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日時 |
2014年9月25日(木曜日)14時00分~ |
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場所 | 記者会見室 |
記者数 | 24人 |
札幌国際芸術祭2014につきまして、7月19日から2カ月以上にわたりまして開催してまいりました。これも、いよいよクライマックスを迎えるということになりました。9月21日までに、既に目標を大きく上回ります41万8000人の方にご来場をいただいているという報告を受けておるところでございます。このように、市民の関心が高まったのは、報道機関の皆さま方のご努力に負うところが非常に大きいというふうに考えておりまして、深く感謝を申し上げたい、このように思います。
20日から、閉幕に向けたクロージングプログラムというものを組んでおりまして、お手元に先日の投げ込み資料をお配りしておりますけれども、明日からのラスト3日間というものにも、参加アーティストによるトークあるいはライブなど、この芸術祭の特徴でございます参加して楽しんでいただけるイベントというものがめじろ押しのプログラムにさせていただいているところでございます。最終日には、市役所1階のロビーにおきまして、企画アドバイザーの浅田彰さんやキュレーターなど、芸術祭の企画に直接関わっていただきました皆さん方に、札幌の美術関係者を加えまして、芸術祭の72日間を振り返るファイナルトークというものを開催することになっております。私も拝聴させていただくわけでありますが、ぜひ、多くの方と一緒に振り返り、そして、これからの札幌について考える機会にしていきたい、こんなふうに思っているところでございます。
残り3日間、報道機関の皆さま方には、これまで以上に、また、引き続き、各イベントの取材、周知にご協力をお願い申し上げたい、このように思います。
このたび、冬季オリンピック・パラリンピックの招致につきまして、札幌で開催する場合の費用や効果などについて基礎的な調査を行いまして、その結果が取りまとめられました。詳細につきましては、この後、担当部局から、この場でご説明をさせていただくことになっておりますが、この調査は、ソチオリンピックや長野オリンピック等の過去5つの大会を参考にして調査を行ったものであります。
会場につきましては、具体的な開催計画は未定でありますけれども、まず、開会式・閉会式は札幌ドームを想定しているところでございます。競技会場につきましては、月寒体育館、美香保体育館、星置スケート場、藤野リュージュ競技場、真駒内公園屋内・屋外競技場は建て替えるということを想定しているところでございます。そのほかに、大倉山ジャンプ競技場、宮の森ジャンプ競技場、これらは改修が必要になるということも前提としているところであります。また、市内のスキー場につきましては、おおむねオリンピックで求められております基準に適合するものというふうに判定をしておりますけれども、アルペン競技の中の滑降と複合につきましては、札幌市での開催が難しいということでありまして、他の市町村にご協力をお願いすることを前提にさせていただいているところであります。
問題の開催経費でございますが、競技施設建設費、大会運営費など4045億円を見込んでおります。そのうち、札幌市が負担をしなければならない額というのは715億円というふうに試算をしているところでございます。経済効果などにつきましては、観光客が377万人、そして、経済波及効果が道内で約7700億円、雇用誘発数が6万1000人というふうに見込まれるという調査結果とさせていただいております。1972年のアジア初の冬季オリンピックをこの札幌で行いましたが、札幌のまちは1972年のオリンピックで大きく変わりました。それから40年余り、再び札幌にオリンピックを招致し、開催都市としての誇りや新しい財産を未来の子どもたちに残したい、私としてはそう考えた上でのことでございます。
しかし、今お伝えいたしましたけれども、開催には、多額の費用が掛かり、また、国や北海道、企業などの力を結集していくことも不可欠でございます。そして、何よりも、市民の皆さん方の熱い志といいますか、熱意というものが必要でございます。今後は、開催経費や効果、課題などにつきまして、広報さっぽろ10月号で市民の皆さま方にしっかりお伝えさせていただきまして、1万人市民アンケートによりまして市民の皆さん方の意見をお聞きするということにさせていただいております。
このほか、区役所などで配布いたします意見募集用紙、ファクス、Eメール、ホームページ等でも広く意見を募集する予定でございます。また、10月6日には、冬季オリンピック・パラリンピック招致を考えるシンポジウムを開催することにいたしております。こちらも、ぜひ多くの方にご参加いただきまして、直接、討論に加わっていただくといいますか、招致について考える機会にしていただきたい、こんなふうに考えているところでございます。
札幌市としての招致の是非については、アンケートの結果など、市民の皆さま方からの意見等を踏まえまして、年内には判断してまいりたい、こんなふうに考えております。多くの方に冬季オリンピック・パラリンピックの招致についての意見をお寄せいただきたいというふうに考えておりますので、報道機関の皆さま方には、情報提供等につきまして、特段のご協力をお願い申し上げたい、このように思っているところでございます。
