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更新日:2016年9月28日

平成28年度第1回定例市長記者会見記録

日時

2016年4月11日(月曜日)15時30分~

場所 記者会見室
記者数 18人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

※「『札幌国際芸術祭2017』の市民参加型プロジェクトについて」は、下記資料に変更になりました。

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

 「札幌国際芸術祭2017」の市民参加型プロジェクトについて

 最初は、「札幌国際芸術祭2017」の市民参加型プロジェクトについてであります。

 来年の8月6日から開催いたします札幌国際芸術祭2017の開催に先駆けまして、市民の皆さんにご参加いただくプロジェクトとしまして、「さっぽろコレクティブ・オーケストラ」と「一緒につくろう芸術祭公募プロジェクト」を実施いたしますので、そのことについてお知らせをいたします。

 札幌国際芸術祭2017のテーマであります「芸術祭ってなんだ?」ということでありますけれども、その答えを市民の皆さんと一緒に考えながら、札幌ならではの芸術祭をつくっていきたいということであります。

 今回お知らせするプロジェクトでありますけれども、市民の皆さんと共につくるこのテーマを象徴するプロジェクトということでありまして、まず、「さっぽろコレクティブ・オーケストラ」でありますが、演奏経験の有無でありますとか楽器の種類ということを問わず、公募で選ばれました道内の中高生を中心としたオーケストラを結成して、来年の芸術祭の会期中に初演を目指したいという企画であります。

 メンバーの募集に先駆けまして、4月20日には、ゲストディレクターである大友良英さんを講師にお迎えして、豊平区の八条中学校の吹奏楽部の生徒と共に、音を出す楽しさでありますとか、そういった楽器を使いながらプレワークショップを開催して即興演奏を行う予定であります。

 それから、「一緒につくろう芸術祭公募プロジェクト」につきましては、道内の個人や団体から芸術祭の公式プログラムを募集いたしまして、大友さんによるアドバイスでありますとか事業実施費の支援など、芸術祭での実施までサポートをしていくものであります。これの募集を5月9日から開始したいというふうに考えております。ぜひ多くの方々にご応募をいただいて、一緒に芸術祭を盛り上げていただきたいと考えております。

 芸術祭を前年に控えて、このような市民参加プロジェクトを通して芸術祭を一緒につくり上げていくという雰囲気を市民の皆さんに感じていただきたいというふうに思っておりますし、そのことが芸術祭の成功につながっていくものと思っておりますので、報道機関の皆さまには、市民の皆さんへの周知方、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 「2017冬季アジア札幌大会開催300日前イベント」について

 2点目でありますが、「2017冬季アジア札幌大会」の開催まで300日前のイベントを実施いたします。来年2月19日から札幌市と帯広市で2017冬季アジア札幌大会が開催されますが、今月の25日で開催300日前ということになります。

 そこで、この大会に向けた気運醸成の一環といたしまして、「ウインタースポーツヴィレッジ in チ・カ・ホ」と題したイベントを4月23日から25日までの3日間、地下歩行空間の北3条交差点広場をメーン会場として実施いたします。

 23日のオープニングセレモニーには、特別ゲストといたしまして、ソチ五輪のスノーボード女子パラレル大回転銀メダリストの竹内智香さんをお迎えして、トークショーなどさまざまなイベントを開催いたします。その中で、DREAMS COME TRUEの大会イメージソングをバックに、札幌・帯広市民の皆さんをはじめ、PRアンバサダーやアスリートの方々など、多くの方に出演をいただいた大会プロモーションビデオをお披露目させていただく予定であります。

 また、24日には、大会PRアンバサダーの清水宏保さんから、ウインタースポーツの魅力や子どもたちへのメッセージなどについてお話しをいただくほか、期間中、来場者の方に参加していただけるカーリングやバイアスロン射撃のウインタースポーツ体験というようなことも実施をいたします。

