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更新日:2016年11月11日

平成28年度第13回定例市長記者会見記録

日時

2016年11月10日(木曜日)14時00分~

場所 記者会見室
記者数 22人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

 元札幌市職員の逮捕について

 それではまず、発表項目に先立ちまして、一言、市民の皆さまにおわびを申し上げたいというふうに思います。

 11月7日、札幌市の元職員が、いわゆる官製談合防止法(「入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律」)に違反した疑いで逮捕されました。市民の皆さまからの信頼を大きく損ね、多大なるご迷惑をお掛けしたことにつきまして、心より深くおわびを申し上げます。

 事件につきましては、現在、捜査中でありまして、今後、詳細が明らかになり次第、厳格に対応してまいりますとともに、二度とこのようなことが起こらないよう、徹底した原因究明、綱紀粛正、再発防止の取り組みを進め、信頼回復に努めてまいりたいと考えております。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について

 現在、市有施設につきまして、暖房が使用できないなど、市民の皆さまにご迷惑をお掛けしているところでございます。まずは、市民の皆さまが利用する施設を優先することといたしまして、順次、改修に向けて作業を進めているところでございます。

 特に、簡易給食が続いております小・中学校10校につきましては、多くの児童・生徒、保護者の皆さまにご心配、ご迷惑をお掛けしております。15日までに、このうち3校で給食を何らかの形で再開いたしますが、残り7校につきましても、可能な限り早期に再開し、順次、お知らせしてまいりたいと考えております。

 また、学校の煙突自体につきましては、3学期の開始までに剝落が発見された全ての学校の改修を終える予定であります。

 今後は、市有施設の全てを対象とする煙突点検のマニュアルを整備するとともに、再発防止を図りながら、引き続き全施設の復旧に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

 「第15回ミュンヘン・クリスマス市in Sapporo」の開催について

 今月25日から、大通公園2丁目で、第15回ミュンヘン・クリスマス市in Sapporoを開催いたしますので、お知らせいたします。

 ミュンヘン・クリスマス市は、ドイツ・ミュンヘン市との姉妹都市提携30周年を記念して、2002年に初めて開催をし、今年で15回目となります。昨年は過去最多の138万1000人の方々にご来場いただいて、ホワイトイルミネーションと並ぶ札幌の冬の風物詩として定着したと感じているところであります。

 会場であります大通公園2丁目には、本場ドイツのクリスマス用品店「ケーテ・ウォルファルト」が実に6年ぶりに出店するなど、過去最多の38店舗が国内外から出店いたします。クリスマスツリーの飾り物などの雑貨や国際色豊かな食べ物、定番のグリューワイン(ホットワイン)でありますけれども、こういったもので異国情緒あふれる空間をお楽しみいただきたいと考えております。

 また、今年は、大人の来場者向けの企画として、店舗ごとに異なるグリューワインの味をお楽しみいただける、グリューワインラリーを初めて開催いたします。そのほかに、来場者の方によるイルミネーション点灯式、あるいは、子どもさん向けのドイツの絵本読み聞かせなど、全部で116回のイベントを行ってまいります。

 さらに、地下歩行空間で今回初めて開催される、皆さんに壁面に飾り付けをしていただく企画でありますとか、大通周辺の商業施設を巡るラリーイベントなど、企業や団体、施設と連携し、会場の外にもイベントのにぎわいを広げる取り組みを進めてまいりたいと思っております。

 多くの方にご来場いただきたいと考えておりますので、報道機関の皆さまには、周知方、よろしくお願い申し上げます。

 円山動物園レッサーパンダの赤ちゃんの命名式について

 先日、名前の投票についてお知らせいたしましたレッサーパンダの赤ちゃんの命名式を、11月12日、円山動物園で開催することといたしました。

 投票は、10月14日から31日までの間に動物園内で行いまして、2,596票もの投票をいただきました。投票していただいた皆さんに厚くお礼を申し上げたいと思います。そのうち、最多の732票を得た名前について、この命名式の場で発表させていただきたいというふうに思います。楽しみにしていただきたいと思いますので、もうしばらくお待ちをいただきたいと思います。

 レッサーパンダの赤ちゃんは順調に育っておりまして、大きさは、現在、約75センチ、2.8キロということになっております。自由に木を登り降りする姿をご覧いただけます。

