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更新日:2014年2月17日

平成25年度第17回定例市長記者会見記録

日時

2014年2月14日(金曜日)10時00分~

場所 記者会見室
記者数 17人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

発表内容

 ソチオリンピックに係る出張からの帰国報告について

 ソチオリンピックの視察のために、2月6日から12日までソチ市に出張してまいりました。選手の皆さん方の気迫に満ちた姿に間近に触れることができまして、どの選手も本当に素晴らしい活躍をされているわけでありますが、その気持ちが見ている者にも伝わってくる、非常に気持ちが高ぶる、そんな数日を過ごさせていただきました。まだまだ競技は残っておりまして、どの選手にも、日ごろの練習の成果というものを発揮し、人間の能力を最大限に鍛え上げる、そして、その限界点というものを極めようという、そういう方々の姿というものを目の当たりにする、その感動あるいは勇気といったものを与えてくれる、さらには、子どもたちが将来こういう選手になりたいというふうに思うような、そんな期待あるいは夢というようなものを与えるような活躍をしてくれることを本当に心から願っているところでございます。

 貴重な体験をさせていただきましたけれども、きょうは、出張の概要について少しお話をさせていただきたい、こんなふうに思っております。

 現地では、「札幌アジア冬季競技大会組織委員会」の会長としての役割がございますので、会長として先頭に立って、「2017年冬季アジア札幌大会」のPRを行ってまいりましたほかに、オリンピックパーク内の各競技施設および「マウンテンクラスター」、山岳地域におきますリュージュの競技会場あるいはスキージャンプ競技場など、多くの競技施設をじかに確認してきたところでございます。

 まず、アジア大会のPRについてでありますけれども、JOC(日本オリンピック委員会)がオリンピックパーク内に設置をしておりましたジャパンハウスというものがございます。そこにおきまして、トーマス・バッハIOC(国際オリンピック委員会)会長をはじめとしたIOC委員や国際競技連盟関係者に、一人一人、直接、大会PRを行うなど、積極的なアピールを展開してきたところでございます。

 さらに、JOCのご協力をいただきまして、あるいは、日本のハンマー投げの室伏広治選手がおられまして、室伏選手に非常に協力していただきまして、IOC委員等も宿泊しておりますオリンピックファミリーホテルというものが設置されておりまして、そのホテルを訪問することができました。10人ほどのIOC委員に、いわゆるロビー活動と言うのでしょうか、ロビーに立って、おいでになる皆さん方にごあいさつさせていただく、そういうロビー活動によるPRというものをさせていただいたところでございます。そのほか、国際アイスホッケー連盟や世界カーリング連盟などの国際競技連盟の会長や理事などと会談させていただきまして、冬季アジア大会や「世界女子カーリング選手権」の開催に関する助言をいただくということとともに、今後の大規模国際スポーツイベントのあり方などについても意見交換を行わせていただいたところでございます。

 施設などの視察につきましては、オリンピックパーク内の各競技施設は、コンパクトなエリアにまとまって配置されておりまして、特に、アイスホッケーの会場、これは女子の会場でありますけれども、「シャイバアリーナ」や、フィギュアスケートおよびショートトラックの「アイスバーグスケーティングパレス」、そして、カーリングの「アイスキューブカーリングセンター」、この3つの大きな施設でありますけれども、大会終了後には、これを解体して、ロシア国内の他都市で再利用することが予定されているということでありまして、将来を見通した柔軟な計画の下に整備がなされている点が非常に印象に残ったところでございます。

 また、宿泊施設の観点では、マウンテンクラスター、山岳地域にございます施設の一部の宿泊施設におきまして、オープンが遅れるというような、多少混乱が見られたようでありますけれども、全体的には、円滑な、そして快適な宿泊環境が整備されていたというふうに感じたところでございます。

 交通機関につきましては、観戦チケットやAD(アクレディテーション)カードがそのまま交通機関使用のための無料パスに転換できるというふうになっておりまして、市内のどこへ行くのでも、バスだとか電車の無料パスとして使うことができるということでございまして、非常に便利であったという印象を持っております。また、主要な駅とオリンピックパーク、ソチ国際空港が、電車やバスなど複数の交通主体により結ばれる輸送システムが非常に完備しておりまして、定時性も確保された高度なシステムとなっていたということが印象として残っているところでございます。

