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更新日:2023年8月10日
X線撮影とは、体を透過したX線を受けて画像化しています。
古くから写真のフィルムと同様の技術でX線写真を作成していました。
デジタル技術の普及によりCR(Computed Radiography)という技術が確立され、フィルムの代わりにIP(Imaging Plate)を使用し、画質や濃度の安定化、また撮影部位に適した画像処理が可能となりました。
さらに、最近ではDR(Digital Radiography)という技術が開発され、IPの代わりにFPD(Flat Panel Detector)をつかうことで体を透過したX線を直接画像化することが出来るようになりました。
今までの画像処理技術に加え、画像を高速に表示すること(約2秒)が出来るようになりました。
また、X線を受ける素子の性能も向上したため、従来のCRによる撮影条件よりも少ないX線量で同等の画像を撮影することが可能になりました。
当院では、平成26年よりDR化を進めており、現在ではほとんどのシステムが移行しております。
X線変換効率が高いヨウ化セシウム(CsI)素子を持つFPDを導入したことにより、従来の撮影条件を見直し、患者さんの被ばくの低減に努めています。
例として、当院の従来の撮影条件と比較すると、腹部の単純撮影や妊婦に対する一部の撮影項目において約30~40%程被ばくが低減しました。
今後も、患者さんが安心して検査が受けられるよう、撮影条件の最適化を進めていきます。
画像センターの受付業務は8時45分から開始いたします。
8時45分より前にお越しの方はシャッター内のトレイにファイルを入れてお待ちください。
各診療科からの撮影依頼は電子カルテシステムで、放射線部へ自動送信されます。
一般撮影を受けられる方は1階画像センターへお越しください。
受付後は、案内された部屋の前でお待ちください。撮影する部屋からお呼びします。
撮影した画像は自動で画像参照システムへ送信されるので、写真を持ち運んでいただくことはありません。
撮影は基本的に受付順で行っておりますが、患者さんの容態や撮影部位によって撮影室へご案内する順番が前後する場合がありますので、ご了承ください。
撮影範囲内にX線を吸収するもの(金属やプラスチックなど)があると診断の妨げとなることがあります。X線を吸収する物の例として入れ歯・ウィッグ(かつら)・ピアスやネックレスなどの貴金属類・ボタン・留め具・ワイヤー・湿布薬などがあります。これらのものは、撮影の際に外していただくことがあります。
また、厚手の服(セーターなど)やTシャツの柄なども写ってしまう場合があり、当日の服装によっては撮影衣に着替えていただくことがあります。
妊婦もしくは妊娠している可能性のある方は、撮影の前に画像センター受付または放射線技師に申し出てください。
頭から足まで全身が撮影対象となります。
部位ごとに基本的な撮影法があり、患者さんにはいろいろな体位(姿勢)をとっていただきます。
できる範囲で、ご協力をお願いいたします。
胸部写真は肺の中やその周りの異常陰影、心臓や血管の形状を観察します。
基本的に息を吸った状態で撮影します。
腹部写真は腸管内外のガス、石灰化や結石などの各臓器や軟部の異常陰影を観察します。
観察する目的によって、立って撮影したり、仰向けや横向きに寝て撮影します。
基本的に息を吐いた状態で撮影します。
胸部正面
腹部正面
頭部撮影は頭がい骨や顔面骨、聴器(耳の内部)などの撮影です。
骨や空洞の状態を確認します。
この撮影では脳を直接見ることはできません。
基本的に仰向けやうつ伏せで撮影しますので、体の不自由な方や痛みのある方は申し出てください。
頭部正面
脊椎撮影はいわゆる背骨(頸椎・胸椎・腰椎・仙尾骨)の撮影です。
さまざまな方向から撮影することで、脊椎の隙間や形状を観察します。
この撮影は骨を観察します。神経を直接見ることはできません。
基本的に寝た状態で撮影します。痛みが強い方は、介助いたしますので申し出てください。
腰椎正面
四肢撮影は腕(手)や脚(足)の撮影です。
関節の形状や向き、骨の表面や内部の陰影、若年では骨成長を観察します。
撮影は姿勢を変えて数回行います。
診断目的によって曲げ伸ばしなどの負荷をかけて撮影することがあります。
患者さんの状態に合わせて、撮影を行いますので、痛みがある方は、遠慮なく申し出てください。
右膝側面
小さいお子様の撮影です。
じっとしているのが難しいお子様には複数の技師で撮影に対応します。
安心して検査を受けられるよう努めておりますが、泣き出すお子様もいらっしゃいます。
保護者の方のご理解とご協力をよろしくお願いします。
小児手正面
出産間近のお母さんの腹部の撮影です。
分娩時赤ちゃんが通過する骨盤の大きさを観察します。
撮影時にX線に写るメジャーをあてて撮影することもあります。
グースマン法
X線管球を移動させながら撮影する、「トモシンセシス(断層撮影)」が可能となりました。骨などが重なり、診断しにくい部位や、小さな骨折などの診断に有用です。
トモシンセシス
撮影する部位によって使用する撮影室が異なります。
受付で案内された部屋番号の近くでお待ちください。
撮影室の一部をご紹介します。
一般撮影室待合風景
胸部や腹部の撮影を行う撮影室です。
FPDを使用しており、患者さんの被ばくの低減とスムーズな検査に努めております。
室内は、緑を基調として、木目の壁の落ち着いた雰囲気になっています。
胸腹部撮影室
小児の撮影を行う撮影室です。
ぬいぐるみ等でお子様が安心できる雰囲気づくりに努めています。
またFPDを使用して、患者さんの被ばくの低減をしています。
室内は、ピンクを基調として、かわいらしい雰囲気になっています。
小児胸腹部撮影台
骨格・頭頸部などの撮影室です。
通常サイズのFPDに加え、大きなサイズのFPDを導入したことによって全脊椎や下肢全長を一度の曝射で撮影することが可能になりました。
また、様々な補助具を使用して、できるだけ患者さんが楽に撮影できるよう努めています。撮影部位によっては、イスや車いすに座ったままでの撮影など患者さんの状態に合わせて対応することができます。
撮影の際に担当技師にお申し出ください。
一般撮影室
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