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更新日:2011年3月4日

平成22年度第6回定例市長記者会見記録

日時 2010年7月15日(木曜日)14時00分~
場所 記者会見室
記者数 14人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

発表内容

「かんきょう元気通信バージョン2」の送付について

 私、「環境首都・札幌」宣言をして、子どもたちにも、「札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例」もございますし、環境運動の主体になっていただきたいと、こんな思いから、教育委員会にご相談申し上げまして、市内の児童生徒の皆さんに環境を守る大切さを知ってもらい、自らその環境行動に取り組んでいただきたい、こんなことを、市内に各小・中学校300校余りございますけれども、私のメッセージを手紙にまとめた「かんきょう元気通信」といったものを、学校ごとに児童会あるいは生徒会あてに送付をさせていただいたところであります。

 このメッセージに対しまして、「節水やごみの分別などのエコロジー活動に取り組んでいる」その事例報告、あるいは「校内放送で環境クイズを出して、みんなでエコ活動を広めたい」など、約400通、ほとんどの学校の児童会、生徒会からたくさんの返事をちょうだいして、子どもたちが一生懸命環境運動に取り組むということのきっかけにさせていただいているところでございます。

 私は非常にこの成果があったというふうに思っておりますけれども、よりそれを活発化しようということで、配布先を学校単位の児童会、生徒会ということから、各クラス単位に拡大をしていこうということで、そのことによって、より身近に環境行動に子どもたちに取り組んでもらえる、そんな思いを込めてクラス単位に拡大していこうというふうに考えております。

 そして、それも手紙ということよりも、多分写真などを入れて工夫をすることによって、イメージをよりしっかりつくっていただけるのではないかということで、写真入りのポストカード方式に変更をして、今日中に多分届くような手配にしているところであります。いろいろな話し合いを友達同士でしながら、夏休みに向けて家庭で、あるいは学級単位でいろいろな取り組みをしていく、そんな機会にしていただきたい、こんなふうに思っているところであります。

 札幌市内には非常に環境活動にしっかり取り組んでいる学校がたくさんございまして、例えば今年度、「緑の環境デザイン賞」ということで、国土交通大臣賞を受賞いたしました駒岡小学校の「屋上緑化プラン」といったようなものもございます。これは、あした私も視察をしてまいりますけれども、過日、子どもたちから私も報告を受けましたが、全国的な規模で評価をされている、そういう学校もございます。あるいは「かんきょうみらいカップ」とか「さっぽろこども環境コンテスト」など、環境教育といったことにしっかり今後も取り組んでいきたいなと、こんなふうに考えておりますので、メディアの皆さん方も子どもたちの活動に少し目を向けていただきまして、励ましていただければ大変ありがたいと、こんなふうに思っているところであります。

「新ごみルール」スタート後1年が経過して

 「新ごみルール」をスタートいたしまして1年がちょうど経過いたしましたので、その成果あるいは課題といったことについて、少しくご報告を申し上げたいというふうに思います。

 成果として、まず、これは何度も途中経過でも申し上げておりますけれども、家庭から排出をされます廃棄ごみの減量といったことに、かなりの程度成功しているということを掲げることができると思います。

 前年度同時期、1年間を比較いたしますと、「燃やせるごみ」が36%の減、「燃やせないごみ」が74%減というふうになりました。廃棄ごみ全体で41%の減量となったということを、まずもって報告をしたいというふうに思います。

 これを1人1日当たりのごみ排出量に換算をいたしますと、1日当たり388グラムということになります。これは、平成29年度までに400グラムを目標にしようというふうに考えておりましたことからいいますと、たった1年でそれを下回るという成果が表れたということでございます。

 もう1つは、「資源物の収集量の増加」ということがございます。新たな選別方法によりまして、「びん・缶・ペットボトル」が15%増、「容器包装プラスチック」が30%増、「枝・葉・草」あるいは「雑がみ」と合わせますと、これは2倍以上のリサイクルをしていく資源ごみの収集量になったということでございます。