 さらに、会場では、札幌や帯広を中心に、小・中学生から総数で376点の応募をいただいた大会公式キャラクター「エゾモン」のイラスト展を開催いたします。

 なお、イラストにつきましては、ホームページでもご覧いただけるほか、5月上旬には帯広市内でも展示をする予定であります。

 このようなイベントを通しまして、市民、道民の皆さんはもちろん、特に未来を担う子どもたちに、ウインタースポーツの魅力を伝えたいと思っておりまして、多くの方にご来場いただければ幸いであります。

 本大会の開催に向けて、皆さんと一緒に大会の気運を盛り上げていきたいというふうに思っておりますので、引き続き、大会の周知方をよろしくお願い申し上げます。

 円山動物園ボルネオオランウータンの赤ちゃんの名前投票について

 2月26日に誕生いたしまして、3月15日から公開をしておりますボルネオオランウータンの赤ちゃんでありますが、4月16日から5月8日まで、動物園内で名前を決める投票を行うこととなりました。

 名前の候補につきましては、動物園のほうで5つ用意をさせていただいております。

 1つ目は、虹のようにオランウータンの故郷インドネシアと日本の架け橋になってほしいという気持ちを込めた「虹路郎(こうじろう)」。それから、2つ目が、春に生まれたということを分かりやすく、そして、お客様を温かく迎えてくれるようになってほしいという願いを込めて、片仮名で「ハルト」というものであります。3つ目が、父親が「弟路郎(ていじろう)」という名前なのですが、「弟」という名前が付いております。そして、「ハヤト」の弟でありますことから、インドネシア語で弟をあらわす「アディック」。そして、どこにいても円山動物園生まれだと分かるようにという思いを込めて、「円人(まると)」、円山動物園の「円」に「人」という名前であります。

 5つ目の名前の候補でありますが、インドネシア語で「愛する」「可愛い」「ぬくもり」を意味する「cinta(ジンター)」を由来とする片仮名で「シンタ」という名であります。

 この5つから、ご来場いただいた市民の皆さんに、投票いただこうというものであります。

 現在、このオランウータンの赤ちゃんはお母さんのレンボーの献身的なお世話で、すくすくと成長しております。今は大変かわいい盛りでありますので、ぜひ、この子に会いに円山動物園に足を運んでいただきたいというふうに思いますし、ぴったりだなという名前について投票いただければ幸いであります。

 引き続き、動物園について、周知方をお願い申し上げたいと思います。

 丘珠空港への株式会社フジドリームエアラインズ(FDA)定期便運航について

 丘珠空港に関しまして、株式会社フジドリームエアラインズ、FDAの丘珠空港への定期便の運航ということがございました。

 お手元に資料をお配りしてございますけれども、今年度は、6月4日から10月29日までの土曜日、火曜日の週2日の運航で、丘珠空港から静岡空港への往復便43往復ということになります。

 これまで、札幌市としても、同社に対して定期便の開設をお願いしてきたところでありますが、それが、今回、静岡空港からの定期便ということで実現いたしました。この場をお借りして感謝を申し上げたいというふうに思います。

 静岡県は、ご案内のとおり、世界遺産である富士山観光ということで非常に人気がある場所であります。さらに、車やバイク、ピアノ、プラモデルなど、日本でのトップクラスのシェアを誇るモノづくりの盛んな県でありまして、定期便運航をきっかけとして、観光・ビジネスの両面で、丘珠空港を結ぶ路線の需要創出に向けて盛り上げていきたいと考えております。

 丘珠空港については、引き続き、空港周辺の生活環境の保全ということを図りつつ、都心に近い利便性を生かし、多くの方に積極的にご活用いただきたいというふうに考えています。

 報道機関の皆さまにも、丘珠空港の利用促進にも今後ともご協力をいただきますよう、お願い申し上げます。

質疑応答

 衆議院北海道第5区選出議員補欠選挙の対応について

NHK

 明日告示になる衆議院の5区補選のことで伺いたかったのですけれども、今のところ2人が立候補を表明しているということで、そのうち、池田さんに関しては、池田さんの支持者の中には、市長の去年の4月の選挙を支えた方も大変たくさんいると。一方で、和田さんは、与党を挙げての選挙ということが連日伝えられているわけですけれども、札幌市としては、オリンピック招致ですとか、それには政府与党の協力は不可欠のような政策課題もあるという事情もあると思うのですけれども、この辺りの事情を踏まえて、明日告示の選挙を市長がどのように対応するお考えか、あらためてお聞かせ願います。