今の五輪の関係なのですけれども、市長は、この数字をご覧になって、例えば、既存施設があまり使えないのだなとか、経済効果は意外と大きいなとかですね、全体を通して感想とか評価がありましたらお願いします。
札幌市は、1972年の冬季オリンピックを実施して、本当にまちがここまで成長する最大の要因だったというふうに思っております。それに掛かるお金というのは、かなり大変なお金であるということをわれわれは自覚をしながら、715億円、札幌市の直接負担がですね、ということは、それなりに市民にご理解いただける額ではないかなというふうに私は考えたところでございます。
それと、市民アンケートの関係なのですけれども、1万人ということで、そのアンケートの結果が市長の判断に直結するものなのか、それとも参考ということなのか。それと、アンケートでは、賛成、反対というようなすっきりしたものになるのかどうか、その辺りはどうでしょうか。
もちろん、いろんな意味で、前提条件がありますので、そこら辺をお含みの上、アンケートにお答えいただくというようなことになります。
市民の熱意というものがなければ、行政だけで手を挙げるというわけには当然いかないわけであります。熱意を感じ、みんなで実現していこうと、こういう気持ちが1つになるということが一番重要なことであろう、こんなふうに考えておりますので、重く受け止めるという立場でございます。
それと、今、各区でやっている「ふらっとホーム」でも市民の意見を聞かれていると思うのですけれども、その感触というか、市長としては、市民の方も招致に前向きだというふうにお考えになっているのか、それともそうではないのか。
ふらっとホームは3区で終わりましたけれども、それぞれ、オリンピックの記憶をしっかり持っておられる方については、ぜひやりたいという気持ちが多く寄せられております。ただ、若い世代の方々は、オリンピックというものを札幌でやったということを知らない世代が、40歳ぐらいまでは知らないわけでありますので、そういう方々が、これからの少子高齢社会だとか財政の問題など、かなり現実的なお考えを表明されまして、自分たちに本当にできるのだろうかというような不安の声もまた上げられるのも事実でございます。
そういったことも、割合的にはかなり多くの方が賛成というふうに感触を持っておりますけれども、市民の皆さんの中には不安を持たれる、そういうものにしっかり応えられる内容を私たちが示していかなければならない、そんなふうに思っているところであります。
もう1つ、オリンピック絡みで、来年春には市長選が行われて、今、出馬を表明しているお二方ともオリンピックはやりたい、呼びたいということをおっしゃっていますけれども、そこに委ねないで、今、年内に決める理由というのは何なのでしょうか。
私は、就任して以来、夏のオリンピックを開催してはどうかという市民の皆さん方の声が盛り上がったり、オリンピックがあるたびに、札幌はどうするかということが非常に大きな課題として寄せられてまいりました。私も、その都度、札幌にとって、オリンピックということについて、さまざまな思いを巡らせながら今日まで来たわけでありますが、ソチオリンピックを目前にいたしまして、昨年辺りから、この問題については、市民の皆さん方の声をしっかり反映させる必要があるだろう、そんな思いを持ったことが1つ。決断の時期だということで、今回、私のこれまで行政を運営させていただいた最終的な段階で結論を出させていただきたいということが1つでございます。
それから、何よりも、国際情勢の中でオリンピックを開催するタイミングというものが、この後、担当者からも説明があるかと思いますけれども、やはり、かなりのチャンスがなければ巡り巡ってこないということもございます。
私たちのまちで1972年につくってきたさまざまな施設というものが老朽化して、これを改修しなければならない、そのことをスムーズに展開し、それがまた大きなまちづくりの原動力になっていく、あるいは、まちづくりのさまざまなチャンスに切り替えていく、そういうためには、非常にいいタイミングが今はあるのではないかというふうに考えておりまして、そういう意味で、長年、市民の皆さん方と共に考えてきたことをこの段階で、札幌市の意思、市民の意思というものを取りまとめさせていただきたい、こんなふうに考えたわけであります。
別件でもう1つ、北電の川合社長が体調不良ということで、社長が交代されるということがきょうの取締役会で決まったようですが、そのことに対する市長の受け止めと、電気料金の再値上げとか、泊の再稼働とか、さまざまな課題がある中で、新体制に市長がどのようなことを望まれるかということをお伺いしたいのですが。
先ほど、午後1時半の記者会見でそういうお話があったということをお聞きしまして、驚いているところであります。いずれにしても、体調不良というお話でございますので、お大事にされたいということと、ご苦労さまでしたというふうに申し上げたいと、まずもって、そのように思います。