 これら廃棄ごみの減量や資源物の収集量の増というのは、ひとえに市民1人1人の理解、協力によるものでございます。あらためて市民の皆さん方に、ご協力に対して感謝を申し上げたい。そして、この運動を支えていただいたのは、やはりメディアの皆さん方のご協力なしにはあり得なかったと、このようにも考えておりますので、皆さん方にも本当に感謝を申し上げたい、このように思います。

 その一方で、この1年間で課題もだんだん明らかになってきております。これを解決するためにさまざまな取り組みを現在も行っているところでありますが、まずは「雑がみへの主要古紙の混入」でございます。

 市民の皆さんのご協力によりまして雑がみの製紙原料へのリサイクル率というものは、平成21年度では約6割ということでございましたけれども、ことしの4月以降現在までの間、その6割から7割へ高めることができてございます。さらに、リサイクル率を向上させるためには、この「集団資源回収の拡充」といったことが必要だというふうに考えておりますし、その意味で段ボールを回収する業者に支払う奨励金といったものを、この7月回収分から、1キログラム当たり1円でありましたけれども、これを4円に増額をしたところであります。

 しかしながら、それでも雑がみへの主要古紙の混入を避けられないということも事実でありますことから、選別精度といったものを向上させるということのために、秋ごろをめどに、休止をしておりました篠路清掃工場の一部を活用いたしまして、雑がみ選別処理ラインの整備に着手することとしております。

 さらに、安定した処理体制を構築するために、新たな選別センターの整備に向けた調査も6月から開始をしたところでございます。

 また、「生ごみの減量」という課題もございます。先の会見でもご紹介いたしましたけれども、市民の皆さんに「生ごみ減量・水切り宣言」というものをしていただいておりまして、水切り器を配布をいたしまして、それを家庭で使っていただくという取り組みを現在実施しているところであります。1万世帯というものを目標にしているわけでありますが、現在のところ5月17日から7月9日までの間に宣言をしていただいた方が1万3,738人、世帯数でいいますと5,317世帯、目標の約半分ぐらいまでは達成をしているところでございます。

 加えて、生ごみの堆肥(たいひ)化を推進するために、セミナーを年に40回ほど開催する予定でございます。9日現在ではこれまでに11回開催をしておりまして、407人がこれに参加をしているところであります。

 さらに、収集日を間違えるというような方がまだ若干ございますので、「収集日カレンダー」についても、「もっと見やすく」というようなご要望もございますので、昨年秋にも1度文字を大きくするというような改良をいたしましたけれども、今回さらに見やすいデザインにするために、市立大学のデザイン学部に研究委託をいたしまして、大きな字で、しかもかなり分かりやすくということに重きを置いた新しいごみカレンダーを、10月からの分でございますけれども配布をさせていただいて、より分かりやすく、より徹底できるようにということで、これもご活用いただくように工夫もさせていただきたいというふうに考えているところであります。

 新ごみルールがスタートいたしまして1年、家庭から出される廃棄ごみの減量という大きな成果が出ておりまして、篠路清掃工場の廃止に向けて着実な一歩を踏み出すことができたというふうに考えております。

 市民の皆さま方に、本当に1人1人の力だということを感謝をもってご報告を申し上げたいというふうに思います。

 今後とも市民の皆さんと共に、今まで以上にごみの減量、リサイクルに取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、引き続きご理解とご協力をお願い申し上げたいと、このように思います。

ごみ埋立地を活用したエネルギーの地域内循環プロジェクト「札幌菜の花ものがたり」の実施について

 ごみ埋立地の新たな利活用策についてでございます。

 札幌市では、従前から、ごみ埋立地を公園などに活用しております。代表的な例はモエレ沼公園ということでありますが、埋め立て終了後、整備を行うためには、一定程度の安定をさせる期間が必要であります。その間、長期にわたりまして、何も利用していないという状況がこれまででございました。

 そこで、この埋立地を有効活用できないかと、こういうふうに考えまして、このたび新たなプロジェクトとしてスタートさせたのが、エネルギーの地域内循環を目指す「札幌菜の花ものがたり」というプロジェクトでございます。美しい名前でございますけれども、ちょっとお聞きいただきたいと思います。

