ここから本文です。
平成22年(2010年)1月28日
旭川市旭山動物園 園長 坂東 元
おびひろ動物園 園長 藤川 研
釧路市動物園 園長 山口 良雄
札幌市円山動物園 園長 酒井 裕司
道内ホッキョクグマ飼育4園共同声明
-ホッキョクグマの種の保存事業を推進してまいります-
円山動物園では、2008年にホッキョクグマの双子(イコロとキロル)が誕生し順調に成育、さらに今年に入り、釧路市動物園では円山動物園から貸出中のオスのデナリとメスのクルミの交尾が確認され今後の繁殖が期待されるなど、動物園が取り組んでいる種の保存事業にとって、喜ばしい出来事が続いております。
このたび、今後更にホッキョクグマの繁殖を推進するために、ホッキョクグマの種別調整園である旭山動物園を含め道内4園で協議した結果、次のとおり動物園間でホッキョクグマを移動させることに合意しました。
今後は、この計画を発端として、(社)日本動物園水族館協会及び加盟園館との連携を深めながら、適齢期の個体を計画的かつ積極的に移動させることで、ホッキョクグマの繁殖を全国的に推進し、動物園の機能の一つである種の保存事業を推し進めてまいります。
移動趣旨
(1) ホッキョクグマの繁殖の可能性を最大限に生かします
円山動物園のララは今年の繁殖が可能なことから、釧路市動物園に貸し出中のデナリと早期にペアリングし繁殖を目指します。また、円山動物園のサツキを旭山動物園に移動し、イワンとの新たなペアリングを試みます。
(2) 遺伝的多様性を維持した個体増殖を目指します
デナリとララの血統のみではなく、イワンとサツキの組み合わせのように、新たなペアリングを試み、遺伝的多様性を維持した個体の増殖を目指します。
(3) 円山動物園のララが繁殖を目指すために、子離れする必要があり、イコロとキロルをおびひろ動物園へ移動し、かわりにおびひろ動物園のピリカを円山動物園へ移動します。
○移動対象個体と移動理由
愛称 |
性別 |
年齢 |
現在の飼育園 |
移動後の飼育園 |
予定移動時期 |
サツキ |
メス |
18歳 |
円山動物園 |
旭山動物園 |
2月中旬 |
円山動物園で2年間に渡りデナリとのペアリングを試みたが、交尾に至らず。よって、新たなオス(イワン)とのペアリングを目指す。 |
|||||
イコロ・キロル |
オス |
1歳 |
円山動物園 |
おびひろ動物園 |
2月中旬 |
交換先を探しているが、現在まで未定。親個体(デナリ・ララ)の本年中の繁殖のためには、親個体と別居させることが必要。 |
|||||
ピリカ |
メス |
4歳 |
おびひろ動物園 |
円山動物園 |
2月中旬 |
イコロ・キロルをおびひろ動物園へ移動させるために、ピリカを円山動物園に移動。 |
|||||
デナリ |
オス |
16歳 |
釧路市動物園 |
円山動物園 |
2月中旬 |
これまで3回の繁殖に成功しているデナリとララの本年中の繁殖を目指す。 |
○個体情報(イワン、クルミ、ララは移動対象外)
愛称 |
履歴 |
備考 |
サツキ |
1991年11月14日 アメリカ・Cleveland動物園生 |
イワンとのペアリングを目指す |
イコロ・キロル |
2008年12月9日 円山動物園生 |
父親:デナリ |
ピリカ |
2005年12月15日 円山動物園生 |
父親:デナリ |
デナリ |
1993年11月9日 アメリカ・Hogel動物園生 |
ララとのペアリング再開 |
イワン |
2000年12月8日 ロシア・Perm動物園生 |
サツキとのペアリングを目指す |
クルミ |
1996年12月26日 釧路市動物園生 |
デナリとのペアリングが成立 |
ララ |
1994年11月20日 別府ラクテンチ動物園生 |
デナリとのペアリング再開予定 |
移動前 |
移動後 |
<円山動物園> |
<円山動物園> |
ララ(メス) |
デナリ(16)(オス) |
<旭山動物園> |
<旭山動物園> |
イワン(オス) |
イワン(9)(オス) |
<釧路市動物園> |
<釧路市動物園> |
デナリ(オス)→円山へ |
クルミ(13)(メス) |
<おびひろ動物園> |
<おびひろ動物園> |
ピリカ(メス)→円山へ |
イコロ(1)(オス) |
なお、サツキのお別れ会は2月6日(土曜日)に実施し、出発は9日となります。イコロとキロルのお別れ会は2月20日(土曜日)、出発は翌21日を予定しております。
イコロ(上)キロル(手前)
手前からイコロ、キロル、ララ
サツキ
デナリ
このページについてのお問い合わせ
Copyright © City of Sapporo All rights Reserved.