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更新日:2022年6月13日

なぜ条例をつくることになったのか(背景5)

背景5:札幌市円山動物園基本方針「ビジョン2050」の策定とその取組の推進

円山動物園においては、平成27年7月に、マレーグマの繁殖のための同居訓練中に、誤った飼育管理により同居訓練中のマレーグマ同士の闘争を防ぐことができず、その闘争により負った怪我について適切な診療を実施できなかったことが要因となり、高齢であったメスのマレーグマの「ウッチー」を死亡させてしまい、動物愛護管理法第23条第1項に基づく改善勧告を受けました。

その後、当該改善勧告に基づき改善計画を策定し、診療担当部門の新設等による獣医療体制の強化、動物舎の安全点検や職員の情報共有の強化、動物の飼育(給餌、動物舎清掃等)だけでなく、環境教育、繁殖計画や環境エンリッチメント(※)の検討・実施、新設獣舎の計画調整等を行う新たな職として「動物専門員」を設けるなど、飼育管理体制全般を見直してきました。

また、こうした見直しと併せて円山動物園の運営の在り方について再検討し、平成19年3月に策定した札幌市円山動物園基本構想に替えて、動物園としての社会的役割をこれまで以上に果たしていくための新たな運営方針として、平成31年3月に札幌市円山動物園基本方針「ビジョン2050」を策定しました。

今後、このビジョン2050の取組を安定的に継続し、社会的役割を果たしながら、市民に愛され、また、誇りに思う動物園として、持続可能な運営を実現できるかが課題となっています。

※ 環境エンリッチメント

環境エンリッチメント(environmental enrichment)とは、例えば、飼育動物に新しい種類の餌を与えたり、水場や山場など複雑な地形の飼育環境を整備することなどで、行動の選択肢を増やし、その種の特異的な行動を促進するなど、飼育動物の飼育環境(environmental)を豊かで充実(enrich)したものにしようとする試みをいいます。

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