 一つは、アスベストの含有レベルによって、いわゆるレベル2(石綿含有保温材、断熱材、耐火被覆材)と言われるものについての認識そのものが甘かったのではないか、市全体としてというところがありますし、そういう意味では、アスベストの関係について、関係部局の連絡会議(札幌市アスベスト問題対策連絡会議)というのがありながら、それが十分機能していなかったというようなことと、やはり、教育委員会と環境局、その他のところ、全庁的に共有できなかったというような問題を含めて、基本的にはレベル2のアスベストのいろいろな問題、危険性ですとか、そういったところへの認識の甘さというのがベースにあったのではないかというふうに思っています。

 ですから、そこはしっかりと、今後、対応していかなければいけないだろうというふうに思います。

ジャーナリスト

 もう一つ、関連してなのですが、アスベストの煙突の問題が全国的に非常によろしくない状況が続いておりまして、調査なんかについても、きちんとした調査がなかなかされず、実際に工事の時にアスベストを飛散させるような事態が起こって、例えば、堺市なんかはそれで書類送検されているわけですね。

 今回、工事にまでは至っていないわけですけれども、この間、調査がされず、法的に管理義務があるにもかかわらず、管理を十分にされていなかったという実態があったわけですが、今回、緊急調査をされて、緊急調査がどこまで、ちゃんと、今回、認識の甘さが指摘されている中で行われている調査というのがどれだけ本当に信頼に値するのか、品質の確保を何かしら講じられたのでしょうか。

 また、今回、こういうふうな報告を受けて、今回の緊急調査についても、あらためてそれが妥当であったか、そういう見直しなどをされるお考えなどはあるでしょうか。

市長

 一つは、煙突の中の断熱材が崩れ落ちている、剥がれ落ちているという状況のものがどれだけあったかということで緊急調査をしました。そこについての対応というのは、ご指摘のように、作業にはしっかり注意をしながらやりましたけれども、専門家ではありませんでした。ですから、緊急調査以降の調査は既に行っておりますけれども、専門家による調査をやっておりますし、今後の点検なり、これからも専門的な対応を取った処理をしていくというふうにしております。

 そういう意味で、今回の緊急調査部分で、ご指摘のように、何かさかのぼってというお話がございましたけれども、それも含めて専門家のご意見、医師職を含めてですけれども、4人の方に、安全性とか健康被害、そういった問題についても検証をいただきましたので、その部分についてあらためて何かするという考えはありません。

ジャーナリスト

 それと、今後の話なのですが、先ほどしっかりやっていかなければならないということでしたけれども、その検証報告を受けて、具体的にどのような形でアスベスト対策を進めていくのかという、そういう方針について、具体的に既に担当部局なりに示されたことがあれば、それを伺いたいのと、これからはこういうふうなやり方でやっていこうというふうなことを思っていらっしゃることがあるのでしたら、そのあたりをお伺いします。

市長

 定期的な検査ということも含めて、レベル1(石綿含有吹き付け材)と同じような対応をしていくということで、具体的な点検の方法だとか調査の方法、定期的に繰り返していくというやり方について、最終的に取りまとめをしているところです。それは、各部局に、こういうふうにしていきますよという方向性ですね。

 基本的には、今申し上げましたが、まず、定期的に検査をして、剝離といいますか、損傷が起きていないかどうかということを確実にチェックして、そういう恐れのあるものは、定期的にといいますか、計画的に改修をしていく、なくしていくというのが大前提になると思います。

ジャーナリスト

 今回、レベル2の問題が起きて、これまでレベル1についてがほぼメインでやってこられて、アスベストセンター(中皮腫・じん肺・アスベストセンター)などが要請をこの間行ってきたかと思うのですが、その中で、レベル1についても同じような状況が起きているのではないかというような指摘があったりしましたが、例えば、今後、アスベスト対策全体を見直すような、レベル2だけではないですね、このあたりについても何らかのお考えなどはあるのでしょうか。

市長

 基本的に、レベル1の対象として、そこに何か問題があれば全体を見直していくということになるのかもしれません。だから、まずは、レベル1のものについては、しっかり、飛散の状況がないかどうかということを毎年点検しておりますので、レベル2のものについても同じような点検をして、損傷が起きたり何なりということは早目に発見をして解消していくということになろうかと思います。