 競技につきましては、日程の都合上、女子アイスホッケー、女子カーリング、ノーマルヒルの男子ジャンプ、リュージュなどを応援させていただいたところでございます。各会場における選手の活躍を目の当たりにいたしまして、冬季オリンピック・パラリンピックの持つパワーというものに圧倒されたというのが私の印象でございます。

 そして、前回(札幌)オリンピックから40年以上が経過した今、「新しい札幌の財産を子どもたちに残したい」という思いをあらためて強く持ったところでもございます。

 そのほか、ソフト面では、空港、オリンピックパークなど、随所でボランティアの方々、全部で2万5千人ほどのボランティアが募集されて採用されていたようでありますが、非常に笑顔で活躍されていた点も印象に残っているところでございます。札幌での国際イベントにおいても、ぜひ参考とさせていただきたい、そんなふうに感じたところでございます。私どもが取り組んでおりますSAPP‿RO(サッポロスマイル)、こういうものがさまざまな場面で国際的な行事を行う際には役に立つものというふうに思ったところでもございます。

 以上のように、このたびの出張は、冬季スポーツイベントの最高峰でありますオリンピックの場において、冬季アジア札幌大会をしっかりアピールするということができたほか、大規模冬季国際スポーツイベントについて学ぶ非常に貴重な機会となったというふうに考えておりまして、大変有意義なものとなったというふうに私は総括をしているところでございます。

 今後、まずは、来年3月の世界女子カーリング選手権や、2017年冬季アジア札幌大会の成功を目指して、着実に準備を進めていきたい、こんなふうに考えているところでございます。

 また、冬季オリンピック・パラリンピック招致につきましては、来年度に行う予定の開催費用、効果等に関する調査の結果を含めて、しっかりとした情報を市民の皆さま方に提示させていただいた上で、市民はもとより、経済界や関係団体の意見をお聞きし、十分な議論を踏まえまして判断をしていきたい、こんなふうに考えているところでございます。

 円山動物園における年度内の取り組みについて

 円山動物園の今年度の来園者数は、昨日までで89万人を超える人々が訪れていただいておりまして、非常に堅調でございます。最終的には、ここ20年間で最も多かった平成21年度の92万3千人を上回ると見込んでいるところでありますが、「札幌市円山動物園基本計画」で掲げております年間100万人という目標に向けて、さらに多くの方においでいただきたいと、こんなふうに願っているところでございます。

 今年度は、やはり、ホッキョクグマの双子や、昨年度オープンいたしましたアジアゾーンの人気が非常に強くございまして、これに加えまして、「夜の動物園」や、飼育員の解説を聞きながら動物の行動を間近で見ていただく「ドキドキ体験」を充実させるなど、何度も訪れたくなるような魅力的な動物園を目指して取り組んできたところでございます。

 今年度も、最後の月となります3月には、比較的来園機会の多いファミリー層以外の若い世代の方たちにも動物園を楽しんでもらい、その魅力を知ってもらうことを目的に、「春休み学生キャンペーン」を実施することといたしております。3月中、高校生と大学生、専門学校生について、入園料を無料にするということのほか、2月20日から販売されるSAPICA乗継定期券とのタイアップ企画といたしまして、SAPICAを提示すると抽選で動物園オリジナルグッズをプレゼントするという取り組みを行うことといたしております。

 そのほかに、円山動物園では、幅広い年齢層の市民の皆さん方に向けて魅力的な企画を用意させていただいております。ぜひ多くの方々に足を運んでいただきたい、そんなふうに考えておりますので、報道機関の皆さま方には、引き続き、周知方よろしくお願い申し上げたいと思います。

 なお、既にお知らせをしておりますが、ホッキョクグマの双子のポロロとマルルが、母グマのララの次の繁殖を目指すため、3月3日に「とくしま動物園」と「熊本市動植物園」にそれぞれ移動するということになりました。2月12日からは、園内に寄せ書きのコーナーを設置させていただいたところでございまして、ポロロとマルルが旅立つに当たりまして、皆さま方からの温かいメッセージをいただきたい、このように思っているところでございます。