 現在は、観覧制限なく公開をしておりますので、ぜひ愛らしい赤ちゃんに会いに動物園に足を運んでいただければと思います。

 また、命名式の終了後には、赤ちゃんの誕生をお祝いして、健やかに育ってほしいという思いを込めまして、センチュリーロイヤルホテル様のご協力をいただいた誕生記念クッキーを園内のセブン-イレブンにおきまして販売いたします。赤ちゃんの顔と、しっぽのしま模様をデザインした2枚組であります。大変かわいらしいクッキーとなっておりますので、こちらのほうも楽しみにしていただければというふうに思います。

 そのほか、命名式当日の午後1時からは、園内の西門レストハウスにおきまして、現在、サッカーJ2の優勝争いをしております北海道コンサドーレ札幌のジェフユナイテッド千葉戦パブリックビューイングを行います。かわいい動物たちを見た後は、ぜひコンサドーレ優勝の後押しをしていただければと思っております。

 多くの皆さまにご来園いただけるよう、報道機関の皆さまに、重ねて周知方をお願い申し上げます。

 「2017冬季アジア札幌大会」のチケットの一般販売について

 既にご案内のとおり、来週月曜日の14日から、2017冬季アジア札幌大会の開閉会式を含む全有料競技のチケットの販売を開始いたします。開会式は2月19日となりますが、その前日の18日から、アイスホッケーとカーリングの予選が始まり、アスリートたちの熱い戦いが繰り広げられることになっております。

 大会まで、明日でちょうど100日前を迎えることになります。今週末の12日と13日には、月寒体育館やどうぎんカーリングスタジアム(札幌市カーリング場)、地下歩行空間の北3条交差点広場で、100日前記念イベントを行う予定であります。そのうち、ウインタースポーツの体験教室には、150人ほどの定員に対しまして、合計で800人を超えるご応募をいただきました。ウインタースポーツへの関心の高さをあらためた感じたところでございます。地下歩行空間で行うイベントにつきましても、多くの方にお越しをいただいて、一緒に大会の気運を盛り上げていきたいと考えているところであります。

 冬季アジア大会は、最終のエントリー数の確定にはもうしばらく時間がかかりますが、現在、2,000人以上の選手、役員の参加が見込まれておりまして、1972年の札幌冬季オリンピックの選手、役員数を超える規模で開催する予定であります。

 ぜひ多くの方に本大会の各会場にお越しいただけるよう、引き続き報道機関の皆さまにもご協力のほどをよろしくお願い申し上げたいと思います。

質疑応答

 元札幌市職員の逮捕について(1)

時事通信

 まず、札幌市の職員の逮捕についてなのですけれども、今後、北海道警の捜査の推移を見守ることになると思うのですが、今できること、対策会議を開くとのお話もありますが、具体的にいつごろ開いて、そこでどういうことを決めていきたいか、市長のお考えをお聞かせください。

市長

 今、捜査中ということで、詳細についてはこれからということになりますけれども、基本的には、今回の案件で入札の契約事務を担当している職員、こういった職員が予定価格、あるいは、指名業者の原案というものを作成していたわけでありまして、これが本当に組織的にきちんとチェックをされる状況にあったのかどうかというようなことが1つの課題として考えられるかなというふうに思います。そういう意味では、この事件の背景、あるいは、詳細というものをしっかり分析していかなければいけませんけれども、そういう契約事務へ、チェック体制なども含めて、どういうふうにしていけばこういう事故が防げるのかということなどついてしっかり検討していきたいというふうに思います。

 ですから、事件の中身というのはまだ不明な部分がございますので、いつまでにこうしたいということは今の時点では申し上げられませんが、できるだけ早く、そして、できることから対応を取っていきたいというふうに思っております。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(1)

時事通信

 札幌オリンピック・パラリンピック誘致で、火曜日にJOC(日本オリンピック委員会)の竹田恆和会長に開催概要計画をお渡ししたと思うのですが、今後、JOCと国が手を挙げるかどうか、そこがまたポイントになってくると思うのですけれども、仮に手を挙げた場合、また市民の方にアンケートを、何らかの方法で意見調査をするご予定とかはあるのでしょうか。

市長

 これは以前にも申し上げましたが、国のほうで、日本で招致をするということを正式に決めて、国内で選考作業に入るという時、つまり、札幌市として正式に手を挙げるという段階の時には、市民の意向を何らかの形で把握をしなければいけないというふうに思っております。当然、招致活動を進めていく上でも、住民の支持率ということが大きく一つの話題として取り上げられることにもなりますので、住民の意見、意向を確認したいと思っております。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について

時事通信

 もう1点、札幌ドームの問題なのですけれども、4者協議(北海道日本ハムファイターズ、北海道コンサドーレ札幌、札幌ドーム、札幌市)、日本シリーズも終わって2週間近くたつのですが、コンサドーレはまだちょっと佳境なのですけれども、今後の具体的なスケジュールみたいなものが、何か決まっていることがあれば教えてください。

