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更新日:2011年2月24日

動物園支援の接点や動物園への思い

 小さい頃、わりと北京動物園に近いところに住んでいましたので、よく遊びに行きました。長頚鹿 、大熊猫 、小熊猫 、金絲猴、さり気なく様々の動物と親しんできました。(何だがクイズみたいですね!でも一寸考えて見て下さい、解答は末尾に)

 獅虎山は一寸臭い、爬虫館は一寸怖い、ゾウやカバを見るとほっとします。昼下がりの夏、ゾウの家族が干しわらを高々と舞い上げていたシーンや、鎧をまとっている猛然とサイが走っているシーン、新しい綺麗なドレスを着ている私の前で孔雀が突然自慢げに飾り羽を広げてくれたシーン。などなど、静止画のように、記憶の中にストックされています。いまだに、あの匂い、あのときの空気の暖かさ、胸がトキドキした様子と共に思い出され、幼児のころの思い出に加えて更に色々なイメージが重なりあって拡がりをもった動物園の記憶となっています。

 動物園での楽しかった思い出は、目の前に広がる風景だけではなく、山や海、森や砂漠、赤道や北極など想像の翼は動物園からどこまでも広がっていきます。身近なところに動物園があったことによって、幼い頃の思い出がとっても豊かなものになりました。それだけではなく、大人になった私が今でも幼い頃の動物園での経験に大きな影響を受けているように思います。

 札幌での円山動物園のプロジェクトに関わるようになって、スネークアート展や子供動物ゾーンのイメージを構想したりするたびに、私の幼かった頃のように札幌の子供たちにとって円山動物園が自分の家の庭のような身近な存在になって欲しいと思います。

 大学の授業の中で「人と動物との感性的な関わりをいかにして生み出すことができるか」という問いかけをしました。若い人たちのアイデアにはとても新鮮なものがあり実現できればいいと思えるものがたくさんあります。これらのアイデアがこれからのプロジェクトの中で生かされていって欲しいと思っています。

解答:長頚鹿はキリン、大熊猫 はジャイアントパンダ、小熊猫 はレッサーパンダ、金絲猴は孫悟空のモデルとなったキンシコウで、金色の毛が輝いてとっても綺麗なサルです。

(2008年9月3日・張 浦華)

画像:張 浦華さん
札幌市立大学 デザイン学部 准教授 張 浦華さん

プロフィール
1958年中国上海生れ
1987年中央工芸美術学院(現 清華大学美術学院・中国)助手
1991年筑波大学大学院芸術研究科修士課程デザイン学専攻修了
1991年(株)GK
1998年筑波大学芸術学系講師
2005年博士(感性科学)取得・筑波大学
2006年札幌市立大学デザイン学部准教授

所属
札幌市立大学 デザイン学部 デザイン学科 製品デザインコース

専門分野
感性科学、感性情報学、感性評価、感性インタラクション、製品デザイン

研究のテーマ
感性評価、感性情報、動物園関係では、人と動物との感性的関わりに関する考察


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