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戦後の荒廃がまだ市民の心に残っていた1950年(昭和25年)、札幌市は上野動物園(東京)から移動動物園を招きました。会場の円山坂下グラウンド、そして円山公園一帯は空前の人手で賑わい、人々は動物達に夢中になりました。
この移動動物園の大成功を受けて、「札幌市に動物園を」という声が急速に高まり、1951年(昭和26年)のこどもの日に北海道では初めての動物園として開園しました。
開園当時は児童遊園という位置付けで、動物はヒグマのつがい、エゾシカ、オオワシの三種四点のみでした。
その後、動物の充実と施設の整備が図られ、1974年(昭和49年)には当時の札幌の総人口に匹敵する約124万人もの入園者が訪れるまでになり、札幌市民の憩いの場としての地位を確立しました。
しかし、近年、レクリエーションの多様化や施設の老朽化、動物観の変化などさまざまな要因によって、動物園はかつての魅力を失いつつありました。
そして今、円山動物園は、市民から愛され、希少な種をまもるノアの箱舟としての動物園への再生を図っています。
この大きな転換期にあたり、これまでのあゆみを辿ってみたいと思います。
開園から50年以上も円山動物園を見守り、2002年に亡くなったオオワシのバーサン
1951年 |
5月 円山児童遊園として、こどもの日に開園 |
1953年 |
アジアゾウの花子が来園 |
1956年 |
動物の芸を公開。(ゾウ、チンパンジー、アシカ、アカカンガルーなど) |
1965年 |
年間入園者数が100万人を超え、全国第7位となる |
1966年 |
熱帯動物館が完成し、冬季開園実施 |
1967年 |
ダイアナモンキー国内初の繁殖に成功(繁殖賞初受賞) |
1971年 |
駐車場開設 |
1973年 |
「円山動物園だより」を職員の手により創刊 |
1974年 |
6月 ゴリラのゴンとメリー来園 |
1977年 |
類人猿館完成 |
1978年 |
猛きん舎、白鳥舎完成 |
1979年 |
動物病理研究室 |
1980年 (昭和55年) |
世界の熊館完成 |
1981年 |
オオカミ放養場完成 |
1982年 |
ニホンザル61頭が京都府北桑田郡美山町より来園 |
1983年 |
洋蘭温室完成 |
1984年 |
モンキーハウス完成 |
1985年 |
カナダのカルガリー動物園よりつがいのアメリカワシミミズク2組寄贈される |
1986年 |
友好都市瀋陽市よりマナヅル2羽寄贈される |
1987年 |
国内初のユキヒョウ繁殖に成功(2頭) |
1988年 |
タスマニアデビル3頭がオーストラリア・タスマニア州より寄贈される |
1989年 |
タスマニア館(現カンガルー館)完成 |
1991年 |
こども動物園拡張 |
1992年 |
レストハウス完成 |
1993年 |
国内初のオオワシの繁殖に成功(2羽) |
1995年 |
円山子供の国「キッドランド」が中島公園から移転オープン |
1998年 |
動物園センター完成 |
1998年 |
動物解説ボランティア活動開始 |
2000年 |
チンパンジー館完成 |
2001年 |
国内初のヨウスコウワニの繁殖に成功 |
2004年 |
リスザルドーム完成 |
2006年 |
展望レストハウス完成 |
2007年 |
パブリックコメント実施 |
2008年 |
4月 エゾシカ・オオカミ舎完成、こども動物園・類人猿館屋外展示場リニューアルオープン、アニマルファミリー制度開始 |
2009年 (平成21年) |
自然体験ゾーン円山動物園の森完成 |
2010年 (平成22年) |
猛禽類野生復帰施設完成 エゾヒグマ館完成 昆虫館閉館 韓国大田広域市との姉妹都市提携を記念し、オー・ワールドの動物園にコモンリスザル8頭を贈り、ブチハイエナ2頭を寄贈される |
2011年 (平成23年) |
は虫類・両生類館完成 |
2012年 (平成24年) |
わくわくアジアゾーン完成 |
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