市長

 現在、日程調整をさせていただいております。日本シリーズが終わってからというふうに思っておりましたが、今お話のように、コンサドーレの最終戦が20日まで行われるということ、それと、20日には日ハムの優勝のパレードもございます。23日にはファンフェスティバルということで、それぞれの球団の日程もあるようでありますので、それ以降になるのかなというふうに思います。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について(1)

北海道新聞

 アスベストの問題で、煙突内部で落下した断熱材からアスベストが飛散した可能性は、市長はあると思うのでしょうか。落下が判明した煙突からアスベストが飛散している可能性があると思う箇所の見解を。

市長

 科学的にそこをどう判断すればいいのかというのは、今、私は持ち合わせておりませんが、可能性が全くゼロではないと思っています。ただ、現時点で(ボイラーが)止まっている状態の中では、(大気の)検査をしておりますが、空気中に飛散をしているものについては、環境基準といいますか、基準を超える状況にはないという状況ははっきりしております。

北海道新聞

 市教委(札幌市教育委員会)さんの説明ですと、広範囲に飛散した恐れはないと考えているというお答えがあったのですけれども、その根拠というか、市長はどういう説明を受けているのでしょうか。

市長

 そのこと自体で説明は受けておりません。ですから、今、緊急対応ということで、まず、緊急に止めているものの対応とか給食の対応ということ、早急に対応しなければならないことに全力を挙げていきたいというふうに思っております。

 加えて、科学的に、例えばどういう燃焼の状態であれば飛散をした可能性があるのか、ないのかということなどについても、専門家のご意見を伺うなり、検証していきたいというふうに思います。

北海道新聞

 市教委さんが文部科学省から指示された点検を怠っていたことについてなのですけれども、市長が問題を把握してから今日に至るまで、どういうふうに報告を受けて、どういう指示をしてきたかということを詳しく教えていただけないでしょうか。

市長

 今回のアスベストの剝落の件に関して承知をしたのは、区民センターで断熱材が剝落をしたことがあって、それを停止した。同様のことがほかの施設でないかということで全庁的に調査をしたら、学校でも出てきたということですので、きっかけはその時点であります。

 ですから、調査を、過去のことについて、まず、当時、どういう状況であったのか、予算の話も出ておりますけれども、そういう状況を含めて、当時、どういうやりとりがあったのか、なぜそれが見逃されていたのかということは検証しなければいけないというふうに思っておりますが、まずは、現時点で緊急に対応すること、アスベストの飛散の恐れがある、止まっている煙突をどうにかして再開ができるような状況にするのか、そして、給食の問題を、早く再開できるようにするというのが、今、一番に取り組まなければいけないことでありますので、以前のやりとりについては、当然、なぜそういう判断をしたのか、それが行われなかったのかということについては、しっかりと検証していかなければいけないというふうに思っておりますが、まずは、取り急ぎの対応というものを進めていきたいというふうに思っています。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について(2)

HBC

 今のアスベストの関連なのですけれども、止まっている学校における給食費の問題、返還されるのか、今後、11月分や12月分に関しては取らないのか、その辺のお考えというのはいかがでしょうか。

市長

 教育委員会のほうでいろいろ考えているということになるかと思います。結論的には聞いておりませんし、報告を受けておりません。先ほど言いましたように、教育委員会自体も、まずは給食を再開できるために最善を尽くすということでありますが、今のような給食費の問題も課題としてはありますが、今、結論が出ている状況ではありません。

 アメリカ次期大統領選挙の結果について

HBC

 もう1点、全く話が変わってしまうのですが、大統領選のトランプ氏の勝利に関して、まず、受け止めと、トランプ氏が勝利したことによる影響といいますか、市民、道民への影響、懸念や期待とかがあれば。まず、受け止めからお願いします。

市長

 アメリカの次期大統領の決定がなされたということで、いろいろな報道をされております。今後、世界的な政治情勢、経済情勢、昨日もマーケットが随分動いたようでありますので、そういったことについては、私ども、一地方自治体としても、経済情勢とか政治情勢というのは関心を持って見ていかなければいけないだろうというふうに思います。

 ただ、どういうふうに動いていくのかということについては、ちょっと分からないという状況だと思います。例えば、為替の問題などが変わって、円高になってくると、インバウンドのお客さんへの対応というのが出てくるのではないかとか、そういう自治体としての影響というのはあるだろうと思います。ただ、マーケットがどういうふうに動いていくのかとか、政治情勢がどう動いていくのかというのは全く分からないので、今の時点でどうかという意見をお話しできる状況ではないかなというふうに思います。

