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更新日:2016年6月3日

平成28年度第4回定例市長記者会見記録

日時

2016年6月2日(木曜日)14時00分~

場所 記者会見室
記者数 20人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

 豊平館のリニューアルオープンについて

 平成24年の4月から保存活用工事のために休館をしておりました国指定の重要文化財「札幌市豊平館」、これがリニューアルオープンをすることになりまして、今月の21日から一般公開をさせていただくことになりますので、お知らせをさせていただきます。

 このたびの保存活用工事では、建物を耐震補強するとともに、より多くの方に文化財に親しんで理解を深めていただけるよう、可能な限り建築当時の姿に復原を図っているところであります。また、今回、豊平館の後ろ側になりますが付属棟を設置いたしまして、エレベーターやスロープ、そして多目的トイレというようなバリアフリーの対応をすることになりました。この付属棟と豊平館の各階を渡り廊下で結びまして、どなたでも快適にご利用いただけるようになったわけであります。

 豊平館は、これまで、主に結婚式場という形でご利用いただいてまいりまして、並行して観覧も受け付けておりましたけれども、双方がそれぞれ利用しにくいという状況にございました。今回のリニューアルに伴いまして、展示部分を充実させて、日中は有料の観覧施設として豊平館あるいは札幌の歴史というものを体感していただけるようになりました。夜間は、結婚式でありますとかコンサートなど、さまざまな目的でご利用いただける会場として貸し出しをするということで分けていきたいというふうに考えています。

 6月21日のリニューアルオープンに先立ちまして、前々日に当たります19日には、報道機関の皆さま向けの内覧会を行いますほか、翌20日には、オープニングセレモニーや、市民の皆さま向けの内覧会を予定をしております。これまで以上に、身近に親しんでいただける文化財として、リニューアルした豊平館、ぜひ多くの市民の皆さま方に見ていただいて、活用していただきたいというふうに思っておりますので、報道方をよろしくお願い申し上げます。

 ロシア・ノボシビルスク市への出張について

 今月の22日から27日まで、札幌市との姉妹都市でありますロシア・ノボシビルスク市に出張いたしますので、お知らせをいたします。

 昨年、ノボシビルスク市との姉妹都市提携が25周年を迎えまして、10月には、ノボシビルスクのローコチ市長をはじめとする訪問団に札幌にお越しいただきました。本来であれば、お互いの都市を訪問し合うということでありますけれども、昨年5月の就任直後、定例市議会、臨時市議会というようなこともありまして、残念ながら訪問することができませんでした。

 このたび、ローコチ市長から、6月最後の日曜日がノボシビルスク市の創立記念日の「まちの日」というものになっておりますが、これに合わせてぜひ来てほしいというご招待をいただきましたことから、訪問させていただくことにいたしました。

 今回の訪問では、全天候型サッカー場でありますとか地下鉄の視察のほか、以前からノボシビルスク市と縁が深い山鼻南小学校とノボシビルスク市内の小学校との姉妹校の提携調印式を行う予定になっております。提携後、両校の子どもたちは、手紙や写真、手作りの作品の交換などを行っていく予定であります。このような交流を通して、お互いの生活や文化の違いを感じ、国際感覚を養っていってほしいと願っているところであります。

 ノボシビルスク市のほうに訪れるのは、私にとりましては初めてということになります。昨年、札幌にいらっしゃいましたローコチ市長と深めた両市の友好の絆ということをしっかり深めていきたいというふうに思っておりますし、経済あるいは文化、スポーツ、こういった分野でも一層の協力関係というものを築いていきたいというふうに考えております。

 なお、今回の出張につきましては、帰国後、その内容について、また、皆さま方にあらためてご報告をさせていただきたいというふうに思います。

質疑応答

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(1)

日本経済新聞

 まず、幹事社質問としまして、日本ハムファイターズの新球場構想に関連して質問させていただきます。

 一部で、地下鉄南北線の真駒内と自衛隊前駅の間に新駅をつくるということを市が検討されているという話がありましたが、それは事実かどうかということと、あと、ファイターズさんとの話し合いはどういったところまで進んでいらっしゃるのか、それをお伺いしたいと思います。