 3月1日には「ポロロとマルルを送る会」というものを開催させていただきます。円山動物園でこの2頭が見られるのもあとわずかでございます。成長したかわいい姿をぜひ多くの方々に見てやっていただきたい、こんなふうに考えておりますので、皆さま方のご協力をよろしくお願い申し上げたいと思います。

質疑応答

 ソチオリンピックに係る出張からの帰国報告について(1)

時事通信

 まず、ソチオリンピックの出張についてなのですけれども、こちらでロビー活動をされたということなのですが、委員の方の反応というのですか、手応えはどんな感じだったのでしょうか。

市長

 札幌市長が来たということで紹介を受けまして、私も、札幌は雪のおかげで栄えているということを書いてある名刺をお渡しいたしまして自己紹介をするわけでありますが、「おお、札幌から来たか」と、ほとんどの方々が札幌に対する印象というものをですね、好印象で捉えておられる表情とお言葉を頂戴いたしました。そして、冬季アジア大会なりカーリング選手権を次々とやるのだということをお話しさせていただきましたところ、札幌は数々の国際大会を、この間、開いているということを承知しており、国際大会を開くことに何の心配もしていないという実績を評価していただけるようなお言葉も頂戴できたということでございまして、いろいろ、競技の数とかというのも昔とは随分変わってきているところもあるので、今回の視察を十分参考にしていただきたい、そういうふうなご指導を頂戴したということでございます。

時事通信

 あと、誘致するかしないかについて、来年度、予算計上して調査していくというところで、するかしないかの判断、スケジュール感といったものはどんなものなのでしょうか。

市長

 以前にも申し上げましたけれども、きょう開会されます市議会で1000万円の調査費用を計上させていただくということにしておりまして、それを使って、さまざまな施設設備の更新をしなければならない、あるいは新しくつくらなければならないというようなこともあるかもわかりません。そういったことも含めて調査・検討をさせていただいて、できるだけ早く試算をし、そして、これだけの費用負担がある、しかしこういう効果もあるというようなことを市民の皆さん方にお示しをさせていただいて、その上でご意見を頂戴するというようなことを考えておりまして、前にもお話しいたしましたけれども、年内には何とか結論を出していきたい、こんなふうに考えているところでございます。

 ソチオリンピックに係る出張からの帰国報告について(2)

北海道新聞

 オリンピックの関係で、IOCの方々からは、札幌は十分に好感触であったということですけれども、市長ご自身は、ソチをご覧になって、札幌で開催するイメージというか、これはできそうだとかですね、何か札幌に置き換えて感じたことがあればお願いします。

市長

 ソチオリンピック自体は、何もないところに新しい施設を全部つくったというオリンピックでありまして、それだけ非常に多額なお金が掛かっているというのが現実だというふうに思います。イメージとして言えば、ディズニーランドに札幌ドームを6つぐらいつくったという感じのイメージであります。非常に広大な土地に新たに集中的に設備をつくったというものでありますので、札幌オリンピックの1972年当時の私どものまちづくりの中にきっちり位置付けてやってきたのとは少し様相が違いまして、それ自体としてはあまり参考にはならないというふうに思います。

 ただ、新しい競技、女子のアイスホッケーとかカーリングとか、そういうふうなものも1972年当時から見れば増えてきているということなどを考えますと、その設備状況、どんな規模のものが必要なのかというようなことについては、十分参考にさせていただいたということでございます。

 東京都知事選について

北海道新聞

 別件なのですけれども、東京都知事選で、市長も、(脱原発を進める北海道)勝手連というのを、一政治家としてですけれども、それをつくって細川さんを応援されていましたけれども、結果は舛添さんの圧勝ということになりました。その結果をどう考えるかということと、脱原発ということが都民にどういう判断をされたのかということを考えていますでしょうか。

