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更新日:2011年2月21日

3.市民活動が果たす役割-21世紀のさっぽろを考える

市民活動への期待

 1995年1月に起きた阪神・淡路大震災においてはボランティア活動などの市民活動が高く評価され、その後、1998年12月には市民活動団体に法人格取得の道を開いた「特定非営利活動促進法」(NPO法)が施行されました。これからの社会の中で市民活動は次のような役割を果たすことが期待されています。

1 多様なニーズに応える社会サービスを提供する

 市民活動は行政や企業とは異なった特性を持っています。多元性・多様性という特性を生かし、社会のニーズにきめ細やかで個別的な対応が可能であり、迅速性・機動性という特性を生かし、問題への速い対応ができ、地域と密着しニーズや課題を敏感に捉え先駆的かつ柔軟に対応することもできます。市民活動は、利潤を追求する企業や公平・平等を原則とする行政では十分に対応できない、あるいは対応しにくい分野において独自のサービスを提供し、社会サービスの選択肢を増やすことで市民生活を充実させます。

2 市民の“ちから”と“可能性”を引き出す

 市民活動の担い手は、一人ひとりの市民です。市民活動は市民が持つ知識、経験、アイディア、エネルギーなどを引き出し、社会が抱える課題の解決とより豊かなまちづくりを進めます。

3 生きがいや自己実現の場を提供する

 市民活動は一人ひとりの市民に対し、人と人の出会いやふれあいの場、“生きがい”や“自己実現”など精神的充足感を得る場や機会を提供します。特に、核家族化、単身生活者の増加など家族形態の変化や高齢化が進行する中、個人が地域や社会とつながるための社会参加の場として市民活動が果たす役割は大きいと思われます。

4 市民参加のまちづくりを進める

 市民活動は、自分たちの暮らしは“だれかに任せきり”にするのではなく“自分たちで決め、守り、向上させていく”、そのためにはまず身近なことで自分たちができることから取り組むという市民の気持ち(自治意識)を引き出し、市民の社会参加を進めます。また、地域全体でお互いの生活を支えあい、共により良い社会を築いていくという市民の連帯感や地域への愛着をはぐくみ、新しい地域社会(コミュニティー)づくりを進めます。

5 21世紀型社会の重要な担い手となる

 21世紀型の社会とは、市民を中心に、市民活動、行政、企業の三つのセクターが対等な立場に立ち、それぞれの特性を生かし、適切な役割分担を行なう社会であると考えられます。市民活動はこれからの社会を支える三本柱の一つとして行政活動や企業活動からは独立した立場で機能し、社会に貢献することが期待されています。

 

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