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更新日:2011年3月2日

平成22年度第9回定例市長記者会見記録

日時 2010年9月10日(金曜日)14時00分~
場所 記者会見室
記者数 18人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

《配布資料》

発表内容

中国・瀋陽市および上海市からの帰国報告と瀋陽市訪問団の来札について

 8月29日から9月4日まで、中国の瀋陽市と上海市を訪問してまいりました。主な事柄につきまして、ご報告を申し上げたいというふうに思います。

 まず、瀋陽市についてでございますけれども、8月30日、札幌・瀋陽の友好都市提携30周年を記念いたしました式典が瀋陽市において開催をされました。札幌市からの訪問団、そして瀋陽市関係者、総勢300人余りが参加をいたしまして、この記念すべき節目というものを盛大にお祝いするということができたところであります。

 また、この式典を前にいたしまして、瀋陽市政府を表敬訪問いたしまして、その際に中国共産党瀋陽市委員会の曾維(ソ・イ)書記らと会見をさせていただきました。

 その中で、曾維書記からは、今後の札幌市と瀋陽市の経済交流に期待をしたいという旨の発言がございました。両市の経済交流促進に向けまして、瀋陽には「札幌通り」、札幌には「瀋陽通り」というふうな街の名前を通りの名前に付けて、お互いに両市の名前を認知させるというような努力をしてみてはどうかと、こんな提案を頂いたところでございます。これに対し私からは、札幌のまちに瀋陽の魅力を発信する場所ができれば、大変結構なことだというふうに思うということ、それから両市の相互交流ということの促進に役立つというふうに賛意を表明させていただいたところであります。

 その日は、このほかに、「北東アジア発展フォーラム」というものが開催をされまして、札幌市が北東アジアの各都市と連携をして進めております、経済あるいは環境分野の取り組みについて、私から15分ほどのスピーチをさせていただきましたほか、道内の企業が自社の技術やノウハウをプレゼンテーションいたします「経済フォーラム」というものが開催されまして、日本からも経済人六十数人が参加をしておりましたので、その主催者を代表いたしまして、あいさつをさせていただいたところでございます。

 翌31日には、瀋陽の伊勢丹百貨店がございますが、そこの特設会場で、大勢の瀋陽市民を前にいたしまして、瀋陽市民の北海道観光の促進といったことを目指し、瀋陽市と札幌市の旅行会社間で人材交流をしようという調印式が行われましたので、それに私が立ち会いをさせていただいたということでございます。

 その後、さまざまなイベントがございましたけれども、瀋陽市の曾維書記と私、それから北海道銀行の堰八(せきはち)頭取等含めまして、市民と共にYOSAKOIを踊るというようなこともさせていただいたところでもございます。

 また、在瀋陽日本国総領事館等に大変お世話をいただきまして、日本の地方自治体を中国瀋陽市に紹介する常設展示場が開設をされました。「プラットフォーム」というふうに言っておりますが、これのグランドオープンに出席をいたしまして、日本の地方自治体を代表いたしまして、私からあいさつをさせていただいたところでございます。約20の自治体が、今、展示スペースを設けまして観光案内等が行われているわけでありますが、札幌が何よりも瀋陽市にとっては非常に大事なパートナーというふうに考えていただいているようでございまして、札幌のスペースが一番いい場所に、大きなスペースを取って展示をしていただいているということを大変ありがたく思っているところであります。瀋陽市等の関係自治体の札幌に対する思いといったものが非常に熱く表れた1つの事象ではないかなと、こんなふうに思っているところであります。

 9月1日には、瀋陽市の最終日になりますけれども、札幌・瀋陽友好都市提携30周年を記念いたしまして、瀋陽市植物園の中で、札幌からの訪問団や瀋陽市政府関係者など約100人と共に、札幌市の木でございますライラックの苗木30本を植樹するということもしてまいりました。

