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更新日:2011年2月15日

第1期図書館協議会 第4回会議 平成18年2月22日

1.日時

平成18(2006)年2月22日(水曜日) 10時00分~12時00分

2.会場

札幌市中央図書館 3階 講堂

3.出席者

梶委員、河村委員、菊池委員、久米委員、乳井委員、二ッ山委員、平野委員、細谷委員、
源委員、宮地委員、渡部委員
(欠席者)小田委員

4.傍聴者

1人

5.会議次第

1.開会

2.議事内容(概略)

乳井会長

今日の会議は、二つの大きな柱で進めていきたい。ひとつは、1月4日の市長発表の概要をお話いただき、それについての質疑を行いたい。また新年度の予算案の骨子も出来ているので、関連としてその説明も受ける。大きな二つ目は、開館日時の審議を継続していく。
ではまず、市長発表の件及び予算案についてご説明ねがいたい。

谷管理課長

1月4日の市長新春記者発表に伴い、図書館では、1月20日に協議会委員を対象とした説明会を開催したが、再度ここでその概略を説明したい。図書館の開館日・開館時間の拡大等について、今年の4月1日から実施するというかたちになった。詳細は以下のとおり。

・開館日の拡大について。従来休館日であった月曜日、火曜日の午前中、祝日(1月1日を除く)を開館とする。対象は、中央図書館、地区図書館、区民センター図書室。中央図書館と地区図書館については、毎月第2水曜日(施設点検日)と第4水曜日(図書整理日)のみが休館日となる。区民センター図書室は、毎月第4金曜日(図書整理日)のみが休室となる。

・開館時間の拡大について。中央図書館は、月~金曜日の週5日間、従来より1時間延長し午後8時までの開館とする。地区図書館は、これまで夜間開館を実施していなかったが、火~木曜日の週3日間、午後7時までの開館とする。

・貸出上限冊数の増加について。今現在、個人の貸出上限冊数は4冊までとなっているが、これを10冊までにする。対象は、地区センターまでの全37施設。

・視聴覚資料の貸出期間の拡大について。現在、中央図書館、東札幌図書館、清田図書館、山の手図書館の4館でCDなどの視聴覚資料を貸出を行っているが、従来まで7日間だった貸出期間を14日間に拡大する。

これらについては、今後、各図書館等でのポスター掲示や広報さっぽろの1ページを使ってPRしていく。
続いて平成18年度予算案の説明をしていきたい。図書館としての予算総額は7億9,900万円、前年度より約6,000万円の減となっている。主な事業にかかる経費では、43の図書施設の維持管理費や、所蔵する図書の購入費として、約7億5,000万円となっている。この中で、図書資料購入費の合計は約1億6,600万円で、予算額は昨年とほぼ同額を確保している。
その他、仮称地下鉄大通駅コンコース図書貸出返却コーナー運営費として、900万円を計上している。これは、地下の札幌市交通案内センター内に設置し、図書資料の予約、貸出、返却のみを行うコーナーとして位置づけ、都心を訪れる市民の方にサービスアップを図ることを目的としている。

乳井会長

以上について、質問などあれば。

細谷副会長

今回の開館時間延長に関しては、地区センター図書室は対象外のようだが、その辺の説明をお願いしたい。

谷管理課長

地区センター図書室は、図書整理日が最終金曜日から第4金曜日となるほかは、従来と変更はなく、毎週月曜日及び祝日は休室となる。

菊池委員

この大通駅の窓口は、パソコンは何台で、職員は何人配置するのか。

荒澤中央図書館長

場所を所管する部局との調整に入るところで、明確には言えない。利用者用端末機OPACは2台程度考えている。現在、OPAC自体に予約は入れられないが、この大通窓口では、テストケースとし、利用者が自ら予約入力できるようにしたい。

乳井会長

他はよろしいか。では、今報告のあったことは、皆さんご理解いただいたと判断し、続いて諮問事項の継続審議にうつりたい。
今、細谷副会長から資料が出されているので、まずこの資料説明からお願いしたい。今後、このようなプリント等については、ご自分の意見の補足というかたちで話をするということで進めていただきたい。

