札幌市の図書館 > よもやまとしょかんばなし > 第12回 20冊なら力持ち!
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2011年5月のおはなし
みなさんが図書館で熱心に本を選んでいるとき、たくさんの本を抱えた職員が本棚の間を忍者のようにすり抜けていくのを目撃した経験はありませんか?
これは「返本」(へんぽん)といって、みなさんから返却された本を分類順に正しい場所に戻す作業をしているところです。
(「本の住所」十進分類法のお話は図書館ネコの「まお」がしましたね。)
そんな日々の返本作業中にふと思いました。
「みんな、1回の返本で何冊持てるのかな…」
ということで、取材と称し、何人かの同僚と力比べをしてみました。
使用したのは、「単行本」と呼ばれるハードカバーの本です。縦横約20cm×14cm、1冊の重さは約450gです。
平均は15冊、重さにして7kg弱でした。
もちろん単に持つだけではなく、これを片手で抱え、高い棚から低い棚まで自由自在に本を戻すことが条件です。
そして職員の中での最高記録は何と23冊!
力も重要ですが、この場合、腕の長さもポイントです。いくら力持ちでも腕の長さ次第でおのずと限界が見えてきます。…そんな時は、スピードで勝負です。
返本をしている職員の顔が真剣でちょっと恐いのは、密かに自分の返本能力と戦っているからなのかもしれません。その結果、本を抱える方の腕には「筋肉」という勲章が…。
そんなわけで、日々、図書館内を返本忍者が飛び回っています。
何かお探しの場合は、遠慮せずにお声をかけてくださいね。