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更新日:2011年2月28日

学会発表抄録(2004年)

日本動物園水族館協会北海道ブロック秋季飼育技術者研究会

「担当動物舎の展示の工夫について」

弓山 良

 平成14年から担当している動物舎において、今まで行ってきた展示の工夫について報告する。
 現在の担当動物はエゾシカ・トナカイ、オオカミ、ラクダ・ラマである。担当当初、これらの動物に対する入園者の関心は、どちらかといえば薄いと感じられたため、それぞれの動物に対する理解をもっと深めてもらい、より関心を持って興味深く観覧してもらうことを目的に、楽しく分かり易い説明看板やパネルの設置、餌やり時間の変更、餌やり体験の実施、動物舎の一部改良を行った。
 その結果、その動物本来の特徴を分かり易く展示することにより、動物舎の前で足を止め、じっくり時間をかけて観覧してもらえるようになった。
 今後も、より一層楽しく観覧してもらえるようさらに工夫を重ねていきたい。

 

「子供動物園におけるふれあい事業の現状と今後の展望について」

伊藤真輝

 当園では、子供たちに普段接することができない動物たちとのふれあいを通じて動物に対する興味や関心を持たせ、動物への愛情を培うことを目的として1965年に子供動物園を設置した。設置当初は、ヤギ、クジャク、モルモット等数点の動物を展示するのみであった。その後、移転、増改築により施設の充実を図り、今年4月にはリスザルドームを新設し、入園者から好評を得ている。
 これまで子供動物園では動物を園内に放し飼いにし、入園者が自由に動物とふれあえる手法を取っており、定期的なふれあいタイムなどは実施していなかった。しかし、近年、入園者の動物に対する認識不足やふれあいスペースの拡張により、職員の目の届かない場所での咬傷事故などが発生するようになった。また、展示動物種の増加に伴い、各種の展示個体数と飼育スペースが減少したため、動物にふれあえない、見えづらいなどの新たな問題点が出てきた。
 そこで、職員の勤務体制の見直しを行い、子供動物園の飼育職員の増員、休憩時間帯の変更により職員不在の時間帯をなくすることで事故防止に努めた。さらにボランティアとの協力体制の整備、放送や看板による入園者への注意喚起により事故件数を減少することができた。また、現在、職員立会いのもとで定期的に餌やり体験やふれあいタイムを実施することにより、入園者の要望に応えながら事故防止に努めている。今回、子供動物園におけるふれあい事業の現状と今後の展望についてその概要を報告する。


日本動物園水族館協会北海道ブロック春季飼育技術者研究会

「リスザルドームの新築について」

山本秀明

「ホッキョクグマの繁殖と環境整備について」

河西賢治

当園では世界のクマ館で、ホッキョクグマのオスとメスを飼育している。めすは平成12年から平成14年までに3回、計5頭を出産しているが、いずれも子グマの成育には成功していない。
 平成15年度はこれまでの反省を活かし、餌の増量、オスとの別居、クマ館への立ち入り禁止等、飼育環境等の改善を行ったところ、無事出産後仔は現在も順調に成育している。これらの改善点の概要について報告する。
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