 今回の訪問では、これまでの教育・文化あるいはスポーツ等々、市民同士の交流が盛んに行われてきたわけでありますが、それに加えまして、特に経済交流に力を注いできたところでありますが、この30周年という歴史を踏まえながら、今後、両市のさらなる経済発展、経済交流といったものが実を成すというようなことを期待していきたい、こんなふうに考えてきたところでございます。

 出張の後半は、瀋陽市から上海市に移動いたしまして、道内自治体や企業、団体の方々と共に、精力的に上海万博を契機に北海道のプロモーション活動を行ってまいりました。

 9月3日に開催されました上海万博「北海道の日」のオープニングセレモニーへの参加はもちろんのことでありますが、上海市政府関係者との意見交換や、上海市内の旅行会社やメディアなどを対象といたしますプロモーションを通しまして、北海道、札幌の魅力を存分にお伝えさせていただいたところであります。

 特に地元のメディアの皆さん方にお集まりをいただきまして、昼12時から1時まで1時間ほど、日本の料理といいますか、食材、特に北海道の食材を用いた昼ご飯を一緒に食べさせていただきながら、北海道観光振興機構の坂本会長、そして知事と私の3人で、日刊新聞3社、週刊新聞4社、雑誌社、テレビ局など、合計11社の記者の皆さん方と会食をさせていただきながら、北海道の魅力、札幌の魅力といったものを十分に個別にお話をさせていただいたところであります。

 これらの日刊紙、週刊紙等の発行部数でありますが、テレビは別にいたしまして、日刊紙は(3紙で)131万部、週刊新聞は4紙で202万部だそうであります。これら合わせまして、300万人ぐらいの読者を得るメディアとお話をさせていただきましたので、上海市の人口が1800万人だそうでありますので、その相当数をカバーする活字メディアの記者の皆さん方に北海道の魅力といったものを感じ取っていただき、また、それがいつの日か活字として、あるいは写真として、北海道の情報が上海の皆さん方に提供されていくものと、このように期待をしているところであります。

 もちろん、このほかに雑誌社、テレビ局なども多数参加をしていただいておりますので、そういういいきっかけに、厚いといいますか、中身の濃いコミュニケーションを取れたように、私のほうでは期待をしているところでございます。

 上海万博では、「札幌・ジュニア・ジャズスクール」の子どもたち18人のバンドでございますが、この演奏や道内各地の郷土芸能などで非常に会場が盛り上がっておりまして、今後、中国とは、観光、そして経済に加えまして、こうした文化の面でも交流が盛んになっていくということを非常に期待しているところでございます。ジュニア・ジャズスクールのバンド演奏をやっておりましたら、来ておられました小さいお子さんが、自然にバンドの前に出てリズムを取って踊るというような光景も見られまして、非常に感銘深く見ていたところでございます。

 帰国報告は以上でございますが、来週の15、16日の両日にわたりまして、今度は瀋陽市から、曾維書記をはじめといたします訪問団を札幌市にお迎えすることになっておりますので、その概要を少しお話しさせていただきたいというふうに思います。

 現在、その準備を鋭意進めているところでありますけれども、9月15日には、これまでの交流に携わった、両市の関係団体や市民の皆さん方にも広く参加をいただきまして、30周年というものを記念する式典というものを執り行いたいと、こんなふうに思っております。

 また、今年6月に、瀋陽から寄贈されましたバラ、瀋陽市はバラが象徴する花というふうにされているようでありますので、これをちょうだいいたしました。このバラ30株でありますが、大通公園12丁目に植樹をしております。そして、そこを「瀋陽友好交流ゾーン」という形で造成をさせていただきましたので、その整備を完成したところを16日にその訪問団にご案内いたしまして、一緒に完成をお祝いしたいと、このように思っております。

 さらに、8月の瀋陽市訪問の際に記念植樹をさせていただいたお返しということで、今度は札幌芸術の森で、瀋陽市の訪問団の皆さんと桜の木6本を植樹していただく、そんな予定もしているところでございます。