市長

 いろいろな評価があるというふうに思いますけれども、シングルイシュー(単一争点)で戦うという方針で細川さんは戦われたというふうに思いますし、宇都宮さんも、脱原発ということを旗印に戦われたというふうに思います。しかし、舛添さんも、「私も脱原発」だというふうに言われながら、その方向は同じだというふうにおっしゃりながらの戦いであったわけでありますが、そういう意味で、脱原発ということのイメージがですね、先鋭化されなかったといいますか、いうふうに思います。ですから、評価は非常に難しいかなという気がしておりますけれども、多くの方が原発に対しては懐疑的な立場に立っておられるということははっきりしているのではないだろうか、そんなふうに思っております。

北海道新聞

 あと、もう1点確認したいのですけれども、市長は脱原発依存ということを常々おっしゃっていますけれども、細川さんは、即時ゼロと、小泉さんもそうおっしゃっていました。市長のお考えはもう少し緩やかなのかなという感じもしていたのですけれども、即時ゼロということに対しては、現時点でどういうお考えをお持ちでしょうか。

市長

 これは、現実的な対応として、この間、福島(第一原子力発電所)の5号、6号が廃炉になりましたので、現在、稼働の可能性のある原発が48基あることになっておりますけれども、それが全部停止していてもエネルギーはそれなりに充足しているという状況の中で、この評価をどういうふうにするかということだと思います。私は、自然エネルギーに切り替えを急速にやっていくという政策をとれば原発無しで生活することができるだろうと、そういうふうに思っているところであります。

北海道新聞

 つまり、それは、これから先、動かさなくても回っていくというか、そういう判断をされているということですか。

市長

 そうです。

 ただ、市議会等の決議は、脱原発依存というところで、私も、それはそれなりの考え方というふうに思いますので、依存度をどんどん少なくしていく、そして、札幌市の基本的なエネルギー計画の策定に当たり、再生可能エネルギーに転換していく調査を2年かけて行いました。これも、2030年には、泊原子力発電所が担ってきた発電量を充足するだけの自然エネルギーへの転換、さらに、省エネによって充足することができる、こういう調査結果でありますので、そういう意味では、その間は少し頼らなければならないということにもなろうかというふうに思います。

北海道新聞

 重ねてなのですけれども、北海道に例えると、先ほど、動かさなくても回っていくのではないかという話ですけれども、つまり、それは、泊を回さなくても、再稼働させなくても、このまま北海道は脱原発という形でやっていけるというお考えだということなのでしょうか。

市長

 個人的にはそう思っています。

 ソチオリンピックに係る出張からの帰国報告について(3)

北海道新聞

 また五輪の話題に戻るのですけれども、先ほど子どもに夢を与えるというようなこともおっしゃいましたけれども、冬季五輪の誘致を目指すそもそもの理由について、あらためてお聞きしたいというのが1点と、あと、4年後、2018年はお隣の韓国、平昌(ピョンチャン)で冬季五輪が開催されるということで、平昌のほうも視察とか、そういうまだ先の話になると思いますけれども、考えていらっしゃるのでしょうか。

市長

 五輪というものを招致しようかどうかという、私はそれなりの意欲といいますか、そうあったらいいなというふうには私自身は思っておりますが、その理由は、やはり、この目で実際に見るということはものすごく大事なことだと思うというのが1つであります。

 それは、この年になるまで、オリンピックの開会式をテレビで何度も、東京オリンピック以降、40年、50年たつわけですから、夏冬を合わせていけば10回、20回近くオリンピックをテレビで観戦しているわけですね。そこで見ているのと、実際に行って、見て、感じるのは、やはり感動の割合が全然違うなという感じがしているのは1つあります。それは、行ってみて分かったことですが、それとともに、やはり、札幌の歴史から言いまして、札幌人の誇りだとか、そういったものがどこにあるかというふうになると、やはり、オリンピックは相当大きな札幌市民のアイデンティティーといいますか、誇りといいますか、そういったものと結び付いているように思います。それを見事にやり切った、アジアで最初にウインタースポーツを切り開いてきたという矜持(きょうじ)を市民は持っていると。そしてまた、それは忘れてはならないですし、また、新しいチャンスがあればトライをしてみる、非常に大きなイベントではないか、そんなふうに思っているところでございます。それが理由といえば理由であります。