市長

 真駒内駅(と自衛隊前駅)の間に中間駅という報道がありました。具体的な検討を市役所の中で行っている事実はありません。以前から、中間駅については、市議会等でも議論をしたことがありますけれども、今回の件でこれを具体的に検討している事実はありません。

 それから、ファイターズさんとの関係ですが、先々週、そういった報道があって、その時に私もお話をさせていただきましたが、1月末に、ファイターズの竹田憲宗社長から、移転の具体的なことについて検討を進めたいというお話があって、その後、具体的に何か検討の状況、詳細なお話を伺っているということはありませんので、前回(5月24日ぶら下がり取材時)のご質問にお答えをした状況から何か進展している状態はございません。

 北海道新幹線札幌駅ホームについて

日本経済新聞

 続きまして、新幹線の札幌駅のホーム問題に関連して質問させていただきます。

 4月末の4者協議の時点から4者の話し合いで何か進んだ点はあるのかということや、例えば、市が独自でコンサルタントさんを雇って調査を進めたりとか、そういったご検討というのはされているのか、お伺いしたいと思います。

市長

 新幹線のホームについて、4月の4者協議以降、具体的な内容で、再度、何か協議をしたということではありません。その際にも、新幹線ホームのいくつかのJRさんで検討された案についてお話をいただいて、それぞれが難しいというお話でありました。あらためて、本当に現駅のホームの可能性がないのか。例えば、0番ホームというものが実現可能性がないのかとか、ホームの途中に引き込み線のようなものを用意して、少し回避するといいますか、ホームから在来線が出ることで運用可能な部分がないのかどうかとか、それは、他の都市の運行の状況だとか、鉄道・運輸機構さんのほうでもいろいろな情報をお持ちだということなので、その辺を整理した上で、再度、持ち寄りましょうということになっておりまして、その会議自体はまだ行われていないということです。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(2)

STV

 ファイターズの新球場構想の関係なのですけれども、先日のぶら下がり(取材)で、市長は、ファイターズさんがそういうものをつくるのであれば、ともにまちづくりを進めていきたいというお話をされていましたが、ただ、実際、札幌ドームのファイターズの使用日数は年間のほぼ半分で、売り上げも年間の3割を占めていると。民間企業で考えたら、これが抜けたら経営が立ち行かないぐらい厳しい状況になるので、もし本当にファイターズさんが抜けてしまった場合、今後の札幌ドームをどのように経営していきたいのかということをまずお伺いしたいです。

市長

 札幌市としては、札幌ドームで今までやっていただいていますので、基本的には札幌ドームを使い続けていただきたいというのはまず第一であります。その上で、ファイターズさんのほうからのお話の中では、例えば、今の人工芝を天然芝に考えるだとか、将来、球場だけではなくて、ホテルだとかを含めた複合的な経営というようなことについて具体的に検討していきたいと。その検討されること自体は、私どもは、前回、お話ししたように、それは一つの経営判断としてされるということなのだろうと。その際に、第一義的には、札幌ドームで継続をしていただけるのは我々にとってはありがたい話なので、そういったこと、あるいは、新球場をどうしてもということであれば、できれば札幌市内につくっていただける道がないのかと、こういったことについて、これから、ファイターズさんと、一緒にスポーツを通じてのまちづくりをやってきた仲なので、そこは一緒に考えていきたいと思いますということを前にお話ししました。その気持ちは全く変わっておりません。

 ですから、ファイターズさんも、いろいろな、今、多角的にご検討をされている中で、最終的にはどこまでの投資をされるのかとか、そういったことのご判断もあるでしょうから、我々にとっては、札幌市民あるいはファンにとって一番いい答えというのはどういうことなのかということを一緒に話し合いをしていきたいというふうに思っております。

 ですから、そういった中で、1つは、仮にファイターズさんが出たときのドームの経営状態というものは、これは大きな影響がありますので、では、その場合はどうしていくのかということもしっかり考えていかなければならないというふうに思っています。今、何か具体的な答えを持っているわけではありませんけれども、そういうことも両にらみで考えていかなければいけないのだろうなというふうに思います。