 このプロジェクトでは、東米里処理場内の埋立地に菜の花を植えまして、そこから収穫をいたしました菜種で菜種油を精製いたします。この菜種油からBDF(バイオディーゼル燃料)を作りまして、埋立地で使っております機械の燃料として使用するほかに、せっけんやキャンドルを作ろうというものでございます。

 また、将来的にはミツバチの、これ菜の花から非常に良質な「みつ」が採れるということでありますので、ミツバチの巣箱を設置いたしまして、菜の花から「はちみつ」あるいは「みつろう」でキャンドルを作るなど、さらなる広がりも考えているところであります。

 埋立地に菜の花が咲き乱れるということで、景観の向上ということにも一役買ってもらおうということを期待しているところであります。ことしは既に開花が終わってしまったようでありますけれども、来年は皆さま方に本当にしっかり事前に公表させていただきまして、菜の花見物をしていただくというようなことも考えているところであります。

 この埋立地の土壌につきましては、道路工事で発生をしております土をリサイクルするほかに、堆肥(たいひ)・土壌改良剤といたしまして、市民の皆さん方に分別に協力をしていただいております「枝・葉・草」を資源化したものを使用する予定でございます。

 菜の花の花言葉の1つに「元気いっぱい」という意味があるそうであります。この「札幌菜の花ものがたり」を紡ぎまして、札幌のまちをさらに元気にしていきたい、こんなふうに考えておりますので、ご注目をいただければ大変ありがたいと、このように思っております。

韓国・大田(テジョン)広域市への出張について

 札幌市では、韓国・大田広域市との姉妹都市提携を目指しまして準備を現在進めているところであります。

 韓国の統一地方選挙がございまして、今月1日に大田市の新しい市長さんにヨム・ホンチョル氏が就任をされました。このことから、今月の25日から大田市を私が訪問させていただきまして、当選のお祝いを申し上げるとともに、今年中の姉妹都市提携に向けた覚書を取り交わす計画をしているところでございます。

 もともと大田市との交流でございますが、これはヨム市長、今回、市長に当選されましたが、このヨム市長さんが以前、市長に在任中でございますころに、私との間で、姉妹都市になろうかというお話し合いがございました。その後、2004年の2月には両市の経済交流に関する覚書ということを締結しておりますし、また私も大田市にお邪魔をいたしまして、交流を重ねてきた関係がございました。いよいよこの姉妹都市という形で、強くより一層高いレベルでといいますか、密度の高い交流関係といったものが築けるということを、大変喜ばしく、また感慨深く思っているところでございます。

 両市では、動物園あるいは国際交流機関、高校といった団体同士での連携も今後目指しているところでございます。このたびは円山動物園、札幌国際プラザ、そして札幌旭丘高校の関係者も同行いたしまして、それぞれの連携予定団体と今後の交流や提携について、確認を行う予定とさせていただいてございます。

 出張の成果につきましては、次回の会見で報告をさせていただきますので、その際、お楽しみにしていただきたいと、こんなふうに思っているところでございます。

質疑内容

「第22回参議院議員通常選挙の結果について」

北海道新聞

 1点目は参院選なんですけれども、選挙終わりまして、与党が大敗、野党が躍進という結果になりました。このことをどう受け止められるかということと、あと道選挙区では市長が応援されていた藤川さんが残念ながら落選されまして、新人2人が当選ということになりましたけれども、この受け止めと、当選された方へ何を期待されるのかというあたりをお願いします。

市長

 はい、ありがとうございます。

 参院選については、いろいろな感想ございますけれども、まず昨年8月の総選挙におきまして、これまでの過度な自由競争を促進するということで、格差社会あるいは貧困というようなことが本当に社会問題、国民の重大関心ということになりました。そういう政治から、生活を第一に考える、あるいは人を大事にするというふうなスローガンを抱えた政党へ、政権へ交代をするという、国民が選択をしたわけであります。

