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更新日:2011年8月31日

平成23年度第6回定例市長記者会見記録

日時

2011年7月25日(月曜日)14時00分~

場所 記者会見室
記者数 15人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

発表内容

新たな路面電車のデザイン等の検討について

 札幌市では、ご承知のように、路面電車の活用に向けた具体的な検討を進めているところでありますけれども、今年度から、高齢者や障がいのある方々も利用しやすい新型の低床車両の導入に向けたデザインの検討を実施するということにいたしております。

 路面電車は、都心の回遊性を高めて、まちの活性化を促すということのほかにも、デザイン性の優れた車両、あるいは電車停留場ですね、こういったものが非常に通りの個性といったものを演出するなど、魅力のあるまちづくりにも大きく貢献するものであるということは、これは世界の路面電車を使ってまちづくりをしている国々を見ても、そういうことが言えるというふうに思います。

 そこで、このたび、車両や電停のみならず、案内サイン、あるいは路面電車の活用策、利用促進に向けたPR方法など、ソフト面も含めたトータルデザインとして、この路面電車のデザインといったことの検討を進めていくことにしたところでございます。

 検討に当たりましては、札幌市やデザイナー、アドバイザーを構成メンバーとして、9月ごろに立ち上げを予定しております検討会議といったもので検討を始めることにいたします。今年度中には、コンセプトやデザインイメージといったものを作成する予定でありまして、デザイナーについては公募を予定しているところであります。詳細は、8月にホームページでお知らせをすることにしているところでありまして、独創力があって、そして、札幌の魅力というものを表現できる、熱意ある方々にぜひ応募していただきたい、このように考えております。

 なお、検討会議での参考にさせていただくために、あしたから、市民の皆さん方からも広く車両や電停あるいはサインなどのイメージといったもののアイデアを募集することにしております。自由な発想で大いに理想の路面電車像とでも言うべきでありましょうか、そういったものを語り、そして、描いていただきたい、このように思います。

 誰もが利用しやすく、市民に愛される、札幌にふさわしい魅力的な路面電車の誕生に向けまして、多くの市民の皆さん方からアイデアをいただきたいと、このように考えておりますので、報道機関の皆さま方にもぜひご協力をいただきたいと、このように思います。

「札幌市特別職報酬等審議会」の開催について

 市長、副市長の給料、そして、市議会議員の報酬などについて審議をしていただく「札幌市特別職報酬等審議会」を、8月25日に第1回を開催することといたしましたので、ご案内をさせていただきます。

 今回、審議会を開催するのは、平成21年に開催されました審議会、これは17年ぶりということでありましたけれども、その審議会で定期的に開催するようにという意見が付されていたこともございまして、そのことに基づくものでもあります。

 また、私自身も、議会における答弁等でも申し上げておりましたけれども、さまざまな社会経済情勢から見て、定期的に、例えば4年任期でございますので、任期の始まる時に、当該任期における適正な報酬とはいかがなものかといったことについて審議をしていただきたいというふうな見解でおりましたことから、現在の給料の額が適切かどうかということを審議していただく必要があると、このように考えた結果でございます。

 具体的に審議をしていただく内容でありますが、市長、副市長の給料や退職手当などの各種手当、議員の報酬についてでありまして、年明けごろには答申をいただく予定とさせていただいております。

 審議会の委員は、経済、経営あるいは学識経験者、マスコミなど、さまざまな分野から10人の皆さま方にお願いをしているところであります。私といたしましては、各委員の皆さんに、それぞれのお立場で、忌憚(きたん)のない意見というものを数多く出していただきたいというふうに思っておりますし、さまざまな観点から活発にご議論いただきたい、そんなことを期待しているところであります。

 なお、審議会は、前回の平成21年もそうでありましたけれども、すべてフルオープンということで、公開で行う予定でございます。審議内容につきましても、ホームページに掲載をさせていただきますので、報道機関の皆さん方はもとより、多くの市民の皆さま方にもご注目いただきたいと、こんなふうに考えているところでございます。

