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更新日:2011年2月21日

第2章 さっぽろの市民活動の現状と課題

1.これまでの調査結果から

 札幌市では、市民活動団体(NPO)に関するアンケート調査や市政モニター調査など、市民活動に関するさまざまな調査を行っています。その調査結果から以下のような札幌市の市民活動の現状と課題が把握されました。

1)市民活動団体に関するアンケート調査より(注1)

全体の特色

 市民活動団体の全体の特色として以下の5点が挙げられています。

  1. 若い、新しい団体が多く、1991年以降につくられた団体が半数を超えている。
  2. 全体的に見て、組織的にも財政的にも小規模な団体が多い。
  3. メンバーは、性別では女性、職業別では家事従事者(主婦など)、年金生活者、退職者が大きな比率を占めている。
  4. 大部分の団体では、会計や意思決定といった運営が、透明性・公開性をもって民主的に行われている。
  5. 多くの団体が、行政では対応できない先駆的な活動を行っていると自覚している。

活動上の問題点・課題

 活動を行うに当たって以下の問題点・課題が多く指摘されています。

  1. 資金不足
  2. 担い手の量的不足
  3. 人材の発掘、能力開発

行政に望む施策

 活動上の問題点・課題を踏まえて行政に望む施策では、以下の内容に関する施策が多く望まれています。

  1. 活動に対する資金援助
  2. 活動や情報交換の拠点となる場所の確保・整備
  3. 市民、企業に対して活動の理解と参加を促すための広報・普及活動

 (注1)札幌市における市民活動団体等に関する調査(市民局地域振興部 平成11年11月実施)

 

2)市政モニター調査より(注2)

市民活動への参加経験

 市民活動への参加経験については、「いま参加している」14.8%,「かつて参加したことがある」21.2%を合わせた“参加経験あり”という人が36.0%,他方、「参加したことがない」人は、57.1%となっており、20歳代以上の市民の約1月3日の人が何らかの市民活動に参加経験がある。年代別では、20歳代および30歳代で参加経験のない人が70%以上となっており、60歳代までは、年代が上がるにつれて参加経験者の割合が多くなっている。

今後の市民活動への参加意向

 今後の市民活動への参加意向として、「参加したい」48.3%,「参加できない」33.1%,「参加したくない」9.2%となっており、参加したくない人は、全体の1割弱であり、市民活動への参加意向の高さがうかがわれる。また、参加したくない(できない)理由として、「忙しくて時間がない」49.3%,「健康や体力に自信がない」37.8%,「経済的な余裕がない」31.4%,「参加するほどの知識や技術がない」30.8%などとなっている。年代別では、20歳代から40歳代では、60%以上の人が「忙しくて時間がない」を理由に挙げており、仕事による時間的制約から市民活動に参加したくてもできない人の多さがうかがわれる。また、60歳以上の年代では、「体力に自信がない」が圧倒的に多くなっている。


今後さらに市民活動を広げていくための条件

 今後さらに市民活動を広げていくための条件としては、「気軽に参加できる講座や研修会を充実する」と「活動団体や活動内容等の情報を充実する」がそれぞれ約60%となっており、市民活動に関する知識や情報を求める人が多いことがうかがわれる。また、「活動に関心のある人たちの交流の場を充実する」「学校での授業や課外活動の中に『市民活動』を取り入れる」にも40%前後の回答が挙がっている。

 (注2)平成11年度第1回市政モニター調査(総務局平成11年7月実施)

 

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