ジャーナリスト

 レベル1、2のことは今伺ったのですが、総務省の勧告の中でも、レベル3(レベル1・2以外の石綿含有建材)なんかについても適切な対応が必要だということは指摘されておりまして、その関連で、自治体によっては、真面目な自治体さんなんかは、レベル3についても届け出義務を、これは監視行政としてですけれども、課したりとか、そういう独自の施策をしたり、また、安全対策についても、通常よりも厳しく、今現在の労働安全衛生法、石綿障害予防規則であるとか、大気汚染防止法では安全規制が十分でないというので独自に強めている自治体がかなりの数、実はあるのですが、そうした今回の問題を契機に、そうしたあたりまで対策を改めて、市におけるアスベスト対策を見直すというか、そういう条例を作るとか、そういうような見直しなども何かしらお考えだったりするのでしょうか。

市長

 レベル3のものについては、部材の中に完全に封じ込められているといいますか、含まれている状況でありますので、断熱材のように剝離をして表面が出てくる可能性というのはそう大きくないわけであります。ただ、解体をするとか、それを壊すというようなときには飛散の可能性等もありますので、定められた方法できちんとやるということは徹底していかなければいけないだろうというふうに思います。まずは、そういった点をしっかりとマニュアル(特定粉じん排出等作業における飛散防止対策マニュアル)どおり普及させていきたいというふうに思います。

ジャーナリスト

 今おっしゃっていることだと、法律で定められたところでやっていくというところで、新たに、例えば条例など独自の施策を考えられているわけではないという。

市長

 現時点では、そこまではまだ。

ジャーナリスト

 それで言うと、実は、レベル3も、学校なんかにあるレベル3なんかも、子どもが何かぶつけてとか、何か刺したりとかして飛散するようなケースが前からあったり、そういうので、どこまできちんと管理できるかという問題もあったりするのですよね。同じように、割れたら飛散してしまうので、最近でも、解体自体はすごい適正にやっていたのですけれども、袋に詰める段階で割ってしまって、そうしたら、数千本単位でアモサイト(茶石綿)が飛散するような事例があり、厚労省が通達でそういうことはしないようにということを言ったりしている事情があったりするのですけれども、そういう意味で、建物にある状況ではいかに管理するかという点はもちろん大事で、ところが、今のところ、管理自体、レベル3はされていないですよね。

市長

 管理としてはですね。

ジャーナリスト

 解体のときの対策がここに定められているのは当たり前の話なのですけれども、管理をどうしていくのか、また、安全対策としてそれ以上のものを何かしら考えていくのかという意味で、除去のほうについては先ほどおっしゃっていましたけれども、管理のあたり、今現在していないあたりについても何かしら、例えば、13日に開かれるような対策連絡会議あたりで何かもんでもらうとか、そういったことはあるのでしょうか。

市長

 先ほど言いましたように、まずはレベル1、レベル2のものを徹底させるということだろうと思います。そのルールがきちんと徹底されて動くということが大前提になりますけれども、レベル3の部分について、破損なり切断があった状態というのはこういう可能性があるということをわれわれが認識して現場のほうも管理していかなければいけないというふうに思いますので、そのあたり、今後、レベル3のものについてどうしていくのかということも、庁内の会議の中でそういったものも議論していくということになろうかと思います。

 現時点では、先ほど言いましたように、レベル2のものをまず徹底させていきたいというふうに思います。

ジャーナリスト

 もう1つ、先ほど市長もおっしゃっていたように、認識の甘さが今回指摘されていて、どうしても、レベル1だったらまだしも、レベル2はそんなに危険だと思わなかったとか、そういう事情があったりするのでしょうけれども、同じ話が多分レベル3にもあるのではないかなと感じるところがあるのですが、それと若干関連するのですけれども、そういう認識の甘さを正す、報告書が出たから、突然、皆さんの認識がすごく良くなるということは、現実、あまりないわけで、どうやって具体的に正していくのか。

 例えば、以前、藤沢市なんかで同じような事件があった時に、その後、アスベストのことできちんとやっているアスベストセンターなんかで関係職員を全員講習させて、発注する側もそうですし、環境側もそうですし、教育側の学校関係もなのですけれども、全てに講習を受けさせて、全ての人に石綿作業主任者の資格を取らせるような施策をやっているようなところがあるのですが、何かしら、具体的に認識の甘さを正すための今の施策として考えられていることはあるのでしょうか。

市長

 これからということになりますけれども、今お話のようなことも参考にしながら、どういうふうに庁内全体で共通の認識を持っていけるのか、その対策を取っていけるのかということについて引き続き議論していきたいというふうに思います。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

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