 それから約1年という経過の中で今回の通常選挙が行われたわけでありますが、その掲げた政権の選挙公約の実現がなかなか難しいという状況の中で、大きな理由として財源の問題があるわけでありますが、この財源論について、あるいは国家が抱えている負債といいますか、これをどうしたらいいかという本質的な議論が、やはり本格的な議論が整理されないまま選挙が行われたということについて、国民の不満が私はあるのではないかというふうに思っております。

 消費税という一言で、それを上げるか上げないか、賛成か反対かというふうな議論で選挙が行われるということが、少し乱暴な議論かなと私は思います。やはりそこは整理をして、本当に何をどのようにしていかなければならないのかということについて、国民の多くは本当に心配をしていると思うんですね。そのことについて、工程表、あるいはどういう手順で、何をどう考えるべきなのかという議論が、各政党によって明確な形で国民が分かりやすいように提起をされなかった、未整理の状況の中で選挙が行われたことについての不満というものが今回の結果になったのかなと、こんなふうに思うところであります。

 非常にそれは残念なことだと。もっと政党政治が成熟していかなければならないというふうに私は思いますので、ぜひ今後の各政党の国民に対する訴え掛けといったものが、単に誰が権力を取るかという、そういう政権、政局論に終始することなく、本当に大事に真剣に考えなければならないことはここなんだと。そして、こうするべきなんだという手順、方法論含めて、しっかり国民に示していただくような政治になることを期待したいというふうに思っております。

 2つ目のご質問であります、私が応援させていただきました藤川元札幌市議会議員でございますが、非常に残念に思います。私は地方自治の担い手として頑張ってこられた藤川さんが、国政で活躍していただけることを非常に期待しておりましたけれども、それがかなわなかったということについては、非常に残念に思うということであります。

 新たに新人2人が参議院議員ということで北海道から選出をされました。お2人の方々には、本当に道民の生活をしっかり直視していただいて、国政の中に北海道民、札幌市民の声を反映させていただくように、また北海道にとっては大きなオピニオンリーダーというふうになっていただける方というふうに思いますので、活躍をご期待申し上げたい、こんなふうに思います。

「IC乗車券『SAPICA(サピカ)』の不正処理について(1)」

北海道新聞

 続きまして、「SAPICA」の問題なんですけれども、7人の(札幌市交通事業振興公社の)職員の方が無賃乗車を繰り返していまして、処分を受けました。この不祥事についての市長としての受け止めと、あと、処分が停職ということで、ちょっと軽過ぎるんじゃないかということで、市のほうにも結構市民から苦情が入っているというふうに聞いております。処分の重さについてもご感想を伺えればと思います。

市長

 職員がこういう交通機関の料金を占奪するという最もやってはいけないことをやるというのは、極めて遺憾なことであるというふうに思います。従いまして、厳正な処分をし、粛正をしなければならないということでございます。市民の皆さん方に、このような職員がいたということについては、極めて申し訳ないということをおわびを申し上げなければならないというふうに思います。

 処分の軽重でございますけれども、これはもちろん重大な決意を持って処分量定をされたというふうに思っておりますけれども、回数だとか期間、あるいはその占奪した料金といいますか、被害の状況、こういったものを兼ね合わせて処分の量定を定めたものというふうに考えております。停職180日というのは半年ということです。この間、給料なしにという、仕事もさせないということでありますので、これは相当な厳しい処分であると、このように私は考えております。

「韓国・大田(テジョン)広域市との姉妹都市提携について」

読売新聞

 大田市の関係なんですけれども、両市の友好を深める姉妹都市を提携する狙い、意義をあらためてお願いいたします。

市長

 非常に距離的にも近い外国でありますし、歴史的にも日本と韓国の関係というのは、さまざまな問題を抱えた両国間の関係、悲しむべき歴史があるという中で、ことし、日韓併合100年という、それぞれの国によってそれぞれの考えを持った年であるというふうに思います。過去の関係を清算して新たな両国の親善といったものを、あるいはわれわれの世代の新しい国際関係といったものを築くために貢献できる、そういう関係でありたいと、こんなふうに考えております。

