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小学校3年生から中学生を対象とする動物園の役割について考えるワークショップを開催しました。
参加者は、あらかじめ指定された動物の展示場でそれぞれに与えられたミッション(動物に関する調査事項)に挑戦。ミッションの答えを参加者同士が共有し、動物園が野生動物を展示している目的は何なのか、動物園とはどういった施設なのかについて、考える機会としました。
日時 |
令和2年10月17日(土曜日) 10時00分~15時00分 |
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場所 | 円山動物園 動物科学館内ホール |
参加者数 | 16名 |
内容 |
座学(動物ミッションの解き方、考え方を講義) 展示場見学(動物ミッションを調査) 発表(調査したことを発表) まとめ(「動物園が伝えたいこと」のまとめ) 伝えたいことシート作成(家族や友達に伝えたいことをシートに作成) |
動物園が希少な野生動物を飼育、展示しているのはなぜか?オランウータンを例に動物園の取組を伝える座学の様子です。
オランウータンの野生下の暮らしと動物園の暮らしを比較して、動物園ではどんな工夫をしているのか。野生のオランウータンの生息数が減少している原因は何か。絶滅から救うために、動物園はどんなことを行っているか。など、解説を聞いて一緒に考え、この後行うワークのやり方を理解しました。
各自に配られたミッションカードを解きながら、グループ毎に対象動物を見学する様子です。
参加者が調べたミッションカードの一部です。
ミッションカードには、動物を飼育展示する上での工夫や生息地での状況などに関する様々な質問が書かれています。参加者は、動物や展示場を観察したり、飼育員に質問して、ミッションカードの答えを調べまとめていました。
調べてきたことを一人ずつ発表する様子です。
「ホッキョクグマがすむ環境と飼育下の環境の違いや地球温暖化の問題等も展示していた。」
「エゾヒグマの展示場は木をたくさん植えて隠れるところを作ったり体をこすりつけたりできるようにしていた。餌を隠して匂いでエサを探させていた。」
「アジアゾウは森で木を倒しながら歩くので他の動物の通り道になる。食べたものに含まれる種子を離れた場所に運びフンとして排泄し新たな森をつくる。」
「ユキヒョウは人が育てているヒツジを食べてしまうので、ユキヒョウを憎たらしいと思った人に殺されて数が減っています。」
「エゾヒグマが人の暮らす場所に出没する理由は3つ。農作物の味を覚えて繰り返し農地(家庭菜園やごみ置き場)に侵入する、若いヒグマが棲む場所を探して誤って市街地にでてくる、子ども連れのメスがオスから逃げて誤って市街地にでてくる。」など、マイクを使った発表にとても緊張していたようですが、それぞれがわかったことを一生懸命発表していました。
ワークショップ全体のまとめです。
ミッションカードを内容ごとに、「様々な工夫により野生動物の本来の姿や暮らしを知ってもらうための取組」、「生息地の状況(人との関わり)を知ってもらうための取組」、「繁殖や研究などその他の取組」という、動物園の取組に分けて整理しました。調べてきたミッションはこの3つの取組に全て当てはまりました。まとめとして、動物園は野生動物の情報を正しく伝えたり、野生動物を研究したりすることを通じて、『どうすれば野生動物を守れるのか、私たち人間ができることは何か、を考えていこう!』という保全のためのメッセージを来園者に送っているのだということが参加者に伝えられました。
「今日のワークショップに参加して分かった、私が家族や友達に伝えたいこと」をまとめている様子です。
「動物園の飼育員さんがたくさん工夫をして動物が生活していることが分かりました。大きくなったら、私は動物をまもるための仕事をしたいです。」
「あなたのその行動で動物が苦しんでるかもしれません。みんなが食べているポテトチップスなどの油「パーム油」の原料のある畑を僕(アジアゾウ)が通ると殺されてしまうんだ」
「動物園はみんなが見たい動物を集めているわけではなく、みつゆからきたものやぜつめつしそうなものも集めていると分かった。動物園の人たちは、動物のためにいろいろなけんきゅうをしていると分かってほしい。」
「今日エゾヒグマを観察して、ミッションカードをかんせいさせているときに、はじめてこんなに動物を見てくわしく調べてこんなに動物のことをしれてとてもたのしかったです。」
「動物園といえば、動物の生態などをかんさつする所だと思います。しいくいんさんの工夫がたくさんあるのを見つけましたか?それぞれの動物には、その動物にあった環境があります。だから、動物園が伝えたいことは、その動物にあった環境を残すこと、動物のきもちになって接することだと思います。」
伝えたいことシートには、今日のワークショップから感じ取ったことをそれぞれの言葉で伝えたいという思いがあふれていました。
円山動物園では、野生動物の展示やこうしたワークショップなどの活動を通じて、これからも、保全のメッセージを伝えていきたいと思います。
※ワークショップ参加前と参加後に2回のアンケートを実施
ワークショップ参加後、特に「動物の展示にどんな工夫があるのか見る」「動物園が動物を守るためどんな活動をしているのか調べる」の項目が増加しました。
ワークショップ参加後、特に「野生動物や自然環境の大切さをつたえるところ」の項目が増加しました。
全員が「楽しかった」と答えていました。
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