ここから本文です。

更新日:2014年7月18日

食品化学検査

衛生研究所では、市民の食の安全・安心を確保するため、食品の安全にかかわる科学的な分析と研究を行っています。食品のほか、家庭用品などの日常生活に用いる製品の安全性を確認するための検査も行っています。

 

食品中の化学物質などの検査

検査法の開発・改良

他機関との連携事業

 

検査業務

食品の抜き取り検査

市内で製造または流通する食品が、食品衛生法の基準を守って作られているかを確認するため、食品衛生法に基づいて工場やスーパーマーケットなどから食品を抜き取り、食品添加物や農薬などの様々な化学物質の検査を定期的に行っています。

表1:主な抜き取り検査の対象物質と具体例

検査の対象物質と説明

具体的な例

残留農薬(ざんりゅうのうやく)

野菜や果物などを育てるときに、雑草を枯らしたり、害虫を退治するなどの目的で使用する薬品を「農薬」といい、除草剤、殺虫剤、殺菌剤などの種類があります。市内で売られている野菜や果物などの中に、食品衛生法の基準を超える量の農薬が含まれていないか(=残留していないか)確認するため、検査を行っています。

ガスクロマトグラフ-タンデム型質量分析計による残留農薬の検査のようす

ガスクロマトグラフ-タンデム型質量分析計による残留農薬の検査

  • グリホサート、2,4-D(除草剤)
  • クロルピリホス、マラチオン(殺虫剤)
  • プロシミドン、クレソキシムメチル(殺菌剤)

など

残留動物用医薬品(ざんりゅうどうぶつよういやくひん)

牛、ぶた、にわとり、えびなどの食用の動物を育てるときに、病気の治療や寄生虫の退治、成長を早めるなどの目的で使用する薬品を「動物用医薬品」といい、抗生物質(こうせいぶっしつ)、合成抗菌剤(ごうせいこうきんざい)、寄生虫駆除剤(きせいちゅうくじょざい)などの種類があります。市内で売られている肉や卵などの中に、食品衛生法の基準を超える量の動物用医薬品が含まれていないか確認するため、検査を行っています。

  • オキシテトラサイクリン(抗生物質)
  • スルファジミジン(合成抗菌剤)
  • イベルメクチン(寄生虫駆除剤)

など

食品添加物(しょくひんてんかぶつ)

食品の味、日もちや見た目などをよくするために食品中に加えられる物質を「食品添加物」といい、甘い味をつける甘味料、日もちをよくする保存料、色をつける着色料などの種類があります。食品の種類によって食品衛生法で使用量の基準が定められており、食品添加物が基準を守って使用されているか確認するため、検査を行っています。また、日本では使用が禁止されている食品添加物もあるため、これらが含まれていないかについても検査で確認しています。

写真:高速液体クロマトグラフによる食品添加物の検査のようす

高速液体クロマトグラフによる食品添加物の検査

  • サッカリンナトリウム(甘味料)
  • ソルビン酸(保存料)
  • 赤色102号、黄色4号、青色1号(着色料)
  • サイクラミン酸(甘味料、日本では現在使用禁止)

など

放射性物質(ほうしゃせいぶっしつ)

γ線(ガンマせん)などの放射線を出す物質のことを「放射性物質」といい、天然に存在するものと、原子力発電所や核実験などで人工的に作られるものがあります。原子力発電所の事故などで自然界に放出された放射性物質は、食品への汚染が懸念されるため、食品衛生法で食品に含まれる放射性物質の量の基準が定められています。この基準を超えて放射性物質が含まれていないか確認するため、検査を行っています。

  • 放射性セシウム134
  • 放射性セシウム137

遺伝子組換え食品(いでんしくみかえしょくひん)

他の生物からとり出した遺伝子を大豆、とうもろこしなどに組み込む技術を「遺伝子組換え技術」といい、この技術を利用して作られた食品を「遺伝子組換え食品」といいます。遺伝子を組換えることによって、除草剤耐性(除草剤で枯れにくくなる性質)、害虫抵抗性(害虫に食べられないなど、虫の害に強くなる性質)、ウイルス抵抗性(ウイルスが原因の病気にかかりにくくなる性質)などが得られ、使用する農薬の量を減らしたり、生産量を増やしたりすることができます。食品衛生法により、遺伝子組換え食品には、遺伝子を組換えたことを表示しなければなりません。遺伝子組換えの表示が正しく行われているか確認するため、検査を行っています。また、日本では使用が認められていない遺伝子が含まれていないかについても検査で確認しています。