STV

 現時点ではまだ仮定の話ですので、例えば、イベント関係の使用日数を増やしたりとか、そういう具体的なことはまだですか。

市長

 そうですね。

 ですから、そういう最悪の事態と言ったら言葉が悪いですけれども、ドームにとってそういう状況になれば、どういうふうに埋められるのか。例えば、コンサートなり何なりとか、ほかのイベントでどこまで埋められるのかとか、ラグビーのワールドカップを2019年にやりますので、そういう意味ではラグビーの試合をやるというようなことも今後は考えられるのかもしれませんしね、そういういろいろなことを考えていかなければいけない。

 ただ、今の時点で、こうしましょうというところまで出来上がっているわけではないということです。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(3)

北海道建設新聞

 日ハムさんの新球場構想に関しての質問なのですけれども、先ほど、候補地の選定に関して、15から20カ所程度を候補地として考えているようで、この1年ぐらいをかけて球団さんのほうで調査をして、その結果を受けて札幌市として対応するということなのですけれども、普通に考えますと、これだけの大きなプロジェクトになりますと、札幌市としても、まちづくりの観点から、場所の選定に関して何らかの意向を伝えることもあるのかなと思うのですが、その辺り、場所の選定に関して、特定の場所に関して、札幌市として何らかの意向なり提案をする考えはおありでしょうか。

市長

 考えがあるのか、ないのかということからすると、先ほど申しましたように、これからいろいろなお話し合いをファイターズさんとさせていただきたいというふうに思っています。

 ですから、そういう意味では、場所の問題について、例えば、札幌ドームを使う、使わない、あるいは、それ以外の球場の候補地についてもいくつかのお話が出ているところがありますけれども、そういった場合で、札幌市としても、例えば、交通の利便性はどうなのだとか、土地利用のところがどうなのか、当然、そこの中で、いろいろな話し合いをしていかなければ解決していかない問題というのは多々あります。

 例えば、真駒内の話でも、これは、北海道さんが持っている公園の中の話ですから、そうすると、そういう意味では、何か決めてから相談しましょうということではなくて、決めていく過程の中でも、当然、いろいろなお話をしていきますので、その中でご相談いただいた中身については対応していくということになるのだろうと思います。

 そういう意味では、我々は、冒頭に申し上げましたように、札幌ドームとして今までやってきていただいた部分もあるので、では、その代わりにここがいいでしょう、というのは、なかなか我々のほうから申し上げていくという形は難しい部分があるかもしれませんけれども、それはもう、一番いい答えを、これは、やっぱり市民にとって、ファンにとっていい答えというのをお互いにつくっていきましょうということは共通点で持っていると思いますので、結論が出てからの話ということではなくて、随時、お話をさせていただきたいというふうに思っています。

北海道建設新聞

 といいますと、今年1年、日ハムさんからの結論を待たずして、札幌市からも何らかの提案をしていく可能性はありますか。

市長

 まずはお話を伺って、キャッチボールをさせていただきたいというふうに思っています。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(4)

北海道新聞

 今の関連でのお尋ねなのですけれども、市長の思いとしては、日ハムさんの件につきましては、第一義的に札幌ドームを使っていただく、つまり、札幌ドームをこれから使っていただくのが現時点ではベストであるということですか。

市長

 札幌市としては、そういう思いというのはまだ持っていますよということですね。

 ですから、今後の話し合いの中で一番いい答えを出していくためには、先ほど言いましたように、いろいろなキャッチボールをしていかなければいけませんので、現時点でいろいろな可能性というものを検討されている中で我々もお話をさせていただきたいというふうに思っています。

北海道新聞

 重ねてで恐縮ですが、つまり、いろいろな話し合いをする中では、札幌ドームを使い続ける以外の案なり選択肢がよりベターになる可能性もあると。

市長

 出てくるかもしれませんね。

 今、日ハムさんは、そういう道を目指したいというふうにおっしゃっていますから。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(5)

朝日新聞

 今のに関連してなのですが、市長としては、あくまでも札幌ドームを使っていただくのがベストだけれども、先日も市長からお話しいただいたように、ドームの構造上の限界というか、問題点があると。だけれども、市としては、これまでいろいろ小さな改造というのはやってきたけれども、これ以上は無理というところまで来ていると。