 平昌につきましては、今回ソチで、先ほどの報告にはいたしませんでしたが、大きなパビリオンをつくりまして、平昌の2018年のオリンピックに向けたアピールがなされておりまして、それを見させていただきましたけれども、非常に、国を挙げて、まさに取り組みをしているという様子を垣間見ることができました。いろいろな計画、素晴らしい施設をつくってというようなことも展示をされておりましたけれども、国の勢いといったものを示す場でもあるのかなと、そんな思いでございました。

 平昌に見学に行くかどうかということについては、次の市長さんが誰になるかということによって変わってくるかなというふうに思いますので、そこら辺のお答えとさせていただきたいと思います。

北海道新聞

 それともう1つ、4年後の平昌を考えると、2017年のアジア冬季大会というのは、その前の年に開かれるということで、プレ大会みたいな性格にもなると思いますし、もし仮に札幌で冬季五輪を目指すということになれば、大きなアピールの場にもなるということになります。そういう意味で、その辺はどういうふうに市長は考えていらっしゃいますか。

市長

 世界女子カーリング選手権が来年あって、2017年に冬季アジア大会があって、2020年に東京オリンピックがあってというリズム的には非常に日本が注目をされる時期かなというふうに思いますので、それとの関連で札幌の招致というものがどんな意味を持つのかということも含めて、十分にそのチャンスを生かすことができるのではないか、そんなふうに思います。

 ソチオリンピックに係る出張からの帰国報告について(4)

読売新聞

 オリンピックの関係で、いろいろ質問が出ていますけれども、市長も実際に、生で鍛え上げられた選手の競技を間近で見て非常に感動を新たにしたと。そこで、もちろん来年度に札幌でできるかどうかを慎重に調査していくことになるのですが、やはり、一札幌人、それから、一市長として、それから、やはり招致に向けた思いというのはいかがでしょうか。ソチを見て新たにさらに強まったというところはあるのでしょうか。

市長

 もちろん、ソチに行こうというふうに思った理由は、まさに感性の問題としてもそういう意欲がなければ、そういうふうにはならないわけであります。札幌市長としての責任ある発言をしなければならないときに、情緒的にも情熱がなければ説得力がないというふうに思います。そんな意味で、テレビで観戦していたオリンピックを、私は初めてオリンピックというものにお目に掛かったわけでありますが、肌で感じた部分も含めてお伝えをしたい、そんな気持ちでいたところでございます。

読売新聞

 もう1点、市長は、カーリングの日韓戦と、それから、アイスホッケーのスウェーデン、あとは、ジャンプの葛西選手も飛びましたけれどもノーマルヒルと、リュージュは札幌学院大学の金山選手と、いろいろ、一部テレビ中継に市長の姿が映ったというような話もあります。その中でも、特に印象に残った競技、これはというのがありましたら聞かせていただければと思います。

市長

 全ての時間を見られたのは、女子アイスホッケーの試合だけだったものですから、若い女性が巧みにアイスホッケーを、あまり女子のアイスホッケーというのは、メジャーでは今ないというふうに思いますけれども、そんな中で新しい境地を開いていこうという、そのひたむきな姿というのは、非常に印象深く思ったところでもあります。

 カーリングは、これも時間の都合で韓国戦、第5エンドぐらいまでしか見ることができませんでしたので、その段階では3対2ぐらいだったか、いいところまでいっていたのですが、後で負けてしまって悔しい思いをいたしました。やはり、小野寺佳歩選手がインフルエンザで欠場ということになりましたので、吉田知那美選手がセカンドについて、慣れないメンバー構成といいますか、役割分担の中での懸命に闘う姿というのは、やはり、印象深く残っているところであります。

 リュージュは、瞬間で見るだけですので、よく分からなかったのですけれども、あれは、あんな危ないことをやる勇気をたたえたいと思いますし、ゆっくり観戦というわけではありませんでしたけれども、すごいなということを実感してきたところでございます。

 ソチオリンピックに係る出張からの帰国報告について(5)