  • ラウンドアップ・レディ大豆(RRS)(除草剤耐性)
  • スターリンク(CBH351)トウモロコシ(害虫抵抗性、日本では使用禁止)

など

アレルギー物質(あれるぎーぶっしつ)

食物アレルギーの原因となる物質(アレルギー物質)を含む食品(卵、そばなど)には、アレルギー症状の発症による健康被害を防ぐために、また、アレルギー患者の方が安心して食品を選べるように、食品衛生法によってアレルギー物質の表示が義務付けられているものがあります。表示がない食品に、アレルギー症状を起こしうる量のアレルギー物質が含まれていないか確認するため、検査を行っています。

  • 小麦
  • そば

など

食品の成分規格(しょくひんのせいぶんきかく)

清涼飲料水(お茶、ジュースなど)、牛乳・乳製品、米などには、その食品に含まれる成分(金属、栄養成分など)の規格などが個別に定められています。食品が成分規格を満たしているか確認するため、検査を行っています。

  • カドミウム、鉛、ヒ素など(清涼飲料水の成分規格)
  • 乳脂肪分、無脂乳固形分など(乳・乳製品の成分規格)
  • カドミウム(米の成分規格)

など

食品以外の規格(しょくひんいがいのきかく)

食品用器具・容器包装(まな板、ラップ、ストローなどのこと)、乳幼児用のおもちゃなどは、食品に直接触れたり口に入れたりするため、食品衛生法で、材質や、水溶液に浸したときに溶け出す物質の量の規格が設けられています。これらの規格には、カドミウム、鉛などの金属の溶け出す量や、プラスチックを柔らかくするために使用する可塑剤(かそざい)の量などの基準などがあります。器具・容器包装やおもちゃが規格を守って作られているか確認するため、検査を行っています。

  • カドミウム、鉛(器具・容器包装の規格:金属)
  • カドミウム、鉛、ヒ素(おもちゃの規格:金属)
  • フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)、フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ベンジルブチルなど(おもちゃの規格:可塑剤)

など

 

 

ページの先頭へ戻る

買い上げ調査

市内で売られている衣類、洗剤などの様々な製品について、健康被害の原因となるような有害物質が含まれていないかを確認するため、商品を購入して検査を行っています。

表2:主な調査の概要と具体的な例

調査の概要

具体的な例

家庭用品中の有害物質(かていようひんちゅうのゆうがいぶっしつ)

「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」に基づき、乳幼児用の衣料品に、有害物質であるホルムアルデヒドが基準値を超えて含まれていないか確認するため、検査を行っています。このほか、乳幼児用以外の衣料品、家庭用洗剤、スプレー製品などの生活用品(家庭用品)に含まれる有害物質についても、検査で確認しています。

  • ホルムアルデヒド(衣料品)
  • 水酸化カリウム、水酸化ナトリウム(家庭用洗剤)
  • メタノール(スプレー製品)

など

医薬品成分(いやくひんせいぶん)

サプリメントやお茶など、「健康によい」として売られている、いわゆる「健康食品」の中に、くすりの成分(医薬品成分)が加えられたものが平成15年頃から多数発見され、健康被害が大きな社会問題となっています。健康食品に医薬品成分を加えることは、薬事法違反となります。そのため、市民が購入する健康食品に、医薬品成分が違法に加えられていないか確認するため、検査を行っています。医薬品成分には、強壮剤(きょうそうざい)や痩身剤(そうしんざい:やせ薬の成分)などがあります。

  • シルデナフィル、ヒドロキシホモシルデナフィル、アミノタダラフィル(強壮剤)
  • マジンドール、センノシド(痩身剤)

など

 

 

ページの先頭へ戻る

調査研究

食の安全・安心にかかわる幅広い問題に対応するため、検査方法の開発・改良などの研究を行っています。研究の成果は、札幌市衛生研究所年報などで報告しています。(参考リンク:調査研究(衛生研究所年報)のページ

 

ページの先頭へ戻る

共同研究など

食品添加物一日摂取量調査への参加

日本人が日常の食生活を通して、どの程度食品添加物を摂取しているか推定し、食品添加物の安全性を確保するため、厚生労働省が実施する「食品添加物一日摂取量調査」に参加し、食品添加物の分析を行っています。札幌市衛生研究所で実施した分析結果については、札幌市衛生研究所年報で報告しています。(参考リンク:調査研究(衛生研究所年報)のページ

 

ページの先頭へ戻る

このページについてのお問い合わせ

札幌市保健福祉局衛生研究所生活科学課

〒003-8505 札幌市白石区菊水9条1丁目5-22

電話番号:011-841-8875

ファクス番号:011-841-7073