HBC

 逆に、期待と言われても難しいですね。

市長

 そうですね。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について(3)

北海道新聞

 アスベストの問題と今回の談合の問題の市長の問題意識の持ち方の差についてちょっと伺いたいのですが、談合のほうは、逮捕された直後に市長コメントを出されたかと思うのですけれども、一方で、アスベストの問題については、発覚からこれまで、市長ご自身のお言葉を会見やコメントで出すというようなことはなかったかと思うのですけれども、あと、最初の冒頭の発言でも、談合のほうについてはおわびするというお言葉があって、給食の問題については、心配掛けているということはあったのですけれども、おわびという言葉がなかったように思うのですが、その辺はいかがでしょうか。

市長

 同じようにご迷惑をお掛けしているという意味では、おわびをしなければいけないという思いでおります。ですから、若干、言葉の部分があったのかもしれませんが、気持ちとしては同じ状況でおります。

北海道新聞

 コメントを出す出さないというのは、どういう基準で判断を分けられたのでしょうか。

市長

 例えば、前回の記者会見の時にもお話をさせていただきましたが、アスベストの問題についても、緊急の調査ですとか、そういったことを指示させていただいておりましたので、緊急に対応していかなければいけないと。当初の区民センターの発覚から調査をするなりですね。その意味では、問題意識としては緊急に対応していくということでお話をさせていただいたつもりでおります。ただ、調査をした結果についてどのようにしていくのかということについては、工事の手法ですとか、給食についてもどういう形にするのかとか、それぞれの原局の方向で来ていますので、一定程度のお話をさせていただく時間軸というものが必要なのかなというふうに思っております。

北海道新聞

 しつこいようであれなのですけれども、今回の給食の問題は、全国放送のワイドショーで取り上げられたりとか、市民の関心も非常に高い問題だったというふうに思うのですが、市長は就任当初から市民感覚ということを繰り返し強調されてきたと思うのですけれども、そういうことに照らすと、もっと早い段階で市長ご自身がお話しされるべきだったのではないかと思うのですが、その辺りはいかがでしょうか。

市長

 重要な問題であるというふうな認識を持っております。ですから、給食の問題についても、工事として行っていくものと、給食を臨時的に対応していくということについては、すぐやれることからやるようにというふうな指示をさせていただきました。

 ですから、その直後にコメントがあったかないのかということについて、特に問題がないからコメントしてこなかったというふうなつもりは全くありません。

北海道新聞

 市民感覚に照らしても、正しい判断だったというふうにお感じなのでしょうか。

市長

 正しい判断というか、正しい情報を適宜お伝えさせていただいたと思っております。

北海道新聞

 最後に、ちょっと失礼な質問かもしれませんが、きょうの昼食はどんなものを取られたのでしょうか。

市長

 市販のお弁当を買って食べました。

 元札幌市職員の逮捕について(2)

NHK

 元職員の逮捕の関係でお聞きいたします。

 今後、詳細を分析していかなければならないということでしたけれども、この元職員が原案を作成したりとかができた立場にあったということで、仮に、組織的にチェックをされる、チェックができるような状況というのがなかなかこれまで確保できていなかった場合、そこのチェック体制の強化ということを今後検討されるという、そういうこちらの理解でよろしかったですか。

市長

 そういうことも含めて、こういった事件が二度と起きないためにはどうしたらいいかということを考えたいというふうに思います。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について(4)

uhb

 アスベストの関係でお聞きをしたいのですけれども、先ほども何度も指摘があったように、市としての対応をもう一度お聞きしたいのですけれども、平成26年にアスベスト調査の予算要求をしているわけですけれども、実際に通っていなかったのです。

 それで、その危険性というものの認識、財務のほう、そして学校現場のほう、環境のほうで、市としてのアスベストに対する危険度の認識というのをもう一度お聞きしたいのですが。

市長

 先ほども申しましたように、平成26年当時、そういった予算要求の状況あるいは財政当局の判断を含めて、どういうやりとり、どういう判断でどこまで話が行ったのかということについては、しっかり検証しなければいけないと思っています。

 先ほど来、お話をしておりますように、過去の問題を分析しているというよりは、現状の対応を早急にするということを最優先させていただいておりますので、今、ご質問の点については、これから精査、検討させていただきたいというふうに思います。

uhb

 それで、市教委のほうに取材したところ、一度、予算請求が通らなかったものは次も通らないというのが役所の慣例なので、翌年、予算請求すらしていないのですけれども、そういうところなのでしょうか。

