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ホッキョクグマ「デナリ」
【9月7日掲載】
9月6日に北海道大学獣医学部と合同で実施しました、「デナリ」の病理解剖結果についてお知らせします。
解剖所見は以下の通りです。
1 肝臓の多発性嚢胞(嚢胞:のうほう=液体で満たされた袋が肝臓に多発した状態)
2 胸水・腹水の貯留
3 前縦隔(左右の肺を隔てる膜)の腫瘤
最終的には、肝臓の多発性嚢胞が原因の肝機能不全により死亡したものと考えられます。
病変についてはより詳しい組織検査を実施しております。結果の判明には数カ月を要する見込みです。組織検査の結果により、死因や解剖所見に大きな変更があった場合には、改めてホームページでお知らせいたします。
【9月6日掲載】
ホッキョクグマの「デナリ」(オス、29歳)が9月5日(火曜日)に死亡しましたのでお知らせいたします。
今年の8月に肝臓に多発している嚢胞が見つかり治療を続けていた「デナリ」ですが、9月5日の19時17分ごろ、残念ながら屋外放飼場にて死亡しているのを確認いたしました。
「デナリ」は1995年に入園して以来、「ララ」との間に6回8頭の仔をもうけ、長きにわたり円山動物園で活躍してくれました。
応援していただいた皆様、ありがとうございました。
献花台につきましては、9月6日より動物園センター案内前に設置いたします。
【個体情報】
生年月日:平成5年(1993年)11月9日 アメリカ生まれ
来園年月日:平成7年(1995年)5月1日
死亡年月日:令和5年(2023年)9月5日(29歳)
※解剖の結果については後日HPでお伝えいたします。
【経過】
8月8日 昼から食欲がなく、プールから出ようとしない。段差の昇り降りを嫌がる。また、お腹が膨らんだ様子(腹部膨満)が認められる
8月24日 腹部膨満の原因を調べるため、全身麻酔下での検査を実施。超音波検査で肝臓に多発した嚢胞が確認され、これが腹部膨満の原因と思われる。検査結果から予後は悪いと考えられ、肝臓を保護する薬剤や痛みが生じた際の鎮痛薬を用いた治療を行う方針とする。
9月1日 嘔吐が認められたため、吹き矢を用いて吐き気止めを投与。この日より食欲廃絶。
9月5日 食欲と活動性がなく、プールから上がることができない状態続いているため、朝に鎮痛薬を吹き矢で投与。夕方にプールから出て歩き回るが、その後、ウッドチップの上で動かなくなっているデナリを発見、19時17分に死亡を確認する。
【園長コメント】
来園してから長い間、多くの来園者に愛され、そして多くの来園者にホッキョクグマの魅力を伝えてくれました、本当にありがとうございます。
これまで「デナリ」を応援してくれたみなさまに、心から感謝申し上げます。
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