 これに加えて、何かまだ、ドームを改造したりとか、先ほどホテルを含めた複合的な施設をというような話もありましたけれども、何か周辺で札幌ドームにさらに手を加えることは考えられるのかどうなのかというところをお聞きしたいのですけれども、可能性としてはあるのでしょうか。

市長

 例えば、先日もちょっとお話ししましたけれども、選手の負担とかを考えると、天然芝がいいのだと。天然芝ということになると、札幌ドームでは無理ですね。やっぱり、日が当たらない仕組みになっていますから、ドームを開閉のスタイルにでもしない限り無理です。

 それと、構造上の問題で、サッカーと野球が共用する形になっていますから、場面転換をしていきます。それで、札幌ドームは、ワールドカップのサッカーをやるために、4万人というような国際大会ができる座席数を取っていくために、どうしても傾斜が急になっています。ですから、傾斜を緩やかにしようとすると、座席数を減らさなければいけないわけですよね。そうすると、全面的に構造を変えていく、本当に屋根だけ残して中を全部変える、そうすると、サッカーとの共用、あるいは、2019年にやるような、例えばラグビーワールドカップの試合というのはできない、野球専用ということになってしまう。

 そういう選択肢ということを考えると、日ハムさんとしては、専用球場を模索したいというふうに言っているわけですから、大規模な改造をして戻れるというふうには我々も思ってはいないのですね。

 ですから、まずは、日ハムさんとしては専用球場を目指したいというふうにおっしゃっているので、我々としては残ってほしいよという気持ちがあっても、今は幅広に検討しましょうということになっています。

 ですから、先ほど来お話ししていますけれども、今、何か確定的な答えを双方が持ち合わせているわけではなくて、いろいろな議論をしていく中で、何か、市民にとってもファンにとってもいい方策というのはどうなのかという道を、これはもう莫大(ばくだい)な投資になりますから、例えば、日ハムさんとしてもどこまでの投資をされるかというのは、まだまだ検討の余地があるのだろうというふうに思います。

朝日新聞

 あくまでも、札幌市としては、札幌ドームにこれ以上の手を加えることというのは、物理的には難しいということですよね。

市長

 現実的には、今、日ハムさんがベストと思われているような状態をつくり出すのはなかなか難しいのかなというふうに思ってはいます。

朝日新聞

 それでもなお札幌ドームに残ってもらうために、市として何ができるのだろうかと。先ほども、ドームに残っていただくのがベストだというふうにお考えだと市長はおっしゃったので、そこは何かできることというのはあるのでしょうか。

市長

 それはいろいろなことを考えていかなければいけません。どこまでできるのか、果たして、それは、ちょっと何とも申し上げられないと思いますね。

朝日新聞 

 考えてはいかれると。

市長

 そういうことも、どこまでというのは、やはり、多分、どこまで議論するかという話になりますので、あとは時間軸の問題がありますのでね。今、申し上げているのは、あくまでも、日ハムさんとしては、それはなかなか今のドームでは難しいので別な可能性を探しましょうという前提の話をされていますので、そこでドームに残ってくださいという議論が果たしてできるのかどうかということがありますけれどもね。

朝日新聞

 あと、先ほど、札幌ドームの経営にとっては、日ハムさんが抜けるということは大きな打撃だというお話がございましたけれども、札幌市と日ハムさんと一緒にスポーツのまちづくりをやってきたということをこの間からおっしゃっているのですけれども、ここで日ハムさんが札幌市の外に出てしまうということになった場合、まちづくりにとって具体的にどんな損失が起こり得るというふうに市長は考えていらっしゃるでしょうか。

市長

 今、そこまでは考えておりません。

朝日新聞

 まだ、考えていらっしゃらない。考えたくないということですか。

市長

 いい答えを出していくための道を選びたいと思っています。

 飲酒運転撲滅に向けた取り組みについて

STV

 今度は、別件の質問をしたいのですけれども、道内では悲惨な飲酒ひき逃げ事故が何件も、去年も発生していたわけですが、ただ、やっぱり、飲酒運転して捕まる件数がなかなか減らないと。やっぱり、札幌は特に道内で一番人口が多いので当たり前なのですが、道内の全体の3分の1の検挙率になっているのですよ。