 そのほか、訪問団、特に曾維書記から、札幌市のモエレ沼公園を見たい、あるいはKitaraの大ホールを視察したいと、このようなお申し出をちょうだいしておりますので、札幌を代表する施設でございますので、これらについてもご案内する計画を、今、立てているところでもございます。

 そのような心を込めたおもてなしでお迎えをしたいというふうに考えておりますので、報道機関の皆さまには、各種記念行事に足をお運びいただきまして、両市の交流の様子といったものも取材、報道していただければ大変ありがたい、このように考えているところでございます。

「元気カフェ」のオープンについて

 6月の記者会見でもご案内させていただきましたけれども、市役所の1階に開設をいたします「元気カフェ」が、いよいよ今月の21日に正式にオープンをすることになりましたので、そのご紹介をさせていただきたいと存じます。

 このカフェは、「市役所」という市民が多数訪れる空間を生かしまして、障がいのある方が接客等を通じまして、さまざまな方と交流することで、障がいに対する市民の理解促進につなげていきたいと、そんなことを狙いとして設けるものでございます。

 運営は、市内・近郊に5店舗のカフェを経営しております宮田屋珈琲にお願いをいたしております。知的障がいのある方の働く場を支援しております「ともに福祉会」のアドバイスを受けながら運営をするということになっているところでございます。

 気になりますメニューでありますけれども、宮田屋さん自慢のスペシャルブレンドコーヒー、これは300円だそうでありますが、このほかに、クッキーやパンなどの軽食を販売する予定でございます。将来的には、このクッキーやパンというのは、障がいのある方たちが作る「元気ショップ」等で販売をしているものを想定しているようでありますが、この「元気カフェ」に「元気ショップ」のアンテナショップとしての役割も持たせたいと考えているところであります。そういう意味で、「元気ショップ」で販売されております商品などを、今後提供していくということでございます。

 コーヒーがおいしいのはもちろんのことでありますが、何といってもこのお店の売りは、一生懸命働くスタッフの笑顔でございます。おいしいコーヒーとスタッフの笑顔で、ホットな感情といいますか、そしてお召し上がりになりながら彼らと共に生活をしていくという、地域社会における一員としての皆さん方の感情といったものも共有していただければ大変ありがたいなと、こんなふうに思っているところであります。そういう温かいカフェを目指していきたいと考えております。

 オープンを前にいたしまして、16日にお披露目会を開催させていただきます。実際に市民の皆さんにコーヒーを試飲していただくということと、札幌交響楽団のコンサートマスターでございます、大平まゆみさんにボランティアで記念演奏をしていただけるという予定でございます。

 また、その前日の15日には、報道機関の皆さま向けの説明会も、このカフェで予定をさせていただいております。

 札幌市では、障がいのある方が、持てる能力を十分に発揮いたしまして、地域の中で自立と社会参加の実現といったことを図れるように、さまざまな就労支援の取り組みを進めているところであります。このたびの「元気カフェ」も、その一環として実施しているものでありまして、「障がい者協働事業」というのが札幌市の事業名でありますが、これがこの「障がい者協働事業」の9例目ということになります。カフェといたしましては、「カフェ・ド・キバリヤ」、それから「ふらっと」に続き3店目ということになりますが、こちらも皆さん方にご愛用いただければと、このように思います。

 運営に手を挙げていただきました「宮田屋珈琲」をはじめ、これまで障がいのある方の就労支援にご協力いただきました皆さん方には、心から感謝を申し上げたいというふうに思っておりますし、今後とも、さまざまな皆さま方のご協力を頂きながら、障がい者雇用といったこと、あるいは社会参加を促進するために、さまざまな皆さん方のご協力をお願い申し上げたい、そしてメディアの皆さん方にもぜひ応援を頂きたいと、このように考えているところでございます。

