ここから本文です。

更新日:2022年6月13日

なぜ条例をつくることになったのか

条例制定の背景

札幌市動物園条例は、以下の背景のもと、2019年10月から制定に向けた検討が始まりました。条例の検討経過については、「動物園条例の検討について」のページをご覧ください。
背景の詳細は、以下リンク先をご覧ください。

背景1:生物多様性の危機的な状況

  • 毎年4万種の生き物が絶滅しており、ここ数十年で種の絶滅速度は劇的に増加していると言われている。
  • 生物多様性条約に基づく取組が国際社会全体で取り組まれているが、十分には進んでいない状況がある。

背景2:動物福祉に対する関心の高まり

  • 家畜の飼育管理において、提唱され広がっている動物福祉に対する関心が高まっている。
  • 動物園で飼育する野生動物についても、良好な動物福祉を確保していくことが求められている。
  • 海外の先進的な動物園では、良好な動物福祉を確保するための研究や飼育繁殖技術の確立などが急速に進められている。

背景3:動物園の社会的役割の変化

  • 上記の背景1、2から、動物園は生物多様性の保全に貢献するという社会的役割がますます重要となっている。
  • 動物園の飼育動物について、その種の保全と良好な動物福祉の確保の両方の達成を考えて飼育管理していくことが重要となっている。
  • 野生動物及びその生息環境の保全の重要性を教育や啓発活動によって多くの人々に伝え、その保全への行動を促す取組が求められるようになってきている。

背景4:動物園の設置や運営に係る国内法令の現状

  • 海外には、野生動物の保全や良好な動物福祉の確保に取り組まなければ動物園の営業を許可しないことを定める法律がある。
  • 日本には、動物園の運営目的や実施事業を総合的に定めた法律がない。
  • 動物園の取組に関係する法律には、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(以下「種の保存法」という。)や動物の愛護及び管理に関する法律があるが、いずれも動物園が果たすべき社会的役割に関する規定内容は、十分とはいえない状況がある。

背景5:札幌市円山動物園基本方針「ビジョン2050」の策定とその取組の推進

  • 2015年のマレーグマの死亡事故を契機に、現代の動物園の社会的役割の変化を踏まえ、生物多様性の保全、教育、調査研究、リ・クリエーションに力を入れていくこととした。
  • しかしながら、ビジョン2050に基づく取組の根拠となる法律や条例もないことから、将来にわたりビジョン2050に基づく取組を継続していけるかが課題となっている。

条例の必要性(制定理由)

今後、札幌市が円山動物園の運営において、動物園の社会的役割を果たし、将来にわたり持続可能な運営を目指すためには、このビジョン2050に位置付けた取組を中長期的に推進することが必要であり、このことを担保する法規範が必要です。

また、野生動物の保全のための繁殖等に取り組む際には、円山動物園単独だけでは遺伝的多様性を維持していくことは困難であり、また、繁殖や研究に使う施設や人員、資機材、それらを調達するコストには限りがあることから、多くの動物園が協力し合い、研究機関等も含めさまざまな連携が必要となっています。これは他の動物園も同様の課題がある状況です。

そのため、円山動物園における野生動物の保全に向けた取組は、他の動物園の取組とともに推進していく必要があることも踏まえ、円山動物園はもとより、動物園の社会的な位置付けや運営目的等を明確にし、野生動物の保全を通じた生物多様性の保全や動物福祉の向上のための取組を推進することができる法規範として本条例の制定が必要となりました。

※ リ・クリエーション

レクリエーション(recreation)の語源が、「回復する」、「元気づける」、「新たに創造する」といった意味を持つラテン語の「re-creare」であるとされているところ、新しい考え方や意識を芽生えさせるなど豊かな人間性を育むことも円山動物園の役割であるとの考えから、ビジョン2050において、レクリエーションに代わる表現としてリ・クリエーションを「再創造」と定義して使用しています。

 


このページについてのお問い合わせ

札幌市円山動物園

〒064-0959 札幌市中央区宮ヶ丘3番地1

電話番号:011-621-1426

ファクス番号:011-621-1428