細谷副会長

私の所属する団体でできる範囲で、1月末までの1ヶ月間、小規模ながらアンケート調査を実施し、その集計結果を参考までに持参した。印象としては、意外と土・日も遅くまで開館してほしいという意見が多かった。

乳井会長

当初、協議会として行うアンケートはじっくり検討していこうと考えていたが、その間に市長発表もあり、実施できなかった。

では、開館日時拡大の報告を聞いて、意見を聞いていきたい。説明会に参加できなかった河村委員、宮地委員、改めてどうか。

河村委員

今回、札幌市が開館日時延長と新聞報道で見て、一歩進んで利用者に近づいたかなと思う。ただ、土日の延長を望むとの人もたくさんいるようで、どこまでサービスを向上させるかも考える必要がある。

宮地委員

こんなに急激な進歩をするのかという驚きの方が大きいが、この協議会で離された皆さんの希望が叶えられているのではないかという印象を持った。あとは、インターネットやOPACで図書予約ができるようになれば、時間については、これ以上コンビニのように延長する必要はないと考える。

乳井会長

二ツ山委員、何かご意見は。

二ツ山委員

基本的には市民に、札幌市がかなり頑張ってサービスする方向に動いていると感じる。大通の件については、ここまでサービスする必要があるのかと思うと同時に、返却ポストにいたずら等されることがないよう祈りながら、良き開館なり返却なりができればと感じた。

梶委員

やはり、時間帯が延びることは、利用者にとってすごく有難いと思う。ただ、貸出冊数が10冊になって、蔵書が今の状態で間に合うのかという感想を持った。

荒澤中央図書館長

通常4冊いないでも十分間に合うと考えるが、絵本を借りられる方などを中心に要望は多くきているため、一応今回上限を10冊とさせていただいた。現実的には、4月1日から全員の方が10冊借りるかというと、そうではないと見込んでいる。

河村委員

私の調査結果だが、図書館で閲覧した冊数と貸出冊数は大体合致している。無制限としているところでも、平均利用は閲覧も貸出も約4冊となっている。絵本を借りる利用者にすれば10冊は足りないかもしれないが、館長がおっしゃったとおり、蔵書がなくなるという心配はないと考える。

細谷副会長

皆さんから、ほぼ希望に沿うサービスアップになったのではという意見があり、アンケート調査でも、市長発表とほぼ同様の結論が出ていることを踏まえて、この協議会で何とか年度内に答申を出し、これに沿って4月1日からの図書館の政策が実施されるという手続きにしてはどうか。

乳井会長

私は、開館日時拡大後に出てくる問題などをきっちり検証し、細かい形でデータなどをつけて、2ヶ年をかけて答申したいと考える。

細谷副会長

他の委員のご意見を伺いたい。

久米委員

今後1年間で、利用者がどう変わったか、市民への宣伝方法は効果的だったかなどを調べたり見ていきたい。

菊池委員

どこかの時点を定め、拡大後の利用状況がどう変化したかなどを見極めながら、協議会としての答申を出したほうがいいと考える。

乳井会長

では、2年間というかたちで進めていくことでよいか。

(「異議なし」の声)

乳井会長

それでは、方向性が定まったので、次回あたりには、スケジュールや作業手順を細かく決めて答申に持っていけるようなものを提出していきたい。

では、次に作業を進めていく上で考えていきたいというようなことがあれば、出していただきたい。

梶委員

大通駅コンコースの件について、どの程度の利用があるかなどをチェックしていきたい。また、特に児童書について、最近本の傷みなどがひどいと感じる。配架などの図書整理のほか、図書の補修作業等の時間がしっかりとれるように考えていただきたい。

河村委員

予算上厳しいとは思うが、札幌市でも自動図書貸出機を導入し、フロアワークの充実を図ることを検討されたい。また、サービス改善についてのPRは、一般市民に、特に非利用者にもう少し広く知られてもいいのではないか。もったいない気がした。