「さっぽろオータムフェスト2010」の開催について

 「北海道・札幌の食」というものをテーマにいたしまして、札幌の秋をにぎわいで彩る「さっぽろオータムフェスト2010」の開催についてでございます。

 このイベントは、ご承知のように、道内各地から旬の食材やご当地グルメというものを取りそろえることで、道内各地のアンテナショップといったものを目指そうというふうに考えて企画をしたものでございます。北海道全体を活性化していきたい、それが札幌市の役割だという考え方から、このオータムフェストというものを企画し、多くの自治体の皆さん方からもご参加をいただいて、今回で3回目となりますけれども、9月17日からの17日間にわたりまして、大通公園を舞台に、それぞれの会場ごとにコンセプトを設けまして、道産食材を使用した料理や飲み物を提供させていただくというものでございます。

 昨年はシルバーウイークとも重なりまして、また、非常に好天に恵まれたということもございまして、当初80万人ほどの人出といったものを予定しておりましたけれども、それを大きく上回ります130万人のお客さまをお迎えすることができたと。大変盛況であったわけでありますが、ことしも、まずは「100万人」を目標に掲げております。できれば、昨年を超える多くの方にご来場いただきたいということを期待しているところでございます。

 大通西4丁目の会場では、本場ドイツのビールと北海道の地ビールを飲みながら、ドイツ料理や道産食材を使った料理を食べていただく「さっぽろPROST!(プロースト)」、「プロースト」というのは「乾杯」という意味でありますが、「PROSIT(プロージット)」とも言いますけれども、「さっぽろPROST!」というものが開催をされます。

 これは姉妹都市でありますミュンヘンで毎年開催をされております「オクトーバーフェスト」、ことしは9月18日から10月3日までだそうでありますが、これがことし200周年を迎えるということでありまして、これを記念して、この「さっぽろPROST!」、ドイツ料理、ドイツビールというものを食していただく会場を作ろうというものでございます。

 さらに、道内の高校10校が地元食材を活用した食品を企画・開発・販売をすると、こういう「チャレンジオータム」というものも開催することとしております。

 こういった新しい企画を用意しておりますので、ご注目をいただきたいと、このように思います。

 また、25、26の両日でありますが、この大通4丁目会場におきまして、長野県の松本市の観光地を紹介するパネルや特産品を展示してPRをするコーナーを設けることといたしております。

 ご承知のとおり、今月の6日、札幌市と松本市との間で観光・文化交流都市協定というものを締結させていただきました。これは松本市と札幌というのは、自然環境に恵まれているということ、文化・芸術に対する取り組みが非常に進んでいるということ、PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)、それから「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」、こういう大きな文化的な行事が行われているということ等々で観光、文化といったものの協定をし、お互いに刺激し合っていこうということで締結をさせていただいたものでありますが、この提携をした1つの各論といいますか、実践といたしまして、観光、あるいはパネルの展示をさせていただくということになっているところであります。

 サイトウ・キネン・フェスティバルの総監督であります小澤征爾さんとも6日の夜にお目にかかりまして、当初この協定の締結に立ち会っていただけるというふうなお話でありましたけれども、健康を害されているということがございまして、調印後、ごあいさつにお伺いいたしましたけれども、「札幌の文化・芸術、高く評価をしている。しっかり松本市と一緒に頑張っていただきたい」と、こんなお話もちょうだいいたしました。その応援団も来られるわけでありますので、大いに頑張っていきたいなと、こんなふうに思っているところであります。

 このイベントにおけます取り組みは、札幌市、松本市の最初の交流事業ということになりますが、今後、こういった動きが市民の交流にも広がり、経済や観光の発展につながっていくことを期待をしているところでございます。

 一方、大通8丁目の会場でありますが、毎年好評をいただいております「札幌大通ふるさと市場」が開催をされます。週替わりで100を超える市町村に自慢の特産品といったものを出展していただく予定でございます。これは毎日開催するということでございます。

 また、関連イベントといたしまして、23日の午後4時30分から大通6丁目会場で、私とフランス料理の第一人者でございます、北海道出身のシェフ、三國清三(みくにきよみ)さんと、それからフードジャーナリストの林美香子さんを交えまして、「今こそもっと!道産食材!!」というテーマで、北海道の「食」の魅力や可能性について語り合うイベントも開催をさせていただきます。

