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更新日:2013年6月5日

妊婦甲状腺スクリーニング

妊婦甲状腺機能スクリーニング

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札幌市では、市内の産婦人科を受診する妊婦の方を対象とした甲状腺機能検査を実施しています。この検査は、妊婦の甲状腺機能異常を早期に発見し、妊娠中の健康管理と健全な子供の出産を目的として昭和61年に開始されました。地方自治体としてのこのような取組みは全国でも札幌市が最初であり、その業績は高く評価されています。

 

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 甲状腺とは

甲状腺の位置

 前方、喉ぼとけのすぐ下にある重さ15g前後の臓器です。ちょうど蝶が羽を広げたような形で、すぐ後ろにある気管を抱き込むようにはりついています。食物(主として海草)に含まれているヨードを材料に甲状腺ホルモンを産生し、分泌しています。

 

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 なぜ妊娠中の甲状腺検査が必要か

甲状腺の病気は男性よりも女性で圧倒的に多い病気です。とくに妊婦の場合、甲状腺機能異常があると妊娠中毒症や流産・早産が起こりやすいといわれています。また最近の研究では、妊娠中の甲状腺機能低下状態を放置した場合では、妊娠中にきちんと治療していた場合に比べ、子供の小児期の神経・心理的発達に悪影響を及ぼす可能性がある事も報告されています。
「疲れやすい」とか「よく眠れない」・「神経質」など、甲状腺の病気の症状は誰でも普通に見られるような症状なので、病気であることが見逃されてしまう場合がよくありますが、 血液検査で簡単に見つけることが出来ます。きちんと治療を受けていれば、生まれてくる赤ちゃんへの悪影響を防ぐ事もできます。

 

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  検査のながれ

 

検査申込

検査のために
採血をします。

検体郵送

 

血液中の甲状腺ホルモン
などの検査
をします。

妊婦

相互矢印

産婦人科

相互矢印

衛生研究所

 

結果通知

検査の結果を本人にお話します。

結果報告

検査の結果を産婦
人科に郵送します。

 

検査の結果、甲状腺機能異常が疑われる妊婦の方は、産婦人科医から専門医のいる医療機関に紹介されます。

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最近の検査結果

最近5年間(2006年4月~2011年3月)の検査申し込みは48,335人でした。このうち436人(0.9%)が要精密検査となり、その結果下記のような甲状腺機能異常症が発見されました。

疾患名

患者数

妊婦における頻度

バセドウ病

41

1:1179

甲状腺機能低下症+橋本病

112

1:432

甲状腺機能低下症(橋本病以外)

86

1:562

妊娠一過性高FT4血症+橋本病

23

1:2102

妊娠一過性高TSH血症+橋本病

27

1:1790

妊娠中の治療についてはこちら

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 甲状腺ホルモンとは?

食物として摂取された蛋白質、脂肪、炭水化物は代謝されて、身体の組織を作るのに利用されたり、エネルギーになったりしますが、甲状腺ホルモンには、こうした新陳代謝の過程を刺激したり促進したりする作用があります。例えば、このホルモンが足りないと身長の伸びが悪くなったり、知能発達が遅れたりします。また、自律神経、身体的・精神的活動の調節を行なうのもこのホルモンの重要な役割です。

甲状腺ホルモン(T3とT4)

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 甲状腺機能の異常とは?

甲状腺機能異常症は、甲状腺ホルモンの分泌が過剰あるいは不足する病気で、それぞれ下図のような症状があらわれます。また、これら甲状腺機能異常症は、20~40代の女性に圧倒的に多く発病します。甲状腺機能亢進症・低下症ともに自覚症状から疑いをもたれますが、甲状腺の異常だとは気づきにくい場合もある病気です。

 

 

 甲状腺ホルモンが過剰のとき

甲状腺機能亢進症

 

多汗
動悸
むくみ
暑さに弱い
手指の震え
神経過敏
疲れやすい
眠れない
下痢
眼球突出
よく食べるのに痩せる

下向き矢印

甲状腺機能亢進症
(バセドウ病など)

甲状腺ホルモンが不足のとき

甲状腺機能低下症

 

 

むくみ(粘液水腫)
無気力
寒がり
脱力感
動作が緩慢
便秘
皮膚乾燥
体温低下
脱毛
言葉がもつれる
あまり食べないのに太る

下向き矢印

甲状腺機能低下症
(橋本病など)

 

 

 

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 検査項目

甲状腺ホルモン(遊離型サイロキシン)

身体の新陳代謝・自律神経を調節するホルモン。あらゆる臓器の機能調節に関与し、生命維持に必須です。バセドウ病など甲状腺機能亢進症で高値になります。

甲状腺刺激ホルモン(サイロトロピン)

脳の一部である下垂体から分泌され、甲状腺ホルモンを合成・分泌させるように甲状腺に働きかけます。甲状腺機能低下症で高値になります。

抗マイクロゾーム抗体

抗サイログロブリン抗体

身体の免疫機能の異常によってつくられる自己抗体で、甲状腺細胞に障害を与えます。橋本病を診断する判定指標であり、バセドウ病でも陽性率が高くなります。

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検査を受けるには?

検査は妊娠10週位までの早い時期に受けるのが効果的です。

検査を希望される妊婦の方は、かかりつけの産婦人科(札幌市内)の医師に直接お申し出下さい。妊娠されている方であればどなたでも簡単に検査を受けられます。検査は有料で、検査料、採血料、管理及び指導料などがかかります。

 

 

 

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妊娠中の治療について

服用量など主治医や薬剤師とよく相談しましょう婦におけるバセドウ病の治療は抗甲状腺剤を使う方法が一般的です。抗甲状腺剤は妊娠中でも安心して服用できる薬です。専門医の診察を受け、妊娠中の甲状腺機能が正しくコントロール出来ていれば、子供の甲状腺に悪影響を及ぼすことはありません。

甲状腺機能低下症では、体に不足している甲状腺ホルモンを補うために甲状腺ホルモン剤が使われます。本来体内にあるはずのものを補充するだけですから、妊娠中に服用しても胎児への影響はありません。

妊娠初期には一時的に血中の甲状腺ホルモン濃度が異常になることがあります。そのためにつわりの症状がひどくなる事もありますが、治療を必要としない場合も少なくありません。ただし同時に橋本病が発見された場合は、妊娠中の治療が必要無くても産後に必要となる場合があり、引き続き専門医への受診が必要になります。

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このページについてのお問い合わせ

札幌市保健福祉局衛生研究所保健科学課

〒003-8505 札幌市白石区菊水9条1丁目5-22

電話番号:011-841-7672

ファクス番号:011-841-7073