値上げの問題、原発の問題、これらの問題につきましては、北海道電力の組織として抱えた重大問題でございます。特に、値上げの問題につきましては、非常に社会的な影響が大きいということもございまして、新体制の中でしっかりと、今回、経済界、あるいは、自治体、いろいろな団体から慎重にしてほしいという要望が出されているわけでありますので、熟慮の上、対処されたいというふうに考えているところでございます。
原発問題につきましては、従前から申し上げていますように、原発の事故原因というもの、福島原発の事故原因というものが分からないうちに再稼働ありきということで議論されるのはご遠慮いただきたいというふうに考えているところであります。
冒頭に発言がありましたけれども、芸術祭についてなのですけれども、想定目標を超える入場者ということで、もともと計画が3年ごとということなのですけれども、3年後の開催というのはどういうふうに、今、現時点でお考えになっていますでしょうか。
芸術祭の評価というものは、非常に多方面からされなければならないことだというふうに思います。
もちろん、入場者が、やったはいいけれども、誰も見に来てくれなかったということでは困るわけでありますので、一応、目標値というものを掲げて30万人程度はお出でいただけるようなものにしていきたいというふうに考えて、目標達成に向けて努力をさせていただきました。
その結果、日曜日までに残すところ1週間というところで41万人を記録しているということは、多くの皆さま方に芸術祭の意味というものについてご理解いただいて、興味を持っていただいたというふうに、その点では喜んでおります。
それから、参加をされた方々の参加した感想というのがおおむね良好であったというのも、私どもは実際に直接にも、間接にも伝え聞いておりまして、これも市民の皆さん方に大変喜んでいただいたものだというふうに確信を持っているところであります。
さらに、芸術祭等、美術、あるいは、現代美術に詳しい皆さま方、全国の芸術祭をいろいろ評価されておられる皆さん方の、いわゆる専門家の皆さん方からの札幌国際芸術祭の評価というのも、これも非常に高いものがあるわけでございまして、こういう結果を今の段階で申し上げるのは早計かもわかりませんけれども、大変大成功になっているのではないか、坂本龍一さんのご努力、そして、目の付けどころ、ご参加いただきましたアーティストの視点というものが現代のわれわれを捉えた非常に的確なものであり、かつ、芸術の持つ力というものを存分に発揮していただけた札幌国際芸術祭になったのだというふうに思っております。
そういう意味では、これは当初からトリエンナーレ(3年ごとに行う展覧会等)というふうな予定でやってまいりましたので、これから総括をし、そして、市民の皆さん方が本当にやってよかった、またこういう機会が欲しいというふうに言っていただける方が多いというふうにも私は思っておりますので、そのようなことを踏まえまして、3年後も継続して予定どおり実施していきたいというふうに私は考えているところであります。
オリンピックの関係なのですけれども、先ほど、アンケートの内容を重く受け止めたいというお話がありましたけれども、実際に集まった中で何割ぐらいの賛成が得られれば、一応、招致に対して賛成してくださっているというふうに捉えるかというような基準は市長の中で置いていらっしゃいますか。
数もさることながら、やはり内容だと思うのですね。どういうことでオリンピックというもの、あるいは、パラリンピックというものを捉えるかというふうな熱意の内容というのはやっぱり大事だというふうに思います。そういったものを十分に参考にさせていただきながら、もちろん数も大事でありますが、その数の賛成、反対ということのどういう動機で、どういう理由でこうしたいのだという、そこがやっぱり大事だと思うのです。ですから、51対49のときはどうするかとか、いろいろあるかもわかりませんが、それは1つの市民の意見、それから、市議会の意見もあるでしょう、経済界のいろいろな団体の意見もあるでしょうから、その総合的評価の、その中でも重い位置はもちろん占めるということを申し上げているわけであります。
オリンピックに関連してなのですが、1972年大会では、選手村とかメディアセンターを真駒内に置いて、それで、地下鉄とか高速道路網とかが整備されていた経緯があると思うのですけれども、今回の試算では、いわゆる札幌ドームで開閉会式をやるのですけれども、メディアセンターとか選手村を置く場所は想定されていないと。
それで、市長の中で、腹案としてここに置いたらいいのではないかというものがあれば教えていただきたいというのが1点と、市民負担が、今回の試算で715億円というふうに出ているのですが、市民の理解を得られる数字ではないかということだったのですけれども、これを見ると、インフラ、いわゆる道路とかのインフラの整備費が含まれていない。数字が膨らむ可能性もあるかと思うのですけれども、その辺はどう考えていらっしゃるかというところです。
メディアセンターは、かなり大きな位置を占めるものでありますので、世界から注目を浴び、そして、世界へ発信するという非常に重要な役割を持つポイントにもなります。それをどこに置くのかというのは非常に大きな問題でありますが、今、現実に想定している場所というのは、ございません。