 私は、先日の道内中核都市6市の首長会議の席で、これまでは「食」については地産地消というものをいろいろな角度から提言をし、あるいはさまざまな方がおっしゃってまいりましたけれども、今後は「観光」についての地産地消ということも重要だという考えを提言させていただいたところであります。

 道内に在住されている方でも、ほかの自分の住んでいる以外の北海道の各都市に行ったことがないという方はたくさんおられるわけでありまして、意外と知らない、見ていない、地元の素晴らしさを知らないというようなことが多い実態を踏まえまして、このオータムフェストでおいしいものを食べたら、そこへぜひ行ってみようというふうなきっかけにもなっていただければ、とてもありがたいなというふうに思っております。域内交流といいますか、北海道人が北海道内を再発見していくということによって、北海道の経済や観光業が盛り上がっていくのではないかというような考え方からでございます。道内各都市の魅力といったものを「食」とともにみんなで発見をして、そして豊かな北海道をつくっていく、そんな機会になってほしいということを心から期待しているところでございます。

質疑内容

「民主党代表選挙について(1)」

読売新聞

 民主党の代表選に関して。

 きのう大通公園で両候補の演説ございましたけれども、補助金の一括交付金化など、地方主権にかかわるキーワードもいくつかございました。

 現時点で、民主党の代表、あと総理にどちらがふさわしいとお考えか、2人の政策の違いを踏まえた上で、上田市長のお考えをお聞かせください。

市長

 大変難しいご質問だというふうに思いますが、地方自治、地域主権ということを、民主党政権が確立した昨年の8月の選挙の際のマニフェストに書き込まれていたことでございますので、それの地方分権、地域主権の法律もまだ、三法というのでしょうか、仕上がっていないという状況でありますから、これはとにかく力を入れていただきたいというのが第1の希望でございます。両候補ともそのことは言っておられるというように思いますが、それぞれの軸足といいますか、あるいは重点の置き方について、言葉が少し違うようにも思いますが、どちらになっても、私としては本当に真剣に地方分権、地域主権といったことを進めていただけるように希望していきたいなと、こんなふうに思います。

 一括交付金については、さまざまどのレベルでおっしゃっているのか、非常に難しい、真意がなかなか伝わってこないところも確かにあるように思います。総論としてはもちろん一括交付金、地方の自由に使えるお金の使い方で交付をするべきだというふうに、これは誰もがそう思っているというふうに思いますけれども、今、実際にやっているのは国交省関係のお金の建設にまつわる資金についてでありますが、ほかの福祉予算だとか、そういったものを全部含めて、それで効率が良くなるかどうかということについては、これはまた別の問題だろうというふうに私は思いますので、そこら辺、議論がもう少し精密な形で行われないと、何とも申し上げられないということかなと、こんなふうに思います。

 いろいろこれから民主党の党員の皆さん方、あるいはサポーターの皆さん方の判断がなされるというふうに思いますが、私、自治体の長としては、どちらになっていただいても、とにかく地方自治体の実態をしっかり見つめていただいて、そして政策、当初お約束いただいたマニフェストを実現していただくために頑張っていただきたい、このように思います。

読売新聞

 ありがとうございます。

「民主党代表選挙について(2)」

北海道新聞

 お答えにくいかと思いますが、現時点で、どちらの政策に共感を覚えますか。

市長

 どちらもいいことを言っていらっしゃるんじゃないかなと思うんですね。ですから、なかなかこれ判断付かないんじゃないかなというふうに思いますが。

 いろいろな意味での期待の角度があろうかというふうに思いますので、なかなか申し上げにくいことではあるかなというふうに思いますね。

「HAC(北海道エアシステム)への支援に対する札幌市の考え方について(1)」

読売新聞

 HAC問題に関してです。

 先日、道議会の特別委員会のほうで、HACの事業計画について10月中に作成したいという答弁ございました。その件について市長のお考えをお聞かせください。

市長

 この事業計画、10月中にまとめていただくのは、大変結構なことだというふうに思います。いろんな要素があって遅れておられるというふうに思いますが、それが調わないと話が進まないということがございますので、ぜひ10月中にしっかりとしたものを作られるということであれば、それをお聞きした上で…。今、事務レベルでは週1回ずつ議論をさせていただいているということでありますけれども、肝心なところが、事業計画等が決まらなければ、今、議論になっております出資の問題等々について話が進まないというふうに思いますので、道議会で答弁されているのであれば、今後、それをしっかり実現、実行していただきたいと、こんなふうに思います。