市長

 この件に関しましては、以前の記者会見の際にもお話をさせていただきました。今、候補の予定のお二人については、それぞれしっかりとしたいろいろなお考えを持たれていますし、いろいろな経験をお持ちということであります。そういう意味で、若い方々がいろいろな議論を戦わせていくということになろうかと思います。

 私の立場からお話しさせていただくと、今、両方の候補の方に対して、私を支持いただいた、応援していただいた方というのはそれぞれ応援をされている方々がいらっしゃいますので、私としては、どなたかを応援するということはしないというふうに思っております。

 待機児童対策について

北海道新聞

 先月末、いわゆる待機児童対策の関係で厚生労働省が緊急対策を発表したということですけれども、札幌市としては、市内の待機児童の対策ということで、いわゆる潜在的な待機児童という面の課題もあると思いますが、緊急対策を踏まえてどのような対応を取られるか、その辺りの対応方針をお聞かせください。

市長

 今の緊急対策というのが、先週木曜日、私どものほうに4月7日付で厚労省から出されたということで、内容は届いたばかりであります。そういう意味では、今後どうしていくかということについて検討していくことになりますけれども、例えば、緊急対策の内容の中にいくつかありますが、保育コンシェルジュというものを設置していろいろなご相談に対応するというようなことについては、既に札幌市は実施をしてございます。そのほか、臨時的な受け入れの態勢を広げるという意味で、保育所の面積の基準だとか人員配置の基準ということを緩和といいますか、そういったような方針も出されておりますけれども、このことについては、保育の質の問題ということで、札幌市としても今までいろいろな形で取り組んできたことがありますので、この辺りは、軽々に緩和をして受け入れ態勢を拡大するというのは少し慎重に考えなければいけないかなというふうに思っています。

 いずれにしても、こういった通知なりで盛り込まれているようなことで、われわれとしてできることがあるのかないのかということはしっかりと検討していきたいというふうに思いますし、基本的には、今お話しのように、いわゆる国基準で待機児童の数を解消すればいいということではなくて、預けたいという保護者の方々の要望に応えていくために、保育所定員の拡大だとか、これは新年度予算の中にも盛り込んでいますけれども、こういったことにもしっかり対応していきたいというふうに思います。

 消防職員の飲酒運転について

STV

 先月の24日だったと思いますが、消防局の職員の飲酒運転の絡みなのですけれども、事故を公表しなかったということでございましたが、公表しなかったことについての市長のお考えはございますでしょうか。

市長

 24日だったと思いますけれども、私のほうも、飲酒運転の疑いということで職員が事情聴取をされたという事実関係の報告を受けました。事実関係が明らかになった段階で、当然、職員に対する処分あるいは事件の公表ということは考えていると報告を受けておりました。

 今回の場合、即、緊急逮捕ということではなかったので、事実関係がどういうことであるのかということを明らかにした上で公表するということだったのだろうと思います。ですから、公表しなかった、隠したということではなく、事実関係が明らかになった段階で公表するというふうに聞いておりましたので、そのように認識をしております。

STV

 われわれの取材で、消防局の上司の方が主催した飲み会が発端で今回こういう事故になったということですが、消防局は、業務時間外のことなので上司に責任はないというスタンスだというふうにおっしゃっているのですけれども、そのスタンスは市長変わらないでしょうか。

市長

 どういうやりとりでお話があったのか、ちょっと事実は分かりませんけれども、確かに職務外ではあったかと思いますが、例えば、これまでも、消防局の職員だけではないですけれども、職場で飲酒をする機会があるときには車を使わないようにしようとか、必ず置いていくだとか、そういったような指導をするようにというふうにしております。ですから、全く上司の責任に関係がないということにはならないのだろうなというふうに思います。どういうやりとりなのかはちょっと分かりませんけれども。