それから、札幌ドームを有効に活用させていただくということを前提にしているわけでありますが、そういう意味では、まちづくりにおきまして、札幌ドームをこれからもっと活性化させていく考え方を取らなければいけないだろうというふうに思いますし、真駒内が1972年の時に、今の状況に青写真をつくって、頑張ってつくってきたオリンピックでありますので、それと同じような効果がこれからの新しい札幌の姿に適した施設の配置になるようなですね、そういうふうなことをやっぱり考えていかなければいけないだろうと、そういうふうに思っているところでございます。
2番目の質問は…。
2番目の質問は715億円の。
715億円ですね。
膨らむ可能性ももちろんあると思います。資材の高騰とか人件費とかということになりますけれども、黙っていても整備しなければならないことはたくさんあるわけですね。そういうものをどうやって合算させるかというようなことは非常に難しい問題だというふうに思います。全体の今の札幌市のさまざまな建設予算というのは800億円ぐらい投下しておりますけれども、そういうものとの中で処理できる問題と、特別、オリンピックだからこれだけあるという問題と、どういうふうに説明したらいいかについてはかなり工夫が必要だというふうに思いますが、いずれにしても、札幌市がこれからオリンピックをやるためにはこれぐらいお金が掛かりますよという1つの基準を示させていただいたというわけであります。
先ほども市長のお答えの中でオリンピックを招致するということは、大きなまちづくりの原動力になるようなお話がございましたが、最初の冬季五輪のときと、今回新たに誘致するのと大きな違いとして、大きなまちづくりの再編ということが伴ってくるかと思うのですが、その際、まちの規模を縮小、ダウンサイジングするということについての考えをお持ちかどうかという点と、もう1点は、新幹線の関係で、24日に整備新幹線の工期短縮についての政府・与党のワーキンググループが行われて、5年工期短縮の方向性が確認されたわけですが、オリンピック招致を見据えた上で、さらなる工期短縮についてどのようにお考えなのかという点と2点お伺いいたします。
まちのあり方を、これからの人口減少時代といいますか、との兼ね合いでダウンサイジングする考えかどうかということですが、ダウンサイジングというのは、ダウンサイジングしようというわけではなくて、機能的に再統合するとかということは当然考えなければならないことだというふうに思います。
今あるさまざまな設備をですね、寿命が来たから同じ場所に同じ規模で造り替えていくというようなことではなくて、やはり、より利用しやすいような状況に効率的、効果的に合目的的に施設を再配置するなり、再統合するなり、さまざまな工夫をしていかなければいけない、そんなふうに思っております。
その結果、ダウンサイジングということになるかどうかについては、より住みやすくなれば、ダウンサイジングではなくて、大きなサイズになるかもわかりませんし、ダウンサイジングという一言ではなかなか言い難いことではないかなというふうに思います。
それから、新幹線の件でも、きょうの新聞等でも与党と国との間の協議の中で2年ぐらいは前倒し、北海道新幹線ですね、というふうなお話がありますけれども、5年という路線で、今、かなり財源探しに苦労をされているというふうなお話をお伺いしておりますが、もちろん、オリンピックとの関係でいえば、そうではなくても、一日も早く札幌までの全線開通というものを希望しておりますので、北海道、商工会議所、さまざまな団体と力を合わせてですね、国に働き掛けをするということは当然でありますけれども、新幹線、オリンピックということが、本当に現実に提起をされたときには、当然、それとの関係でも、力強い、早期実現に向けた運動を展開していかなければならない、そんなふうに思います。
オリンピックについて1点ありまして、先ほど、年内には判断をしたいというお言葉がありましたが、具体的にもしそれを判断するときに何年のという形の開催をお考えなのでしょうか。
今、想定しているのは、2026年ということであります。
先ほどの北電の話に戻らせていただきたいのですが、先ほど、市長は組織の問題として原発と料金値上げの話があるとおっしゃられましたが、今回、新しい組織というか、新しい社長になるわけですが、その新しい社長に組織としてそういったものを変えるように望まれますか。
ええ。これまでは、電気料金の問題の説明についても、多くの市民が新しい電力といいますか、というものを望むということは、議会でもそうでありますし、市民の多くが原発に頼らないエネルギー政策を取ってほしいということを、これはアンケートをとってもですね、8割近い方々がそういうふうに意思表示をされているわけでありますので、その声がどのように生かされていくのかというふうなプロセスだとかというようなことはしっかりお示しいただかないと、消費者の希望に供給者が応えていくという、そういうことでなければいけないのではないかというふうにかねがね申し上げておりましたが、ぜひ新しい体制の中で、そのような意見もしっかりお聞きいただけるような状況になることを私は期待しているということでございます。
(以上)
この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)
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