「札幌に『瀋陽通り』をつくる提案について」

北海道新聞

 瀋陽の関係なのですけれども、市長あちらで、札幌に「瀋陽通り」をつくって、瀋陽には「札幌通り」をつくるというようなことで合意されたという記事があるんですけれども、市長がイメージされる、その「瀋陽通り」というのは、どのようなイメージで、具体的にどういうふうに進めていかれるのか教えてください。

市長

 合意をしたという記事ではなかったように思いますが。それはいい考えだというお話をしているレベルで、私も問題意識といたしましては、瀋陽が札幌市民にとって30年間も友好都市であるにかかわらず、すぱっと瀋陽を友好都市というふうになかなか挙げられないというところもあるのではないかというような思いもございまして、瀋陽の名前を浸透させていくということと同時に、その交流の実を上げていくためには、そのような方法というのは、有力な方法ではないかというふうに思うと。

 それから、これは私が瀋陽通りをつくると、ここだというふうなことは言えないと。それは、いろいろな商店街の皆さん方、あるいは地域住民の方々が主体的に、私の所がこういう形でやりたいというふうな機運が盛り上げることを期待をしているということでもありますので、そういう住民の主体的な活動というものが生まれることを私どもは希望したいというふうに思っているところでございます。それが、商店街の皆さま方も中国の方々がこれからたくさん観光においでになりますよね。そうしますと、自分たちの国の街の名前が付いた場所があるというようなことになれば、行ってみようというふうに思うだろうというふうに思いまして、かなりそのお仕事の上でもインセンティブといいますか、が働くのではないかと、いい方向が、プラスの要素になるのではないかなと、そんなことも思っておりますので、ぜひ、いろいろなお立場で市民の皆さん方に、あるいは商店街の皆さん方、お考えいただきたいなと、こんなふうに思っております。

「日本振興銀行が業務停止命令を受けたことについて」

NHK

 きょう金融庁が日本振興銀行に業務停止命令を出しまして、それで1000万円の元本の利息を超える部分については、保証されない可能性が出てきたのですけれども、これについての市長の受け止めと、もし札幌市で何か対応とか考えているのであれば、お話を聞かせてください。

市長

 私もあのニュースを見てびっくりしたのですけれども、あそこは何か定期預金しか扱わない銀行、特殊な、一般銀行とは違った、中小企業だけを相手にする、そういう銀行だというふうにお聞きしておりますので、しかも、中小企業の皆さん方がですね、1000万円以上の定額・定期預金を持っておられる企業はどの程度あるのかというようなことについて、詳しい情報を私は持ち合わせておりませんので、多分、道内の企業の皆さん方は、やはり道内の金融機関をほとんど相手にというか、取引先にされているのだろうというふうに思いますので、そんなに大きな影響はないんじゃないかということを希望、期待していると、その程度しかちょっと申し上げられないというふうに思います。

 実態が明らかになり、何らかの極めて深刻な影響があるということになれば、その時また議論させていただきたいと、こんなふうに思います。

「衆議院北海道第5区選出議員補欠選挙について」

北海道新聞

 5区がですね、補選の告示が近付いてきているのですけれども、候補の動きも相当活発化してきているのですが、市長ですね、候補の支援とかで、どうかかわっていくのかということについて、何か今の時点でお考えがあれば伺いたいのですけれども。

市長

 今のところ何もそんな具体的なお話はないので、積極的に私のほうからどうこうするというわけにはいきませんけれども、従来の選挙のときと同じように、ご要望があれば、その時点で私の考え方と照らし合わせて、公務をまず優先させていただきながら行動を決めていきたいと、こんなふうに思います。