市長

 一般論として、例えば予算要求をしたときに、財政としては何らかの形で判断をします。要求を全てのんでいくと予算にはまらないということになりますので、何らかの形でカットしていきます。そのときに、本当に必要なもの、あるいは、一部分でも工夫をして、これだけはというようなことがあれば、普通は、復活折衝なり何なりというのは行っていきます。それが最終的に市長査定に上がっていくわけですから、なぜそこに今回は至らず止まったのかということについては、先ほど申し上げましたように、どういう判断でそこで止まってしまったのかというのを検証していかなければいけないというふうに思いますが、役所の仕組みとしては復活をしていくということもありますし、仮に、その年が難しかったとしても、翌年、何らかの形で予算要求をあらためて押して、それを認めていくということは当然あり得ますので、議論をきっちりしていなかったということがそこの段階ではあるかなというふうに思います。

uhb

 最後に、対応ということなのですけれども、実際、空気中のアスベスト濃度を調査したところ、漏えい監視のところが数カ所ありました。厚別区の小学校があるのですけれども、そういったところに対しての保護者への説明会ですとか、付近住民に対しての説明会を行う予定というのは考えていらっしゃいますか。

市長

 住民の方あるいは保護者への対応、情報提供というのは必要なことだろうというふうに思います。加えて、いろいろな健康に対する不安というようなことについては、例えば、保健所等での相談の窓口を開設するとか、そういったような対応もしっかりと考えていかなければいけないというふうに思います。

 どういう手段で行うかということについては、これは一概には言えないと思いますが、情報提供というのは必要不可欠なものだと思っております。

uhb

 いまだに、保護者、付近住民に情報提供がされていない実態をどのように思われていますか。

市長

 部分的にといいますか、給食の問題で説明をされたりということはあるようですけれども、先ほど申しましたように、教育委員会としても、緊急の手だてを最優先しているということになりますので、逐次、情報提供というのは、学校を通じてもさせていただくということは強化をしていかなければいけないというふうに思います。

 元札幌市職員の逮捕について(3)

北海道新聞

 元職員の逮捕の関係なのですけれども、いわゆる官製談合の事案というのは、平成20年、2008年以来、公取(公正取引委員会)が入った経過もありますけれども、ここ近年、非常に繰り返されていると。そういったところが市民の怒りにもつながっているのだと思うのですが、まず、なぜこういったことが札幌市において繰り返されてしまうのか、市長はどのように考えていらっしゃいますか。

市長

 一つは、職員そのものが、何といいますか、職員の資質、あるいは綱紀に関する考え方というのが、これだけ繰り返されているのに同じようなことが起きているということ、そのことについて、職員の意識の問題というのを根本的に変えていかなければいけないのだろうというふうに一つ思っております。

 加えて、いろいろな入札の制度なり契約の事務というのは、その都度、事件が起きるたびにチェック体制を強化してきておりました。今回も、そういう意味では、工事という部分では、大分、そういうチェック体制というのは進んでいたのかなというふうに思いますが、それ以外の業務について、例えば、契約管理課といいますか、その担当セクションに通らない、1つのセクションだけで発注ができるような業務について起きたという事件になりますので、そこを組織的にどう防止していくのかというようなことについて、あらためて考えていかなければいけないのかなというふうに思います。

 繰り返しになりますが、何度も繰り返されていくということは、市民にとっての信頼を大きく損ねることだというふうに思っておりますので、本当にこれを二度と起こさないためにはどうしていくのかということをあらためてしっかり考えていきたいというふうに思います。

北海道新聞

 今おっしゃった意識の部分、これは、チェック体制を外形的に強化するというだけではなかなか改まらない、だからこそ、その都度都度の対策が実らずに、今回、また起こってしまったかと思うのですけれども、職員の意識を、市長が、市の責任者、トップとしてこれからどう変えていくのか、その覚悟というか、思いをあらためてお聞かせください。

市長

 基本的に、やはり、公務に従事している、税金を使わせていただいて市民サービスをさまざま行っている、それが基本であります。ですから、本当に根本的な部分、税金という大切な市民からお預かりしたお金を使っていく、当然、経費の節減ですとか、そういったことも含めてですけれども、いま一度、税金を使ってサービスをしているということを徹底していかなければいけないというふうに思っています。

 元札幌市職員の逮捕について(4)