 やっぱり、札幌市として、例えば、今後、飲酒運転撲滅に向けて何か独自の取り組みをする考えがあるかどうか。例えば道のほうでは条例(北海道飲酒運転の根絶に関する条例)とかも作りましたけれども、そういう意味で何かお考えがあるかどうかをお願いします。

市長

 やっぱり、飲酒運転を撲滅していくということは、札幌市としても取り組んでいかなければいけないだろうというふうに思います。

 その上で、昨年でしたか、北海道の条例ができまして、その中では、北海道、それから市町村の役割ということで、これは、北海道ということだけではなくて、市町村の役割もうたわれた条例になっていますので、そういう意味では、私は、さらに札幌市として独自の条例を作らなければいけないという考えは今のところありません。

 ただ、同じ方向を向いて行きましょうということについては共通の考えですので、今年も、北海道警察さんとタイアップをしながら、いろいろな啓発イベントなども、それは独自で考えていきたいと思っていますし、直近でありますと、路面電車を活用した道警さんとの共同で行うイベントなども想定をしていますので、そういう形で、市民にやはり飲酒運転はやめましょうということをしっかり訴えていく、そのことは札幌市としても積極的に取り組んでいきたいなというふうに思います。

 消費税の増税再延期について(1)

時事通信

 昨日、安倍晋三首相が消費税の増税を再延期しましたが、それについての受け止めをお願いします。

市長

 今回、そもそも、消費税の増税の考えは、税と社会保障の一体改革ということで、前提としてなされたものだというふうに理解をしています。そういう意味では、今後増えていく社会保障のところを充実させていくためには消費税の増税が必要だということでありましたので、消費税(の増税)が見送られたことによって、今後、社会保障の充実というところがどうなっていくのかというところは非常に懸念を持っているところであります。

 消費税の増税がなくても、(これまでの)増収分で前倒しで行うというような、昨日、ご発言もあったようでありますので、今、子育ての保育所の問題を含めて、社会保障の部分にどのような影響があるのか。当然、市町村に大きな影響をもたらす部分がありますので、そういったところをしっかり見極めていかなければいけないなというふうに思っています。

 一般論的には、先ほど言ったように、社会保障の部分がどういうふうになっていくのか、それと、社会保障分というのは黙っていても増えていく部分でありますので、増税なしにやっていくときのいわゆるプライマリーバランスというものをどう取られていくのかということについては懸念を持ちつつあります。

 消費税の増税再延期について(2)

北海道新聞

 札幌市のアクションプラン(札幌市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン2015)でも消費税の増税を見込んで組み立てている部分があると思いますが、その影響の程度と、国のほうで代替の財源をどう手当てするのかはまだ見えませんが、市長の現時点での考えとして、アクションプランは何があっても昨年決めたとおりに実現していくのか、国の対応次第によっては縮小せざるを得ない部分も出てくるのか、その見通しはいかがでしょうか。

市長

 影響額という部分では、今、把握し切れません。というのは、一応、消費税を財源とした形でいろいろと国の社会保障の充実も出されていますけれども、今のご質問にもあったように、増税とは関係なくやるという部分もどの程度あるのか。根本的には、例えば、社会保障の関係については、ナショナルミニマム的なものについては、やはり、国の予算に応じて、我々は対応していかなければいけない部分というのが結構ありますので、場合によっては、例えばそういうものは見送られたということになれば、アクションプランで掲げた事業についても一部見送らざるを得ない部分が出てくるのかもしれません。できるだけそういったことは避けたいとは思いますけれども、何ともそれは申し上げられないと思います。できれば避けていきたいというふうに思っています。

 地下鉄の新駅や延伸について

TVh

 将来的に、地下鉄の新駅だったり延伸みたいなものに関して、検討の重要性みたいなものを市長のほうでどのように捉えているかというような部分と、加えて、真駒内地区に関して、新駅などをオリンピックの招致などに向けて検討する余地だったり、検討する重要性というのをどのように考えているか、教えていただきたいと思います。