「HAC(北海道エアシステム)への支援に対する札幌市の考え方について(2)」

北海道新聞

 HACの関係なんですけれども、中核都市の会議で、関係市が協議する場を道に求めていくというお話があって、知事のほうも会見で確か前向きな発言をされています。これの進ちょく状況どうなっているかというのを教えてください。

市長

 (8月)26日でしたか、首長会議を開いた際に、そういう議論になったことを次の日、直ちに道のほうにお伝えをさせていただきました。それの対応として、それもいいというふうに知事の発言があったように思いますが、具体的な日にちは、その方向でということはお聞きしておりますけれども、具体的にいつやりましょうというふうな話は、まだお伺いしておりません。

 これもやはり事業計画がしっかり決まらないと、なかなか開いても自分のところにどういう影響があるのかというようなことが、前提条件としての事実が整わないと会議の実というのが上がらないだろうというふうに思いますので、そこら辺の、事業計画作成等の兼ね合いで日程も決まってくるだろうと、こんなふうに思います。

北海道新聞

 すみません。この会議のタイミングというのは、道と札幌市が合意する前なのか、それとも合意した後なのか、どちらが…。

市長

 それは合意の前提に、やはり各自治体のいろんな対応も含めて、やはり全体的に議論されるべきだと。ですから、札幌ともう話ができちゃって、それからという話ではないというふうに思いますが。

「HAC(北海道エアシステム)への支援に対する札幌市の考え方について(3)」

北海道新聞

 今の関連なんですけれども、肝心な、要は事業計画が出てくる前に、出資の額や比率は別として出資するということを、道との話し合いの中で市のほうが決断するということはあり得ないということでしょうか。というか、事業計画が出た上で判断をするという、日程的な順番としては、そういうことでよろしいでしょうか。

市長

 事業計画と同時に本拠地をどこに置くかという問題があります。そこが1つのポイントだというふうに思いますし、その上でどういう事業計画が組まれるかということになりますので、事業計画とそのどこにHACを集約するかどうかというのは、非常に密接不可分の問題だというふうに思いますのでね、同時並行的にそれは議論されるとは思いますけれども、札幌市の対応としては、千歳集約という話であれば、全然議論にはならないというふうに申し上げておりますので、そこのスタンスを決めていただいた上でというふうに考えていただきたいと思います。

北海道新聞

 ということは、事業計画が出る前であっても、道のほうが丘珠集約にするというふうに決断したならば、札幌市が出資するということを決めるということは十分にあり得るということですか。

市長

 出資そのものについては、それは前向きに私ども考えておりますので、そこはそういう評価もよろしいのかなというふうに思います。

「民間の調査で札幌市が全国で最も『魅力的な街』と評価されたことについて」

北海道新聞

 民間の調査でですね、地域ブランド調査で、住みやすい街にですね、札幌市が何か1位に返り咲いたという報道がありました。これについての感想を教えてください。

市長

 魅力的だとか、住みたいとか、認知度だとか、いろいろな項目がありますけれども、かなりの項目で1位にさせていただいているということは、大変私どもとしてはありがたいことだなというふうに思います。ただ、私たちは、全国の皆さん方から札幌市というものがそういう目で見ていただいているということの実態を、市民の暮らしやすさ、あるいは心の豊かさということで実践していくのが私たちの仕事でありますので、そのこととまたともにですね、多くの方々が実際に札幌においでになって、本当にそうだよなというふうな思いを持っていただけるようなまちづくりをしていきたいと、そんなふうに思っているところでございます。大変ありがたいことだというふうに思います。

「札幌市議会議員の公務に従事できない期間における報酬の取り扱いについて」

北海道新聞

 市議会議員の義卜先生がですね、この間、健康上の問題で辞職されました。1年半にわたってですね、議会に出てこれなかったというのにですね、議員の報酬を満額受け取っていたことに、市民のほうからですね、疑問、ちょっと問題じゃないかというような声が上がったり、あと、こういう場合は報酬自体をですね、減額するような仕組みがあるべきじゃないかというような声も聞こえてくるんですけれども、市長のお考えを伺えますでしょうか。

