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更新日:2023年6月9日

スンダスローロリス

画像:スローロリス

画像:スローロリス

*サル目
PRIMATES
*ロリス科
Lorisidae
*英名
Greater Slow Loris
*学名
Nycticebus coucang coucang

 

分布

バングラデシュからベトナム、マレーシア、スマトラ、ジャワを経てボルネオまでの東南アジアに分布しています。

特徴

原猿(原始的な霊長類)の仲間で、尾は退化しており、毛の下に覆い隠されています。

中指が短く、握力が強いことが特徴です。

目立たないようにゆっくり動くことで身を守るようになったといわれており、枝から枝に移動する時、方向転換する時等もほとんど音を立てず、ゆっくりとしたスピードを維持したまま行います。

エサは果実や種子、虫などを主食としており、夜行性で樹上の単独生活を営みます。

夜間活動のために大きな目には「輝膜(こうまく)」(タペタムとも)と呼ばれる反射層があり、これによって光を増幅し、夜間でも正確に物を捉えることが出来るようになっています。

全てのスローロリス類で共通して腕の下の腺から強い臭いがする液体を分泌し、ほかの個体とのコミュニケーションに使用します。

人が噛まれると稀にアナフィラキシーショックで死亡することもあります。

ほかのスローロリスと違うのは、生涯の大半を木の上で過ごすことです。

寿命 野生下:約10年 飼育下:約20~25年
減少の理由

珍しいペットとして需要があり、その売買により絶滅の危機に晒されています。

保護されている霊長類の中では、東南アジアにおいて最もよく取引されている種であり、ペットとして売られる時は、飼い主を傷つけないように歯を抜かれてしまうことが多いです。

抜歯は歯牙感染を引き起こすおそれがあり、感染による致死率は90%以上と非常に高く、捕えられることのストレスや不適切な栄養状態、感染症等のために捕獲されたスローロリスの死亡率はとても高くなっています。

代替を確保するために多くのスローロリスが捕獲されています。

また、漢方薬の材料や、食肉用に利用するために乱獲されており、生息域の減少、作物を荒らす害獣としても駆除されることがあります。

円山動物園

では

2007年9月12日に東南アジアの熱帯雨林で捕獲されて日本に持ち込まれ、ワシントン条約違反により税関で保護され、経済産業省から(社)日本動物園水族館協会を通じて、当園がロリスたちの飼育を委託されました。

スンダスローロリス3点、ジャワスローロリス1点を保護受けしており、ジャワスローロリスはバックヤードで非公開飼育しています。

その他

レッドリスト:VU(IUCN2008) CITES:付属書Ⅰ

 


 

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