菊池委員

図書館を十何年勤務して退職された方など、ある程度経験を積んだ方によるレファレンスの体制作りができないものか。研究テーマなどをお持ちの一般市民の方の調査に対応できるような仕組みを今後期待したい。

久米委員

開館時間に関しては、思い描いていた感じで延長となり、期待の方が今は大きい。今後さらに宣伝をして、これまで利用できなかった方々にどんどん足を運んでもらいたい。

平野委員

図書館の方たちの負担をなくすとともに、もっと専門性も深めていただけたらと考える。また、経験を積まれた職員の方とのコミュニケーションをとれた中で貸出などしていきたいので、あまり異動がないような配慮をしていただきたい。

二ツ山委員

図書室の自学機能という視点からも、今回の開館時間延長は非常に喜ばしいことと思う。また、利用者側の利用マナー向上についても、教育委員会なり図書館が利用者に呼び掛けていくPRも大切ではないか。

源委員

今回開館時間が拡大されたり、大通にポスト的な返還や貸出の場所が設けられるということで、今後その利用がどのような変化を生み出すのかなどを検証していきたい。もう一つ、利用者の声のほか、図書館職員の方々の声などもひろえたらと思う。

宮地委員

これから私たちができることは、開館日時拡大の前と後を比較したり、もっと良くするにはどういうことが必要かというアプローチだと考える。市民への告知方法については、図書館に来ない人でもわかる広報、例えばテレビのニュースなりでテロップを流したり、垂れ幕を用意するなど、一歩進んだアピールができればいいのでは。

荒澤中央図書館長

ニュース関係や、例えば地下鉄や市電を利用した広告は、相当額の費用が掛かってしまう。4月1日からという話ではあるが、逆に言えばその瞬間的に終わるわけではないので、徐々にでも浸透していけばと考えている。また、それを知らせる方法も今後も引続き考えていきたい。

乳井会長

予算等の関係もあるが、広報の方法では地味な面もあるので、もう少しパッとした方法はないか。いずれにせよ、大幅に変わることをできるだけ周知徹底していくことが必要なので、いろいろな方法を考えて進めていっていただきたい。

渡部委員

これから、お金がなくてもできること、どうしてもお金をかけてほしいことを話し合って、この開館日時拡大によってどうなったかという結果を残し、自分の意見も出しながら、来年の今頃答申が出せればと思う。

細谷副会長

もう30年近く図書館づくりの運動をしてきて、夜間開館を要望したのは何年前だろうと、感慨深い思いでいる。私たちが調査したとき、図書館を利用できない最大の理由が、開館時間中に行けないことと便利な場所にないことという二つであった。今回の開館日時拡大と大通コンコースの件は、このなかなか図書館に行けないという人にとってはかなり有効ではないかと期待している。サービス拡大をすることにより、これまで利用できなかった方たちが利用してくるということで、ヤングアダルトサービスの充実や、禁貸出資料の見直し、行政情報サービスの充実についても考えていただきたい。また、量的拡大に伴ってサービス水準が低下していくことのないよう、職員の方の労働問題なども視野に入れて考えていく必要がある。

乳井会長

これから電波法その他が変わり、携帯電話のワンセグの放送なども出てくるので、これらをうまく取り込む準備をし、対応していく新しい動きのサービスも公共図書館として考えていくべきと思う。また、図書館のスペース問題に関連して、郷土や行政資料の電子化、デジタル化の計画も立てていかなければならない。こういった新しい課題を抱える図書館の環境もあり、また当然ながら従来から出ているインターネット予約その他の整理もあるが、長年のご苦労の末で開館時間、開館日を拡大したわけなので、これをきちんと検証しながら、諮問へのいい答申ができればと考えている。

3.閉会

乳井会長

傍聴者の方から質問や意見はないか。それでは、今日はこれで話を終わりたい。

平成18年(2006年)5月28日

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