読売新聞

 捜査継続中なので、談合の件なのですけれども、具体的な対策はこれからだと思うのですが、先ほどおっしゃった中で、入札制度について言及があったかと思うのですけれども、自治体によっては、原則、指名競争制度から一般競争制度にしているところもありますけれども、今後、札幌市でも入札制度の見直しというのは行われる可能性があるのでしょうか。

市長

 いろいろなことを含めて、入札のあり方については考えていかなければいけないというふうに思います。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について(5)

HTB

 先ほどもあった給食費の件で伺いたいのですけれども、先ほど、市長は、市教委から報告を受けていないという発言があったかと思うのですけれども、市長ご自身は見直していくべきというふうに考えているのかどうか、伺いたいなと思うのですけれども。

市長

 給食費のあり方について、当然、提供しない部分というのがあるわけですから、そういったお金をどうしていくのかということは、当然、考えていかなければいけないことだと思います。具体的にどうしていくのかということについて、まだ報告を聞いていないということですので、それは、放っておいていいというふうに私は申し上げたつもりではありません。

HTB

 保護者もかなり不安視されている人もいるのですけれども、ゆくゆくは何らかの方法で、通常の給食を受けているお子さんとは違う形で、例えばお金を下げるとか、そういうことはやっていかなければいけないというふうにお感じでしょうか。

市長

 何らかの形で保護者の方が納得することを考えていかなければいけないのはそのとおりだと思います。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について(6)

朝日新聞

 アスベストの件なのですが、先ほど、学校の煙突については、3学期の開始までに改修を終える予定だということをおっしゃいましたけれども、その他の市有施設で石綿が使われていることが分かった施設、こちらについての改修スケジュールというのはどのようにお考えでいらっしゃいますか。

市長

 工事の手法としては、アスベストを除去して、新しい断熱材を付けていくという方法なのですけれども、そういう状況であると、工期がかさむというようなことで、複数箇所をなかなかできないというふうになります。例えば、そういうやり方で除去して新しい断熱材を入れるような場所と、新しいステンレスの煙突を設置して、それを使っていくという手法ですとか、そして、アスベストを薬剤で固めてしまうというような方法もあるようであります。

 今回は緊急対応をしなければいけませんので、いくつかの手法を分けてやっていかなければいけないかなというふうに思っていますが、基本的には、学校の児童生徒に関わるようなこと、あるいは、区民センターのような市民がいらっしゃるところ、そういったところを最優先しながら工期を考えていきたいというふうに思います。できるだけ早い時期に対応していくということを進めていきたいというふうに思います。

朝日新聞

 現時点では、いつまでにというのはなかなか言うのが難しいという状況ですか。

市長

 工事ができる事業所さんが限られているとか、そんなような状況もありますので、そういう調整をさせていただいておりますので、いつまでに全てが完結するということは、現時点で、全ての施設については申し上げられない状況にあります。

朝日新聞

 あと、同じくアスベストで、市教委さんのほうのお話なのですけれども、予算要求が通らなかった、だから点検作業ができなかった、そして、過去の調査を流用して報告してしまったというような説明が、今、われわれが聞かされている説明なのですけれども、予算要求が通らなかったら通らないで、なぜそれが過去の調査を流用して虚偽の報告をしてしまうということにつながってしまったのか。つまり、予算がないので調査ができません、待ってくださいという回答の仕方もあったであろうと思われますし、実際にそのような回答をしている自治体もあると伺っています。それができなかったのは、そして、なぜうその報告をしてしまったのか、そのことについて市長はどのようにお考えでいらっしゃいますか。

市長

 先ほども申しましたが、虚偽の報告ですとか、予算の要求とその過程の前後のことについては、今、ご質問があったように、なぜそうなったのか、ほかにやり方がなかったのかということをしっかり検証しなければ、次も同じようなことというのは起きかねないわけであります。

 従って、予算の要求がなかったからどうこうということが本当に、そういう説明が納得できるものなのか、例えば、市民の立場からしたときに、本当に納得できるものなのかということは、事実関係も含めて検証して評価をしなければいけないというふうに思います。

 それから、先ほど申しましたように、今、緊急な対応を取り急ぎやっておりますが、次のステップとしては、なぜそういうことが起きたのか、場合によっては、点検、調査の仕方を工夫することができなかったのかどうかも含めて、どこまでの議論が当時なされていたのか、誰まで話が行ったことなのかというようなことについては、事実関係を含めて検証していかなければいけないというふうに思っています。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(2)