市長

 これは、ご本人が票を得て、1万人、2万人という市民の皆さん方から期待を得て当選をされた方でありますので、その出処進退についてはですね、これはご本人が決めるべきであるというのが基本だというふうに思います。ご病気になられても、早く復帰してその信任に応えたいという、必死に頑張ってこられたんだろうというふうに私は思いますので、結果論として、今、1年数カ月というふうなのはあるかもわかりませんが、それを翻って今回の事例について評価を加えるのは、あまりいいことではないんじゃないかなというふうに思います。

 ただ、制度として、公務に従事することができないというようなことがあった場合にどうしたらいいかというふうなことについて議論することは、これは差し支えないだろうと、こんなふうに私は思いますので、議会の先生方とも意見交換させていただきながら、そのことについて、合理的な制度が何かということについては議論させていただきたいなと、こんなふうに思います。

「地下鉄駅コンコースにおける『ビッグイシュー』の販売について」

北方ジャーナル

 「ビッグイシュー」という雑誌がありまして、ご存じかと思うんですけれども、ホームレスの方が路上で販売して、その売り上げをためて、自立、社会復帰につなげるという目的で出ている雑誌で、札幌でも3年前から販売が始まって、ちょっとほかの都市にない特徴として、冬の間ですね、地下街で販売ブースを設けて、そこで売ってもいいという取り組みがあって、世界的にも珍しいというか、唯一だと思うんですが、これちょっとまだ正式発表されていないんですけど、道外の自治体で政令市なんですが、10月1日から、札幌のケースに倣って、地下ブースの販売は認めるということを決めたところがありまして、ただ、そこではですね、冬だけではなくて通年での販売を認めているんですけれども、札幌でそういうことを認める可能性というのはあるでしょうか。

市長

 私が一番最初にご相談受けた時に、やはり凍死者が出ては困るという北海道の特性から言いましてですね、これは人道的な配慮をしなきゃいけないということと、雑誌の販売をするという手段、方法等について、札幌市の基準といいますか、基準と言ったらおかしいんですけれども、指導を守っていただけるというふうなことであれば、特例としてお認めしましょうという形で、冬期間許可をさせていただいたところであります。それを通年でというふうなことになりますと、また違う要素、ほかの雑誌はどうなのかとかいうふうな話にもなりますので、これは少しまた別の問題として考えさせていただきたいと。今、初めてその話聞きましたので。

北方ジャーナル

 今のところは、そうしたら難しい…。

市長

 今、考えていないということです。

北方ジャーナル

 分かりました。

市長

 ご相談もいただいておりませんので。

「自殺予防に関する取り組みについて」

フリーランス

 きょうから自殺予防週間だと思うんですが、札幌市のちょっとホームページを見ても、その1週間の取り組みがちょっと分かりづらかったので、どういったことをされる予定かというのと、あと3月に自殺総合対策行動計画を出されていまして、まだ半年しかたっていませんが、手応えのようなものがありましたら、お聞かせいただきたいと思います。

市長

 なかなか手応えといってもですね、これは非常に難しいというふうに思います。やはり相談ということが一番大事なことだろうというふうにも思いますし、やはり決め手になるのは、本当はまちづくりだと思うんですよね。人が孤立しない、そういう温かい地域社会をつくっていくということが一番大事だと私は思っておりますので、イベントとして何かやるかというふうなことも、それは市民の皆さん方に関心を持っていただくという意味合いで大切でありますけれども、もっと大事なのは、まちづくりだというふうに私は思っております。非常に地味な活動になるとも思いますけれども、非常に疎遠な地域社会といったことが自殺を抑止できない最大の理由だろうというふうに思いますので、そのように、あらゆる場面で考えていければと、こんなふうにも思っているところでございます。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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