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更新日:2023年1月16日

令和元年度第1回市長とじっくりトーク概要

令和元年8月23日に、札幌市内の認可保育所で働く保育士さん9人に札幌市役所本庁舎市長会議室にお集まりいただき、子育て事情の変化、保育士の勤務環境で改善を望むことなど札幌の保育について市長と語り合っていただきました。

対話者の皆さまからの声

 

子育て事情の変化について

  • 令和元年度第1回市長とじっくりトークの様子1延長保育、長時間保育が増えており、働いている保育士よりも長い時間を保育園で過ごすお子さんが増えていて、小さいお子さんにとってみれば、家にいる時間よりもはるかに長い時間を園で過ごすのは大変だなと思うこともあります。
  • 昔より、書き物などの事務時間が取れなくなってきていて、結局残って仕事をしたり、家に持ち帰ることが増えてきているなと感じています。
  • お母さんたちの話だと、1年の育児休暇を取って、その後に子どもを保育園に入れたいと考えていても、希望の保育園に入るためには入りやすい4月から預けなければいけない状況のため、仕方なく育児休暇を短くしているようです。
  • フルタイムで働いている母親が増えていることで、父親や祖父母が保育園に迎えに来ることが増えています。保育士は親の代わりにはなれないので、家族の協力は必要と感じています。
  • 家庭の事情について心配な世帯が増えたと感じてますが、保護者に対する支援については保育士になる上であまり勉強してきていない分野なので、研修などの機会が増えれば良いなと思います。

保育士の仕事の難しさについて

  • 難しいお子さんが増えていると感じています。落ち着きがない、先生の話を聞けない、お友達に対してすぐに手が出る、集団生活についていけない子などについて、保護者の方に伝えても「家ではそのような様子は見られない」と認めてもらえず、その子にとってより良い環境づくりができず、保護者にどう伝えていくか悩んでいるところです。
  • 保護者がお子さんについて困りごとがあっても、保護者自身も保育士も日々忙しく、話をする時間を取ることが難しいです。けれども、保護者が疲れてしまっているなと思うときには忙しい中でも声をかけ、時間を取って話をするなどコミュニケーションを大切にするようにしています。

保育士の勤務環境で改善を望むこと

令和元年度第1回市長とじっくりトークの様子2

  • 人手不足を感じています。長時間保育の子どもは増えているのに、保育士の人数は減っています。
  • 短時間勤務のパート職員がいなくなる時間帯がとても大変です。保育士が増えたらいいのにとすごく感じています。
  • 子育て世代の保育士が朝7時から夜7時まで働くとなると、自分の子どもは朝7時より前に預けて夜7時より後にお迎えに行かなければならないということになります。その場合、保育士の仕事を続けていくためには家族の助けや働いている保育園の理解が不可欠となります。
  • 保育士の配置基準がずっと変わらずにきていますが、欧米諸国と比べると日本は1人あたりの保育士が世話をする子どもの数が多いです。難しいと思いますが、配置基準が変われば保育士にも余裕ができ、休みが取りやすくなったり、日中に事務時間が取れるようになります。

保育士の勤務環境改善に向けた札幌市の取組みについて

札幌市で新規に実施する取組
保育支援者配置補助 清掃業務や遊具の消毒、給食の配膳、寝具の用意や片付けなどの保育に係る周辺業務へ保育支援者を配置する費用の一部を補助することで、保育士の負担を軽減する。
保育人材確保に向けた一時金給付 保育士として一定の期間を勤続した方に一時金を給付(勤続3年、6年、9年の方に10万円)することにより、保育士資格の新規取得者の確保、保育士の離職防止、潜在保育士の復職促進を図る。
潜在保育士短時間就労支援補助

朝・夕などに短時間でパートタイム保育士配置に要する費用の一部の補助を行うことで、常勤保育士の負担を軽減するとともに潜在保育士の就労を支援する。

保育人材イメージアップ

進路や職業について考え始める中・高校生やその保護者、関係者等を対象に、保育士のやりがいや職業としての魅力をPRする働きかけを行うことで、保育士を目指す人材を育てていくとともに、長期的な保育士確保につなげる。
  • 「保育支援者配置補助」については、短時間でも働きたい人がいるのであれば、その時間助けていただきたい。どのような方法で人を探すのかが課題になりそうだと思いました。ニーズはあると思うのでその方達に届くようにしてほしいと思います。
  • 「保育人材確保に向けた一時金給付」は、若い人にとってモチベーションが上がると思います。嬉しいです。
  • 「潜在保育士短時間就労支援補助」については、潜在保育士の方たちには本当に現場に戻ってきていただきたいと思っているし、どんな時間帯でもいいのでもう一度この業界に足を踏み入れてほしいなと心から思います。
  • 「保育人材イメージアップ」については、いずれこの日本を支えていく子どもたちに保育の仕事の色々な魅力を伝えられればいいと思います。

 

秋元市長から

令和元年度第1回市長とじっくりトークの様子3

 

本日は現場で活躍する皆さまのお話を聞くことができて大変勉強になりました。

子育て中の市民からは休日保育を増やして欲しいという声や、保育時間を延長してほしいという声もありますが、そこで働く保育士の方々の子どもは誰が見るのかという問題もありますね。

 

今、働き方改革について言われていますが、労働時間を短くし、朝7時から夜7時ではなくて、朝8時から夜6時でお子さんを十分に預けられ、お迎えにも来られるような状況を作っていかないと、なかなか上手くいかないのだろうと思います。

北海道は女性の働く環境も整っていないところがあります。例えば、出産したら仕事をやめざるを得ず、復帰は難しいということもあるでしょうし、育児休暇や短時間勤務など、会社の制度がうまく整っていないということもあるでしょう。女性も男性も含め、長時間労働を是正していく環境をつくるなど、トータルで見ていかないといけないと考えています。

また、各家庭をフォローするために保育所と区の保健センターなど、いろいろなところが連携し、問題になりそうな家庭をフォローしていく体制を社会で作っていく必要性を感じています。

保育所に関しては、保育定員の話や人材確保のことが大きな課題として上がってきますが、それらを解決するにも、色々な要因が関係していることを改めて感じました。

これからも皆様と一緒に、子育てしやすい環境づくりや働きやすい環境づくりに取り組んでまいります。

 

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