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更新日:2011年2月21日

2.市民活動必要性の背景

大きく変化する社会、多様化する価値観・社会ニーズ

 新しい世紀を目前に控え、さっぽろの市民を取り巻く経済・社会環境は今、大きく変化しつつあります。グローバル化・情報技術革命・高度科学技術開発の急速な進展、それに伴う産業構造や生活基盤の大変革、さらに、私たちがこれまで経験したことのない少子高齢社会の到来など、さまざまな社会変化の波が押し寄せています。

 経済・社会状況が大きく変化する中、さっぽろ市民の価値観も変わり始めています。「量から質」と言われるように、多くの人々が日々の生活の中で“生活の質”を重視するようになってきました。また、「物から心」と言われるように、“生きがい”や“自己実現”など精神的豊かさを求める人も増えてきました。人々の働き方、余暇の生かし方も変化し始め、市民が社会に求めるもの(市民の社会ニーズ)は極めて個別化・多様化しています。

 これまで、社会に必要なサービスは主に行政、企業という二つのセクターによって提供されてきましたが、時代が大きく変化し、社会ニーズが個別化・多様化するに従い、この二つのセクターだけで対処することは困難になってきました。

市民参加による新しい地域社会(コミュニティー)づくりの必要性

 高度経済成長期、札幌市では急速に都市化が進みました。急激な人口増加とそれに伴う都市開発の進展。その結果、さっぽろの市民には、便利で快適な都市型の生活環境が提供されました。しかし都市化に伴いさまざまな問題が現れてきました。

 増え続けるゴミ、開発による自然破壊などの環境問題。家族機能の低下などにより子育て・介護などに援助を必要とする家庭の増加。不登校、いじめ、ひきこもりなどさまざまな教育問題。それに加え、除雪、公園や公共施設の維持、防災や地域安全など、地域が抱える課題は増大しています。

 しかし、これらさまざまな地域課題は行政や専門家のみで対処することは不可能であり、一人ひとりの市民が地域社会の構成員としての責任を自覚し、自分の生活スタイルや価値観を見直したり、地域の人々と共に自ら課題解決に取り組む姿勢が求められるようになってきました。地域が抱えるさまざまな課題を解決し、安全で安心できる暮らしを維持していくためには、市民参加による新しい地域社会(コミュニティー)づくりが不可欠です。

 

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