質疑応答

「なでしこジャパン」の熊谷紗希選手に対する市長特別表彰について

時事通信

 まず、「なでしこジャパン」の関係なのですけれども、あした、市長特別表彰をされるということで、表彰の理由をあらためてお伺いできればと思いますけれども、よろしくお願いします。

市長

 熊谷選手は、札幌で、中学生のころまで一生懸命サッカーで頑張ってこられたということでありまして、誰もがテレビでなでしこジャパンの活躍を見ながら興奮されたと思いますが、そのラストのポイントをPKで、あの緊張の中で落ち着いたプレーを見せていただいたことに本当に感動したところでありまして、市長特別表彰に値する、市民が称賛する、そういう思いをお伝えしたい、こんなふうに思っているところであります。

泊発電所3号機の営業運転再開に向けた動きについて

時事通信

 ありがとうございます。

 次に、原発の関係なのですけれども、4カ月間という異例の長さの調整運転が続いている(泊発電所)3号機の関係だったのですけれども、国からの指導を受けて、先々週に最終検査の申請に向け準備を始めるというようなことを北電さんが方針を固めたのですけれども、その後、北海道さんが政府の見解を待ちたいと言っているのですが、これはちょっと別なのですけれども、政府側としては、菅首相の意向がよく分からないとか、そういう形で答えが出ないというような、そういう宙ぶらりんな状況が続いているのですけれども、そのことに関連して、市長のお考えをお伺いできればと思うのですけれども。

市長

 これは、もちろん、各原発の直接的な責任者というのは各設置者であります電力事業者でありますけれども、その許認可といいますか、最終的な指導をしているのは、これは国の大きな政策の中で行っておりますし、その安全基準等についても国の基準に従って、それできちんとやれているかどうかということをチェックするということでやられているわけでありますので、国が、やはり早くですね、稼働中のものも含めて安全性というものが確認されるべきライン、あるいは手続きといったものをしっかり、統一的な見解を早く出さなければならないというふうに私は思っております。

 そんな意味で、北海道もかなり慎重に国に対して物言いをされ、道民の安全といったことを前面に発言をされているというふうに私は思いますので、道が質問をされているというそのこと自体については高い評価をしているところでありますし、国がそれに答え切れていないという現状については、大変憂いを持っているというふうにお答えをさせていただきたいと思います。

放射性セシウムに汚染された可能性のある牛肉の流通について

北海道新聞

 放射性セシウムに汚染された牛肉が流通されているという問題に関してなのですけれども、まず、そもそもなのですけれども、国が、食品の暫定規制値を1キロ当たり500ベクレルを下回れば安全だよというようなことを言っているのですけれども、市長は放射線とかにお詳しいので、この基準は妥当だとお考えになっているかどうかを伺いたいのです。

市長

 いろいろな考え方があると思いますけれども、自然放射線もあれば、エックス線など医療用の放射線もあれば、さまざまな契機でわれわれの人体が放射線を浴びなければならない状態があるわけでありますが、選択の余地なく降り掛かってくるようなそういうものについて、国が、ここまでは何とか我慢しなければならないねというふうな基準を決めること自体は、それはやむを得ないことだろうというふうに思います。ただ、それが500ベクレルがいいかどうかということについては、さまざまな科学的な検証と経験的な検証といったようなことで、今、そのように言っておられるのだろうと思います。ですから、それが本当にいいのか悪いのかということになれば、何もないのが一番いいというふうに私は思いますけれども、人類は、その起源から放射線との闘いで、ようやく地上に、水の中から生命は生まれてきたという、放射線が弱まるのを待ってこの世に出てきたという経過もあるわけでありますので、弱ければ弱いほどいいというのは、これは当然だというふうに思いますが、500ベクレルがいいか悪いかということについては、私自身が今見解を述べることはできないというふうに申し上げたいと思います。

北海道新聞

 それに関連してなのですけれども、札幌市保健所も道の保健所も肉を調べているわけです。その検査結果で、店名を公表するかどうかが相当揺れているというか、全国でも、検査結果に関係なく全部公表するところもあれば、一切公表しない、店は別に悪いところではないというところもあります。店名を公表するかどうかについての市長のお考えを伺いたいのです。