市長

 日ハムさんの移転の話はちょっと置いておいたとして、地下鉄について、例えば福住、清田方面をどうしていくのか、これは、オリンピック・パラリンピックの招致、あるいはその土地利用について、状況を見極めて検討を進めますというふうに私は申し上げてきていますので、そういう意味では、オリンピック・パラリンピックの招致に向けての土地利用を考える中で、福住方面の地下鉄(延伸)というものを考えていかなければいけないだろうというふうなことは1点あります。

 加えて、オリンピック・パラリンピックの競技場として真駒内の施設というのを考えたときに、日ハムさんの球場のあるなしにかかわらず、利便性を高めるために新駅なり何なりというものを考えていかなければならない部分というのはあるのだろうと思っています。ただ、これは、オリンピック・パラリンピックの招致の中で競技場をどう考えていくのかとか、そういったものとの関係で考えていかなければいけないだろうというふうに思っていますので、現時点では、先ほど申しましたように、具体的な検討をしているわけではないということです。

TVh

 ちなみに、今、その2カ所があるかと思いますけれども、それ以外に何か思い浮かぶ場所というのはありますか。

市長

 当面、頭に浮かぶのはそこぐらいですかね。

 指定都市市長会について

NHK

 政令指定都市の市長会に参加されて、「イクボス宣言」とかも出ていたと思うのですが、何か札幌市の市政に還元できるものはありますでしょうか。

市長

 今回、国に対しての要請の点もいくつかございました。熊本の大西一史市長も出席しまして、災害対策に関して、やっぱり、広域的ないろいろな体制づくりというものをどうしていくのかとか、あるいは、災害対応の法制の中で、実際のいろいろな権限というのは都道府県知事になっている法案になっているのですね。そういう意味では、政令指定都市ぐらいの規模であれば、大体、完結をしているところがありますので、指定都市の市長にも災害時のいろいろな判断を自らできるような法体制みたいなものも要請していこうということを、申し合わせをしました。

 そういったことと、今回、耐震化の問題で学校の改築の予算の関係がございました。これは、全国的にも体育館ですとか学校の耐震ということについて取り組んでいかなければならぬということで、国の当初予算が非常に少なくなっているという現実があって、こういったことに対する要望、要請というものも盛り込みましたし、加えて、今、お話しのように、イクボス宣言ということで、やっぱり仕事と生活を両立していく、社会の中で子育てをしていくということの中には、保育所だけの問題ではなくて、生活と仕事というものを両立していく関係を、これは官民挙げてつくっていかなければならない。そういう意味では、政令市の市長として、自らそういう宣言をしましょうということでイクボス宣言というのをしましたし、それから、同じように、子どもに対して、子どもがさまざまな自己実現をしていく環境を整えるための「子ども応援宣言」ということも、今回、名古屋宣言ということで、名古屋の河村たかし市長は、非常に、教育現場の「チームとしての学校」というようなことで、スクールソーシャルワーカーの充実ということもすごくうたっておりまして、そういう意味で、今の子どもたちを応援していくいろいろな施策を政令市でやっていこうと、そんなことを、今回、20市の市長の中でまとめて話し合われたということであります。

 そのことについては、我々も、同じく札幌でも取り組んでいこうと思っていることですので、これにしっかりと取り組んでいこうと思っています。

 市長の出張旅費について

朝日新聞

 ロシアのほうに出張されるということで、ちょっと関連してお尋ねなのですが、今、東京都の舛添要一知事が海外出張の際にスイートルームを使ったとかファーストクラスを使ったとかでいろいろ批判を浴びているのですけれども、市長は、海外出張の際、どのようにいつもなさっているのでしょうか。

市長

 スイートルームを使ったことはないですね。いわゆる最少限の費用でということは従前から私どもはやっていますので、規定的には航空機のファーストクラスに乗れることになっていますが、使ったことはありません。

 随行する職員も、本当に数を絞って、できるだけ経費を掛けないで行こうと。例えば、今回のように向こうの招待というようなことになると、向こうに滞在する費用は相手に持っていただくこともありますので、そんなことも含めて、私だけではなくて、これまでの歴代の市長も、札幌市は本当に必要最低限の経費で行っているというふうに思っております。

朝日新聞

 条例の上では、ファーストクラスの使用も可能になっているわけですか。

市長

 はい。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

 

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