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更新日:2011年2月15日

第1期図書館協議会 第2回会議 平成17年7月30日

1.日時

平成17(2005)年7月30日(土曜日) 10時00分~12時30分

2.会場

札幌市中央図書館 3階 講堂

3.出席者

梶委員、河村委員、菊地委員、久米委員、小田委員、乳井委員、二ッ山委員、平野委員、細谷委員、源委員、渡部委員
(欠席者)宮地委員

4.傍聴者

1人

5.会議次第

1.開会

2.中央図書館長あいさつ

3.議事内容(概略)

乳井会長

190万人になろうとしているこの札幌市において、たくさんの方に図書館を利用していただくにはどのような形がいいか、そのための開館日、開館時間というものを考えていきたい。また、ただ時間を延ばしたりなどするだけではなくて、どうすれば利用していただける形になるのかということも、あわせてご意見をいただければありがたい。
まず、現状についての手元資料の説明をお願いしたい。

事務局資料説明

 ・『公立図書館の設置及び運営の望ましい基準』(平成13年文部科学大臣告示)では、開館時間などについては各自治体の判断にゆだねられているものの、弾力的な運営を求めている。

 ・『今後の生涯学習の振興方策について』(平成16(2004)年中央教育審議会中間報告)では、利用者の時間的制約を少なくし、開館時間の延長など、図書館の改善を図っていくことが必要である等述べられている。

 ・札幌市では『札幌市図書館ビジョン』を平成14年に策定し、休館日や開館時間の見直し、検討に取り組んでいる。

 ・他政令指定都市、近隣市町村、道内主要都市図書館の休館日、開館時間を説明。
また、中央図書館における時間帯別貸出状況も説明。

渡部委員

世の中の流れから言って、また自分が利用するにしても、全体的に夜間を開けてほしい。ただ、その際にどれだけの負担がかかるのか、諸条件が整うのかは今のところわからない

源委員

仕事をしているので、夜間開館が広がったり、祝日に開館してもらえるとありがたい。ただ、時間を延ばすことで、職員の方の勤務のやりくりができるのか等、条件整備も考えていかなければならないのではないか。

平野委員

最終金曜日に全部の図書館が休みでがっかりしたことがある。曜日差で休館日をずらすなど、知恵を出して運用できないものか。

二ッ山委員

札幌市図書館の開館、閉館時の15分区切りというのは何なのか。
また、開館日、開館時間について、市民の声や要望など図書館側は押さえているのか。あと、開館日時等は広報とかでPRされているが、うっかり忘れて、その場所まで行って休みとわかるときもある。行く前にわかる方法はないかとちょっと考えている。

谷管理課長

市の職員の勤務時間は8時45分から17時15分となっている。開館時間は、ブックポストの返却本の処理や、朝配達された新聞の整理等に30分ほど時間を要するため、9時15分としている。閉館時間については、勤務終了時間と同時ではないかということで、17時15分としている。

小田委員

これから夜間開館などしていくとなると、ますます高齢化社会になることもあわせて、中央図書館は地域的な問題もあるので、身近で便利な場所の地区図書館の重要性が増えてくると考える。ただ、どういうサービスが必要か、地域の人が望んでいるのかなど把握する必要がある。

久米委員

全図書館が同じ時間まで延長するより、現状をつかんだ上で、グループごと、地域ごとに延長してみるのはどうか。また、図書館ごとの利用者の状況や声を聞きながら、情報を集めてみてはどうか。

菊地委員

全国的な趨勢として、時間延長というニーズはずっとあると思うが、他都市において、20時まで開館などといったところは、これで打ちどめなのか、あるいはさらなる延長を検討しているのか知りたい。また、社会の中核を担う勤労者にサービスできる環境づくりも必要ではないか。仕事帰りに活用、勉強できる場を都心部につくれないか、何かできないかを考えたい。あと、開館時間延長について、職員の労働過重にならないよう、NPOや民間企業等外部との協働、連携をしていく仕組みを考えてみてはどうか。

河村委員

月曜日の開館を実施すべきと考える。現在、振替休日、祝日が月曜日に重なることが多く、学校や職場も休みであり、また石狩市など近隣市町村図書館も休館なので、市外の方にも利用できる状態になるのではないかと考える。
また、居住人口が多く、小さな市町村の本館くらいの規模の地区図書館こそ、開館時間を延長すべきと考える。

梶委員

大阪市中央図書館のように、利用しやすい場所にあれば、夜間の利用も多いので、「図書館ビジョン」にもある都心にふさわしい図書館こそ、勤労者のためにも開館時間を延ばすべきと考える。また、高齢者の方のためにも、地区図書館の時間延長についても考えるべきではないか。あと、図書館を長い時間開けることは利用者としてありがたいが、民間委託となると考えるべきだと思う。開館時間が増えても、今の職員の人員体制でカバーできるのかなど、しっかり聞いていきたい。

細谷副会長

すべての図書館が一斉に休まれるのは困る。月末整理日の休館など、うっかり忘れることもあるため、館によって休みをずらしてほしい反面、相互貸借の時間のロスなどの問題をどうクリアするかを考える必要がある。開館、閉館時間についても、その館の立地条件をあわせて考え、地域によって工夫されていくべき。