市長

 これは非常に難しい選択だというふうに思います。

 ペナルティーというような意味合いで保健所等が行政として公表というようなことが行われておりますけれども、今回の場合は、販売業者に過失があるわけでもなく、というふうな配慮から、躊躇(ちゅうちょ)するというふうな対応だったというふうに思います。それともう1つは、消費者の皆さん方の心配といいますか、できるだけそういう汚染されたものは食べたくない、消費したくない、そのお気持ちとどうバランスを取るかという問題だろうというふうに思います。

 ただ、情報というのは隠せば隠すほど心配が増幅するというのもこれまた1つ事実だろうと私は思います。そういう意味では、私は、ご心配されておられる市民が多いというようなこともございますので、公表するという方向で検討させていただきたい、そんなふうに思います。

北海道新聞

 先週、イトーヨーカドーが札幌市内2店で販売したと発表したのですけれども、その前日には保健所は、店名は公表できないけれども、2店で販売していましたよと。そのヨーカドーの発表をもって僕らが取材に行って、「保健所さん、これはヨーカドーさんが認めていますけれども、ヨーカドーの肉ですか」と聞いても、一切お答えできないと。市長のさっきのお話だと、やっぱり、こういう対応はちょっとまずいというような考え方でしょうか。

市長

 それは、いろいろな考えがあって、どちらがいいかというのは直ちには言えないというふうに思いますけれども、今、ほかの自治体でも、これは北海道でもまだ公表されているところはないわけですね。そういう意味合いにおいては、自主的な判断でということを、500ベクレル以下のほとんど影響がないと思われるものについてはあえて発表しなくてもいいのではないか、というふうなお考えというのはそれなりの理由があるだろうというふうに思いますけれども、私は、それも含めてやはり知ることが市民にとって、あるいは消費者にとって大事だということが今言われているのではないか、こんなふうに思いますので、その方向で検討したいという、申し上げた答えになるわけであります。

「札幌市特別職報酬等審議会」の開催について

北海道新聞

 報酬等審議会についてお伺いしたいのですけれども、市議、市長、副市長以外にも行政委員、教育委員会とか、選管とかがあると思うのですが、そちらを含めなかった理由と、議員の報酬には、政調費も一体になっていると思うのですけれども、政調費の議論はされないのかどうか。この2つをお伺いします。

市長

 まず、政務調査費でありますけれども、これは現在、議員さんの間で、議員活動の実態等々を検討されて、それで、今どうするのかという議論の過程でありますので、まずは、議員の皆さん方の議論に委ねたいというのが1つであります。

 他の行政委員につきましては、既に今、最高裁に掛かっております選挙管理委員会の委員につきましては、高裁判決までの判断ではありますけれども、札幌市としても見直したほうがよろしいという判断で、既に日当制ということに切り替えさせていただいたところであります。

 ほかの行政委員につきましても、これはまだ地裁、高裁レベルでありますけれども、継続中の自治体がたくさんございまして、私は、1つの裁判の傾向をその中でつかみながら、また実態についてはそれなりにわれわれも検討しながら、今後、継続的に検討させていただきたい、こんなふうに考えているところです。

北海道新聞

 例えば、前回、選管(の委員の報酬)を日割りにしましたけれども、ああいうような裁判が、方向が出てくれば、ほかの委員にもああいうようなケースがあり得るということですか。

市長

 当然あり得ることだというふうに思います。

北海道被爆者協会会長による白石区内の小学校での講話について

北海道新聞

 北海道被爆者協会の越智会長が8月に白石の小学校で講話をすることになったそうですけれども、それに関連してですね、白石区役所が原爆と原発事故は区別して話してくださいとおっしゃったという記事がうちで出ていたのですけれども、あの件に関して、市長、何かお考えがあれば伺いたいのですけれども。