 経済的・文化的交流と、あるいは市民レベルの交友ということは、これまでの約6年間のお付き合いがございますので、これを基にして、さらなる親密な関係を築いていくということが、今日、両市の市民にとって利益のあることであると、こんなふうに思っておりますので、ぜひ多くの方々に喜んでいただきたいと、祝福をしていただきたいなと、こんなふうに思っているところでありますので、よろしくお願いしたいと思います。

「『新ごみルール』スタート後1年が経過して(1)」

北海道新聞

 ごみの減量化について2点お伺いしたいんですが、篠路の清掃工場の廃止というのが、46万トンになればというお話が前にあったかと思うんですけれども、現時点でのお考えですね。

 それと、マンションなど共同住宅でのごみ出しのマナーが悪いというお話がありますけれども、戸建て住宅と共有しているごみステーションなんかでは、ごみステーションを管理している人が、そのマナーの悪いごみを自宅に持ち帰っているというケースもあるとか、かなりマナーが悪いという現状がありますけれども、その改善策などについてお伺いしたいと思います。

市長

 篠路清掃工場がことしの3月末で一応、焼却については休止をするということで、予定よりも早くそういう事態になったということを本当に喜んでいるところでありますが、大体リバウンドとかいうことが起こる時期というのは、(新しい制度が始まって)半年ぐらいというふうに言われているように私は認識をしておりますけれども、ずっと見てまいりまして、多分大丈夫だろうと。本当に習慣的にひとつもう身に付けた、分別をする、そういうことに協力していこうという市民の皆さん方のごみに対する意識といいますか、といったものがかなり定着をしているというふうな認識でこの1年を迎えさせていただきました。大変ありがたいことだというふうに思いますので、多分間違いなく廃止というところにたどり着くことができるだろうと、正式決定ができるところまでいくだろう、このように期待をしているところであります。

 一方、先ほども少し課題ということでまた申し上げましたけれども、集合住宅等での排出のルールが少し守られない傾向もぼちぼち見られるということについては、これはやはり自治の力といいますか、市民自治の力ということを考えていくときに、同じ問題にぶち当たるのかなというふうに思います。マンションで仕切られて、なかなか連帯感だとかいうことが薄くなりがちなところでは、多分こういう不徹底ということにも陥りやすい。雪の心配をしなくて済む集合住宅におきましては、お隣近所との協力というようなものも関係が薄くなる、そういうこととやはり軌を一にしているのかな、こんなふうに思いますので、自治の力といったものを進めていく。みんなで協働していかなければ、1人ではやっていけないんだという思いを厚くしていくということがですね、この問題を解決する、また1つの材料かなというふうに考えております。

 さまざまな形で、ごみはごみだけの問題ではなくて、いろいろな高齢化社会における高齢者に対する介護の問題であったり、協力の問題であったり、見守りの問題、あるいは子どもに対する子育ての支援だったり、さまざまな問題、協力し合っていかなければ社会は成り立っていかないんだということを理解を進めていく、市民自治を進めていくという中で、この問題も解決をしていくのではないかというふうに私は考えておりますので、一層、市民自治を進めるということでいきたいなと。それが対策、すぐに直截(ちょくさい)的な解決にならないかもわかりませんが、まちのあり方としてはそういう方法がいいのではないかなと、こんなふうに思っております。

「『新ごみルール』スタート後1年が経過して(2)」

朝日新聞

 ごみの問題が出たので再度もう1つお尋ねしますが、この「新ごみルール」の1年ということで、ごみの減量、市長が先ほど言われたように、ごみを減らそうという市民の意識の高まりがあるというお話があったのですけれども、有料化というところももう1つ加わっているので、有料化については、以前にその有料化によってごみが減るのかどうかという議論があったと思うのですけれども、そのあたりとの絡みで、より市民のほうはごみを減らすという意識が高まったというのが、この大幅な減量につながったのかどうか、再度その辺のお考えをお尋ねします。