STV

 今後の処分については。

市長

 事実関係がはっきりした段階で、この職員は消防の職員ですけれども、救急に当たる職員というようなことでもありますし、すぐ、例えば、事故を認識して、警察への通報だとか、そういったようなことをしていないということもありますので、事実関係を明らかにした上で、厳しい対応を取らざるを得ないだろうなというふうに思っています。

 通学路での外壁落下事故について

STV

 話題は変わりますけれども、先週、白石区北郷で外壁が落下するという案件がありまして、あそこは北都小学校の通学路なのですけれども、交通事故防止のための通学路の安全については、教育委員会も、たしか2012年に緊急点検とかをやっていますけれども、上からの危険に対する通学路の安全というのは、今後、対策等々の検討は今のところありますでしょうか。

市長

 建物の看板の設置については、例えば、不特定多数の人が入るようなホテルだとか飲食店だとか、あるいは規模の大きい事業所なんかについては、定期的に報告をする義務といいますか、そういう建物があるのですけれども、当然、そういう建物ではないところについては、定期的な点検の有無だとかが届け出されないという建物がたくさんあります。

 ですから、1つは、報告を義務付けられている特定建築物以外の建物については、まずは持ち主の方、所有者の方がしっかりと点検していただく、あるいは安全確保していただくということをあらためてお願いをしていかなければならないと思っていますし、例えば、子どもたちの通学路に当たるような場所については、どういう対応が取れるのか、当然、安全確保という意味では下も上もということになると思いますので、そういったことではいろいろな対応を検討していかなければいけないかなというふうに思います。

 市内の老朽化した建築物への対応について

STV

 最後に、かに本家の看板落下の件もありましたけれども、老朽化した建物は、札幌オリンピック以来、まだ多く残っているかと思うのですけれども、市内における老朽化して危険を持ったような建物の状況把握だとか、今後、当市の建物が老朽化していく中で、市としてはどういうふうな対策をお考えでしょうか。

市長

 先ほども申しましたように、常に点検だとか定期的に、その報告を義務付けられているような建物もありますけれども、多くのところはそういう義務付けがないということがありますので、特に老朽化したものの把握だとか、例えば、人通りの多いようなところについては届け出とかチェックができるのかどうか、そういったことについて、安全対策という意味ではどういうことが可能なのかということについて検討したいと思います。

 国民健康保険の医療費自己負担分の減免について(1)

北海道新聞

 国民健康保険の医療費自己負担分の減免の件でお伺いします。

 この制度は、災害や失業などで一時的に生活困窮となった人を対象とする制度なのですけれども、3月下旬に北区の女性が減免期限を独自に設ける市の運用は国よりも厳しくて違法だということで訴えています。

 これについて市長の見解をいただきたいのと、もう1つが、このほかにも、市は、保険料の完納を義務付ける、滞納していたら対象ではないというような形で、国の要件よりも厳しい条件を設定しているのですが、これについての市長のお考えをお聞かせ願えればと思います。

市長

 今回、一部負担金、病院の窓口で、例えば、69歳以下の方ですと3割負担というようなことになっていますので、その負担を、例えば、仕事を辞めた、失業になったというようなときに、一時的に支払いを免除するという制度でありますけれども、これは、いわゆる、法に基づいて、例えば、今回の場合、期間の問題について、具体的な基準というものが国として定められていない、後期高齢者医療制度の中では、確かに、申請から6カ月というのがあるようでありますが、国保の制度の中では特に基準が示されていなくて、保険者、いわゆる市町村によって独自の基準といいますか、そういうことが決められるということになっています。

 そういう意味で、国の基準より厳しいということではなくて、これは1つの考え方を示させていただいているということですが、この制度そのものが、一時的、緊急避難的に、失業したとか、あるいは災害に遭ったという一時的な対応で支払いを免除するということでありますので、長期間、固定的に生活困窮になった場合については別な社会保障の制度で考えるべきという仕組みでありますので、一定期間の定めを持つということ、あるいは、そういった基準を持つということについては、合理的な考え方であれば認められているという認識でいます。確かに、市町村によって基準が違ったりすることがあろうかと思いますが、私どもの今のいろいろと決めている基準について、適切な取り扱いだという認識をしています。