北海道新聞

 先日、JOCに対して五輪の提案書を提出されましたけれども、今後の進め方を市長はどのように考えているのかというのをお伺いしたかったのですが、基本的にJOCがどう判断するのかというのを待つ立場だとは思いますけれども、いつその判断が出てくるのか分からないという中で、立候補ファイルの策定とか、このような部分は、当面、これからも続けていくのかどうかということと、あと、関係機関への働き掛け、そういうことをするのかどうかということを教えてください。

市長

 基本的には、先ほど言いましたように、正式な立候補ということになれば、その立候補ファイルの作成ですとか、そういった作業に進まなければいけませんので、当然、予算措置なども考えなければいけません。ですから、できるだけJOCにはその判断を早く出していただきたいなとは思っておりますけれども、そういう正式な動きがないと、できること、できないことがあるかなというふうに思います。

 一方で、例えば、来年2月のアジア大会というようなものは、1972年に札幌で冬季のオリンピックが開催をされた、そういう施設を使ってわれわれはワールドカップなり世界選手権というものをやってきましたし、アジア大会も、今回は施設の改修なり整備というものが必要なくやれている、そういう意味では、オリンピックレガシーということを進めてきて、ウインタースポーツというものを、大会を広げてきた、そういう札幌であるということはアピールしていけますので、当然、札幌がオリンピックを開催するに値をするといいますか、そういったことのアピールということはさまざまな視点で進めていきたいというふうに思っていますし、これは、期成会も皆さんともいろいろな活動をしていくということになります。

 IOC(国際オリンピック委員会)の正式な手順を踏んでいく手続きのところは、これはJOCの判断がなければ次のステップに行けませんけれども、それ以外のやれることというのは続けていきたいというふうに思っています。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について(7)

北海道新聞

 またアスベストの質問なのですけれども、市教委が点検を怠った問題を市長が把握した段階から今日に至るまで指示をしたと思うのですけれども、その指示と各部局の対応は十分だったとお考えでしょうか。

市長

 今回の案件で指示をした、あるいは検討させたことについては、先ほども申し上げましたように、緊急に、剥落をしたもの、アスベストを含んでいるものが落ちていないか、剥落していないかという点検です。ですから、落ちているというものについては緊急対応していくということです。

 これから、文科省からも、そういう緊急点検ではなくて、きちんと、指示した内容で各学校が調査をしなさいと、これは12月下旬までに報告をするということになっていますので、それは、そのルールに基づいて報告するべく、調査は別にしっかりさせたいというふうに思っています。

 加えて、市有施設、落ちてはいないけれども、断熱材を使われているような同種の施設がありますので、そういったものについては、今後、どういうふうなスケジュールで点検をしていくのか、例えば、1年に1回、ほかのアスベスト(吹き付けアスベスト)と同じように点検をしていくとか、そういう点検のルールですとか、計画的な改修というようなこともしていかなければいけませんので、今回の案件については、まずは、緊急に対応することについて、早急に復旧できる、あるいは、給食の問題についても早急な対応をするように指示しております。

 加えて、先ほども言いましたように、次のステップに行く手法としてどういうことがあるのかということも検討するように指示しています。

北海道新聞

 指示をして、その対応が十分だったかどうかという質問なのですけれども。

市長

 できるだけのことはしているかなというふうに思っています。その後の指示の中身についてはですね。ただ、給食の問題については、先ほどのご質問にありましたように、目先の対応ということに追われて情報提供とかが不足しているのではないかというようなことについては、ご指摘の部分もあるかなというふうに思っていますので、そういう情報提供のあり方だとか、市民の方の不安をどういうふうになくしていくのかというようなことについては、やや欠けていた部分というか、今後気を付けていかなければいけない部分もあるかなというふうに思います。

北海道新聞

 最後に、大変失礼だと思うのですけれども、お昼のお弁当の中身を教えていただけますか。

市長

 中身というのは、いわゆるコンビニのようなお弁当です。

北海道新聞

 どんなおかずが入っていましたか。

市長

 卵焼きとか、そんな感じですね。焼き魚みたいな感じです。

 元札幌市職員の逮捕について(5)

STV

 官製談合の件についてなのですが、多分、情報はまだ市のほうに入ってきていないと思うのですけれども、入札後に、逮捕された元職員が、落札した業者に依頼して、自宅のシャッターを通常価格の3分の1程度に安く請け負ってもらっていた可能性があるということで、今、捜査をしているそうなのですけれども、逆に言うと、今、談合とかっていうと、現金のやりとりとかというふうに言われている中で、ちょっと変わった、いわゆる利益供与というふうな感じに受け取れたのですけれども、そういう形で、悪いことをした職員は巧妙だなという印象があるのですが、市長としては、もしそれが事実であった場合、どのようにお感じになりますか。