日刊スポーツ

 オリンピックの関係ですけれども、招致の準備がこれから始まるという捉え方で考えると、開催年の目標設定というのはどういうふうに考えておられますか。

市長

 これは、これから市民の意思が本当にあるかどうかという、負担と効果、それをのみ込むだけの情熱が市民にあるかということを諮った上でないと申し上げられないというふうに思います。もちろん、国際的な大会でありますので、さまざまな国が自分の国で、あるいは、自分の都市でということがあろうと思いますし、今までの例から見ますと、さまざまな条件によって、アジア地区なり、ヨーロッパなり、北米なりという形で巡り合わせというのもあるでしょうから、必然的にそういったものに制約されると思いますけれども、そういう情勢の中で、もし頑張ると、札幌市民に負担はあるけれども、頑張るぞということになれば、その段階でさまざまな目標設定というものをさせていただきたい、こんなふうに思います。

日刊スポーツ

 あと、競技施設をいくつかご覧になっていて、現状の札幌の施設と考えて、最低でも2017年の冬季アジア大会に向けて課題となる施設というのはどのように考えていらっしゃいますか。

市長

 例えば、女子アイスホッケーなどは、アジア大会の時にどうなるか分かりませんけれども、男子アイスホッケーと別々につくっているのですね、ソチの場合は。どうしてそういうふうになったのか、同じ規格であろうはずのものが2つあるのかと思ったのですけれども、何かすごくオリンピックの場合は日程が込んでいて、2つないとやっていけないということだったようです。アジア大会でそれがそうなるかどうかについては、まだ検証してみなければ分かりませんけれども、もしオリンピックと同じということであれば、2つのアイスホッケー場が必要だということになりますので、仮設になるのか、いろいろな可能性を検討しなければならないだろうと思います。

日刊スポーツ

 細かいところですみませんけれども、リュージュとかボブスレーとか、その辺りについてはどうでしょうか。

市長

 (どちらも2017年冬季アジア札幌大会の種目ではありませんが)なかなか大変な設備ですね。藤野に今、短いものではありますけれども、残されておりますけれども、それがどういうふうに従前の使ったものに戻すことができるかどうかというようなことだとか、氷を張りつけるのか、アイシングというかパイプでやるのか、いろいろなことをこれから場所と、それから、全く新しいものをつくるほうが安上がりなのか、いろいろなことを考えていかなければいけないというふうに思います。手稲のボブスレーは廃止になっておりますし、そこら辺もいろいろ検討しなければいけないと思います。

 ソチオリンピックに係る出張からの帰国報告について(6)

共同通信

 五輪の関係で伺いたいのですけれども、来年度から1000万円の調査費用を計上したいということですが、調査をするには、ある程度、五輪をどういったイメージで行うかというようなものがないと、なかなか経費なんかの調査ができないと思いますが、その点、五輪は各地によってコンセプトが毎回ありますけれども、どんなコンセプトをイメージされていらっしゃるのでしょうか。

市長

 それは、オリンピック自体の持つ内外的な魅力というものを十分に発揮するとか、スポーツの栄光とか、先ほど申し上げました、人間の能力を最大限に発揮する場としてふさわしい舞台を設定するということなのでしょうけれども、札幌市がもちろん考えなければならないのは、1972年の時もそうでしたけれども、まちづくりに、ハード設備につきましては、その後どう活用することができるのかということが大きな課題になってくるというふうに思います。冬だけの設備にするのか、夏もそれが転用可能なものにするのか、それがまち全体の中でどこに何があるべきなのかというようなことをしっかり検証、考えながら進めていかなければならないと思います。

共同通信

 例えば、前回、夏の五輪のロンドンでコンパクトシティーという形でやったと思うのですけれども、そういったもうちょっと具体的な、札幌市として、例えばエコに非常に力を入れるとか、ロンドンのようなコンパクトシティーを目指すとか、そういったコンセプトはいかがですか。

市長

 これも、例えば、スキーの滑降などは、恵庭岳を木をたくさん切って従前使って、(今は)何とか復元をいたしましたけれども、そういうような札幌単体でできることなのかどうなのかということも含めて、いろいろな課題があるというふうに思います。そういうことも含めて、オリンピックのイメージもまた詰めていかなければいけない、そんなふうに思います。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

 

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