 今回の訴状につきましては、内容をまだ確認できておりませんので、訴状の内容についてのコメントは今はできませんけれども、基本的な考え方としてはそういう考えでおります。

 丘珠空港への株式会社フジドリームエアラインズ(FDA)定期便運航について

TVh

 FDAの定期便についてなのですけれども、以前、市長がですね、札幌商工会議所の会頭とFDAのほうに名古屋の定期便を要請していたかと思うのですけれども、それが、今回、FDAさんの事情だと思うのですけれども、静岡になったということの受け止めと、今後、名古屋便に関しても引き続き要請していくのかについてお聞きします。

市長

 当初は、名古屋(小牧)空港からの便ということでありました。最終的には、FDAさんのいろいろなご事情の中で、今回、静岡ということになったと思います。場所は違っておりますけれども、私どもの立場としては、丘珠空港というのは、非常に都心との距離が近い、そして、生活環境、騒音の基準等の枠組みの中で、住民の方々と合意をしてきた枠組みにまだまだ至っていないということがありましたので、その範囲内での利用については利用促進をしていきたいということでお願いをしてきました。

 ですから、場所は、今、名古屋ではありませんけれども、定期的な運航が今回行われるということについてはありがたいというふうに思っています。

 今後、FDAさんとして、名古屋からも飛んでいただけるということであれば、それはそれで、またさらに便が増える、チャンスが増えるということですから、そういうふうになっていくことについて、これからもお願いをしていきたいなというふうに思っております。

 「ラグビーワールドカップ2019」に向けての札幌ドームの改修について

北海道新聞

 きょう、ラグビーワールドカップの組織委員会の責任者の方が札幌ドームを視察しましたけれども、以前から、ピッチの大きさが、サッカーのグラウンドだということで、ちょっと余白の部分が足りないという部分と、天然芝を養生しなければいけないという関係で対応が必要だというところを札幌市のほうとも話せたということだったのですが、これについて、札幌市としてはこれからどういうふうに対応していこうという考えでしょうか。

市長

 確かに、サイドというよりも、札幌ドームのサッカーのグラウンドの長さが113メートルと若干短いというようなことがあって、特にインゴールしてからの後ろが足りないという部分があります。ただ、それは、基準の中で一定程度、どうしても130メートルなければいけないということではないようでありますので、きょうご視察いただいて、これから部分的に仮に手直しをすべきところがあればそういう対応をしていきたいというふうに思いますが、基本的には、全面的に芝を切り替えなければいけないとか、張り替えなければならないということはないのかなというふうに思っています。

 これから、それぞれの組織委員会のほうと、ルールに基づいた対応をしていきたいというふうに思います。

 国民健康保険の医療費自己負担分の減免について(2)

北海道新聞

 医療費の減免制度の関連で、重ねてで恐縮なのですが、国の基準と市の要綱の関係がどうかということなのですけれども、国の基準ではですね、基本的に、給付の対象を、減免したら、3カ月以上の措置を取るようにというのが1つの基準ということになっていたかと思います。札幌市の要綱ですと、ちょっとややこしいのですが、失業が発生してから6カ月以内で申請をし、また減免を受けられる権利があるというような、平たく言うとそういうことになっているかと思います。

 訴えた女性の方というのは、雇用保険が5カ月あって、それが5カ月で切れて、そこから困窮状態に陥ったので申請した、そうすると、札幌市の要綱との兼ね合いからいくと、申請の資格も減免を受けられる期間も1カ月しかないというのがお困りの最大のところだと思うのですね。そうすると、国の基準では、3カ月を減免の対象としながら、結果的に、その女性については、国の基準どおりの恩恵を受けられないという経過があると思います。

 これは一例かもしれませんけれども、そういった意味では、運用の部分でですね、やはり国の基準を満たしていない部分もあるのではないかなと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