市長

 事実関係を把握しておりませんので、何とも申し上げられませんけれども、巧妙という形なのかどうかはちょっと分かりませんが、どういうことが起きて、どういう経過になったのかというようなことを把握した上で対処しなければいけないかなというふうに思います。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について(8)

STV

 あと、アスベストの問題なのですけれども、弊社のほうで市教委のほうに取材をした時に、2006年の札幌市の独自調査の結果をそのまま流用したということは認めていらっしゃって、それに対して、誰が判断し、その事実を担当上司とか幹部は知っていましたかということで質問を差し上げたところ、最終的に組織として判断しましたという回答が返ってきたのですが、市長としては、これから、なぜこういうことが起こったかということを調査するという先ほど前段お話にあったのですけれども、市教委という組織が文科省に虚偽報告を行っていたという事実に関しては、責任の所在に関しては、市長として現時点でどのように感じていらっしゃいますでしょうか。

市長

 先ほど申しましたように、誰がどこまで話が行って判断したのかということを調査した上で、責任の所在というものをはっきりさせていかなければいけないというふうに思います。

STV

 その中で、去年の4月に学校教育法とかが変わり、市長自体が教育委員会のほうに関わる比重が多くなったかと思うのですけれども、市長ご自身としての責任というのはどのようにお感じになっていますでしょうか。

市長

 当時の段階で私がどのように関わったのかということにもなるというふうに思いますけれども、そういったことも含めてですけれども、先ほども言いましたように、誰がどこまでの判断をしたのかという事実関係をはっきりさせて、責任のあり方ということを明確にしていく必要があるだろうというふうに思っています。

STV

 最後です。

 学校の簡易給食で学校の取材をした時に、現場の校長先生から、おかずを持ってこられない子どもさんも家庭の事情でいらっしゃると。持ってきている子もいれば、持ってこられない人、持ってこられないのにはアレルギーの問題だとかいろいろな状況もあると思うのですけれども、家庭の事情とかで持ってこられない子どもがいる現状について、市長としてどのようにお感じになりますか。

市長

 これは、最初からずっと教育委員会のほうに指示していたのは、できるだけ早い時点で異常な事態を解消する手だてを考えてほしいというふうに指示をしてきました。つまり、ほかの学校、親子給食をやっているようなところからの手配を付けられないかとか、ボイラー以外での調理器具で作れないかとか、それは、それぞれ、教育委員会のほうでも適宜検討しているという状況は聞いておりました。できるだけスピードを上げろということと、配送の手段がなかなか手だてが付かない、トラックなどの手だてが付かないというようなことは聞いておりましたけれども、いろいろな工夫をしながら、異常な事態をできるだけ早く解消するように、例えば、1品でも温かいものが出せるように、それは、完全というわけではありませんけれども、できるだけそういうようなことを一日も早くできるようにというふうに指示をさせていただいてきました。

 若干時間がかかって、もうちょっとスピード感が上がらないのかということは何度も話をしていきましたけれども、現場サイドとしては、いろいろな工夫をした中で、最善のといいますか、そういったところに取り組んでくれたというふうに思っております。ただ、実態では2週間、3週間という時間が経過しておりますので、大変申し訳ないと思っております。

 市有施設における石綿(アスベスト)への対応について(9)

北海道新聞

 文科省への虚偽報告の関係で、今後調査して、責任の所在等が明らかになった段階で、その職員の方の処分などを検討されるお考えはありますでしょうか。

市長

 先ほど言いましたように、責任の所在がはっきりするということは、それに対して、それが処分に値するのかどうかということも含めて考えていかなければいけないというふうに思います。

 ですから、今時点で私として把握し切れているわけではありませんけれども、そういう強い態度でしっかり対応したいというふうに思います。

北海道新聞

 本当にしつこいようで申し訳ないのですけれども、今、市長は、給食の問題で、異常な状態という言葉を使われたかと思うのですけれども、やっぱり、そういうことを考えると、もっと早い段階で市長自らですね、問題意識をこういうふうに持っていて、今後こういうふうにやっていくのだと大方針を示していくべきだったのではないかと思うのですが、あらためていかがでしょうか。

市長

 先ほど言いましたように、いろいろな手配の問題だとか、ある程度、見込みを付けた状態で話をして、もちろん、方針として、私がしっかりやっていきますということは言えたのかもしれませんけれども、それは、現実的に、いろいろな対応をしっかりしていくというほうが重要だというふうに思っておりました。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

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