市長

 実際に福島原子力発電所の周辺で放射線被害についてご心配で避難をされてきているお子さんが在籍をしている学校でのお話というふうにお伺いしておりますので、行政としては、子どもたちの健やかな成長発展の中で、いずれはきちんと自分で判断していく状況が出てくるように教育の機会を提供しなければならないと思っておりますけれども、現に、そういう状況の中で心配する向きもあるということを行政が意見として申し上げることについては、それはそんなにおかしなことではないというふうに思います。

 よく言われる「行政の教育に対する介入」ということは、これは権力的介入ということが非難されることでありまして、意見として情報交換をする、そういう子どもがおりますよと、ですから、そこは不安がいたずらに増強しないように、あるいはいじめの対象になったりすることがないように、そのことにご配慮くださいということについては、全く権力的な、要するに、権力的なというのは、「あなた、そういうことをしゃべっちゃったら、もう二度と頼みませんよ」とか、そういうふうな性質のものでは全然ないというふうに私は考えておりますので、いわゆる行政の支配介入というレベルでの話ではないというふうに考えております。

 担当者から確認をさせていただいたようでありますけれども、越智さんとしては、記事については本意ではないというふうにお答えになっていると私どもはお聞きしているところであります。そこは見解が違うかもわかりませんけれどもね。

市長の夏休みについて

北海道新聞

 すみません、もう1つ、次の会見が8月上旬にあるかどうか分からないので。

 夏休みはどうされるのでしょうか。

市長

 道内観光の振興のために、今まで行けなかった所に少し旅行を、何日間かしたいなというふうには思っておりますが、あとは勉強です。

北海道新聞

 取れそうなのですか、日程的に。

市長

 取れます。ただ、私は、前も申し上げましたけれども、市長の休暇というのは常にオンコールで、いつでも呼び出しを受けるという状況でありますので、丸々安心して休めるというわけでは決してありませんけれども、お盆周辺には、市民の皆さん方も、緊急なことがない限り通常はお休みになりますので、それに合わせてというふうに考えております。

大規模太陽光発電所(メガソーラー)の誘致について

北海道建設新聞

 メガソーラーに関してですが、ソフトバンクに続いて、さらに(他社の誘致にも)手を挙げられたわけですけれども、その目的とですね、それから、誘致に向けた札幌のアピールポイント、それから、27日の協議会に向けた思いなどをちょっといただければと思います。

市長

 ソフトバンクが提唱されて、知事会は既に自然エネルギー利用促進に向けた協議会をつくられて活動を開始されておりますが、同じ趣旨で政令市19市に呼び掛けがございまして、今のところ、27日は11市が参加するということで会議が持たれます。これは、私は、大変いい、原発の問題も含めて、自然エネルギー、代替エネルギーというものを自治体としてしっかり考えていく、取り組んでいくという姿勢、あるいは連携、あるいは情報交換をしっかりやれるということは歓迎すべきことだというふうに考えますので、その目的に賛同して参加をするつもりでございます。

 また、三井物産株式会社なり国際航業グループなりが北海道にメガソーラーポイントを造りたいと、こういうことをソフトバンクに続いて公表されていることについては、私は、大変素晴らしいことだというふうに思いますので、どの社であっても、私ども札幌市を活用していただくというようなことになれば大変ありがたい、こんなふうに思っているところであります。

 また、札幌市のアピールポイントは、これはやはり、電気というのは、ご承知のように、遠くで発電すると送電ロスというものがございますので、このまちに近い場所で発電をすることがとても大事だということと、それから、消費者の自然エネルギーに対する教育、あるいは広報、こういったことにも、多くの皆さん方の目に触れる施設であるということが大変重要であり、あるいは、環境教育というふうな意味合いにおいてもとても大事な機能を持っているというふうに思いますので、札幌に造っていただけるということは、北海道の3分の1の方が身近にソーラーエネルギーを感じ取ることができるという、そんな意味合いにおいては非常に重要だというふうに考えます。19の政令市がありますけれども、こんなにたくさんの人が身近に自然を感じることができる場所として、札幌というのは非常に適しているところである、こんなふうに思っておりますので、これはアピールポイントになるだろう、こんなふうに思っているところであります。

(以上)

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

 

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