市長

 先ほど申しましたように、国の基準というのは、明確に何カ月とか基準を決められているわけではなくて、この制度そのものの考え方としては、一時的、緊急的な措置ということであります。例えば、事実が発生した時、いわゆる失業した時点でというふうに私どもの要綱の取り扱いの中ではなっています。今の方の例であれば、いわゆる失業保険がもらえなくなった時点で、そこから6カ月なのではないかというふうなお話をされているようでありますが、雇用保険そのものの考え方というのは、いわゆる次に就職をするまでの生活を補塡(ほてん)するという仕組みでありますので、法の中にうたわれている失業とか、災害が起きたということで、何らかの事情で生活が困窮されたという事実が発生したというところから今の要綱が6カ月という考え方になっています。

 ですから、その要綱の定めそのものについて何か違法なのではないかということはないのではないかというふうに思っています。

北海道新聞

 6カ月と3カ月の兼ね合いはややこしいと思うのですけれども、申請をできる資格の期間、6カ月以内というのはおっしゃるとおりだと思うのですけれども、国の基準では、減免をし始めてから3カ月、続けて受けられる期間を3カ月というのはですね、これは基準の中に私の見たところでは明確に記載されていたのかなと思うのですね。そうすると、札幌市さんの運用だと、そこに満たない減免期間しかその方に与えられないのかなということで、事案が発生してからの6カ月以内という考え方とは別に、減免をし始めてから3カ月というのが国の基準に示されているので、そこを満たせていないのではないかと。少し事務的な話になってしまうかもしれないのですけれども。

市長

 3カ月以上うんぬんというところについては、私も、今、条文を見ているわけではないので、どういう表現になっているのかということはありますけれども、基本的には、先ほど申し上げましたように、この制度の考え方というのは、職を失ったとか、通常の状況で収入が得られない状況が起きたというところから発生をして、一時的、緊急避難的な措置ということであります。

 ですから、3カ月受けられるというふうに国のほうが明確にしているとは認識はしていないのですが、そこは条文を確認しないと何とも申し上げられないというふうに思います。6カ月の市の規定というものはそういう考え方だというふうに申し上げさせていただきます。

 円山動物園のペリカンの死亡について

北海道新聞

 円山動物園で3月下旬に老齢のペリカンが急死したというニュースがありました。同じおりのほかのペリカンから攻撃を受けていたという情報がある中、一晩、飼育員が様子見をされた中、翌日に亡くなったということです。

 まず、この事案をどのように受け止めていらっしゃるかということと、もう1つは、マレーグマの死亡事故を受けて、今回の対応が十分だったのか、この所見を伺いたいなと思います。

市長

 私のほうにも、市民の方から、ペリカンが攻撃を受けているような状況があったというメールなどもいただいて、動物園のほうにも確認をいたしました。

 それで、確かに、ほかのペリカンから少し追われていたりというようなことで、少し外傷とかもあったようでありますが、それで、様子を見て、動物園の中では情報共有の体制を取りながら、それは、過去のマレーグマの案件の時にあったように、少し弱っている、あるいは傷ついている動物がいれば、それは特別な体制でちゃんと見ましょうということで、昨年の事案の時にそういうことをしましたので、今回はそういうふうに体制をとって、獣医師などもしっかりと見たというふうに聞いています。

 残念ながら、翌日、そのペリカンが亡くなっていたということでありまして、解剖した結果、外傷も一部にありましたけれども、内臓疾患とかがあって、いわゆる攻撃をされた傷によって死に至ったということではないようだということで、獣医師の専門的な見地からもですね、そういう判断であったというふうに聞いております。

 今回の件について、小菅正夫参与にもこの件についてお伺いをしまして、動物の専門の状況から見て、マレーグマの時のように、襲われたことで死に至ったというよりは、ショックだとかはあったのかもしれませんけれども、最終的には内臓疾患とかもあって老衰という判断には大きな間違いはないだろうというご意見でありました。

 そういう意味で、ペリカンが死亡したということについては残念なことでありますけれども、体制としては、過去のマレーグマでの事故、事件についての教訓を生かして、動物園の中で傷ついた動物への対応ということについては適切な対応が取れていたのではないかというふうに判断をしています。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

 

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