市長

 やはり心理的にごみを出すということはお金の掛かることだと、処理をするということはお金が掛かることだと。ある日、自分が排出したごみをぽっと外にステーションに置けば、ただで持っていって、ただでそれは処理できるのだという意識から、そうじゃないぞと、これはかなりお金の掛かることなんだということを認識してもらうということは、非常に緊張感を持って、いい刺激材料になってきたと私は思います。それと、そういうことで、有料化ということがごみ減量に大きく寄与したと私は思います。

 そしてもう1つは、この有料化したその財源がどのように生かされているのかというようなことについても、また1年間のまとめをした上で、皆さま方にお示しをしなければならないことではないかなと、こんなふうにも思いますので、有料化、そしてごみの減量、さらにはさまざまな財源がどのようになっているのかということについても明らかにさせていただきました。より多くの皆さま方にご理解を進めていただくように努力していきたい、このように思います。

「IC乗車券『SAPICA(サピカ)』の不正処理について(2)」

北海道新聞

 SAPICAのことでお伺いしたいと思います。

 今回は、SAPICAに対してのことで職員の方が処分されましたけれども、同様のことがウィズユーカードについてもできると思うんですけれども、(交通局では)それについては分からないというふうに言っていたんですけれども、ウィズユーカードに対しても同様のことがされていたのではないかという可能性についてどう考えていますかということと、もう1つ、それについて札幌市交通事業振興公社は、公社が公社の職員に対して全員の聞き取り調査をして、ウィズユーカードについても聞きたいと言っているんですけれども、例えば身内での聞き取りで、果たしてそれが出てくるのかという疑問もあるので、例えば第三者機関なりに調査を依頼するとかというような考えはありますでしょうか。

市長

 なかなか難しいお話で…。非常に難しい問題だと思います。技術的にもですね、本当に、ナンバリングしていないといいますか、追跡調査が、客観調査が難しいという性質の問題もありますので、「やります」と言ってできるかどうかも含めてですね、大変厳しいご質問のように思います。

 私のほうとしては、もちろん不正があってはならないことは当然のことでありますので、今回のSAPICAの事例をどのように体験を生かすかというようなことで、チェックできることについてはしっかりチェックをすると。

 それから、もちろん今回こういう厳正処分をさせていただきましたので、その効果といったものが、いろいろな意味で不正防止の大きな心理的なハードルになっていくことを期待したいということでありまして、的確に今のご質問に「こうします」というところまでは、今お答えすることはできません。

「定例市長記者会見のオープン化について」

北方ジャーナル

 冒頭で幹事社の方が言ってくださったのですが、きょうからこうやって質問できるようになりまして、いわゆるまさに記者会見のオープン化について伺いたいんですが、中央官庁の大臣会見とか自治体の首長会見なんか、一部ですけれどもオープン化されていますが、大体は大臣とか首長の判断でオープンになっているんですけれども、札幌の場合は、ことしの4月にオープンになった名古屋市に続いて、記者クラブの判断でオープンが実現したと。メディアの参加基準も記者クラブが選ぶと。これについて市長は異存ないのか、それとも何か参加基準を設けてほしいという要望があるのかどうか、その辺ちょっと伺いたいんですけど。

市長

 札幌市政記者クラブの会員というのは、日本新聞協会、日本民間放送連盟、その他のそれに準ずるメディアの団体に加盟しておられる方々で構成されているわけですね。私どもは、放送なり、あるいは新聞協会なり、それぞれの報道あるいは評論をしていくメディアの皆さん方の自主的な倫理を掲げた協会なり、連盟であるというふうに思っております。そこに国民の信頼があるというふうに、メディアとしての信頼があるということで、その方々がつくられる市政記者クラブということでありますので、私どもが市政の情報を提供させていただくために信頼ができるというようなことで、記者クラブ主催の記者会見といったものにこうして応じさせていただいている、あるいはこちらからも積極的に情報提供させていただいているわけであります。

 市民の皆さん方に私ども市役所の執行部が市政について情報提供させていただける提供先としてふさわしいというふうに考えておりますので、この市政記者クラブ主催の会見運営といったものについて積極的に、これはいい、これは駄目だということを私どもが言うわけにはいかないというふうに考えておりますので、これは記者クラブの判断といったものに私は委ねたいというふうに思っているところであります。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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