乳井会長

今出てきた意見の中で、市民の声を掘り下げてみてはどうかとあったが、方法は二つあると考える。一つはシンポジウムや学習会の開催、もう一つはこれまで利用してない、又は利用できなかった方の声の集約。この二つについての館長の意見はどうか。

荒澤中央図書館長

多くの方に図書館を利用していただく環境づくりをしていくことが我々の使命と考える。今、一般市民の無作為抽出の1万人アンケートなりを実施し、図書館を利用している、していないに関わらず、いろいろな層の方の意見を聞いてみたいと考えている。

久米委員

それと並行して、実際に図書館を利用してみての意見というのもあると思うので、そういう方の意見も吸い上げてまとめていただきたい。

乳井会長

では、この協議会の中で意見を集約する一方、図書館側はアンケートなりをとり、あらゆる層の市民の意見をまとめていただきたい。
これから、地区図書館の充実について議論していきたいが、小田委員ご意見は。

小田委員

地区図書館、地区センターは貸出が多いが、その蔵書内容はどうなっているか、どういう人が利用しているか等を分析し、施設ごとの役割を明確にした上で、時間延長などの議論を進めるべきと考える。

渡部委員

一つ疑問に思ったのは、実際に図書館はどんな人たちが利用しているのか。それは各地域で違うのか。年代でもいいのでデータを示せるか。

久田業務課長

貸出券をなぞったことによる貸出時の年齢別のカウント数はお出しできる。次回でもご用意したい。

細谷副会長

誰のために時間を延長し、どういうサービスをするかを考えていくべき。札幌市は勤労者に対するサービスが弱かったように思う。立地条件により、利用者層の傾向も出てくるので、それを考慮し開館時間を考えていくことになると思う。また、蔵書が利用者を決定するという側面もあるので注意が必要。

平野委員

やはり地域の現状を知ることが一番ではないか。また、図書館職員の声を聞くのも大事かと考える。

乳井会長

源委員、学校と図書館の関係で何かご意見は。

源委員

子どもたち、又は親からの図書館への要望の声というのは把握していないが、忙しく、放課後でもなかなか図書館へ行けない生活スタイルの現状では、休みのときなど、子どもたちの行き場というような部分では、図書館の役割は大きいのではないか。

菊地委員

施設により、その立地といった面で役割が微妙に違うのではないかと思う。地域の中で夜間への要望があるのかどうか、そのあたりのニーズを掘り起こし、必要ということであれば、時間延長が視野に入ってくるのではないか。

細谷副会長

幾つか提案したい。委員の私たちがどこかの地区図書館に行き、蔵書構成を眺めたり、利用状況を観察するのはどうか。そして、協議会主催の懇談会を開きハードユーザーの声を聞いたりしてはどうか。また、勤務する職員との意見交換もしてみたい。それと、どこかの地区館で、短期間でも試験的に夜間開館をしてみるのはどうか。

乳井会長

今の提案については、この協議会の中で、皆さんとある程度意見を詰めた上で、懇談会の開催や夜間開館の試行などいうことも考えていきたいので、この点ご了解願いたい。

(「異議なし」の声)

河村委員

図書館の方に伺いたい。月曜日を開館し、曜日をずらす、休館日をずらすということは難しいのか。振替休日にされることが多い月曜日の開館が可能になれば、休館日に関しては一歩前進すると思うが。

荒澤中央図書館長

2連休にするという職員の制約があるが、やり方として、休みを月曜日以外にするということは多分可能と考える。

乳井会長

まとめに入りたい。次の課題としては、一つが市民への1万人アンケート、もう一つは各館ごとの特色を知ること。また、ハードユーザーの声も取り入れていく。以上のことを踏まえて、今後まとめながら話を進めていきたい。
これからの図書館は、資料を閲覧するという形から、例えばビジネスマンのために、資料を使って次の何かにステップを踏み出していくという形、それを支援する環境づくりをしていかなければならない時期にきていると思う。また、先ほどから出ているが、これからは高齢化の問題も出てくる。そういった方たちのための時間や、施設、仕組みが不足している現状を考えた上で、時間延長などのサービスをしていくことも公共図書館の役目ではないかと考える。

久米委員

この1万人アンケートというのは、協議会の方でやるのか、図書館でやるのかなど、少し具体的なものがあれば教えていただきたい。

谷管理課長

図書館側で行いたい。担当部と調整し、うまくいけば年内に実施したい。

細谷副会長

一つ提案したいが、スケジュールの調整が可能であれば、会長と相談し、地区館の見学会を計画して皆さんにご案内したい。

乳井会長

では、この協議会の中で見学会その他企画すれば、副会長と相談し日時を決め、皆さんにお知らせする。次回の開催について事務局からは。

谷管理課長

次回は、一応、11月中旬から遅くとも12月10日まで、この中で開催したい。

乳井会長

では、事務局には事前に連絡日程その他の詰めをしていただきたい。
本日はこれで第2回目の審議を終わらせていただく。

4.閉会

平成17年(2005年)11月25日

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