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歯と口の健康づくり図画・ポスターコンクールで、令和8年度入賞作品(佳作以上)を掲載しています。
※ 本ホームページでは、常用漢字で氏名等を記載しております。
まず、本コンクールへの応募に際し、各校の先生方や保護者の皆様、主催者の方など、子どもたちにこのような表現活動の機会を与え、温かくご指導くださいましたことに心より感謝申し上げます。
そして、受賞された皆さん、誠におめでとうございます。今年度も数多くの作品が応募されました。そして、力作ぞろいの中から、入賞作品を選ぶのは大変苦労しました。
今回の入賞作品を小学校1学年から中学校3年生まで通して見ると、「自分の身体(歯と口)への関心」から「社会や他者、未来の自分へのメッセージ」へと、9年間での学びが、年齢に応じた発達段階で、豊かに育っていることが伝わってきます。
例えば、小学校低学年で、一番印象に残ったのは、ダイレクトで大胆に描かれているところです。場面一杯に画用紙からはみ出さんばかりのスケールで大きな口を描くことで、「大きく口を開けて磨くことの心地よさや迫力」が画面いっぱいに力強く素直に表現されています 。また、真っ赤な口の中と、輝く白い歯など、五感で捉えた「歯磨きの楽しさ」や「気持ちよさ」が鮮やかな色遣いでエネルギッシュに表現されています。そして、子どもたちが楽しんで描いている様子が目に浮かびます。
そして、中学年、高学年になると、描写力も高くなり、画面構成を工夫し、「むし歯をなくす」「歯磨きを習慣に」といった、具体的なメッセージが組み込まれるようになってきています。また、キャラクターを入れるなど、見る人にとって、健康な歯をアピールするための「ポスター」としての役割を意識しだしていることがわかります。
中学生になると、さらに描写力等の技能が高くなるとともに、写実的な表現から、漫画風の表現、スマートフォンやカメラの画面を使ったレイアウト、フォント選びなど、形、色彩の組み合わせや画面構成、キャッチコピーで、より効果的に見る人の心に訴えかける「グラフィックデザイン」としての完成度が極めて高くなっています。
この9年間の作品の変化は、学校での造形教育はもちろん、日常生活を含めた様々な学びの積み重ねを経て、子どもたちが成長している姿そのものだと思います。
また、この9年間は単に「絵を描く技術が上がった期間」ではありません。自分たちの体や健康を考えながらも、一生懸命に、楽しく、真剣に制作に打ち込む児童生徒たちの姿が見えるようです。
どうかこれからも、今回作品に込めたその瑞々しい感性と、自分の健康を大切にする心をしっかりともち続けてほしいと願っております。本日は誠におめでとうございます。
(令和8年6月6日 札幌市立北野中学校校長 平井 歩)

1年生らしく、描きたい対象をダイナミックに表現しています。口の中をしっかり観察して、一つ一つの歯を丁寧に描いたり、歯ブラシを使って磨いた歯を輝かせたりして、歯磨きすることの大切さを上手に表現しています。
また、背景に赤やオレンジ、黄色といった暖色系を多用することで、明るく楽しく歯磨きしようというメッセージも伝わってきます。

2年生になり、対象を正確に表現しようとしっかり見つめて、丁寧に歯や歯ブラシなどを描いており、技能面の高まりが見られます。
また、赤く大きな口と白く輝く歯に対して、青系の寒色を使った背景とのコントラストが、大きな口を開けて歯磨きをしていることを強調していて、配色にも工夫が感じられる作品です。

大きく口を開け、鏡を使ってしっかり歯を磨く様子と、その顔が笑顔に見える、明るく楽しい作品です。これは、鏡を見ながらしっかりと歯磨きをして、すっきりした気分の表れのようで、見ている人を楽しく爽やかな気分にさせます。
鏡や歯ブラシなどを細かく描くとともに、歯を磨いている女の子の服や背景も赤や黄色といった暖色系で、全体に明るく楽しい雰囲気を作り出しています。

中学年らしく、キャッチコピー「大きく口を開けよう」を入れ、絵と文字で表現することで、自分の伝えたいことをアピールしています。歯磨きしている人物を少し右に寄せ、空いたスペースにバランスよく文字を入れるなど、画面構成にも工夫がみられます。
また、手鏡に映る口の中や洋服のストライプ柄をしっかり塗分けるなど、細部にもこだわりを感じます。色鉛筆の筆圧を変え、背景の淡いブルーに対して文字に黒を選択したことも、文字を目立たせることを意識したことが伝わってきます。

虫歯のばい菌との戦いに勝利して、傷つきながらも笑顔の歯磨きの天使と、その結果、口の中がピカピカに保たれているというストーリーが、1枚の絵で上手に表現できている明るく楽しい作品です。
また、キャッチコピーで「8020運動」にも触れるなど、生涯にわたって健康な歯を守っていこうという気持ちが伝わってきます。
画面の周りを白い歯で囲み、中心が目立つようにした構図や配色にも工夫が見られるほか、キャッチコピーもしっかり明朝体を使っているなど、発想構想面、技能面での高まりも感じられる素晴らしい作品です。

6年生らしく、見ている人にアピールする「ポスター」としての役割を意識し、画面構成や配色が考えられている作品です。画面の上下にキャッチコピーを配置し、赤系の配色で目立つように工夫しています。
また、中心に笑顔が輝く健康な歯のキャラクターと歯ブラシや歯磨き粉を大きく描き、歯磨きで虫歯のばい菌を退治している様子に加え、キャッチコピーで歯磨きの習慣が強調され「健康な歯で、楽しく過ごそう!」という思いが伝わる作品です。

満面の笑みと白い歯が印象的な女の子と、吹き出しを使い強調したピカピカな歯も笑顔で喜んでいる様子が目を引く作品です。「みがけばピカピカ 歯もニコニコ」」というキャッチコピーの通り、健康的な笑顔を強調するために、人物や吹き出しの周りを黄色と白のグラデーションで描くことで、一層輝きが増しています。
確かな描写力に加え、グラデーションを多用した着色など、技能面の高さと効果的な構図、配色により、見ている人を惹きつける作品となっています。

画面全体に鼻から下の顔を大きく配置し、きれいで健康的な歯で笑っている様子を強調しているところが、たいへん印象的で目を引きます。更に構図を左右でシンメトリーにして、現在と未来を描き分けることで、「8020運動」をテーマに今も未来も変わらず健康な歯で過ごしたいという願いが伝わってきます。
また、大きな画用紙のサイズに対して、モチーフが顔の下半分だけだと画面が寂しくなりがちなところを、丁寧な描写と詳細な着色により、見る人を飽きさせない素晴らしい作品に仕上げています。

学校生活での楽しい思い出の笑顔をスマホやデジカメの画像にして、それをコラージュ風に並べる現代的で洗練された構図です。しっかり歯磨きをして、白く健康的な歯の笑顔で思い切り笑う女の子と、歯を出せず遠慮がちに笑う女の子を左右で対比し、歯磨きの大切さを表現しています。
一見明るく楽しい雰囲気のポスターに見えますが、歯磨きの大切さを訴えるために、二人の女の子の表情に微妙な違いを描き分けたり、歯の色や食べ物の違いを左右で分けたりするなどの工夫が随所に見られます。
歯の健康を表現するためのアイデアや構図、配色といった発想、構想の力だけでなく、それを見ている人にしっかりと伝えるための描写や着色の技能の高さは、さすが中学3年生だと感心させられる作品です。