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更新日:2021年4月15日

ユキヒョウ「コハク」が亡くなりました

コハク

ユキヒョウの「コハク」

【2021年4月15日(木曜日)追記】

4月14日(水曜日)に亡くなったユキヒョウの「コハク」について、14日午後から病理解剖検査を行いましたので、その結果をお知らせいたします。

なお、下記の病理解剖結果は、肉眼的な所見による診断であり、病理組織の検査の結果、診断が変わる場合があります。

1 病理解剖結果(肉眼的所見)

・削痩
・脱水
・回腸と結腸の連絡部分における腸壁の肥厚による閉塞(腸閉塞)

2 死因について

病理解剖結果(肉眼的所見)から、回腸と結腸の連絡部分における腸閉塞により、嘔吐や下痢、食欲不振の症状を呈し、衰弱し死亡したと推定されます。

【2021年4月14日(水曜日)】

ユキヒョウの「コハク」(オス、13歳)が4月14日(水曜日)に亡くなりましたので、お知らせいたします。

「コハク」は2008年4月9日に多摩動物公園で生まれ、当園で飼育するメス「シジム」との繁殖に取り組むため、2019年の12月に入園し、多くの来園者の皆さまにご観覧いただいておりました。また、2020年3月からは「シジム」とのペアリングを開始し、繁殖に向けた取組は順調に進んでいたところです。

今年3月2日から嘔吐や食欲不振が見られ、投薬による治療を実施し、一時的に回復しましたが、3月18日に再び食欲不振となり、また、23日に状態が悪化したため麻酔下において超音波検査、血液検査等を行ったところ、消化管壁の肥厚と消化管附属リンパ節の腫大が認められたことから、ステロイドと抗生物質による投薬治療を継続しておりました。

治療を開始後、慢性的な下痢と嘔吐の症状は認められなくなりましが、食欲が回復しなかったことから、給餌方法の工夫などを続け、飼育員、獣医師ともに協力しながら食欲を回復させるよう手を尽くしてまいりました。しかし、回復することなく、残念ながら4月14日(水曜日)早朝8時頃に死亡が確認されました。

今後、解剖を行う予定ですので、結果が判明次第、詳細は改めて動物園ホームページにてお知らせいたします。

また、「コハク」を偲んで4月17日(土曜日)から動物園センターに献花台を設置いたします。(4月16日(金曜日)までは休園しております。)

なお、「コハク」の死亡により、当園で飼育するユキヒョウは、「アクバル」(オス15歳)と「シジム」(メス10歳)の2頭となります。

【個体情報】

生年月日:平成20年(2008年)4月9日生まれ
来園:令和元年(2019年)12月18日 円山動物園に来園
死亡年月日:令和3年(2021年)4月14日 享年13歳
死因:詳しい診断のため病理解剖を行いますので、その診断結果については追ってお知らせいたします。

【死亡に至るまでの経緯】

3月2日

嘔吐や食欲不振が認められ、投薬による治療を実施。以後、食欲は回復。

3月18日

再び、食欲不振

3月23日

状態が悪化したことから超音波検査、血液検査等を実施。
消化管壁の肥厚と消化管附属リンパ節の腫大が認められたことから、ステロイドと抗生物質による投薬治療を開始。

4月2日

慢性的な下痢と嘔吐の症状は認められなくなるが、食欲は回復せず。出来る限り静かな環境で過ごしてもらうために、他個体とも距離をおいて寝室内で安静。

4月8日

少量ではあるものの餌を口にする様子が見られるようになるも、状態が回復する様子はなし。

4月12日

ほとんど活動しない状態となり、血液検査を実施。
低栄養状態が原因と考えられる貧血と、血液中のタンパクの低下が認められたため、ステロイドと抗生物質、皮下補液による治療を実施。

4月14日

8時頃に職員が死亡を確認

【園長コメント】

全国の皆さんから愛され、見守られていた「コハク」。シジムとの繁殖のために、円山動物園に迎え、市民の皆さんに野生動物の素晴らしさを伝えていただきました。本当にありがとう。
これまで応援いただいた多くの皆様に感謝申し上げます。

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札幌市円山動物園

〒064-0959 札幌市中央区宮ケ丘3番地1

電話番号:011-621-1426

ファクス番号:011-621-1428